映画の誘惑

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365日間映画日誌

日々の映画日記、というか備忘録です。暇な人だけ読んでください。

2004年4月〜6月

■5月10日

『鞍馬天狗 天狗回状』(52年、大曾根辰夫)

『あゝ結婚』(64年、ヴィットリオ・デ・シーカ)
マルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレンが結婚するまでをシニカルに描いたメロドラマ。

『エンジェル・アット・マイ・テーブル』(90年、ジェーン・カンピオン)

『反則王』(2000年、キム・ジウン)
ソン・ガンホがこんなにコミカルな演技をできる人だとは知らなかった。かなり笑える韓国映画。

『氷の接吻』(99年、ステファン・エリオット)
出だしは期待したのだが・・・。

『スポッツウッド・クラブ』(91年、
『未来世紀ブラジル』ふう官僚主義批判。オーストラリア時代のラッセル・クロウ。

『アドレナリンドライブ』(99年、矢口史靖)

『ドン・キホーテ』(G・W・パプスト)

『悪名一代』(67年、安田公義)
ナイフを使うところがいつもと違う。シルクハットの二代目登場。

『ストリート・オブ・ファイアー』(84年、ウォルター・ヒル)

『Q&A』(90年、シドニー・ルメット)
『セルピコ』ふたたび。ニック・ノルティ=ラムズフェルト?

『カルマ』(2002年、ロー・チーリョン)

『梟の城』(99年、篠田正浩)
『続忍びの者』と『新忍びの者』をあわせたような・・・。

『復活の日』(80年、深作欣二)
オリビア・ハッセー、グレン・フォード、ジョージ・ケネディ、チャック・コナーズ、ロバート・ボーンとまあ、外国人俳優が豪華出演しているのだが、面白くない。全然深作の資質にあってないという感じ。

『リプレイスメント・キラー』(98年、アントワ・フークア)
チョウ・ユンファは相変わらずいい動きをしているが、映画はいまいち。冒頭の(中国人?)墓地のシーンとか、天井からフィルムがぶら下がった部屋での銃撃戦や、映画館のなかでの撃ち合いなど、所々光るところもあるにはある。

『人斬り笠』(64年、松田定次)

『国定忠治』(58年、小沢茂弘)
あくまで善人の国定忠治。片岡千恵蔵が進藤英太郎を前に大見得を切る長いシーンはなかなか見応えがある。

■5月9日

○鈴木晶『グリム童話 メルヘンの深層』
一般に信じられているように、グリム兄弟が無教養で文盲の民衆にメルヘンを聞いて回ったという話は「神話」でしかないらしい。そんな神話を捏造する必要があった理由の一つは、グリム兄弟が童話集を出版したいと思った動機に、ドイツの人々のナショナリズムを高揚させたいという願いがあったからだ。

「だが、このナショナリズムが19世紀ドイツの諸連邦国家の保守反動政治と結びついたこと、そしてさらにはナチスへとつながる面を持っていたことは否定できない。」

「赤ずきん」の元となった口承メルヘンには赤いずきんなど出てこなかった。

『近藤勇 池田屋騒動』(53年、池田菁穂)

『パンと恋と嫉妬』(54年、ルイジ・コメンチーニ)
『パンと恋と夢』の続編。

『殿方ごろし』(55年、ディーノ・リージ)
さらにその続編。これだけカラー。

『恋愛時代』(54年、ジュゼッペ・デ・サンティス)

『鞍馬天狗 角兵衛獅子』(51年、大曾根辰夫)

『眠狂四郎 人肌蜘蛛』(68年、安田公義)

『トライアル・アンド・エラー』(ジェームズ・ヒル)
ピーター・セラーズ、リチャード・アッテンボロー共演の裁判コメディ。新米弁護士のセラーズが、被告アッテンボロー相手に間抜けな裁判の予行演習をする話。

『赤裸々な真実』(マリオ・ザンピ)
スキャンダルをネタに脅迫されたものたちが、脅迫者の暗殺を謀る。

■5月3日

松井3号。A・ロッド連続安打。ジーター完全復調。

『シンセミア』の後半が早く読みたいのだが、どの本屋を探しても売っていない。阿部和重といっても知名度はたいしたことないことを、田舎に住んでいると実感する。

『次郎長と小天狗 殴り込み甲州路』(62年、マキノ雅弘)

『ツイン・フォールズ・アイダホ』(99年、マイケル・ポーリッシュ)

『股旅 三人やくざ』(65年、沢島忠)
錦之助、仲代達也、松方弘樹主演で、3人のやくざを主人公に描くオムニバス映画。春、秋、冬という順番に構成されていて、美術が素晴らしく、それぞれの人情話も良くできている。脚本は、野上龍雄、笠原和男、中島貞夫。

『聖なる嘘つき・その名はジェイコブ』(99年、ピーター・カソヴィッツ)
ナチスの収容所で、希望をつなぐためにありもしないラジオ放送のことをしゃべりつづける男の話。

『ひかりのまち』(99年、マイケル・ウィンターボトム)

『小林サッカー』(2001年、チャウ・シンチー)
意外と楽しめる。

『桂小五郎と近藤勇 竜虎の決戦』(57年、

『パンと恋と夢』(53年、ルイジ・コメンチーニ)
イタリアのとある田舎町の艶笑譚。

『マダム・グルニエのパリ解放大作戦』(73年、ロイ・ポールティング)
ピーター・セラーズが、ナチやレジスタンスに七変化。娼婦たちがナチからパリを解放する任務を遂行。

『DEAD OR ALIVE FINAL』(2001年、三池崇史)
三部作のファイナル。三本のなかではこれが一番面白かったように思う。前の二作もかなり現実離れしていたが、これは完全に物語を未来に設定したSF。とはいえ、『アルファヴィル』に倣って、街をそのまま撮ってるだけで、未来らしくは見せていない。『ブレードランナー』からいただきの部分も多々あり。三池崇史の映画は、とにかくロケがうまい。これはどこでロケしたのかわからないが(香港?)、非常にアジア的な未来を作り上げている。最後は相変わらず意味不明。

■4月24日

松井ようやく第2号。A・ロッド相変わらず調子悪し。

阿部和重の『シンセミア』を読みはじめる。のっけからいきなり殺人、自殺、交通事故。『警察署長』のようなミステリーな始まり方。これからの展開が楽しみ。

『ロンリー・マン』(56年、ヘンリー・レビン)

『怒りの荒野』(67年、トニノ・ヴァレリ)

『アリス』(88年、ヤン・シュヴァンクマイエル)

『ゴーストタウンの決斗』(58年、ジョン・スタージェス)
保安官ロバート・テイラーが、かつての強盗仲間リチャード・ウィドマークと決着をつける。

『野獣暁に死す』(68年、トニーノ・チェルビー)
仲代達也主演のウエスタン。仲代はあの顔でイタリア人の設定らしい(小刀を持っているところがサムライふうだが)。

『アラモの砦』(55年、フランク・ロイド)
メキシコから独立する前のテキサスを舞台に政治を絡めてアラモの悲劇を描く。

『荒野の大活劇』(69年、ドゥチオ・テッサリ)
『セブンチャンス』ふうの相続騒動を絡めた西部劇。

『曾我兄弟 富士の夜襲』(56年、佐々木康)

『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』(84年、ロバート・ゼメキス)
西部劇のシーンで始まる(キャスリン・ターナーの書く小説の中の世界)。

『カジュアリティーズ』(89年、ブライアン・デ・パルマ)

『反逆児』(61年、伊藤大輔)

『ナイルの宝石』(85年、ルイス・ティーグ)
海賊船の場面で始まる(キャスリン・ターナーの書く小説の世界)。

『サイモン・バーチ』(88年、マーク・スティーヴン)

『ゲーム』(97年、デイヴィッド・フィンチャー)
ジョン・ファウルズの『魔術師』から哲学と人間描写を取ってしまうとこういう映画が出来上がる。 「ゲーム」のタイトルは『セブン』にもふさわしいものだが、ここではあり得ないほど大がかりな規模でゲームが演じられるために、ゲームの内と外の区別がつかなくなっている(が、結局は、底が割れてしまう程度のものなのだが)。スピーディな展開でごまかしてはいるが、無理があるところが多い。『魔術師』では、ゲームのほころび自体が新たなゲームを誘うようにして物語が進んでいくところが巧みだ。小道具、役者、シナリオを使ったゲーム。むろんこれは映画のことだ。

■4月22日

『ただいま』(99年、チャン・ユアン)

『鳳城の花嫁』(57年、松田定次)

『菊豆』(90年、チャン・イーモウ)

『アウトサイダー』(83年、フランシス・F・コッポラ)

『桃源鎮』(96年、ション・ユイ)

『バッド・ボーイズ』(95年、マイケル・ベイ)

『双生児』(99年、塚本晋也)

『愛と精霊の家』(93年、ビレ・アウグスト)

『グレーマンズ・ジャーニー』(01年、アミル・シャハブ・ラザヴィアン)

『ザ・ロード』(01年、ダルジャン・オミルバエフ)

『15ミニッツ』(01年、ジョン・ハーツフェルド)

『ケンタッキー魂』(49年、ジョージ・ワグナー)

■4月16日

『黒いジャガー』(71年、ゴートン・パークス)

『博徒ざむらい』(60年、森一生)

『リムジンドライブ』(200年、山本政志)

『初姿丑松格子』(54年、滝沢英輔)

『地獄の剣豪 平手造酒』(54年、滝沢英輔)

『国定忠治』(54年、滝沢英輔)
忠治が権力の階段を上り詰めていくところの描き方など、非常にリアリスティック。

『シェーン』(53年、ジョージ・スティーヴンス)
日本ではなぜか名作になってしまっているが、実際はそんな傑作でもない。とはいえ、魅力ある作品であることもたしかだ(酒場での大乱闘シーンとか)。記憶では、雪が降るシーンがあったと思っていたが、そういうところはなかった。たしか、鹿は出てきたはずだが。アラン・ラッドは地平線からではなく、山の上から降りてきて、また山の上に消えてゆく。黒ずくめのジャック・パランスの描き方もアレゴリックだ。

『おもいでの夏』(71年、ロバート・マリガン)

『大利根の対決』(55年、冬島泰三)

『ハッド』(62年、マーティン・リット)
『シェーン』の少年ブランドン・デ・ウィルデは大人になりました。

『ラウンド・ミッドナイト』(86年、ベルトラン・タヴェルニエ)

『スリー・ビジネスメン』(98年、アレックス・コックス)
リヴァプールで2人のビジネスマンが出会い、町をさまよううちに、あり得ない風景のなかに迷い込んでゆく。リヴァプール、ロッテルダム、香港、東京、さまざまな都市でロケしたものを、あたかもひとつの町であるかのように編集したらしい。途中で黒人のビジネスマンが加わるのだが、3人の名前が、すべて「王」を意味する言葉になっていて、最後に三人が新生児の誕生に立ち会うところで、これは東方の三賢人がキリストの誕生に立ち会う物語を模したものだと気づく。

『ライアンの娘』(70年、デイヴィッド・リーン)

『キャット・バルー』(65年、エリオット・シルヴァースタイン)

『いまを生きる』(89年、ピーター・ウィアー)

『追憶』(73年、シドニー・ポラック)

■4月10日

『プレイス・イン・ザ・ハート』(84年、ロバート・ベントン)

『バウンティフルへの旅』(85年、ピーター・マスターソン)
老女の帰郷。

『カリフォルニア・スイート』(78年、ハーバート・ロス)

『白い刻印』(97年、ポール・シュレイダー)

『西部の男』(40年、ウィリアム・ワイラー)
ロイ・ビーン。

『座頭市の歌が聞こえる』(66年、田中徳三)

『サンシャイン・ボーイズ』(75年、ハーバート・ロス)

『恋に落ちたシェイクスピア』(98年、ジョン・マッデン)

『ヘル・レイザー』(87年、A・ローレンス)

『サイダーハウス・ルール』(99年、ラッセ・ハルストレム)

『マイ・ソング』(77年、ジョゼフ・ブルックス)

『ウエスト・サイド物語』(61年、ロバート・ワイズ、ジェローム・ロビンス)

『たそがれ清兵衛』(02年、山田洋次)

『インドへの道』(84年、デイヴィッド・リーン)

『第一の嘘』(99年、ジョージ・ヒッケンルーパー)
オーソン・ウェルズのシナリオの映画化。知事選を目前に、スキャンダルをもみ消そうとする立候補者を描く。兄弟のすり替え。

『華麗なるギャツビー』(74年、ジャック・クレイトン)

『リフト』(01年、デメイン・デイヴィス、カーリ・ストリーター)
サンダンス映画祭受賞作。 万引きをすることで自分の存在を確認しているようなヒロインの姿を通して、母と娘の関係を描く。

■4月2日

○大江健三郎『性的人間』+「政治少年死す」

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