臥象(伊丹臥象/ガステリア属)

ピランシー(ガステリア属)

2002年の春のことでした。かつてのギムノ愛好会会員だった神戸のルミナリエさんが実に懐かしいものを送って下さいました。
伊丹勝吉さんが栽培しておられたガステリアのカキ仔達です。
臥象とピランシーの2種類ですが、特に臥象のこの姿には覚えがあります。
伊丹さんは晩年は多肉植物に凝るようになられ、あちこち飛び回ってはどこでこんなすごいの手に入れるんだろうと思うような優品をいろいろ集めて来ておられました。
臥象(臥牛と呼んではいけないんだそうです)は特に力を入れてたおられた品種で、ご覧のように非常に葉幅が広くて分厚く短い、まるで盆栽のような見栄えの臥象をいつの頃からか栽培しておられました。
これはその中から、かつて伊丹さんがご存命の頃にルミナリエさんがカキ仔を分けて頂いて来たもののようです。
仙太郎がかつて愛知の実生園で選別して手に入れて来た臥象もここまで幅広タイプではありませんでした。
臥象はいつの間にか捨てられてしまったにがい経験があって、ここしばらくは持っていなかったのですが、伊丹さんの思い出の品とあっては話は別です。これからも特別に囲って大切に育てて行こうと思います。

ピランシーの方は伊丹さんが持っておられた事を実は知りませんでした。
この株の親は伊丹さんが品評会に出展しておられた自慢の品のようなのですが、確かに幅広で葉先も尖っておらず、ピランシーとしては非常にタイプが良いようです。
これも大切に保存して行こうと思います。
ルミナリエさん、こんな貴重なものを本当にありがとう。


臥象(伊丹臥象/ガステリア属)

その後5年、ルミナリエさんからプレゼントされた苗達も大きくなりました。
臥象もピランシーも、我が家ではフレームに入れるとご機嫌斜めになるので、春から秋までは外で過ごし、秋から春までは室内の窓際で過ごしています。
写真は臥象の2007年冬の姿ですが、そろそろ分離してあげないといかにも窮屈そうになってきてしまいました。

<ひとくち栽培メモ>

春から秋にかけては戸外栽培も出来るほど大変丈夫な品種だったと思います。
水を切らさないことと、冬はフレームの中などに取り込んであげれば、まず問題はないと思います。