これまでにつくった「フィルム・ノワール ベスト50」「西部劇ベスト50」にならって、「戦争映画ベスト50」というのをつくろうと思ったのだが、作業をはじめてからだいぶ立つのに、いっこうにまとまりそうにない。しょうがないので、作成中につくったメモを、なんとか体裁を繕ってむりやりアップした。
平凡社の『世界大百科事典』には、戦争映画とは「戦場,戦闘を描いた映画,戦争をドラマの背景にして銃後の生活を描いた映画,侵略者に対する抵抗を描いた映画(レジスタンス映画),戦争のつめあとが残っている戦後の社会を描いた映画等々の総称」と書かれている。これだけでもかなり広範囲の映画をカバーする使い方になっていると思う。しかし、ここではこれよりもさらにアバウトな意味で「戦争映画」を考えている。すなわち、戦争行為と戦争を生み出すシステム(軍隊その他)に関係がある映画は、すべて戦争映画であるというのが、ここでの立場である。したがって、フレデリック・ワイズマンの『軍事演習』のようなドキュメンタリーもここでは戦争映画と見なされる。ただし、19世紀以前の戦争を描いた作品については、いずれ歴史映画というくくりで考えるつもりなので、いくつかの例外を除いて、ここでは考慮に入れない。
まだ作成中で、適当に分類してタイトルをならべただけだが、様々な戦争映画に、様々な角度から光を当てることはできたと思っている。
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『ズール戦争』『夏の嵐』 『ウォーカー』 『夕日のギャングたち』
『モホークの太鼓』 『アメリカ』
南北戦争:
『国民の創生』『騎兵隊』『勇者の赤いバッヂ』『ギャング・オブ・ニューヨーク』『南部の反逆者』『壮烈第七騎兵隊』『風と共に去りぬ』『薔薇は何故赤い』『キートンの将軍*大列車追跡)』
ロシア革命
『戦艦ポチョムキン』『女狙撃兵マリュートカ』
第一次大戦
『暁の偵察』『四人の息子』 『私は弾劾する』『西部戦線1918』『Les croix de bois』『黙示録の四騎士』『私が殺した男』『武器よさらば』
『担え銃』
「世界の心」『ビッグ・パレード』『西部戦線異状なし』『栄光』『つばさ』 『永遠の戦場』
『大いなる幻影』『ヨーク軍曹』
『突撃』
『銃殺』 『ジョニーは戦場へ行った』
『肉弾鬼中隊』
『詐欺師トマ』
レジスタンス:
『鉄路の白薔薇』『死刑執行人もまた死す』『無防備都市』 『戦火のかなた』『影の軍隊』『海の沈黙』
ヴィシー政権:
『小さな赤いビー玉』
ナチ:
『マンハント』『生きるべきか死ぬべきか』『ヒトラーの狂人』
『リリー・マルレーン』『地獄に堕ちた勇者ども』
『海外特派員』『救命艇』『黙示録の四騎士』『ヒトラー ドイツ映画』『戦場を駈ける男』『戦火の傷痕』 『地下水道』 『大列車作戦』
コラボ:
『哀れみと同情』『ルシアンの青春』
日常:
『さよなら子供たち』『パリ横断』『禁じられた遊び』『大進撃』
太平洋戦線:
『ミッドウェイ海戦』『空軍/エア・フォース』『攻撃目標ビルマ』『コレヒドール戦記』『真珠湾攻撃』『硫黄島の砂』『ここより永遠に』『裸者と死者』『トラ・トラ・トラ』『硫黄島からの手紙』『陽動作戦』 『ならず者部隊』『プライベート・ライアン』『シン・レッド・ライン』『戦場のメリークリスマス』『アナタハン』
『スタジオ・クラシック・シリーズ
陸の戦いBOX太平洋戦線』(太平洋戦争下の陸戦をテーマにした名作「ガダルカナル・ダイアリー」「地獄の戦場」「ならず者部隊」「白い砂」「トリポリ魂~海兵隊よ永遠なれ~」の5タイトルをセットにしたDVDボックス。)
ヨーロッパ戦線
北アフリカ:
『砂漠の鼠』『にがい勝利』『大侵略』
ロシア戦線
『L'uomo della croce』『愛する時と死する時』『戦争のはらわた』 『スターリングラード』『僕の村は戦場だった』『秘密諜報員』『国境の町』『海に出た夏の旅』『戦いのない20日間』『動くな、死ね、甦れ!』
イタリア戦線:
『白い船』『戦火のかなた』『Lo sbarco di Anzio』『G・I・ジョー』『イタリア戦争映画DVD-BOX』(伝説的なイタリアン戦争映画の2枚組BOX。クエンティン・タランティーノ監督によるリメイクが予定されている『地獄のバスターズ<デジタル・リマスター版>』と、名優マルチェロ・マストロヤンニ主演の『裂けた鉤十字/ローマの虐殺』を収録。)
フランス戦線:
『史上最大の作戦』『パリは燃えているか』『特攻大作戦』『プライベート・ライアン』
ベルギー戦線:
『戦場』『大反撃』
『愛欲と戦場』『攻撃』『白い砂』 『眼下の敵』『遠すぎた橋』『駆逐艦ベッドフォード作戦』 『パットン大戦車軍団』『最前線物語』
『ドイツ零年』 『テレマークの要塞』
『スタジオ・クラシック・シリーズ
陸の戦いBOXヨーロッパ・アフリカ戦線』(ヨーロッパ、アフリカ戦線での陸戦をテーマにした名作「砂漠の鬼将軍」「砂漠の鼠」「脱走特急」「遠すぎた橋 〈特別編〉」「大列車作戦」「レマゲン鉄橋」の6タイトルをセットにしたDVDボックス。 )
ショアー:
『夜と霧』『パサジェルカ』『ショアー』『Hotel Terminus』『シンドラーのリスト』
朝鮮戦争
『鬼軍曹ザック』『折れた銃剣』『地獄への退却』『トコリの橋』『最前線』 『サヨナラ』『勝利なき戦い』 『M★A★S★H』
アルジェリア戦争
『アルジェの戦い』『ロスト・コマンド
名誉と栄光のためでなく』 『小さな兵隊』
『自由、夜』
ベトナム戦争
『グリーン・ベレー』『地獄の黙示録』『ディア・ハンター』『ベトナムから遠く離れて』『ランボー』『プラトーン』『フルメタル・ジャケット』
冷戦と核の恐怖:
『テレマークの要塞』
『博士の異常な愛情』
『未知への飛行』
内線の傷跡:
『スペインの大地』『戦争は終わった』 『旅芸人の記録』『ゲバラ』『大地と自由』『麦の穂をゆらす風』
『アンダーグラウンド』
パレスチナ:
『D.I.』『ジェニン ジェニン』『キプール』『栄光への脱出』『石の微笑』
■『コロンビア・プレミアム 戦争映画コレクションBOX 18枚組』
[『アラビアのロレンス[2枚組]』『戦場にかける橋[2枚組]』『ナバロンの要塞』『将軍たちの夜』『サハラ戦車隊』ほか、コロンビア映画が誇る珠玉の戦争映画16タイトルを収録した18枚組BOX。全商品にキネマ旬報社特別編集の解説本「名画への扉」を封入。]
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小高い丘 ;
『地獄の黙示録』『シン・レッド・ライン』『突撃隊』『ハートブレイク・リッジ/勝利の戦場』『あの高地を取れ』
ジャングル;
『地獄の黙示録』『燃える戦場』
砂漠;
『アラビアのロレンス』『フォスター将軍の栄光』
孤島;
『アナタハン』
『硫黄島からの手紙』
『硫黄島の砂』
塹壕;
『担え銃』『突撃』
橋:
『遠すぎた橋』
国境:
『大いなる幻影』
『ユリシーズの瞳』
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戦闘機
『つばさ』『軍法会議』『空軍/エア・フォース』『トルペド航空隊』『スタジオ・クラシック・シリーズ
空の戦いBOX』(空中戦をテーマにした名作「ブルー・マックス」「英空軍のアメリカ人」「頭上の敵機」「追撃機」「空軍大戦略」「633爆撃隊」の6タイトルをセットにしたDVDボックス)
ヘリコプター:
『地獄の黙示録』『キプール』
戦艦・潜水艦
『中共脱出』 『地獄と高潮』『戦艦シュペー号の最後』
『眼下の敵』 『深く静かに潜行せよ』 『ミスタア・ロバーツ』
『スタジオ・クラシック・シリーズ
海の戦いBOX』(海戦をテーマにした名作「眼下の敵」「ビスマルク号を撃沈せよ!」「ミッドウェイ囮(おとり)作戦」「潜航決戦隊」「モリツリ/南太平洋爆破作戦」「深く静かに潜航せよ」の6タイトルをセットにしたDVDボックス。)
列車
『鉄路の闘い』
『大列車作戦』
戦車:
『パットン大戦車軍団』
ジープ:
地雷:
『地獄へ10秒』
原爆:
『二十四時間の情事』
トーチカ
無線:
訓練所:
『長い灰色の線』『ハートブレイク・リッジ/勝利の戦場』
捕虜収容所
『大いなる幻影』『捕らえられた伍長』『第十七捕虜収容所』『ブリック』
軍事法廷:
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『わんぱく戦争』 『まぼろしの市街戦』
架空の国の戦争
『我が輩はカモである』 『独裁者』
『それはここで起きた(It's happened here)』
支配の日常:
『フィールド・ダイアリー (Field Diary)』『ルート181:パレスチナーイスラエル 旅の断章』
軍国主義:
『パニッシュメント・パーク(Punishment Park)』『軍事演習』
寓話としての戦争
『銃殺』 『恥』 『緑色の髪の少年』
『カラビニエ』
『1941』
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メロドラマとしての戦争映画:
『愛する時と死する時』
コメディとしての戦争映画:
『我が輩はカモである』 『生きるべきか死ぬべきか』『独裁者』『M★A★S★H』
SFとしての戦争映画:
『スターシップ・トゥルーパーズ』
戦争映画の紋切り型;
戦争映画の女性像
野戦病院の看護婦、娼婦
『M★A★S★H』
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サミュエル・フラー『映画は戦場だ』