ウルグアイエンセ(Gymnocalycium urguayense/聖姿玉?/元刺玉?)
仙太郎は稚竜玉、蒼冠玉などのいわゆる夕勲丸系のギムノが好きなのですが、このウルグアイエンセもその一つです。 これらは全体に緑色系の花を咲かせる小型種で、肌の緑色が濃くてなかなか渋いギムノなのです。 ウルグアイエンセは正式な和名を聖姿玉と言うらしいのですが、聖姿玉という名前は九紋竜系のギムノにも使われることがあり、混乱しているのでここでは使わないことにします。 元刺玉と言う和名もあるようですが、これの由来も良く分かりません。 この球は九州の某趣味家の方から譲って頂いた比較的古い球なのですが、わが家には最近の輸入種子によるウルグアイエンセも何本かあり、この2つのウルグアイエンセは非常に良く似ていて、ギムノには珍しく古いタイプと現在のタイプに相違が見られません。 春先の寒い時期に可憐な黄緑色の花を咲かせます。 |
稚竜玉(Gymnocalycium
netrelianum) 左:2007年11月 右:2006年6月
サボテン趣味の再開以来、多くの趣味家のご協力で、仙太郎の元にはもう既に10種類近い稚竜玉類が集まっています。 でもその殆どがまだ数センチ以下の小さなカキ仔や実生苗で、寄せ植え鉢の中で押しくらまんじゅうをやっている最中なのですが、そんな中、2005年の春にかつての「優型ギムノを守る会」幹事の菴田さんが仙太郎の元に送って下さった、生前の山名さんが菴田さんに託して行かれたギムノの中に稚竜玉がありました。 稚竜玉には根本が赤い、比較的小型のタイプと、刺の根本が赤くない、比較的大型になるタイプがあるのですが、この稚竜玉は後者のタイプです。 その後1年間は根の具合が悪くて元気がなかったのですが、古い根を整理するとともに球体際まで入っていた腐れなども綺麗に除去して養生させていたところ、2006年のの春からは元気を取り戻し、新刺を上げて6月に入ってからは花も付けてくれました。 稚竜玉は春先のまだ寒い季節に花を咲かせてくれる早咲きのギムノですから、遅ればせながらと言ったところですね。 姿形から想像するに、おそらく昭和時代の銘品、「平尾稚竜」ではないかと思われます。 山名さんの想い出が詰まった大切な一本です。 |
<ひとくち栽培メモ> 少々の過湿にも耐える丈夫な品種です。 強い太陽光線は苦手なので、遮光は多めにします。 小型で場所も取らず、初心者向けの栽培しやすいギムノです。 ただ、成長が遅くて商品としては難しい為か、専門業者か趣味の会などでないと入手は簡単ではなく、ホームセンターなどで売られることは殆どありません。 |