我が家のサボテン達紹介のページです |
仙太郎は昭和30年代後半から愛知県でサボテン栽培をはじめ、関西地方に引っ越した後、昭和46年までサボテン栽培をやっていました。 その後、就職で関東の単身寮に入った関係で長い間サボテン界とのおつき合いを中断し、平成10年あたりから再び収集を再開しました。 その間、サボテンは関西の実家に預け、両親が水やりなどの面倒を見てくれていたのですが、いかんせん、直接面倒が見られないと言うのはやはり大きなハンデで、この間に栽培の難しい品種や輸入球などをかなり減らしました。 又この間、知らぬうちに新しい品種が色々現れていたり、当時は高価で少なかった品種がどこにでもあふれていたり、逆に普通に見られた品種が殆ど姿を消していたりで、時代の移り変わりを感じています。 ここでは仙太郎のもとに昔から居るサボテン、最近になってコレクションに加わったサボテンなどを順次、エピソードと簡単な栽培法なども添えて紹介していこうと思います。 なお、このページの最下段に、一口栽培メモを掲載しています。 |
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<一口栽培メモについて> <2016年:培養土についての追記> 現在使っている培養土がだいぶ違ってきているので追記しておきます。 2000年代に入ってからサボテン栽培を本格再開した仙太郎は赤玉を主体とする現代的な培養土については初心者で、常に諸先輩方の培養土配合やその思想を勉強させて頂きながら自分なりの改良を続けています。 かつて手に入った肥料が今では入手し難いなどの事情もあります。 今現在使っている培養土は以下のようなものです。 ・三本線赤玉土極小粒の選別粒:4 ・アイリスオーヤマ・ゴールデン粒状培養土・花野菜用:3 ・アイリスオーヤマ・かる〜い培養土・花野菜用:1 ・ゼオライト2mm:1 ・軽石小粒:2〜5 ・マグアンプ中粒:培養土5リットルにつき小さじすり切り2杯 ・硬質鹿沼土:南米ものに限り3 かつて使っていた二本線赤玉土は最近、すぐに粒が崩れるロット(袋の中が湿っているので判別出来る)や木の根や雑草の種がいっぱい入っているなどで品質が低下した感があるので、現在は少し焼成を入れて長期間崩れにくくしてある三本線赤玉土を使っています。イワモトの通販などで入手出来ます。 かつて使っていた小粒は最近のものは粒が大きくなり、3〜6mmサイズとは言ってもその殆どは6mmの大きな粒が入っているため、現在は2〜3mmの極小粒を購入して2.5mmのふるいにかけ、残った粒を培養土に使い、ふるい落とされた粒を小苗や実生、化粧土として使っています。 極小粒も大きい粒が大部分で、ふるい分けすると大粒8〜9:小粒1〜2位の割合になって、ちょうど良い配分になります。 ゴールデン粒状培養土は原発事故の影響を受けて放射線濃度が高いものがあると言われた時期があったので、しばらく中止して残っていた山城愛仙園のペレット肥料を使っていた時期もあるのですが、最近は大丈夫らしいと言うことで再び使い始めています。 かる〜い培養土はいわゆる土をふかふかにするためのバークで、これを10mmのふるいにかけ、ふるい落としたものをバーク代わりに培養土の混ぜ、残った大きな方を鉢底石の上に敷いています。 ゼオライトは根腐れ防止用です。 軽石は過湿になりやすいフレーム栽培の水はけ向上用で、兜や太平丸、大祥冠のような根が過湿に少々敏感な品種は配合を増やしています。 鹿沼土は酸性土を好むアンデス山脈東側の南米物にのみ使っています。 最近はイソライトを使うと結構成績が良いなあとか、石灰分としてのボレーを加えてみたりと、改良は続けていますので、これはまだ改良途中の培養土と言うことですね。 <追記ここまで> 品種毎に簡単な栽培方法を記載しましたが、その元となっている仙太郎の標準的な栽培条件は次の通りです。 全体の6割くらいはこの標準的な栽培を使っています。 品種毎の栽培メモで多めとか少なめとか言っている場合は全てこの条件を基準にしています。 ●培養土 赤玉土の小粒4割(通称、二本線と言われる硬質赤玉土)、軽石小粒2割、バーミキュライト2割、綿の実ピートや燻炭(稲のもみがらを炭にしたもの)、ボレー(貝殻、卵の殻などを使った石灰質)などを混ぜた混合肥料2割を標準にしています。これは世間一般のサボテン培養土に比べて少し肥料分が少なめの配合となっています。平日の昼間は殆ど面倒を見ることが出来ない状況にあるため、根の傷みに対する安全マージンを取っているのです。 土についてはほんの少し前までは砂を主体とする培養土でしたが、乾湿の差が激しくて管理が大変に難しく、この方法はつい最近やめました。 混合肥料は現在は愛知県の実生園のものを購入して使っています。 ホームセンターなどで売っている腐葉土、鶏糞、牛糞などを一時使ったことがありますが、買ってから更に少なくとも2年くらいは土中に埋め、臭いが殆どなくなるまで熟成を進めないとサボテンが根をやられてしまうようなので、近所迷惑にならない広い庭や自分の畑でもなければ現実的な方法ではないと考えています。 植え込みの前に、これに更に遅効性肥料のマグアンプKをほんの少し培養土に加えています。 尚、最近は色々な方の培養土を見る機会があり、その中から山城愛仙園が販売している培養土に興味を持ち、この培養土も試しています。これまでの結果では、少なくとも根の発育については今使っている仙太郎式培養土よりも優れているようです。 ●植え込み 鉢は今では全面的に黒色のプラスチック鉢を使っています。 これは太陽光線からの熱の吸収が良く、冬場でも根が冷えにくいからで、サボテンは根を冷やさない方が機嫌がよいからです。 直径が5センチ以下の苗は殆ど角鉢に寄せ植えしています。 小苗は角鉢に寄せ植えすると、根が互いにからみついて培養土に隙間を作り、通気が良くなるので生育が良くなります。 鉢底に土がこぼれないように網を敷いた後、水はけを良くするために古い植木鉢を砕いたガラや軽石の中粒を1/4程度の深さまで入れます。 つぎにサボテンの根を広げながら、培養土を鉢の上面から1.5p程度の所まで入れます。 この時、培養土はほんの少し湿らせておくと、培養土の中身の配分が偏らなくなり、均一な培養土が出来ます。 培養土が乾いていると、培養土を混ぜる時に、綿の実ピートや燻炭、バーミキュライトなどの軽い成分が上に浮き易く、均一に混ざらないのです。 最後に表面に赤玉土小粒を化粧砂として1センチ程入れる事もあります。 ●水やり 特に水やりに気を遣う品種を除き、春と秋は4号鉢で晴れの日トータル1週間に一度、夏は晴れの日トータル4日に一度、鉢底から水が流れるくらいたっぷり与えます。 冬は最低温度を8度前後以上に保ちながら1ヶ月に1度程度で、水の量も春から秋までの量の半分程度を与えています。 サボテンを冬の間、体力を消耗させずに過ごさせるためには鉢の中よりは鉢の下の敷き土を常に湿らせておき、空中湿度を高く保っておくことが効果があるようです。 春からの生育に大きな影響があるので、冬でも完全に水を切ってしまうことはしません。 但しこれは加温設備のあるフレーム栽培での条件です。 ベランダなどの戸外栽培では水が少々乾きにくいので、水やりの頻度はもう少し少なくなります。 春から秋まで戸外栽培をしている丈夫な種類(袖ヶ浦など)は冬は鉢から抜いて、新聞紙にくるんで3月まで玄関の下駄箱の下にしまっておき、3月になると再び鉢に植え込むという方法を使っています。 ●遮光 原産地のサボテンは太陽の直射の下に生えているものが多いですが、これは生まれた時から強い太陽光に鍛えられて、肌のクチクラ層が厚くなり、日よけのための刺が太くかつ密生し、或いは同じく遮光のための白点や毛が濃く密生して日よけとしているからですが、日本のサボテンは殆ど例外なく温室で生まれ、温室で育っています。 従って一部の例外を除き、太陽の直射の下では耐えられないものが殆どです。 少なくとも買って来た当初は戸外の直射の下では無理だと考えて下さい。 しばらく直射の元で鍛えたサボテンならば大丈夫なものはかなりあります。 仙太郎のフレームはガラスの蓋の下に45%遮光率の緑カンレイシャを敷き、更に春から秋にかけてはガラスの表面に白ペンキを薄く溶いた塗料を塗っています。 ガラスの代わりにビニールを使う場合は、必ず農業用ビニールを使います。家庭用や工業用ビニールでは紫外線を通さないので、植物が徒長し、衰弱してしまいます。 |