碧厳玉(ギムノカリキウム属)

仙太郎が昔から好きなギムノの一品種に碧厳玉があります。
最近はあまりその名を聞きませんが、フェロシオールならば知っているサボテン趣味家は多いでしょうね。
フェロシオールは碧厳玉の強刺変種ですから、フェロシオールのオリジナルが碧厳玉であると説明すれば分かり易いでしょうか。
ご覧のように刺が左右に並んで出る個体が多いために、昔から五大州との差違が色々言われていました。
仙太郎は多分、五大州という品種はこの碧厳玉の一タイプなのだろうと考えています。フェロシオールとは異なる優美派のギムノです。

 

フェロシオール(ギムノカリキウム属)

フェロシオールがはじめて現れた時、その姿があまりに紅蛇丸に似ているのに驚いたものでした。
最初は碧厳玉変種フェロックスが登場し、更に刺の強い変種としてフェロシオールが登場したと記憶していますが、フェロックスの刺の強いものとフェロシオールはどう見ても同じものでしたから、これをあえて分ける必要はなさそうです。
そしてその後、フェロシオールはその遺伝子の関係なのでしょう、国内実生でも刺の太くて豪壮なタイプがいろいろ現れるようになり、趣味家にも広く認められるようになって、今では普通に見られる品種になりました。
最近、初めて見たときの印象を彷彿とさせるタイプのフェロシオールに出会い、つい懐かしくて買い求めてきました。
これがもし白黒写真だったら紅蛇丸との見分けはつかないかも知れません。
現代の豪壮なフェロシオールも良いですが、普通の顔したフェロシオールもなかなか端正で良い姿をしていると思います。


フェロシオール(ギムノカリキウム属)

こちらは2004年、宝塚の村主さんが譲って下さったカキ仔のフェロシオールです。
村主さんがお持ちのたくさんのフェロシオールの中でも特に超太刺の豪総華麗なタイプでしたが、なにぶんにも小さかったので、持ち帰って早速接ぎ木しました。
あれから半年、この大きさで既に親木の姿を彷彿とさせる姿になって来ていますが、このスタイルですから、フェロシオールに人気が出るのは当たり前かも知れません。


 

その後2年半、大きくなったところで台木から降ろし、今は自根で生活しています。
2007年初夏には花も咲かせてくれました。
中山寺程の日照がないので刺の強さがオリジナルほどではありませんが、何とか光線量を増やす工夫をして、より立派な刺にしたいなあと思っています。

<ひとくち栽培メモ>

フェロシオールも強刺系のギムノの中では根が丈夫で、栽培にさほど苦労することはありません。
光線も強めが良く、比較的気易くつきあえる品種です。