(情報が膨大になったので、ジャンルごとにファイルを分割する作業をしています。まずは、日本映画編から。)
日本で発売される映画のDVDのラインナップは日増しに充実してきました。毎週のように、新作DVDが次々とリリースされるのは映画ファンと してうれしいのですが、それをいちいちチェックするのは大変です。
メジャー系の封切り映画作品のDVD化はテレビなどで話題になり、書店のDVDコーナーでも目立つところにおいてあるのですぐに気づきます。 しかし、それ以外のハリウッドやヨーロッパの古い映画などは、ひっそりとDVD化され、気づいたときには品切れになっていたということも珍 しくありません。特に、BOXタイプのものはスペースを取るので、書店においていないことも多く、リリースされていることに気づかないこと もあります。
ここでは、そんなどちらかというと話題にならないDVDに焦点を合わせて、最新の映画新作DVDを紹介していきます。
ただし、わたしの個人的趣味から目にとまったものだけをピックアップし、それ以外はまったく無視しています。その意味では偏った紹介です が、わたしと趣味が近い人には、こんなに便利なDVDガイドはないと自負しています。
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* Ford At Fox - The Collection (1933)には、170ページ余りの冊子もつく模様。
■ラオール・ウォルシュ:『The King and Four Queen』『A Lion is in the Streets』
■アンドレ・ド・トス『Carson City』
ランドルフ・スコット主演の西部劇。未見。
■ヴィンセント・ミネリ『踊る海賊』
■ オットー・プレミンジャー『月蒼くして』
プレミンジャーが独立プロとして最初に撮った作品(だったはず)。当時は、検閲問題で大騒ぎだったようだが、今見ると、なにが、どこが、そんなにヘイズ・オフィスをいらだたせたの、と首をかしげてしまう。
ヘイズ・オフィスといえば、アメリカで最近、『Pre-Code Hollywood Collection』という3枚組 DVD が発売された。ミッチェル・ライゼンの『Murder at the Vanities』など、アメリカでも今までなかなか見る機会がなかった6作品が集められている。しかし、こちらも、今見ると、この程度の表現がコード発令後は引っかかったのかと思えてしまうようなものばかりだ。なので、なにか刺激的なものを見たがっている人は、がっかりするかもしれない。
■ ロバート・アルドリッチ『攻撃』
以前、紀伊国屋から出ていたものよりもかなり安価で手に入るようになった。
■ ジョン・M・スタール『王国の鍵』
■ パゾリーニ
『豚小屋』、『アポロンの地獄』、『大きな鳥と小さな鳥』、『愛の集会』、『奇跡の丘』、『アッカートネ』
■ ルイス・ブニュエル
『砂漠のシモン』、『哀しみのトリスターナ』、『ブルジョワジーの秘かな愉しみ(1972) 』、『小間使の日記』
■ ジャン・ルノワール
■ 『ざくろの色 プレミアム・エディション 「ざくろの色」デジタルリマスター版+「パラジャーノフ・コード」』
特典映像を多数収録した2枚組。 パラジャーノフの DVD を買う時は注意が必要だ。日本で発売されている『スラム砦の伝説』はオリジナルのグルジア語版にロシア語の吹き替えがかぶさっているヴァージョンらしい。例によって、アイ・ヴィー・シーからでているやつだ(わたしは、ロシア語の入っていない海外版しか持っていないので、この日本版は自分では確認していない)。
パラジャーノフに限らず、ロシアの周辺国の映画の場合、原語にロシア語の吹き替えがかぶせられている場合がある。字幕のところまで吹き替えられていて、うっとうしいことこの上ない。天然ガス供給だけでなく、言語的にも小国を支配しようとする大国ロシアの嫌らしさが出ているではないか。 この『ざくろの色』は、以前コロンビアから出ていたものと本編の部分は同じようだ。それについては、とくに問題があるとは聞いていないので、こちらも大丈夫ではないだろうか。パラジャーノフも、Criterion のような信頼できる販売元から BOX で出してもらえるとありがたいのだが。
Criterion といえば、最近、オーソン・ウェルズの『Mr. Arkadin』の Criterion 版 DVD を手に入れた。これにはなんと『Mr. Arkadin』の編集の異なる3つのヴァージョンが収録されているのだ(相変わらず贅沢!)。それぞれ、「コリント版」だの、「Confidential Report」版だのと名付けられていて、ほとんどプルーストの草稿の世界だ。 日本で出ている DVD はどのヴァージョンだろうかと思って、さっき調べてみたら、まだ出ていなかった。
■ジャン・ルノワール
『坊やに下剤を』、『のらくら兵』、『草の上の昼食』、『素晴らしき放浪者』
■ ジュールス・ダッシン『日曜はダメよ』
■ ロバート・アルドリッチ『攻撃』
■ チャールズ・ロートン『狩人の夜』 以前でていたものはたぶん絶版になっていたので。
■ ツァイ・ミンリャン『黒い眼のオペラ』
■ クリント・イーストウッド『チェンジリング』
■『大島渚 4 - 愛のコリーダ/愛の亡霊/マックス、モン・アムール』
『愛のコリーダ』は、「完全ノーカット版」と謳ったものと同じボカシ入りの DVD なんだろうか(わたしは海外版を持っているのでどうでもいいのだが)。
『ローラ』『天使の入江』「ジャック・ドゥミ短編集」(『ロワール渓谷の木靴職人』、『冷淡な美男子』、『アルス』、『淫乱の罪』(『新七つの大罪』第4話))
■ミケランジェロ・アントニオーニ『砂丘 (初回限定版)』
■アラン・レネ『去年マリエンバートで HDニューマスター版 [DVD]』
特典映像とか付いてないんですか。紀伊国屋さんには、ブックレットとかいいから、特典映像を充実させてほしい。
■セス・ホルト『王女テラの棺』≪初DVD化≫【ユニバーサル・セレクション1500円キャンペーン/2009年第5弾:初回生産限定】
『恐怖』などのホラー、サスペンスでそれなりの才能を示すセス・ホルト監督によるミイラもの。
■ドン・シーゲル『白い肌の異常な夜 コレクターズ・エディション』
普通に見てたから、「幻の」とか言われてもぴんとこないが、見てない人も多いのかも。「通常版」もあります。
■『ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー DVD-BOX 4』
『四季を売る男』、『不安は魂を食いつくす』『不安が不安』
『不安は魂を食いつくす』は、かつては『不安と魂』という意味不明のタイトルで上映されていた。ダグラス・サークの『天の許し給うすべて』の恋人たちを、アラブ人男性と老ドイツ人女性に置き換えたリメイク。ファスビンダーはいくぶんわざとらしく、老女に「ヒトラー」の名前を2度口にさせている。
■リチャード・フライシャー『アシャンティ』
うーん、むかし見てるんだけど、おぼろげにしか思い出せない。
紹介済みの作品ですが、情報が追加されたので。
■ルイス・ブニュエル『幻影は市電に乗って旅をする』
■G・W・グリフィス『大疑問 <全長版>』
■ ヴィクター・ハルペリン『恐怖城 ホワイト・ゾンビ』
ゾンビ映画の最初期の作品の一つであり、『私はゾンビと歩いた』『ゾンビ』などと並んで、その最高傑作の一つにしばしば数えられる。
■横浜聡子『ジャーマン+雨』
■ジャック・ドゥミ『ロシュフォールの恋人たち デジタルリマスター版(2枚組)』、『モン・パリ』、『シェルブールの雨傘 デジタルリマスター版(2枚組)』
『ドヌーヴ×ドゥミ×ルグラン コンプリートDVD-BOX(7枚組)』
■NIKKATSU COLLECTION
10本がリリースされる。そのうちの一部を紹介。
『NIKKATSU COLLECTION 天使のはらわた 赤い眩暈』、『NIKKATSU COLLECTION 神々の深き欲望』、『NIKKATSU COLLECTION にっぽん昆虫記』、『NIKKATSU COLLECTION 炎の肖像』、『NIKKATSU COLLECTION 蕾のルチア』、『NIKKATSU COLLECTION リボルバー』
■クリント・イーストウッド『愛のそよ風』
今でこそ巨匠扱いだが、むかしはイーストウッドの映画をまともに褒めると鼻で笑われることもあった。そんな彼の初期監督作品のなかでも、アクション俳優のイメージが強いせいか、とりわけ冷遇を受け続けてきた作品『愛のそよ風』がついに日本で発売。テレビで放送されたことはあるので、録画ビデオを大事に持っている人もいるはず(わたしは、録画ビデオに加えて、洋版 DVD を入手してしまった)。
■ドン・シーゲル『白い肌の異常な夜』
■ロイ・ウォード・ベイカー『ジキル博士とハイド嬢』
一瞬、ウルマーの Daughter of Dr Jekyll と見間違えてしまった。
『コロッサル・ユース』の DVD が紀伊国屋から発売。 ベッケルの『アリババと四十人の盗賊』(リンク先の Amazon のページには監督名が書かれていないが、ベッケル作品のはず)は5月に、アラン・レネの『去年マリエンバードで』も6月に紀伊国屋から出る模様(『世界のすべての記憶』がおまけで入ってる海外版もってるけど・・・。 とにかく、レネもっと出してください)。
■ 深作欣二『ギャング対Gメン』、『仁義の墓場』、『県警対組織暴力』、『現代やくざ 人斬り与太』
数年前に回顧上映でまとめて上映されたので、そのとき見たという人も多いでしょう。
■ 石井輝男『ギャング対ギャング』
■ 中島貞夫『やくざ戦争 日本の首領〈ドン〉』
■ 瀬川昌治『喜劇 急行列車』
自伝『乾杯!ごきげん人生』もついでに。
ばら売りはこれが初めてでは?
■ 『歩兵の前進』≪初DVD化≫
『ピーター・セラーズの労働組合宣言!』の監督作品。
■ ルイス・ブニュエル『糧なき土地-ラス・ウルデス』、『ビリディアナ』
■ アンドレ・カイヤット『裁きは終わりぬ』
■ マルセル・カルネ『港のマリー』(あるいは『港のマリィ』)
ゴダールの『フランス映画の2×50年』はこの映画のスチルで終わっていた(ちなみに、わたしのホームページに使っている写真もこれです)。今回紹介したなかでは、個人的にはこれがいちばんうれしい。
■ ジャック・ベッケル『偽れる装い』
■ ジャン・コクトー『オルフェの遺言-私に何故と問い給うな-』≪初DVD化≫
■ アンリ・ジョルジュ・クルーゾー『密告』≪初DVD化≫
■ サミュエル・フラー『 <エンタメ・プライス> ショック集団』
■ ロバート・アルトマン『<エンタメ・プライス> イメージズ 』 値下げしたかも? <エンタメ・プライス>の意味は不明。
■ ヘンリー・ハサウェイ『砂丘の敵』
ジーン・ティアニー嬢です。
『激戦地』のほうは見ているはずなのに、思い出せない。小高い丘を前にして足踏みする歩兵隊を描いた糞リアリズムの戦争映画だった、ような。
■ ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス、ポン・ジュノ『TOKYO!』
■ ケン・ローチ『この自由な世界で』
ロジャー・コーマン製作(と言っていいのか?)。ソビエト映画『火を噴く惑星』をコーマンが買い取って、勝手に別の映画にしてしまったという、ある意味レアな作品です。
■ エドガー・G・ウルマー『驚異の透明人間』
ウルマーによる透明人間もの。でも、そんなにたいした映画ではないので、あまり期待しない方がいいかも。
■ ポール・ヴェッキアリの DVD
ポール・ヴェッキアリの DVD がいつのまにか BOX で出ていた。もちろんフランスでの話。 ヴェッキアリは「カイエ」の読者ならおなじみの名前だと思うが、日本ではほとんど無名に近い存在だろう。しかし、ヴェッキアリでググったら、4件しかヒットしなかったのにはさすがに驚いた(しかも、そのうちの一つは自分が書いた記事)。さすがになにかおかしいんではないかと思って、「ヴェキアリ」で調べると、500件ほどヒットしたので一安心する。
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Corps à coeur, En haut des marches, Rosa la rose, fille publique [Edition limitée] の3作を収録
Coffret vechiali : + Si @ff, Once More, Bareback
以下、日本での新作 DVD
■ アレクサンダー・マッケンドリック『白衣の男』
この作品については、下の『ピーター・セラーズの労働組合宣言!!』と並べて、前にここで紹介した。まさかこんなものまで日本で出るとは思わなかったので、適当に紹介してしまったが、また書くのも面倒だ。やめておく。 未公開作品だったと思うので、「白衣の男」というタイトルは DVD用につけたものだろう。「白衣」と聞くと医者かなにかを想像してしまうが、この映画が描くのは、絶対に汚れない夢の白いスーツを発明してしまった男の悲喜劇。
■ ジョン・ボールティング『ピーター・セラーズの労働組合宣言!!』
■ チャールズ・クライトンほか『夢の中の恐怖』
チャールズ・クライトン、ベイジル・ディアデン、アルベルト・カヴァルカンティ 、ロバート・ハーメルによる恐怖映画の傑作。オムニバス映画のお手本のような作品である。ひさしぶりに見直してみたいと思っていたところなので、タイムリーな発売だ。
■ ジャン=ピエール・メルヴィル『賭博師ボブ』
Amazon の解説の最初の部分:
[【初のDVD化!!】 【ロンドンの邸宅に集まった数人の男女が語る超常体験!彼らに起こった怪奇現象とは!?】 「トワイライト・ゾーン」など、後のオムニバスホラーに大きな影響を与えたオムニバス構成の傑作が、ファン待望のDVD化!! ]
という箇所は、たぶん『夢の中の恐怖』の間違いです。だれか Amazon に教えてあげてください。
以上、【ユニバーサル・セレクション1500円キャンペーン/2009年第4弾:初回生産限定】より。
■エルンスト・ルビッチ『天使』
ドアを開けるというただそれだけのアクションが、これほどサスペンスフルに描かれた映画があっただろうか。
■ジョゼフ・フォン・スタンバーグ『間諜X27』
■ハワード・ホークス、ジーン・ネグレスコほか 『人生模様』
小津作品となぜかそっくりなホークスの『酋長の身代金』が含まれていることでも知られるオムニバス映画。
■ ジョゼフ・ロージー『唇からナイフ』
ついでに岡崎京子の『くちびるから散弾銃』も読んでおきましょうか。
■ ルイス・ブニュエル『皆殺しの天使』
■ 滝田洋二郎『おくりびと』
滝田洋二郎にそんなたいした映画が撮れるとは思わないが、まだ見ていないので何ともいえない。モックンはたしかにいい役者だが・・・。
■ 伊藤大輔『横浜に現れた!鞍馬天狗』
『鞍馬天狗(横浜に現わる!)』『黄金地獄』など、複数のタイトルで知られる作品(どれが正解なのか、わたしにはわからない)。この『横浜に現れた!鞍馬天狗』でまた新たなタイトルが加わったことになるのか。例によって、Allcinema では、「横浜に現わる」で検索してもヒットしない。こういうことがあるから、その場その場でタイトルを変えるのは控えてほしいものだ。
「その着想の面白さにもまして面白いのは映画で、サーカス団が飛ばした風船と、杉作が蹴あげた下駄と、悪人が撃つピストルが一挙に重なるカットつなぎだけで、どきどきする」(上野昂志)
『T-Men』などのセミ・ドキュメンタリーふうフィルム・ノワールの系譜に属する作品。『ビッグ・コンボ』などの撮影監督ジョン・アルトン(!)がキャメラを担当している。クレジットされていないが、アンソニー・マンが共同監督を務めたことでも知られる作品だ。たしか、ほかの会社と契約していたので名前を出せなかったとか、そんな話だったと思う。
■ 『映画創世期短編集/ジョルジュ・メリエスの月世界旅行 他三編 』
■ エドガー・G・ウルマー『惑星Xから来た男 』
わたしのお気に入りのウルマー作品の一つ。情けない宇宙人が忘れがたい。低予算をごまかすためのスモークがいわく言い難い効果を上げている。 この映画を見たのはスペインのシネマテークだった。ヨーロッパを旅行中は、大都市に行くたびにシネマテークの場所を調べていた。バルセロナのシネマテーク(シネマティカといったっけ?)でウルマーの特集が行われていると知ったときは、プログラムはほとんど終わりかけていた(おかげで観光しまくれたが)。 発売元は、なんでもありの DVD を出している怪しげな会社だが、ウルマーにはこういうのが似合っている。紀伊国屋とか CRITERION から立派な BOX を出されても、どういう顔をして見たらいいかわからないだろう。
■『ティム・バートンのアラジンと魔法のランプ (C/W ジーナ・ローランズのラップンゼル)』
■『デイヴィッド・リンチ・ワールド DVD-BOX【期間限定生産】』
■ 加藤泰『源氏九郎颯爽記 白狐二刀流』
同じ加藤泰による『源氏九郎颯爽記 濡れ髪二刀流 』の続編に当たる作品だが、なぜかこれだけ先に出たようだ。ちなみに、伊藤大輔による第3作『源氏九郎颯爽記 秘剣揚羽の蝶』は前の2作と直接関係はない。伊藤大輔作品は、むかしテレビで最初に見たときは、カットされすぎてわけがわからない話になっていた。最近BSで見直してみたら、ふつうによくできた話だった。
■ キン・フー『山中傳奇』
■ ハワード・ホークス『果てしなき蒼空』
■ ラオール・ウォルシュ『世界を彼の腕に』
『果てしなき蒼空』と同じくジュネス企画から。いかにもウォルシュふうの豪快な海洋映画。冷戦時代を反映してか憎たらしいロシア人が登場する。たしかアボリジニも出てきたはずだが、わたしの勘違いか。
■フランク・ボザージ『真珠の首飾り』
これもジュネス企画。
■ヘンリー・ハサウェイ『悪の花園』
■ 万田邦敏『接吻 デラックス版 』
■ブライアン・デ・パルマ『リダクテッド 真実の価値』
■ジャック・リヴェット『ランジェ公爵夫人』
フジヤマ、ゲイシャ、フィルム・ノワール。サム・フラーの傑作『東京暗黒街・竹の家』がフォックス・ジャパンより発売。ついでに書くと、シャーリー山口こと山口淑子(その正体は李香蘭)は、のちにアラブ担当の国会議員になり、パレスチナの戦禍を訴えるドキュメンタリーを撮ることになる。
■ アイダ・ルピノ『二重結婚者』
まさかこれが日本で出るとは思わなかった。海外ではすでに DVD になっているので、そちらで手に入れている人も多いはず。しかし、500円 DVD というのは微妙だ。米版はリマスターされたものだが、これはたぶん違うんだろうな。『ヒッチハイカー』『二重結婚者』『暴行』の3作を BOX で出したら、紀伊国屋を少し見直してやってもいい(無理だろうけど)。
■ 足立正生『赤軍‐PFLP 世界戦争宣言』
足立正生が70年代初頭にパレスチナの難民ゲリラのキャンプを訪れ、16ミリでその日常を撮影した記録映画。ガザ空爆の前に発売は決まっていたようだが、偶然にしてはタイムリーすぎる。 政治プロパガンダ映画としてみれば、たしかに退屈な作品だろう。しかしそれはこの映画の正しい見方なのか。永山則夫の見た風景をひたすら撮りつづけた『略称・連続射殺魔』の静寂の後にこの作品を見ると、違うものが見えてくるのではないだろうか。奇妙な魅力を持った作品であることは間違いない。
■ ロベール・ブレッソン『抵抗-死刑囚は逃げた』
■ 『フランソワ・トリュフォーDVD-BOX「14の恋の物語」[I]』、『フランソワ・トリュフォーDVD-BOX「14の恋の物語」[II]』、『フランソワ・トリュフォーDVD-BOX「14の恋の物語」[III]』
■ 『コッポラの胡蝶の夢 スペシャル・エディション(2枚組) 』
■ クロード・シャブロル『女鹿』
ああ、ステファーヌ・オードラン!
■ D・W・グリフィス『イントレランス(淀川長治解説映像付)』
■ ミケランジェロ・アントニオーニ『さすらいの二人』
■ リチャード・マーカンド『白と黒のナイフ』
この監督の名前をひさしぶりに思い出した。スパイ映画『針の眼』など、なかなかの才能を感じさせた監督だったが、そういえば最近名前を聞かない。どうしているんだろうと思って調べてみたら、87年にとっくに亡くなっていたことを初めて知った。
■ 『ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー DVD-BOX 3』
『出稼ぎ野郎』『悪の神々』『聖なるパン助に注意』の初期3作を収録。
『出稼ぎ野郎』はファスビンダーの名を世に知らしめた長編第2作。わたしが好きなファスビンダー作品の1つだ。『悪の神々』は、『愛は死よりも冷酷』『アメリカの兵隊』とともにファスビンダーのギャング映画3部作をなす。ハリウッドのギャング映画には、「崇高な」としかいいようのない瞬間がしばしば存在する。しかし、ファスビンダーのギャング映画にはそのような瞬間は皆無だ。タイトルからは想像もつかないが、『聖なるパン助に注意』は、にっちもさっちもいかなくなった映画製作の現場を描くファスビンダー流『81/2』とでもいうべき作品(この映画が撮られたのは『81/2』の約10年後、そして『ことの次第』の約10年前である)。撮影はいっこうに始まらないのでどういう映画なのかよくわからないが、その映画内映画のなかでは、どうやらエディ・コンスタンチーヌはレミー・コーション役を演じることになっているらしい。
■ ジョン・ハフ『ダーティ・メリー クレイジー・ラリー』
これは新作ではないが、日本で DVD が出ていることを初めて知ったので、ついでに紹介しておく。たいした映画ではないが、これといった野心も感じられない一方で、観客にこびを売るようなところもないのがいい。70年代のアメリカのアクション映画にしては、ニューシネマ的な嫌らしさがあまり感じられないのだ。しかし、車の時代ももうそろそろ終わりかけている。映画と車の関係はこれからどうなっていくんだろうか。
■ニコラス・ローグ『赤い影』
最近、ひさしぶりに見直してみたら、むかし見たときほどおもしろくなかった。けれど、赤いサンタクロースがふりむく瞬間はやっぱり怖い。
■工藤栄一『野獣刑事』
■ D・W・グリフィス『アメリカ』
安い、けれども・・・。
■ パウル・レニ『猫とカナリヤ』
同じシリーズから。
■ シドニー・J・フューリー『国際諜報局 プレミアム・エディション』
前にも紹介した気もするが、念のため。スパイ映画の古典です。
■加藤泰『江戸川乱歩の陰獣』
前から DVD になっていたっけ? ちなみに、バーベット・シュローダーの新作は "Inju"。
■マキノ雅弘『浪人街』
■ジョン・ヒューストン『王になろうとした男』
これも前から DVD になっていたか? 最近よくわからなくなってきた。
■ ジャン=マリー・ストローブ/ダニエル・ユイレ『シチリア! コレクターズ エディション』
■ D・W・グリフィス『イントレランス クリティカル・エディション』
■ ペドロ・コスタ『映画作家ストローブ=ユイレ あなたの微笑みはどこに隠れたの?』
■アンソニー・アスキス『黄色いロールスロイス』
大ヒットした作品だが、かなりの確率で凡作だろうとわたしはにらんでいる。実は、これを取り上げたのは、どさくさにまぎれてこの監督の The Browning Version という作品を紹介するためだ。学生たちから疎んじられ、妻にも浮気されている初老の教師のパブリック・スクールでの最後の一日をベルイマンふうに描いた作品で、アンチ・チップス先生とでもいうべきペシミズムが全篇にみなぎっていて、わたしには忘れがたい。作家主義的視点からは抜け落ちてしまう作品だろうが、こういう作品を入れてくるところが、さすが Criterion である。紀伊國屋書店には真似ができないところだ。
紀伊国屋から出ている DVD はたしかにすごいが、タイトルを並べてみると、これを選んだ人物がどういう人生を歩んできたかまで透けて見えてしまうような恥ずかしさを覚えてしまう。ペドロ・コスタの DVD が出ること自体には驚いても、それがラインナップに入っていることには何の驚きもない。紀伊国屋から出た DVD で、こんな映画もあったのかという発見は一度もない。アントニオ・マルゲリーティが出たときは驚いたが、あれは黒沢清という異物が混入したために過ぎなかった。紀伊国屋には Criterion を見習ってもう少し視野を広げてもらいたい。そして、いい格好ばかりしていないで、たまにはひとから馬鹿にされそうな作品もあえて出すぐらいの冒険をしてほしいものだ。
■『ビクトル・エリセ DVD-BOX』 『挑戦』が初収録されているのが大きい。
■伊藤大輔『明治一代女』
■『マニアック・コップ』 結構好きなSFアクション。
■ミケランジェロ・アントニオーニ『女ともだち』 廉価版で発売。
ミロス・フォアマンの脚本家などをへて監督になり、フォアマンと同じく、国を出てアメリカに渡ったチェコの映画監督、アイヴァン・パッサーの作品。 これ、前から見たかった映画なんですけどね。なんか安っぽいパッケージで出ちゃいましたね。
■ サイ・エンフィールド『ズール戦争』
前にどこかで紹介した作品だけれど、新しく出るみたいなので。 植民地戦争を描いたなかなかの佳作です。サイ・エンフィールド、もう少し評価されていい監督だと思うんだけど・・・
いつのまにか、Vol.6 まで出ていた。
■CHATEAU FLIGHT 『LES VAMPIRES [Soundtrack]』
よくわからないけれど、こんな CD もでていました。「レ・ヴァンピール」のスチルを使ったジャケットに、"ORIGINAL SOUNDTRACK" と書かれている。詳細は不明。
ついでにこれも。
■蓮實重彦『映画論講義』
■アンリ=ジョルジュ・クルーゾ『密告』
■ ロバート・ワイズ『ふたり』
見てません。
■ ジョン・ヒューストン『ザ・デッド ダブリン市民より』
ジェイムズ・ジョイスの原作をヒューストンが見事に映画化した比類なき傑作。
■> ロジャー・コーマン『地球最後の女 アイ・アム・ウーマン・オブ・レジェンド』
コーマン初期のSF映画。『アイ・アム・レジェンド』にあやかって適当な邦題がついているが、原題は"Last Woman On Earth"。
■ ストローブ=ユイレ『和解せず/マホルカ=ムフ』
ストローブ=ユイレ最初期の2作。『和解せず』はわたしがもっとも好きなストローブ=ユイレ作品のひとつ。『九時半の玉突き』を読むまでは、何度見ても話がほとんどわからなかった。
■マノエル・ド・オリヴェイラ『夜顔』
■ ガス・ヴァン・サント『パラノイドパーク』
■ 『Pieces of TOKYO!~映画「TOKYO!」サブテキスト』DVD
ヒッチコック映画などのタイトルバックで知られるソール・バスについてのドキュメント。ミニマルな昆虫パニック映画の傑作『Phase IV』も DVD 化してほしいものだ。
■ ジョゼフ・サージェント『地球爆破作戦』
未見だが、風間賢二が「SF&ファンタジー」映画ベスト50のひとつに選んでいる。それによると、米ソの冷戦を背景にした現代版『フランケンシュタイン』とでもいうべき作品らしい。アメリカとソ連がそれぞれ開発した巨大なスーパー・コンピュータどうしが自由意志を持って勝手にコンタクトし、人類を支配しはじめるという話。
■ アーヴィング・ピシェル『月世界征服』
■ フィル・カールソン『戦場よ永遠に』
面倒くさいので調べてませんが、この会社にはほかにも掘り出し物があるかも。
■ トーマス・H・インス『シヴィリゼーション 小津安二郎の愛した映画』
インスの映画はアメリカでもほとんど DVD化されていないですね。これもたぶんなっていないはず。出してる会社ははじめて聞く名前なのでクオリティに不安はあるけれど、ほかでは見れないので貴重ですね。小津安二郎うんぬんは購買力につながるんですかね?
■ ジョン・カサヴェテス『ミニー&モスコウィッツ』
カサヴェテスもなかなか DVD化されないですね。ついでに、シャーリー・クラークも DVD化してほしい。
■ サム・ウッド『サラトガ本線』
まあ、たいした映画ではありませんが。クーパー&バーグマンです。
■ 鈴木英夫『殺人容疑者』
わたしはたいしたことないと思ってますが、この監督を高く評価する人もいるようです。
■ 大和屋竺『愛欲の罠』
ロージーは日本でも海外でも、それほど DVD化は進んでいないように思える。ついにロージーの DVD化がはじまったのか。『夕なぎ』は何度か見ているが、『秘密の儀式』はおおむかしにパリで見て以来だ。ともかく、めでたい。
■ジェラール・ウーリー『大追跡』
ブールヴィルとルイ・ド・ヒュネスが共演したフランス喜劇映画を代表する一作。アンリ・ドカエが撮影担当とは、この時期のフランス映画は贅沢だ。
■オリヴィエ・アサイヤス『レディアサシン』
Boarding Gate が原題のはずだが、この邦題はいったいなんなのか、わたしに聞かないでほしい。IMDB で調べても書いてないし、"Lady Assassin" "Assayas" でググっても5件しかヒットしないので、日本の DVD 会社が勝手につけたタイトルっぽいが、パッケージにでかでかと英語で "Lady Assassin" と書いてあるのを見ると自信がなくなる。 アサイヤスは、ネットがらみの犯罪を描いた『demonlover』など、食いつきやすそうな主題をあつかったものがかろうじて公開されているぐらいで、ほとんどの作品は日本で未公開だ。これもまさか日本で出ると思っていなかったので、洋版を買ってしまった。
前半は、かつて不倫関係だった男女(マイケル・マドセンとアーシア・アルジェント)のすれ違いを、ほとんどセリフのやりとりだけで描き、後半、舞台が香港に移ってからは、ギャング映画の様相を呈する。ネタバレする可能性が大なので詳しい説明はできない。アサイヤスとしては最高傑作とはいえないが、いい映画です。アーシア・アルジェントがこんなにいい女優だったとは知らなかった。 この次に撮った L'heure d'été も評価が高い。J・M・フロドンはカイエでこれに☆4つをつけている(ちなみに、フロドンは、この月、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』には☆2つしかつけていない)。
■『火の馬 プレミアム・エディション デジタル・リマスター版』
以前に出ていたものはたぶん絶版になってたと思うので、再リリースはめでたい。冒頭の森で木が倒れるシーンからはじまって、終始くるくると動き回るキャメラが魅力的だ。ほとんど屋根だけでできている平屋作りの主人公の生家など、独特の構造をした建物も目を引く。
ジェリー・ルイスの DVD もほとんど手に入らなくなっていたので、うれしい。Le zinzin d'Hollywood のフランス語タイトルを持つ『底抜け便利屋小僧』は前から見たかったんです。
■黒沢清『地獄の警備員』
■『ニコラ・フィリベール レトロスペクティヴ DVD-BOX』 『かつて、ノルマンディーで』
ジョナサン・ローゼンバウムが FILM COMMENTで四つ星をつけていたので気になっていた映画だが、いつの間にか公開されてしまっていた。ニコール・キッドマンが出ているので日本では話題になったのだろうか。
■コーエン兄弟『ノーカントリー スペシャル・コレクターズ・エディション』
■クロード・シャブロル『石の微笑』
■ヘンリー・ハサウェイ『闇の曲がり角』
フィルム・ノワールの代表作の一つとしてあげられることが多い作品だが、日本ではあまり知られていない。
■ジュールス・ダッシン『深夜復讐便』Thieves' Highway
『街の野獣』『裸の町』『真昼の暴動』とならび、ダッシンのフィルム・ノワール4部作(?)をかたちづくる作品。いい加減な邦題だなと思いつつ、見てみて納得。復讐のために深夜トラックでリンゴを運ぶという変な話。
■ ウィリアム・キーリー『情無用の街』
初期のアンソニー・マン作品と同じ系統のセミ・ドキュメンタリーふうフィルム・ノワールの佳作。
■ アンソニー・マン『雷鳴の湾』
「のんき大将」「乱暴者」「エル」の3作品を収録。
■ イングマール・ベルイマン『恥 (特別編)』
前から出ている DVD だが、ついでに紹介しておく。あのベルイマンが爆撃シーンを撮っているのが面白い戦争映画。戦時下の人間模様が、いかにもベルイマンらしいねちっとした気が滅入るようなペシミズムで描かれる。
こちらはベルイマンが撮った吸血鬼映画。死神を登場させたこともあるベルイマンだが、これは本格的なホラーといってもいい作品だ。ただし、ユニヴァーサルやハマー・プロの吸血鬼ものになれていると、吸血鬼がとんでもない動きをするので驚くこと間違いなし。
スイスの映画作家フレディ・ムーラーを日本の観客に最初に印象づけた一本。盲者についての映画も撮っているムーラーだが、ここでの主人公は聾唖者である。なんか懐かしい。
早くも第2弾の登場。『バルタザールどこへ行く』だけもっていないので、ばら売りに期待。
■フェデリコ・フェリーニ『8 1/2 愛蔵版』
■ジャック・ショルダー『「ヒドゥン」&「ヒドゥン2」ツインパック』
『ヒドゥン』は、人間の身体を転々と寄生してゆく異星生物と FBI 捜査官との戦いを描くSFアクションの秀作。続編のほうは見ていないのでノーコメント。
■ハワード・ホークス『リオ・ブラボー』
作品については、いまさら説明する必要はないでしょう。新しいパッケージになって再発売。
■ ウディ・アレン『カメレオンマン』
最近のウディ・アレンはいいという人がまわりにいたりするんだけど、わたしはやっぱり基本的にだめですね。でも、この映画は結構好きだ。
■『フリッツ・ラング コレクション ハウス・バイ・ザ・リバー』
アメリカでビデオが出ていたが、あまりにも画質がひどいという噂だったので怖くて買えなかった。北米版DVD はロンドンの National Film and Television Archive のフィルムをもとにしてつくっているらしい(そんなところにしかフィルムが残っていないのか)。最良の状態ではないが画質はまずまずとのこと。2000円弱の値段で買えるのは魅力だが、KINO から出ているので、英語字幕はついていない可能性が大。
前に一度予告が出て、いつの間にか消えてしまった DVD。待たされたわりには、なんだかぱっとしない組み合わせ。しかし、ゴダールとの対談「恐竜と赤ん坊」など、特典映像はまあまあがんばっている(とくにリュック・ムレの短編)。「恐竜と赤ん坊」は CRITERION から出ている『軽蔑』の2枚組ディスクにはいっているので、わたしはそっちで見ている(この CRITERION 版には、ジャック・ロジェの短編「パパラッチ」もはいっているので貴重ですよ)。
■ ルイス・ブニュエル 『忘れられた人々』
■エリア・カザン『影なき殺人』
■ジャ・ジャンクー『長江哀歌』
■ 『F・W・ムルナウ コレクション タブウ クリティカル・エディション』
■ ルイス・ブニュエル
■ ガス・ヴァン・サント『マラノーチェ』
■フリッツ・ラング『死神の谷』
『死滅の谷』で知られている作品ですが、なんでタイトル変えたんでしょうか。
■ロジャー・コーマン 『X線の目を持つ男』、『蜂女の恐怖』
同じ会社から同時期にほかにもいろいろ出ていますが、タイトルを見てすぐ気づいたのは上の『魔女』とこれぐらいでした。Z級映画ファンは自分でチェックしてください。美容映画『蜂女の恐怖』はメイクが結構笑えます。
■ タランティーノ『グラインドハウス コンプリートBOX 【初回限定生産】』
■『石井隆監督3作品+特典BOXケース』(amazon.co.jp限定)
紀伊国屋書店から発売。『血』『骨』『溶岩の家』を収録。『溶岩の家』だけ見ていないので、単品でも売ってもらえるとありがたい。Booklet とかつけなくてもいいから、もう少し値段が下がらないものか。日本の DVD は基本的に高すぎるんだよね。
■ 『ストローブ=ユイレ コレクション アンティゴネー (ソポクレースの《アンティゴネー》のヘルダリーン訳のブレヒトによる改訂版(1948年))』
ストローブは同じ作品の異ヴァージョンをいくつかつくっていることが多いんだけど、このコレクションではそのへんは考慮してないんだね(ストローブ的正しさは、思ったほどガチガチじゃないってこと)。『アンティゴネー』にもトカゲが出てくるヴァージョンと、出てこないヴァージョンがあったはず。
■フリッツ・ラング『ブルー・ガーディニア』
ラング作品としては少しパンチに欠けるところもあるが、傑作であることはたしか。
■ライナー・ヴェルナー・ファスピンダー『ヴェロニカ・フォスのあこがれ』
■ サッシャ・ギトリ『とらんぷ譚』
ヌーヴェル・ヴァーグにも多大な影響を与えたサッシャ・ギトリの数ある傑作のひとつ。詐欺師の生涯が詐欺師的に描かれる。オープニングのデタラメさにはあっけにとられること間違いなし。
■G・W・パプスト『三文オペラ』
パプスト+ブレヒト。
もちろんジョン・カーペンター版です。待望のスクイーズ・ニューマスターで発売!
デニス・ホッパー主演の「セックス、ドラッグ、ロックンロール、レイプ、バイオレンス満載の大問題作!」だそうです。
50年代風の邦題がついていますが、原題は Psych-Out。『爆走・ヘルズ・エンジェル』のリチャード・ラッシュがドラッグ・カルチャーを描いた青春映画です。ヒッピーたちのたむろする建物に移り住むことになった素朴な娘を通して、若者たちの生態がサイケデリックに描かれる。『白昼の幻想』の姉妹的な作品といっていいが、ヒロインを耳が聞こえない設定にしているところが新しい。今年亡くなったラズロ・コヴァックスが撮影を担当。
■ ロジャー・コーマン『聖バレンタインの虐殺/マシンガン・シティ』
アル・カポネを描いたロジャー・コーマンの代表作の一本。
■『デイヴィッド・リンチ インスタレーション/インランド・エンパイア+リンチ1 (初回限定生産)』
なんかわからないけど、面白かったね。ポーランドをからませたのは『サラゴサ手稿』の記憶もあったんじゃないの。同じペンデレツキの音楽も使ってるし(と、勝手に推測)。
■バルベ・シュローデル『ラ・ヴァレ』
『モア』と同時にこれも出るようです。同じくアルメンドロスのキャメラ。
■ジャン=リュック・ゴダール『男性・女性 HDニューマスター版』、『彼女について私が知っている二、三の事柄 HDニューマスター版』
■ ミケランジェロ・アントニオーニ『赤い砂漠 デジタルリマスター版』
■ ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー『13回の新月のある年に』
世界的な評価を考えると恥ずかしくなるぐらい、日本では異常に評価が低いファスビンダー。DVD もそんなに売れているように見えない。作品の評価とは別に、ファスビンダーがなぜ日本では受容されなかったについても検討する必要があるように思える。
[ドイツの重要な映画運動、ニュー・ジャーマン・シネマの中核的存在であるライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督がほとんどの現場作業を担当した異色の個人的作品。13回の新月が巡ってくる年には破滅者が続出するという自身を見失った主人公の最後の5日間の彷徨を描いた物語。]
■ルーベン・マムーリアン, ビクター・フレミング 『ジキル博士とハイド氏 コレクターズ・エディション』
1932年版と1941年版の2作品を収録。
■バルベ・シュローデル『モア』
バーベット・シュレイダーことバルベ・シュローデルが70年代に撮った作品。この時代の彼の作品がソフト化されるのははじめてかもしれない。 恋人たちの地獄の一季節。ここでのドラッグは、サドマゾ的な関係を始動させるきっかけに過ぎない。ピンク・フロイドの音楽、ネストール・アルメンドロスのキャメラ。これだけでも見る価値はある。
■ウィリアム・ディターレ『巨象の道』
500円DVD では出ていたけれど、まともな形で DVD が出るのはこれがはじめてかも。
■『左利きの女』 出演: エディット・クレヴァー, ブルーノ・ガンツ 監督: ペーター・ハントケ
『ジャンヌ・ダルク裁判』『湖のランスロ』『たぶん悪魔が』の3枚組。しびれるラインナップ!
■ファスビンダー『マリア・ブラウンの結婚』
■ビリー・ワイルダー『地獄の英雄』
ワイルダーとしてはあまり知られていない作品だけれども、評価は高い。
■アルベルト・カヴァルカンティ『悪魔と寵児 (ユニバーサル・セレクション2008年第1弾) 【初回生産限定】』
カヴァルカンティがこんな映画を撮っていたというのは、正直知らなかったね。20年代パリのアヴァンギャルド映画の監督といったイメージが強いのだけれど、実はブラジル生まれ(グラウベル・ローシャがカヴァルカンティにオマージュを捧げたりしているんです)。フランスから今度はロンドンに渡ると、ハリー・ワットとヴァジル・ライトによる有名な記録映画『夜間郵便』をプロデュースしたりしている。その後も様々な国移り住んで映画を撮っていたようだ。元祖無国籍監督だね。 "Nicholas Nickleby" はもちろん、ディケンズの小説の登場人物。というか、これはディケンズの原作の映画化したもの。ちなみに、レイ・ブラッドベリに「ニコラス・ニックルビーの友はわが友」という短編があります。I SING THE BODY ELECTRIC!
[「都会のアリス」「さすらい」「左利きの女」「ことの次第」「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ(フィルム・テレシネ・バージョン)」の5作品が収録されたヴィム・ヴェンダース監督のDVD-BOX。初期の短編作品「ワニの家族」「島」とインタビュー映像が収録された特典ディスク付き。] 初期の短編が気になるね。『左利きの女』はヴェンダースじゃないだろ(まあ、関係者のひとりだけど)。
「黄金の馬車」「恋多き女」「ジャン・ルノワールの小劇場」の3作品を収録
■ アキ・カウリスマキ『街のあかり』
■ソン・イルゴン『マジシャンズ デラックス版』
全編ワンカット=ワンシークェンスで撮影された意欲的実験作。
■ライナー・ウェルナー・ファスビンダー『自由の代償』、『マリア・ブラウンの結婚』
そういえば、フランスで、『ベルリン・アレクサンダー広場』が公開されたか、テレビ放映されたかしたそうです。そうそう、Criterion から『ベル・アレ』の DVD が出ていることは皆さんご存じでしたか。──あ、もう知っておられましたか。失礼しました。
スペイン出身の映画監督ルイス・ブニュエルのメキシコ時代に作られた作品の中から3作品を収録したDVD-BOX第4弾。「スサーナ」「昇天峠」「アルチバルト・デラクルスの犯罪的人生」の3作品を収録の模様。
■ 『【初回限定生産】スタンリー・キューブリック コレクション(10枚組み)』
スタンリー・キューブリック監督の代表5作品「2001年宇宙の旅」「時計じかけのオレンジ」「フルメタル・ジャケット」「シャイニング」「アイズ ワイド シャット」を収録したコレクションBOX。特典ディスクには、作家スタンリー・キューブリックとその作品に鋭く迫ったドキュメンタリー「STANLEY KUBRICK: A LIFE IN PICTURES」を収録。初回生産限定商品。
■ チャールズ・クライトン『乱闘街 (ユニバーサル・セレクション第6弾) 【初回生産限定】』
チャールズ・クライトンの映画がまとめて DVD になればいいと書いたが、出ました。代表作の一つ『乱闘街』。ビデオにもなっている作品だけれど、見つけるのは難しいので、DVD 化はうれしい。あんまり人気がある監督のようには思えないが、そんなの関係ねぇ! わかるやつだけがわかればいい。『夢の中の恐怖』の DVD 化も切に願う。
■『淀川長治生誕100年 特別企画 淀川長治 映画史 第1集 すべてのはじまり』
■ジョン・ダール『レッド・ロック/裏切りの銃弾』
『ロード・キラー』の監督によるフィルム・ノワール。実は、この二作が同じ監督の作品だということをさっき知った。そんなたいした監督でないことはたしかだが、どちらも嫌いではない作品だ。
■ラオール・ウォルシュ『艦長ホレーショ』
ヴァージニア・メイヨが可憐な演技を見せる、ウォルシュによる海洋アクション映画の傑作。
■ ジョゼフ・フォン・スタンバーグ『間諜X27』
すいません、たんに懐かしかったので。子供どころテレビで見た思い出深い作品だが、今見直したらどうだか。
早くも第2弾の登場です。「自由の旋風」、「翼に賭ける命」、「愛する時と死する時」、「悲しみは空の彼方に」の4作が収録されている模様。贅沢な願いだが、参考作品としてジョン・M・スタール作品を加えるぐらいの心意気が欲しい。
[完全リマスターの本編映像に貴重な特典映像付き、第1~29話収録の10枚組BOX。初回限定生産。]
ほかに、第8話から18話まで収録の『ツイン・ピークス セカンド・シーズン Part 1』、第19話から29話まで収録の『セカンド・シーズン Part 2』も発売。
■ ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー『愛は死より冷酷』
車を使った長い長い移動撮影が素晴らしい。ショットが変わるだけで緊張する。 [劇作家、ベルトルト・ブレヒトの未完の長編小説「ユリウス・カエサル氏の商売」をストローブ=ユイレ監督が映画化。共和制ローマが資本主義へと移り変わる過程で生まれた不公平を、カエサルをはじめとする同時代の人々が証言していく。]
■ジョン・フランケンハイマー『影なき狙撃者』
[ジョン・フランケンハイマー監督が放つ戦慄のスパイサスペンス。洗脳された男がダイヤのクイーンを見ると催眠状態に陥り、絶対服従するようになる。果たして彼を操っているのは…。主演はフランク・シナトラ。 ]
■『西部地獄街/ダイナマイト・ライダー』、『テキサスの恐怖/ペコスの黒騎手』
ジョン・ウェイン主演のマイナー西部劇がまとめて発売に。このほかにも多数出ているようだが、面倒くさいので全部は挙げなかった。各自で調べてください。
[世界中が必殺拳撃のヒーローに湧いた!ブームの頂点に鮮血を叩きつける≪ドラゴン≫衝撃の最新作!! ジミー・ウォング監督・主演の一大傑作がデジタル・リマスター版コレクターズ・エディションでリイシュー! 1973年12月に公開されるや一大ブームを巻き起こしたブルース・リー「燃えよドラゴン」に続いて、日本におけるドラゴンブーム第2弾作品として堂々登場したのがジミー・ウォング監督・脚本・主演による本作「片腕ドラゴン」だ。超人的ブルース・リー人気に対抗すべく、ジミー・ウォング扮する片腕のヒーローが活躍する奇想天外なアイデアとアクションをふんだんに盛り込んだ本作はアジア、欧米で大ヒット。同じくジミー監督主演による正統続編「片腕カンフー対空とぶギロチン」(76)を筆頭に多くの類似作品が作られ、クエンティン・タランティーノら熱狂的ファンを数多く生み出すなど今なお最強のカルトムービーとして愛され続けている。
02年に一度国内DVD化されたものの発売元の事情により即時廃盤、その後ネット・オークションで3万円の高値が付くほどの人気商品となり、DVD再発を望む声がひときわ高かった。今回のリイシューはまさにそんなファン待望のものであり、豪華特典付きコレクターズDVD BOXと通常版の2形態を同時発売、その期待に応えます。
★デジタルリマスター版スクイーズ本編★オリジナル音声DTS&5.1ch化 ★英語音声★1977年TV初放映時のオリジナルキャスト再起用による復刻完全版新録日本語吹替音声★宇田川幸洋(映画評論家)ほかゲストによる音声解説★オリジナル予告篇★最新版予告篇★フォトギャラリー ]
くだらないです。でも、それが映画というもの。
[ゴダール、ダニエル・シュミット、ファスビンダー、カウリスマキなど錚々たる映画監督たちから絶大なリスペクトを受けるメロドラマの巨匠、ダグラス・サーク監督の傑作3タイトル奇跡のDVD化!! 「僕の彼女はどこ?」「心のともしび」「天の許し給うものすべて」の3作品を収録。初回限定生産。] まさに奇跡。
。
■ロジャー・コーマン『恐怖のロンドン塔』、『血まみれギャング・ママ』
『巴里の屋根の下』『巴里祭』『リラの門』、および、特典にサイレント映画『眠るパリ』を収録。
■オーソン・ウェルズ『審判』
やっと出たかという感じだ。ウェルズの映画は何本か DVD になっているが、その多くはアイ・ヴィー・シーが版元。出せばいいってもんじゃないだろ、というクオリティーで有名な会社だ。『市民ケーン』の500円 DVD の画質はひどいという話は聞いていたが、TSUTAYA でレンタルされているアイ・ヴィー・シーの『市民ケーン』の画質もひどかった。今度の『審判』は、「ユニバーサル・セレクション」のなかの一本として新たに発売される。期待したい。
■『ジャン=リュック・ゴダール フィルム・コレクション5枚組』
「小さな兵隊」「気狂いピエロ」「パッション」「ゴダールの探偵」の4作品を収録した特典ディスク付きの5枚組DVD BOX。初回生産限定。
■ ヘンリー・ハサウェイ『Gメン対間諜』
■フランク・タシュリン『女はそれを我慢できない』
スタンダード画面がカーテンみたいに横に開いてシネスコに変わるアイデアがしゃれてたね。
■ エリック・ロメール コレクション『愛の昼下がり』、『O公爵夫人』、『聖杯伝説』
前にも紹介した気がするが、リンク先が変わったみたいなので。
■フィリップ・ガレル『恋人たちの失われた革命』
『痛ましき無関心』『マザー、サン』『モレク神』の3作を収録。ソクーロフがどうも苦手という人も『モレク神』は見ておいたほうがいい。
■ キン・フー『迎春閣乃風波』
キン・フーの映画の人間離れしたアクション・シーンを見ていると、わたしにはどうしても人間ではなく猿が演じているとしか思えない瞬間がある。
リーフェンシュタールにおける山岳映画の重要性については、スーザン・ソンタグの『土星の徴の下に』の中に収められている「ファシズムの魅力」という文章を参照のこと。
BS でも放送が始まっている。「ヒッチコック劇場」といっても、本人が演出している作品は少ないので注意。
既出のものがまとめられただけで、特に掘り出し物は入っていないのが残念。
■ レオス・カラックス『ボーイ・ミーツ・ガール』、『ポーラX』
■ オットー・プレミンジャー『カルメン』
■ エリック・ロメール『満月の夜』、『友だちの恋人』、『緑の光線』
■ イングマール・ベルイマン『サラバンド』
グル・ダッドまで出るのかよ。「傑作選」としか書いてないってことは、これで終わりってことか。代表作『渇き』『紙の花』『55年夫妻』を収録。
■ 『ロシア映画 DVDコレクション コミッサール』、『ロシア映画 DVDコレクション ルスランとリュドミラ』
このシリーズはいろいろ出ているようだが、いまいちパッとするものがない。『コミッサール』はその内容ゆえに党からフィルムの廃棄が申し渡されたという曰く付きの作品。
■ 『許されざる者 Blue-Ray』、『許されざる者 HD-DVD』 どっちを買ってもわたしの環境では見られない。
■ 『ピクシーズ/ラウド・クァイエット・ラウド スペシャルBOX』
■ エリック・ロメール コレクション『飛行士の妻』、『美しき結婚』、『海辺のポリーヌ』
「エリック・ロメール自作を語る」などの特典付きで単品発売。
「自由を我等に」と「ル・ミリオン」「夜の騎士道」の3作品を収録。
「麦の穂をゆらす風 プレミアム・エディション」「明日へのチケット」「ナビゲーター ある鉄道員の物語」「ブレッド&ローズ」「マイ・ネーム・イズ・ジョー」を収録。
■ ホウ・シャオシェン『百年恋歌』
■ ジャック・スターレット『悪魔の追跡』
知る人ぞ知るB級映画の名作。主演はピーター・フォンダとウォーレン・オーツ(うーん、70年代的!)。
■ ニコラス・レイ『暗黒への転落』 ばら売りで新発売。
■ ピーター・グリーナウェイ『英国式庭園殺人事件』
■フリッツ・ラング コレクション『怪人マブゼ博士(マブゼ博士の遺言)』
本編:121分+特典:20分 ドイツ語モノラル スタンダードサイズ ※オリジナルアスペクト比1.19:1にて収録 片面2層
・特典 収録:マブゼ博士の3つの顔(ドイツ語版・フランス語版・英語吹替え版の比較) 封入:解説リーフレット
・オリジナル画面サイズ(アスペクト比1.19:1) 最長版(現存するマスターの中でオリジナルにもっとも近い形で収録)
■『ピーター・グリーナウェイ 初期作品集 1 』 3/24
■アレクサンドル・ソクーロフ『太陽』
■ジョン・フォード『タバコ・ロード』
ジョン・フォードです、ディーン・ティアニーです。恥ずかしい話、わたしはまだ『タバコ・ロード』を見たことがないんです。発売日が待ち遠しい。
■ ジョゼフ・マンキーウィッツ『復讐鬼』
これも見てないんです。わたしもまだまだです。ずっと長い間 "No Way Out" というタイトルで覚えてきたが、こんな邦題があったとは。
[メーカー/レーベルより
M 1931年/ドイツ
B&W 110分 ドイツ語モノラル 日本語字幕 スタンダードサイズ
※オリジナルアスペクト比1.19:1にて収録 ドルビーデジタル 片面2層
デジタルリマスター版・豪華特典、オリジナル画面サイズ(アスペクト比1.19:1)、完全版(現在存在するマスターの中でオリジナルにもっとも近い形で収録)
特典 収録:パウル・ファルケンベルグ(『M』編集)による講義音声(36分)、『M』の歴史―フィルムが辿った時代と運命(25分)、『M』プロデューサー、シーモア・ネベンザルの息子ハロルドへのインタビュー(14分30秒) 封入:解説リーフレット 特典字幕/音声付(字幕:日本語/音声:英語)]
■ 『ツァイ・ミンリャン製作 迷子』、『ツァイ・ミンリャン監督作品 西瓜』、『ツァイ・ミンリャン監督作品 落日』
上の作品をまとめた DVD-BOX です。
これもすごいコレクションだ。全部見ている作品ばかりだが、ビデオやテレビ放映のトリミング吹き替え版という形で見たものばかりなので、やっと最低限のリスペクトされた状態で見ることができる。下のばら売りもあり。
■ ドン・シーゲル『ドラブル』、『突破口』、『殺人者たち』、『ガンファイターの最後』
■ジェームズ・キャメロン『殺人魚フライングキラー』 ジェームズ・キャメロンの最高傑作。
■フランソワ・トリュフォー『野生の少年』2/2
■『路上の司祭』ウィリアム・バロウズ
■エリック・ロメール『モンソーのパン屋の女の子/シュザンヌの生き方』、『獅子座』
■ホウ・シャオシェン『恋恋風塵』
■ロバート・アルトマン『ゴスフォード・パーク』
■セシル・B・デミル『絶海の嵐』
■マルコ・ヴェロッキオ『夜よ、こんにちは』1/12
■『断絶
コレクターズ・エディション』
■『ミヒャエル・ハネケDVD-BOX』
■クロード・シャブロル『ボヴァリー夫人』
■ロバート・アルトマン『ニューヨーカーの青い鳥』
■ホウ・シャオシェン『童年往事 時の流れ』
■ラオール・ウォルシュ『ハイ・シェラ 特別版』、『彼奴は顔役だ! 特別版』
■『ロシア映画DVDコレクション パイロット・スタジオ・アニメセレクション 新感覚ロシア・アニメーションの世界』
■ サミュエル・フラー『ストリート・オブ・ノー・リターン』
サミュエル・フラー映画祭で見たときの感動は忘れられない。しかし、これは、セルジュ・ダネーふうにいうと、「テレビに通る」映画なんだろうか。
収録:メイキング映像(20分)、監督インタヴュー(22分)、キース・キャラディン インタヴュー(7分)
■ホウ・シャオシェン『冬冬の夏休み』
■ロバート・アルトマン『ストリーマーズ』11/25
■ゴードン・ダグラス『セメントの女』
『刑事』のゴードン・ダグラスによるトニー・ロームもの第二弾。
■ミケランジェロ・アントニオーニ『欲望』
ラストのキャメラの動き。アントニオーニの晩年における最も重要な作品のひとつ。
■『ジム・ジャームッシュ/アーリー・コレクション DVD-BOX』
カリスマ監督ジム・ジャームッシュの初期3作品「パーマネント・バケーション」「ストレンジャー・ザン・パラダイス」「ダウン・バイ・ロー」を収録した初回限定豪華4枚組DVD BOX。 デジパック、ピクチャーレーベル仕様。封入特典として、36Pオリジナルブックレット、劇場公開時のパンフレット・チラシの縮小版を同梱。
■ アルノー・デプレシャン『キングス&クイーン』
■ジョン・フォード『モガンボ』11/3
1000円を切る廉価版で。
■フェデリコ・フェリーニ『カビリアの夜 完全版』
約5分間の未公開シーンを加えた完全版
■ヴォイチェス・ヤスニー『猫に裁かれる人々』
一介の猫好きとしては異常に気になるタイトルですね。カンヌでも賞を取った名作らしい。
■テイ・ガーネット『チャイナ・シー』
ジーン・ハーロー、クラーク・ゲーブル主演。ジャン・テュラールによると「Magie du cinéma」な傑作だそうだ。
「ロビンソン漂流記」「糧なき土地」「それを暁と呼ぶ」を収録。
特典 収録:ダン・オハーリヒー オーディオ・インタビュー、完全復元ビフォー&アフター、オリジナル予告編、ポスター・ギャラリー
■ホウ・シャオシェン『風橿の少年』
■ゴードン・ダグラス『刑事(デカ)』
ピエトロ・ジェルミの『刑事』ではありません。ゴードン・ダグラスが60年代の終わりに撮った晩年の傑作『刑事(デカ)』です。ハル・ローチ作品のギャグマンなどとしてサイレント時代から映画とかかわってきたゴードン・ダグラスの長いフィルモグラフィーは、コメディ、海賊映画、騎士もの、SF(『放射能X』)などなどありとあるジャンルの作品に彩られていますが、とりわけ彼が得意としたのが犯罪映画と西部劇でした。『明日に別れの接吻を』と『リオ・コンチョス』がそれぞれの代表作となるでしょう。傑出した作家ではたしかになかったかもしれないですが、とうてい忘れられない作品をいくつも撮ってきた人です。オリバー・ハーディとハリー・ラングドンを組ませたのは彼でしたし、そもそもローレル&ハーディとジェリー・ルイスの両方を監督したことがあるひとが彼以外にいるでしょうか。『刑事』はゴードン・ダグラスがそのキャリアの晩年にフランク・シナトラ主演で撮った刑事ドラマの傑作です。不正に満ちた社会、腐敗した警察組織、疲れ切った刑事、60年代末に撮られたカラー作品ですがフィルム・ノワール的な暗さに満ちた作品だったと記憶しています。むかしテレビで見て録画もしてあるのですが、時間がないので見直していません(録画したのは吹き替えトリミング版だったし、DVDが出るまで待つことにします)。
■ロイ・ウォード・ベイカー『残酷な記念日』 未見。ベティ・デイヴィス主演のブラックなスリラーらしい。マリリン・モンローが精神的に不安定なベイビー・シッターを演じた『ノックは無用』などのアメリカ映画も撮っているが、イギリス生まれのロイ・ウォード・ベイカーは基本的にはイギリスの映画監督ということになる。代表作の『火星人大襲撃』をはじめその大部分の作品が未公開であることからわかるように、かなり際物的作品が彼のフィルモグラフィーの多数を占めている。名前ほどには作品が知られていない、まだまだ未知の監督といえるかもしれない。
■ジョセフ・マンキーウィッツ『幽霊と未亡人』、『イヴの総て』、『クレオパトラ』
『幽霊と未亡人』『イヴの総て』はむろん見ていてあたりまえの作品だが、偉大なる失敗作『クレオパトラ』こそ必見の作品だ。
見てないですが、なんとなく気になったので。ハーシェル・ゴードン・ルイスを思わせる話ですが、たぶん駄作でしょう。しかし、映画の楽しみは結局こういうところにあるんじゃないですか。
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以前、『ヌーヴェル・ヴァーグ セレクション』としてセット販売されていた『パリところどころ』と『アデュー・フィリピーヌ』がハイヴィジョン・デジタルマスター版でばら売りになります。
『パリところどころ』では、女がアパルトマンの一室からエレベータで階下におり、建物の外に出、橋の上で言い寄ってきた男が欄干をこえて身を投げるまでをワンショットの長回し(正確には2ショットだが)で描ききったルーシュの「北駅」が必見。ついでにジャン=ダニエル・ポレの『地中海』もDVDでいいから出してほしい。ちなみに、この作品には、シャンタル・アッカーマン、フィリップ・ガレルなど、ヌーヴェル・ヴァーグ以後の6作家によって撮られた『Paris vu par... vingt ans après』(「パリところどころ20年後」)という続編(と呼んでいいのかわからないが)があります。ふたつ合わせて発売するぐらいの心意気がほしいですね。
一方、ジャック・ロジェの『アデュー・フィリピーヌ』は、トリュフォーが「美しくも呪われた映画」といって絶賛した、あまりにもヌーヴェル・ヴァーグ的な新鮮きわまる作品。アルジェリア戦争を背景にしながら、さわやかな風が吹き抜けるかのような開放感あふれる地中海的傑作だ。『Meine-Océan』もそろそろだれか公開してくれませんかねぇ。
■『パリところどころ』 PARIS
VU PAR…
ハイヴィジョンテレシネ デジタルマスター版
1965年 フランス
第一話「サン=ドニ街」 監督:ジャン=ダニエル・ポレ
第二話「北駅」 監督:ジャン・ルーシュ
第三話「サン=ジェルマン=デ=プレ」 監督:ジャン・ドゥーシェ
第四話「エトワール広場」 監督:エリック・ロメール
第五話「モンパルナスとルヴァロワ」 監督:ジャン=リュック・ゴダール、撮影:アルバート・メイスルズ 出演:ジョアナ・シムカス
第六話「ラ・ミュエット」 監督:クロード・シャブロル 出演:ステファーヌ・オドラン
LES FILMS DU LOSANGE 1965
COLOR 95分 フランス語モノラル 日本語字幕 16:9LB 1:1.66ビスタ 片面1層
特典 収録:オリジナル予告篇 封入:解説リーフレット
■ 『アデュー・フィリピーヌ』ADIEU
PHILIPPINE
1961年/フランス B&W 110min. フランス語モノラル 日本語字幕 16:9LB 1:1.66ビスタ ドルビーデジタル Jacques
Rozier 片面1層 ハイヴィジョンテレシネ デジタルマスター版 収録:フランソワ・トリュフォー&主演俳優出演のオリジナル予告篇 封入:解説リーフレット
ヌーヴェル・ヴァーグの到達点を示す幻の傑作 かけがえのない瞬間の歓喜を なまなましく捉えた永遠の青春映画
ヌーヴェル・ヴァーグの代表作とも言うべき青春映画『アデュー・フィリピーヌ』は、フランス初公開から40年を経た今日にいたるまで、日本では劇場公開もテレビ放映もされていない。本DVDのリリースは、事件とさえ言えるだろう。
監督はジャック・ロジエ。『アデュー・フィリピーヌ』は、彼の長編処女作であると同時に、畢生の代表作だ。1926年生まれのロジエは、1955年に、ヌーヴェル・ヴァーグを先取りする短編『新学年』を監督、1958年の短編『ブルー・ジーンズ』がゴダールに注目され、彼に製作者を紹介され、本作により長編デビューした。 本作は、主役の三人の若者に素人を起用、商業映画としては実験的な撮影方法のため製作は難航、公開までに紆余曲折があった。興行成績は振るわなかったものの、トリュフォーを含む一部の批評家に絶賛され、ヌーヴェル・ヴァーグ屈指の傑作としての名声を獲得した。
テレビ番組のケーブル移動係の19歳の青年ミシェル・ランベール(ジャン=クロード・エミニ)は、二人のコケティッシュで明るい美少女、リリアーヌ(イヴリーヌ・セリ)とジュリエット(ステファニア・サバティーニ、声の吹き替えはアニー・マルカン)と知り合う。 無邪気な彼女たちは同居している親友同士だが、どちらがミシェルをものにするかを競い合う。彼女たちはミシェルにつきまとうが、兵役を間近に控えたミシェルは、どこかさめている。やがて、仕事を辞めたミシェルはコルシカ島に遊びに行くが、二人の女の子は彼を追ってコルシカ島にやってくる…。
監督・脚本:ジャック・ロジエ 共同脚本:ミシェル・オグロール 撮影:ルネ・マテラン 出演:ジャン=クロード・エミニ、イヴリーヌ・セリ、ステファニア・サバティーニ
■ロバート・アルトマン『イメージズ』
2003年に制作されたロバート・アルトマン監督とヴィルモス・ジグモンド撮影監督のインタビュー集「『イメー ジズ』をイメージする(Imaging Images)」(24分)、オリジナル劇場版予告編、解説リーフレット(6p)など、特典も豪華。
「自分の夫が浮気していると謎の女からの執拗な電話を受けるキャシー。事実無根だとする夫と共に田舎で静養を始めるが、現実とも幻覚ともつかない出来事に翻弄され、徐々に正気を失っていく……。主演のスザンナ・ヨークが書いた原作『ユニコーンを探して』をベースにした、サイコ・ホラー・ライクな一作。アイルランドの美しい自然描写と、アルトマンのズーム撮影が煽る不安のアンバランスさが見どころ。また音楽は日本が世界に誇る打楽器奏者ツトム・ヤマシタとスピルバーグ組でおなじみのジョン・ウィリアムス。」
■オットー・プレミンジャー『悲しみよこんにちは』
プレミンジャーがフランソワーズ・サガンを映画化した名作。ジーン・セバーグを介してゴダールへとつながる線。
■ジョン・ヒューストン『アニー』
失敗で終わらないジョン・ヒューストンはすこぶる楽しい。
『エレファント』『ジェリー』『ラストデイズ』を収録。
■デルマー・デイヴス『潜行者 特別版』
デルマー・デイヴスとしても最高の出来とはいえないが、数十分つづく冒頭の一人称キャメラを使用した場面は一見に値する。とにもかくにもボギーとバコールの神話的コンビが見られる作品のひとつ。ワーナーのパロディ・アニメも楽しい。千円を切る廉価版で再登場。
■ルキノ・ヴィスコンティ『イノセント 無修正版 デジタル・ニューマスター』
ヴィスコンティなんていいよと思っている人は、わたしがいっても信じないでしょうから、蓮實重彦のお言葉に耳を傾けてください。
「『山猫』の舞踏会のシーンにいささかも驚かなかったわれわれは、『イノセント』の低い囁きの応酬に心からの感銘を覚える。これは囁きの映画ではない。囁きを介してヴィスコンティが映画と全的に和解した記念すべき作品が『イノセント』なのだ。」蓮實重彦
■スタンリー・キューブリック『スパルタカス スペシャル・エディション』 9/21
■キャスリン・ビグロー『ニア・ダーク 月夜の出来事』
昼間車で移動する吸血鬼というのは当時新鮮だった。西部劇ふう吸血鬼映画。
■デヴィッド・クローネンバーグ『ヒストリー・オブ・バイオレンス』
クローネンバーグの最高傑作といっていい達成度を見せた作品。
『セリーヌとジュリーは舟でゆく』『北の橋』『彼女たちの舞台』が収録されている模様。
■ルキノ・ヴィスコンティ『家族の肖像』8/26
バート・ランカスターはあいかわらず素晴らしい。
■アンソニー・マン『神の小さな土地』
『タバコ・ロード』の作家アースキン・コールドウェルが南部を描いた小説 "God's Little Acre" をアンソニー・マンが映画化した文芸作品。失敗作と考えられているが、マンはこの作品がお気に入りだったという。前々から気になっていた作品で、北米版を買おうかとも思っていたのだが、まさかこんなものまで出るようになるとは思わなかった。
■BOX で出ていたヴェンダース作品が、ばら売りで発売。
『ベルリンのリュミエール/ 666号室デジタルニューマスター版』 、『アメリカの友人 デジタルニューマスター版』 、『パリ、テキサス デジタルニューマスター版』 、 『都市とモードのビデオノートデジタルニューマスター版』
「ベルリンのリュミエール」は、映画の父の座をめぐってリュミエール兄弟といまだに争っているドイツのスクラダノフスキー兄弟に捧げられたオマージュ。
■ジョン・フォード『怒りの葡萄』
■ジョン・ヒューストン『黒船』
ジョン・ヒューストン作品だからというよりも、パッケージの写真が気になって見たくなる。原題は "THE
BARBARIAN AND THE GEISHA"
■ジャン・ルノワール『スワンプ・ウォーター』
ルノワールがアメリカに渡って最初に撮った作品。こちらにはウォルターのほうのヒューストンが出演している。
■ロマン・ポランスキー『ローズマリーの赤ちゃん』
■ジョゼフ・マンキーウィッツ『野郎どもと女たち アルティメット・エディション』
マンキーウィッツのミュージカルの傑作。ラッキーなことに、むかしどこかの映画館でシネスコで見る機会があったのだが、その後テレビの小さな画面で見たときは同じ映画と思えなかった。
■『黒い絨毯』8/11
トリュフォーも大好きだとどこかでいっていた昆虫パニック映画の傑作。これも小さいとき見た記憶が鮮明に残っている。
■ヴィンセント・ミネリ『バンド・ワゴン』 980円の廉価版で。
■オットー・プレミンジャー『栄光への脱出』 これも1500円を切る廉価版で再発売。
■ジャ・ジャンクー『世界』7/28
■ジャック・アーノルド『大アマゾンの半漁人』
子供の頃この作品を見たときの衝撃は忘れがたい。
ダークホース的にあらわれて、批評家から高い評価を得た作品。阿部和重+中原昌也コンビも絶賛。宮岡秀行もその年のベストテンに選んでいる。
■ジム・ジャームッシュ『ナイト・オン・ザ・プラネット』
■フランク・ロイド『世界名作映画全集 カヴァルケード』7/25
ディカプリオの『タイタニック』以前にタイタニックを描いた映画はたくさんあったが、そういうスペクタクル映画よりも、この映画にちらりと姿を現すタイタニックの控えめで効果的な描き方に、ブニュエルがどこかでふれていたのを思い出す。
■ジョージ・キューカー『世界名作映画全集 椿姫』
何度も映画化された『椿姫』のグレタ・ガルボ主演による決定版(といっていいだろう)。
『ルイス・ブニュエル DVD-BOX1』につづく第2弾。ブニュエルのメキシコ時代の『ナサリン』『ビリディアナ』『砂漠のシモン』を収録。四方田犬彦による解説リーフレット付。
■『フェリーニのローマ』7/14
夢と現実、現在と過去が互いに反射しあうフェリーニ的クリスタルの真骨頂。
■『絹の靴下 特別版』
エルンスト・ルビッチの『ニノチカ』をリメイクしたミュージカル・コメディ。ルビッチ作のほうが作品としては上かもしれないが、グレタ・ガルボよりもシド・チャリシーというひともいるだろう。
■リチャード・フライシャー『バイキング』
フライシャーによる歴史冒険映画の傑作。
■ジーン・ネグレスコ『ジョニー・ベリンダ』
2月に発売になっています。最近気づいたのでついでに。
■ヴィンセント・ミネリ『キャビン・イン・ザ・スカイ』
『緑の牧場』(The Green Pastures, 1936)以来初のオール黒人キャストによるハリウッド映画。ミネリの事実上のデビュー作です。これもすでに発売されています。
■キング・ヴィダー『ハレルヤ』
6/2付けですでに発売されています。見逃していました。
未見ですが、わたしが結構信用しているフランスの映画ガイドでは最高の四つ星がついていて、「Chef-d'oeuvre absolu 文句なしの傑作」と絶賛しています。
■『ウォン・カーウァイDVDコレクション デジタル・リマスター版』
■ルイ・マル『死刑台のエレベーター』、『恋人たち』、『地下鉄のザジ』
マイルス・デイヴィスのジャズとブラームスと?。
■マーティン・スコセッシ『ラスト・ワルツ
アルティメット・コレクション』
こちらはザ・バンドのコンサート映画。
ロジェ・ヴァディム、ルイ・マル、フェリーニによるオムニバス映画。とりわけ、フェリーニの傑作短編「悪魔の首飾り」は必見。フェリーニの最高傑作かもしれない。
キャプラではなくキング・ヴィダーのサイレント映画の傑作『群衆』です。
■ヴィンセント・ミネリ『晴れた日に永遠が見える』
■ラース・フォン・トリアー『ヨーロッパ プレミアム・エディション』5/27
イオセリアーニのばら売りが進行中。
■グレゴリー・コージェンツェフ『ロシア映画 DVD コレクション ドン・キホーテ』5/26
ゴダールの『映画史』にも作品が引用されているロシアの巨匠コージェンツェフによる『ドン・キホーテ』の映画化。
■クロード・ミレール『死への逃避行』
最近影の薄いミレールだが、このころまではよかった。
ゴダール自身による音声解説付きDVD。
■ガス・ヴァン・サント『マイ・プライベート・アイダホ デジタル・リマスター版2枚組』
■ロベール・ブレッソン『田舎司祭の日記』
『ブローニュの森の貴婦人たち』をのぞいて、ブレッソンのDVDは目下のところ廃盤状態だが、復活の気配。純粋な悪意の固まりのような美少女がすごい。
ラストシーンの異なるハリウッド・オリジナル版とイギリス版の2本を収録した特別版。
■ジョン・ヒューストン『イグアナの夜 特別版』5/12
特典映像いっぱいの2枚組で。
■『ふくろうの河』4/28
ジョゼフ・ロージーの『夕なぎ』でしょうか。ひょっとするとクロード・ソーテ作品かも(あれも悪くなかったが)。
■イオセリアーニ『歌うつぐみがおりました』、『四月』
イオセリアーニのばら売り始まる。まずは、初期の名作『歌うつぐみがおりました』と、実験的な恋愛叙情詩『四月』から。
■『時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース!』4/28
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紹介し忘れていたものを、何本か。3月中に予約割引が終わるので、ご注意を。
■ロバート・アルドリッチ『ロンゲスト・ヤード』
アルドリッチの反則映画の神髄。最近リメイクされた。
ラス・メイヤーはほかにもいろいろ出てます。
■『緋文字 デジタル・ニューマスター版』、『東京画 デジタル・ニューマスター版』、『まわり道 デジタル・ニューマスター版』
ヴェンダースの名作がバラ売りで発売。むかし出ていたDVDは長いあいだ廃盤になっていた。それに、画質もあまりよくなかった。「デジタル・ニューマスター版」という言葉に期待したい。
アルドリッチの『ソドムとごモラ』のことでしょ?(未確認)
■ニコラス・レイ『ビッガー・ザン・ライフ 黒の報酬』
次第に常軌を逸してゆくタクシー運転手を描いたニコラス・レイの最高傑作といいっていい一本。 しかしこれは『理由なき反抗』のようにだれにでもわかるという映画ではない。心してかかるべきで恐ろしい映画だ。
■トッド・ブラウニング『フリークス』
■ヴィンセント・ミネリ『炎の人ゴッホ』
■キング・ヴィダーによるボクシング映画の名作『チャンプ』
■ミケランジェロ・アントニオーニ『愛のめぐりあい』
■『ありきたりの狂気の物語』マルコ・フェレーリがブコウスキーを映画化。
■ルキノ・ヴィスコンティ『ベリッシマ』
わたしにとってのヴィスコンティのベストワンです。中庭に干された洗濯物、少女の泣き顔、そしてアンナ・マニャーニの強烈な演技。すべてが忘れがたい。
■ウィリアム・キーリー『情無用の街』3/10
リチャード・ウィドマーク主演によるセミ・ドキュメンタリーふうスリラーの傑作。
■『幽霊と未亡人』3/10
ジーン・ティアニーが幽霊(レックス・ハリスン)に恋をするラブ・ロマンス。ジョゼフ・L・マンキーウィッツの初期の傑作です。ジーン・ティアニーが美しい。
■ドン・シーゲル『刑事マディガン』去年にでたものですが、一応紹介しておきます。
■ヴィスコンティ『郵便配達は二度ベルを鳴らす デジタル・リマスター完全版』
■『揺れる大地 海の挿話』1/28
ルキノ・ヴィスコンティの初期のネオ・レアリズモ映画の傑作。
アンリ・ジョルジュ・クルーゾーによる何はともあれ名作。
イタリアの鬼才マルコ・フェレーリが撮ったグロテスクなグルメ映画の名作。
ジャン・ルノワールのハリウッド時代の作品がDVD化。ルノワールはちんたらと一枚一枚出すんじゃなくて全作品DVD化を待ち望む。
ロバート・アルドリッチが、ベティ・デイヴィス、オリヴィア・デ・ハヴィランド、ジョゼフ・コットンなどハリウッドの亡霊たちを主役に撮った、『何がジェーンに起きたのか』の続編的サスペンス・ドラマ。1/20
■『ガルシアの首 コレクターズ・エディション(完全初回限定生産)』
音声解説、CDなどの特典も豊富なニュー・ヴァージョン。
■ロメロ『ランド・オブ・ザ・デッド』
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衝動的に殺人を犯してしまった青年の死刑執行に至るまでをリアルに描いた、クシシュトフ・キェシロフスキ監督の名作。
マルコ・ベロッキオがラディゲを現代に甦らせた名作。(『映画1+1』に収められた松浦寿輝による論考「光の中での宥し」を参照。)
■『倦怠』
フランスの新鋭セドリック・カーンによるエロティックドラマ。ロバート・クレイマーが俳優として出演しているのも注目。
■キム・ギドク『受取人不明』
キム・ギドクの 2001 年度作品。たぶん関西では未公開のはず。
■『マッド・ボンバー』(AIP系の低予算映画専門監督バート・ゴードンによる70年代カルト・バイオレンス。奇跡のDVD化と呼ぶ人も少なくない。篠崎誠の解説リーフレット付き。フィリップ・ヨーダンが脚本に絡んでいる模様。ここにもネヴィル・ブランドが!)
■『トリコロール/青の愛』/『トリコロール/白の愛』/『トリコロール/青の愛』
ストーリー・テラー、キエシロフスキの「トリコロール」三部作。
ジャン・ドラノワなんて監督はあんまり興味がないかもしれないけれど、ジャン・ギャバン主演のこのメグレものはなかなか渋くていいんです。トリュフォーに埋葬された監督たちを再発見しろ。
70年代にとられたリンダ・ラヴレース主演による伝説的ハード・コア・ポルノ映画が、『インサイド・ディープ・スロート』の公開に会わせてDVD化。監督のジェラルド・ダミアーノは、蓮實がベストテンに作品を入れたりするほどの鬼才。このシリーズはむかしはビデオで出ていたが、いま探すのは難しいだろう。あれはぼかし入りだったが、DVDでもまさかのぼかし入りってことはないだろうね。成人映画なのでお子ちゃまは見れません。
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■押井守『GHOST IN THE SHELL 2 INNOCENCE INTERNATIONAL VER. TYPE MOTOKO(1000セット限定)』
■『ストレンジャーズ6』(ジョン・ヒューストン)
(ヒューストンの劇場未公開作品。わたしが見ていないぐらいだから、かなりレアです。8月末までの期間限定生産。安いです!)
■『サスペリア アルティメット・コレクション DVD-BOX 5000セット限定販売』
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ホークス畢生の傑作がわずか690円で。
■『裏窓』、『めまい』、『鳥』、『知りすぎていた男』
ヒッチコックが廉価版で再発売。
■キューブリック『スパルタカス スペシャル・エディション』1000円を切る廉価版で。
■『ハスラー』のロバート・ロッセンの最高傑作『リリス』がDVDリリース! ジーン・セバーグが精神病患者を演じたロッセンの幻の傑作が日本で初ソフト化。値段も安いし、絶対買いです。
ダグラス・サークのメロドラマの傑作が今度は980円で。いまならさらに10パーセント割引で。
■『殺人者はライフルを持っている!』(1500円の廉価版で再登場)
■ジョゼフ・マンキーウィッツ『去年の夏、突然に』
(最後はカニバリズムだ! マンキーウィッツのニューロティックな傑作が2千円を切る廉価版で)
■ロバート・パリッシュ『海の荒くれ』 (リタ・ヘイワース+ロバート・ミッチャム。 『わがハリウッド年代記』 の著者による海洋映画)
■ゴダール『気狂いピエロ』、ヒッチコックの『北北西に進路をとれ』、フィリップ・カウフマン『ライトスタッフ』、ロメロの『ゾンビ劇場公開版』 などが廉価版で再リリース。
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■『アン・リー・コレクション アン・リー監督作品DVD-BOX』
いずれも初DVD化となる4作品(『ブロークバック・マウンテン』『推手』『ウェディング・バンケット』『恋人たちの食卓』)を収録。初回限定生産。わたしはとくに『推手』が好きですね。老人ものの傑作です。
「ウディ・アレンの影と霧」「セプテンバー」「私の中のもうひとりの私」の3作品を収録。「ウディ・アレンの影と霧」「セプテンバー」「私の中のもうひとりの私」の3作品収録した、お手頃価格のDVDボックス。これで6千ちょいというのは安いですね。
■『アレクサンドル・ソクーロフ
DVD-BOX』
『孤独な声』『日陽はしづかに発酵し』『ファザー、サン』を収録
■『ジャン=リュック・ゴダール DVD-BOX PART2』
■ 『ジャン=リュック・ゴダール DVD-BOX3』 「メイド・イン・USA」「カルメンという名の女」「ゴダールの探偵」の3作品を収録。下のばら売りもあり。
■『カルメンという名の女 ヘア解禁版』 『メイド・イン・USA』 『ゴダールの探偵』
■『ルイス・ブニュエル DVD-BOX1』3/25
『河と死』をはじめ、『皆殺しの天使』『幻影は市電に乗って旅をする』の3タイトルを収録。
「水の中のナイフ」 「反發」 「袋小路」
■『ロバート・アルトマン DVD-BOX』 2/25
『イメージズ』『ボウイ&キーチ』『ストリーマーズ』『ニューヨーカーの青い鳥』の全4作品を収録。全盛期の頃なのでどの作品も見応えがあるが、ニコラス・レイの傑作『夜の人々』のリメイク『ボウイ&キーチ』は必見。
■『サディスティック・エロス DVD-BOX』 2/24
古の秘教・ヴードゥーを題材に撮り上げた官能サスペンス『女体調教人ヴードゥー~』と、ハードコアホラー『女体調教人ドリアナ・グレイ~』を収録。
■『ヒトラーの建築家 アルベルト・シュペーア DVD-BOX』
レニ・リーフェンシュタールの『意志の勝利』もDVD化してほしいものです。
オーソン・ウェルズの『ドン・キホーテ』を勝手に編集して完成させてしまったりと、なにかとお騒がせな監督ジェス・フランコの、「キラー・バービーズ VS.怪人ドラキュラ」「三大怪人 ドラキュラ VS.フランケンシュタイン VS.狼男」「怪人フランケンシュタイン VS.骸骨ドクロ集団」「女刑務所発情狂」「エドガー・アラン・ポー絶叫!ブルターニュ殺人地獄」の五作品を収録したDVDボックス。
アンディ・ウォーホル製作の「フレッシュ・フォー・フランケンシュタイン/悪魔のはらわた」「アンディ・ウォーホルのヒート」「ウーマン・イン・リヴォルト」の3作品を収録したDVD-BOX。R-18指定。
■『ヴィム・ヴェンダース・セレクション』
(「パリ、テキサス」「アメリカの友人」「都市とモードのビデオノート」「666号室」「ベルリンのリュミエール」)
よくわからない組み合わせですが・・・。
■『ジャン=リュック・ゴダールDVD-BOX』
(「ヒア&ゼア・こことよそ」「うまくいってる?」「勝手に逃げろ/人生」「右側に気をつけろ」)70年代のビデオ時代から80年代の商業映画復帰までのゴダールの軌跡をたどれる絶好のBOXセット。
いま予約注文すれば、 3000 円ほど安くなります。
BOX のほかにばら売りも同時発売。 いずれも予約2割引。
『勝手に逃げろ/人生』、 『右側に気をつけろ』、 『うまくいってる?』、 『ヒア&ゼア こことよそ』
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フェリーニの名作二本をパックで。
(アレックス・コックス二枚組)
■『市民ケーン』『偉大なるアンバーソン』(オーソン・ウェルズ二枚組)
■『市民ケーン』『審判』(オーソン・ウェルズ二枚組)
■『市民ケーン』/『ストレンジャー』(オーソン・ウェルズ二枚組)
(フランク・キャプラ二枚組。キャプラのヒューマニズムはいまいちと思っている通ぶった人も『素晴らしき哉、人生』だけは見てほしい。ハリー・ラングドン主演のサイレント・コメディや『毒薬と老嬢』を見てない人には、キャプラは語れない。)
■『全線 古きものと新しきもの/セルゲイ・エイゼンシュテイン人と作品』
(なぜか『全線』だけはレンタル・ビデオに並んでいるのを見たことがない。アトラクションのモンタージュの最高傑作を見よ。)
(フレッド・アステア二枚組。ジンジャーとフレッドの天上的なダンスを見る幸福。)
■『赤ちゃん教育』『勝利の朝』(キャサリン・ヘップバーン二枚組)
■クリント・イーストウッド『ミリオン・ダラー・ベイビー3-Disk アワード・エディション』
■クリント・イーストウッド『ミスティック・リバー特別版』
■『ジャン・コクトー/恐るべき子供たち』ツインパック
■ミケランジェロ・アントニオーニ『さすらい』/『夜』ツインパック
■フリッツ・ラング『暗黒街の弾痕』/『死刑執行人もまた死す』(完全版)ツインパック
(ラングの問答無用の傑作二本がひとつに)
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