虎爪玉(エキノマスタス属)

「こそうぎょく」とも読めますが、平尾博さんの原色サボテン図鑑では「とらつめだま」としてありますので、ここではこの読み方を使います。同じ属のlauiによく似ています。

虎爪玉が我が家にやって来ました。
信州のたいへん親切な趣味家の方が譲ってくださったものです。
虎爪玉は紫宝玉(unguispinus)の変種とされ、中刺が太く、虎の爪のように湾曲しているのでその名が付いたと言われています。
見ての通り、決して派手ではありませんが、先端の黒い透明感のある黄灰色の刺が巻くように密生し、何とも言えぬ渋さと風格を備えています。
その姿が昔から大好きなのですが、実はこれまで一度も手を出した事がありませんでした。
この株ほどの風貌を備えた株に一度も出会った事が無かったこともありますが、実はこの属のサボテンは昔からかなりの難物として知られていたからなのです。
エキノマスタス属と言えば、何と言っても難物として知られる「英冠」は有名ですね。
実生でいったん生き残ってしまえば小苗のうちはさほど難しくもないのですが、成球になるにつれて実に扱いにくいサボテンに変貌して行きます。
特に夏の蒸せるような暑さが駄目で、大抵はこの季節にぽっくり逝きます。
虎爪玉はそう難しくないと、最近言われるようになりました。
それを期待してついに我が家にやって来てもらったのですが、さてどうなることやら。
先ずはここ、関東平野南部の夏の蒸せるような暑さにはなるべく合わせないような工夫をしたいと思っています。

 


 

ラウイー(エキノマスタス属)

虎爪玉でエキノマスタスの栽培方法について多少の訓練を積んだので、大阪のサボテン業者の元で見つけたラウイーも買い求めてきました。
写真で見ても虎爪玉に非常に似ていますが、ラウイーの方が刺が細くて密生しています。ですから見栄えとしてはやはり虎爪玉でしょうかね。
春から秋まではフレームには居らず、戸外の風通しの良い日の良く当たる軒下で過ごしています。

<ひとくち栽培メモ>

昔から乾燥気味に、決して多湿にはしないように育てよと言われて来ました。
英冠ほどの難物ではないようですが、やはり夏の高温多湿にはなるべく合わせない工夫が必要のように思います。
取り敢えず夏の高温時には日の当たる風通しの良い軒下に置けば無事に過ごしてくれる事が分かりました。
温室に入れ放しで栽培するのなら、夏の間は冷房を入れるか、信州より北の寒冷地で栽培する必要があるのかも知れません。