精巧丸(ツルビニカルプス属)


昔はさほど人気種ではなかったのに、最近は人気がある品種ってありますよね。
鳥羽玉類とか、黒牡丹や亀甲牡丹、花籠などですが、この精巧丸もそんな中の一つです。
これらを見ると、どれもが地味というか、渋い品種です。
サボテン人口が高齢化したのと無関係ではなさそうです。
成長がとにかく遅いので、標本球を置こうと思うとある程度の出費が必要になってしまうと言う事もあるでしょう。
この株は単体としてはもう限界の大きさで、よく見ると開花している2株は刺座の間からいっぱい仔を出しているのが分かります。この後はこの仔株が成長して群生化するんですね。
ゲジゲジみたいな刺が非常にユニークなサボテンですが、花の美しさもなかなかのものです。
この刺の部分が大変硬いので、全体に非常に硬い感触を持ったサボテンなのですが、意外に病虫害には弱く、赤ダニなどが直ぐにとりついてくるので要注意の植物です。

<ひとくち栽培メモ>

成長が大変遅いのと、さほど根が丈夫ではありませんから、水はけの良い培養土を使用し、肥料分も少なめとし、1年を通じて少し乾燥気味に育てます。刺座そのものが遮光の役目を持っているのと、刺座の間は綿毛が保護しているので比較的強光線に当てる方が形が整うようです。光線が弱いと長球形に育ってみっともなくなります。