新世界/ティルカレンセ(ギムノカリキウム属)


一時はバッケベルグによって、Gymnocalyciumから離れてBrachycalyciumと言う新しい属が新設され、そこに組み入れられたこともありましたが、今ではこの説は全く支持されていません。
新天地に極めて似ていますが、刺がより密生して疣も小さめで、更には象牙丸のように刺座の上の疣に切れ目があり、それが上の疣の根本まで続いているのが特徴と言われています。(写真参照)
大型になり、1メートルにもなると言われていますが、これは新天地でもいずれは高さで言うならそうなると思いますから、その部分では殊更差異があるとは言えないでしょう。
肌色もどちらかと言えば新天地よりも浅い緑色をしている個体が多いようで、刺色も黄刺系が多いようですから、ゼガラエに近い種類かも知れません。
しかし、実際には新世界の種子を実生しても、疣の上に切れ目のある苗はほんの少量しか出現しないそうです。
従って、この形質をその特徴とするならば、今後の優型分離によって疣に切れ目のあるタイプを固定化して行かなければならないでしょう。
この株は刺も良いし、その少ない特徴を良く出しているので求めて来ました。
ただ、大変大きくなるのでいつまでもフレームの中で生活出来る訳ではありません。
でも、そのころには仙太郎もこの世にいないから、ま、いいか(;^_^A

<ひとくち栽培メモ>

新天地に同じ。
大変丈夫なギムノで、わが家では春の終わりから秋の始めまでは戸外の風通しの良い軒下の観葉植物の葉陰で過ごしたりしますが、元気なものです。