Movie Review 2011
◇Movie Index

未来を生きる君たちへ('10デンマーク=スウェーデン)-Aug 14.2011イイ★
[STORY]
医師のアントン(ミカエル・パーシュブラント)はアフリカの難民キャンプでボランティア活動をしている。患者は伝染病や栄養失調が多かったが、“ビッグマン”と呼ばれる悪党に妊婦の腹を切り裂かれた女性もいた。
アントンの息子エリアス(マルクス・リゴード)はデンマークの学校で執拗ないじめに遭っていた。母を亡くしたばかりの転校生クリスチャン(ウィリアム・ヨンク・ユエルス・ニルセン)はエリアスを助け、2人は親友となる。ある時、再びエリアスがいじめられているのを見たクリスチャンはいじめっ子を殴りナイフで脅す。警察沙汰にもなり、クリスチャンの父クラウス(ウルリク・トムセン)は報復しないよう諭すが、やり返さなければ舐められると反発するのだった。
監督スサンネ・ビア(『しあわせな孤独』
−◇−◇−◇−
第68回ゴールデングローブ賞の外国語映画賞と、第83回アカデミー賞の外国語映画賞のダブル受賞を果たした作品。

タイトルはアレだけどいい映画だった(原題は『Haevnen』で復讐という意味。英題は『In a Better World』で私はこの中では英題がいいと思っている。邦題は作りすぎ)
この監督の作品を見るのは『しあわせな孤独』以来になるんだけど、まさかこういう作品を撮るまでになっていたとは。恋愛中心の作品を撮っていくとばかり思っていたからなぁ。たいしたもんだ。

戦争や内戦、アフリカ問題というと遠いところでの出来事だと感じてしまうが、アフリカで起きていることと身近で起きていることを交互に見せ、どちらも根本は同じことであるということを観客に見せていく。その構成力が巧みだった。登場人物も、復讐は復讐を生むだけだと断ち切ろうとするアントンと、いじめられたらやり返さないといつまでもいじめは続くのだとやり返すクリスチャンと対極の人間が出てくる。これね、どっちも正しいと思うのよ。アントンが言うことはこれ以上ないくらいの正論だ。復讐すれば自分もそいつと同じレベルに落ちたことになるわけだし。でもね、大人しくしていればいるほどつけ上がって、相手の行動がエスカレートするケースが多いのも現実だ。こっちも弱いわけじゃない、お前より強いんだってところを見せないと、いつまででもやられてしまう。これは国同士の外交でもそう。譲歩してると取られちゃうわけよ島とか(以下自粛)

アントンも子どもたちの前では毅然とした態度でいるが、アフリカでは思わずカッとなってしまう。でも直接自分の手で下すんじゃないくて、結果的に加担して見て見ぬフリをするという形を取ってしまう。はっきり言っちゃうと卑怯者。アントンにも正論だけでは抑えきれない人間らしい怒りもズルさもあることを見せるわけ。ここも思わず「上手いなぁ」と唸ってしまったのだが、構成がいいとか上手い脚本を書くとか、そういう風に感心しちゃうのは、逆に映画に集中していない証拠なのかも。話が計算されすぎてるのかな。そういう凝った映画はもちろん好きだけど(騙される系サスペンスとかね)本作のようなヒューマンドラマでは、もう少し話を崩しちゃってもよかったんじゃないかなーと。最後も綺麗に纏まりすぎて、心にズンと残るような、宿題を残されたような気持ちにはならなかったし。贅沢な望みだったかな。話が破綻していれば文句言うし、観客なんて勝手なもんですよ(笑)
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ツリー・オブ・ライフ('11アメリカ)-Aug 13.2011
[STORY]
実業家として成功したジャック(ショーン・ペン)は、少年時代を思い出していた――。
1950年代テキサス。厳格な父(ブラッド・ピット)と、父に従う控えめな母(ジェシカ・チャステイン)に育てられたジャック(ハンター・マクラケン)は、一家の長男として特に父から厳しく躾けられていた。反抗期に差し掛かったジャックにとって、父は畏れと憎しみの対象だった。
監督&脚本テレンス・マリック(『シン・レッド・ライン』)
−◇−◇−◇−
第64回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で上映され、パルム・ドールを受賞した。

テレンス・マリックの映画を見るのは初めて。監督した作品が5作と少ないのに伝説の監督なんて言われていることは知っていたけど、今までの作品はあまり興味が湧かなくてスルーしていた。本作は何で急に見たくなったのか自分でもよく分からないんだけど、やっぱり予告が上手く作ってあったからかな(笑)美しい映像を細かくうまく繋げてあって、ナレーションの声もいいし、バックに流れるモルダウは聞くだけで泣ける。でもこのモルダウは予告編だけの音楽で、本編では使われないんだろうなぁと思ってたら、使われてたよ!銀河系の誕生から地球の成り立ちを見せる環境ビデオみたいなシーンでモルダウ――泣くというよりウトウトしちゃった(笑)映像もゆったりで音楽もゆったり、心地よくなっちゃって。これ以外でも何度かウトウトしちゃって、実はラストシーンもすでにあやふやだったりする(苦笑)

オブライエン家の長男ジャックが過去を回想するストーリー。せっかくショーン・ペンが出演しているのに、彼が演技らしい演技をしているシーンはほとんどない。上を向いて昔を思い出してるシーンばかり。正直もったいないと思った。ブラッド・ピットと共演ともいえない、ただ同じ映画に出てるってだけだ。ほんともったいない。でもピットのほうは予想以上にいい演技してたと思う。いかにもアメリカンな頑固親父で、厳しく躾ける。叱っている間は妻に口出しさせない。将来はこういう大人になれ!と家では尊大な父親だが、結局自分は仕事で成功できなかった。子どもの頃は父親が怖かったし反発もしたが、自分が大人になって仕事をするようになって、親も自分と変わらない1人の男だったのだと知ることになる。そして父や父なりに自分を愛してくれてたのだということも理解しただろう。あの時、厳しくされたからこそ、いま仕事で成功しているのかもしれないのだから。

そんな父親とは対照的に、母はどこまでも夫に従順で、子どもたちを優しく包み込む。母を演じたジェシカ・チャステインは肌の色が透き通るように白くて血管が見えるんじゃないかと、思わずブルーブラッドという言葉が浮かんだほど。高貴とまではいかないけど、伝統的な家庭で育ったお嬢さんだったんだろう。けれど内心は何を考えていたのか。私は父親よりも彼女のほうがちょっと怖いというか不気味に感じてしまった。父の描かれ方がとても具体的だったのに、母のほうは抽象的で聖母のような描かれ方もされていた。息子から見た母親だからそう見えるだけで、本当はそんなことないよね・・・と女の私はヒネた見方をしてしまったのだが、母親の別の面を描いたら全く違う映画になっちゃうんで(笑)これはこれでいいのだろう。
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トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン('11アメリカ)-Aug 9.2011
[STORY]
1969年アポロ11号が月面着陸に成功し、世界中が歓喜した。だが、このアポロ計画には本当のミッションがあった。それは月の裏側に不時着した宇宙船の調査をすること。何度かの調査でミッションは終了。それ以降、月に人類が降り立つことはなかった――。
現代。大学を卒業したサム(シャイア・ラブーフ)はシカゴで新しい恋人カーリー(ロージー・ハンティントン=ホワイトリー)と同棲しながら就職活動をしていた。ようやく決まった職場で働き始めるが、メガトロン率いるディセプティコンに再び命を狙われる。
監督マイケル・ベイ(『トランスフォーマー:リベンジ』
−◇−◇−◇−
『トランスフォーマー』『トランスフォーマー:リベンジ』の続編。
今回は3D版を見たんだけど、最初は「おおっ」と思っても、慣れてくると飛び出してるように見えなくなってきて、単にスクリーンのすぐ近くで見てるだけのような感覚になってきてしまう。やっぱりIMAXで見たほうがいいのかなぁ。

このシリーズの見どころは映像で、ストーリーは1作目からそれほど面白くはないんだけど、本作は実際の出来事に虚構を混ぜ込んだものになっており「ひょっとしたら本当にそうだったのかも?」なんて ちょびっと思わせる物語になっている。アポロ計画の本当の目的は月に不時着したトランスフォーマーの調査であり、その調査が完了したのでアポロ計画も終了し、月へ着陸するミッションもなくなったというもの。 辻褄が合うように作ってて面白いじゃないか。アポロ11号の宇宙飛行士だったバズ・オルドリンも本人役で登場したのにもびっくりした(『ザ・ムーン』を見ていたからすぐに本人だって分かったさ!)

ただ、その後はいつもの通り。サムが恋人とギクシャクしてる間に敵に襲われるが、米軍と一緒に戦い、恋人を助け出して愛を確かめ合ってハッピーエンド。前2作のミカエラ(ミーガン・フォックス)にはフラれてしまったとしか言わないのだが、別れた理由もそれなりに納得できるものを用意しておくべきだったのでは。前作までの死闘の末の熱い抱擁は一体何だったのかと。新恋人のカーリーとイチャイチャしててもなんだか白けちゃって。『スピード2』を見た時と同じような微妙な気持ちになった。カーリー役の子は美人だけど、ただそれだけって感じ。問題発言が多くてもフォックスのほうが魅力的だったな。

今回の戦いはシカゴ。砂漠の戦いで見にくいとか、ごちゃごちゃしてて見にくいとか、前2作では文句つけてたけれど、やっぱり技術って確実に進歩してるのね。高層ビル群にトランスフォーマーに人間と、よくここまで細かく作れるものだ。CGと分かっていても、ぐちゃぐちゃになった街を見て「復興が大変」なんて思ってしまったほど。1作目ではちゃちだと思ったオプティマス・プライムなど派手な色のトランスフォーマーたちも、質感が変わったというかオモチャっぽくなくなって重厚感が出てカッコ良くなった。とはいえ、やっぱり敵のほうが圧倒的に強そうなんだよなー。エップス(タイリース・ギブソン)が「敵ばっかりいい武器使って!」とボヤくシーンがあるのだが、ホントその通り!もっと言ってやってよ(笑)

一応、本作で敵を殲滅させたのでシリーズ終了のようなラストだったけど、こういうのはいくらでも続けられるからどうなるか。オプティマス・プライムは男前だしビーは可愛いし、何よりジョン・タトゥーロが毎回楽しそうに演じてるのでそれを見るのは好きだけど、個人的にはもう終わってくれていいや(笑)
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ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2('11イギリス=アメリカ)-Jul 31.2011
[STORY]
ハリー(ダニエル・ラドクリフ)とロン(ルパート・グリント)、ハーマイオニー(エマ・ワトソン)の3人はヴォルデモート(レイフ・ファインズ)を滅ぼすため、さらに分霊箱を探しては破壊していた。ホグワーツにも分霊箱があると分かったハリーたちは学校へ向かうが、ダンブルドア(マイケル・ガンボン)の死後、スネイプ(アラン・リックマン)が校長となったホグワーツは、以前とは様変わりしていた。
監督デヴィッド・イェーツ(『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』
−◇−◇−◇−
シリーズ完結編。一応、1作目から並べておきますか。『ハリー・ポッターと賢者の石』『ハリー・ポッターと秘密の部屋』『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』『ハリー・ポッターと謎のプリンス』そして前編と後編に分かれた本作で、すべて8本の映画となった。
シリーズ初の3D作品となったが、私は通常版で見ました。PART1も3Dじゃなかったからいいやと。

10年かけてキャストやスタッフがほぼ変わらずすべてを映画化して完結させたということで、それだけで拍手を送りたくなる。が、ぶっちゃけ言うと本作はシリーズの中では一番単調になってしまったな。後編ということもあるし、ヴォルデモートを倒すという目的を果たすだけだから。スネイプが一途な男だったということが分かったり、ダンブルドアが何を考えていたのかなどが分かるところは面白かったし、最後はハリーたちだけではなく、ホグワーツの先生も生徒もみんなが一丸となって敵と戦うのも良かった。でもそれ以外の余裕がなさすぎたというか、とにかく倒すことに終始してしまって、かえって起伏に乏しくなってしまった。その戦うシーンもそれほどエキサイティングなものではなかったのも残念だった。

さらに残念だったのはネタバレになるけど(ここから)ロンとハーマイオニーが2人で分霊箱を見つけ出して破壊したあとにキスをするシーンがあるのだが、ここの演出と演技にがっかり。この2人がついに!という劇的なシーンのはずなのに「せーのっ!ブチュ」って感じですんごい子どもっぽい。なんか兄妹でやってるみたい。エマ・ワトソンがインタビューで、2人について苦楽を共にした兄弟姉妹のようなものと語っていたが、それがそのままこのシーンに出ちゃったみたい。PART1でのハリーとのキスシーンはCGになっていたせいかそう感じなかったんだけれども。(ここまで)

上にも書いたダンブルドアについて。2作目までのリチャード・ハリスが最終作まで演じていたらどうなっていたかな?とフト思った(年齢的に厳しかったと思うが)本作でダンブルドアがハリーをどうしようとしていたかが明らかになるんだけど、マイケル・ガンボンはやっぱりちょっと怖くて、そういうことを考えていたと分かってもまぁ納得してしまうが(ごめんね)これがリチャード・ハリスだったらすごいショックだったかもしれないな、と。

シリーズものは完結してみないと評価ができないところがある。私も最初の頃はハリーが特別な子として扱われすぎているところや、クィディッチのルールってどうなのよ?とか、寮分けの時点で子どもたちの運命まで決めつけられているようなところが嫌でたまらなかったが、終わってみればクィディッチ以外は「なるほど」と一応納得できた。ヴォルデモートを倒したことが終わりではなく、結婚して子どもができたハリーが、我が子の名前に決めた時にすべてが決着したのだ。そして我が子に、どの寮に入っても変わりはないと諭す。ここが一番感動したな。ハリー、あんたホントに大人になったんだね(泣)
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コクリコ坂から('11日本)-Jul 17.2011
[STORY]
1963年横浜。高校2年生の松崎海(声:長澤まさみ)は、行方不明となった船乗りの父と、大学教授でアメリカに長期出張中の母に代わって、海が見える丘に建つ下宿コクリコ荘を切り盛りしている。海は毎朝、父が帰ってきても家が分かるようにと信号旗を掲揚するのが日課になっていた。そんな海が通う学校では、カルチェラタンと呼ばれる部室が取り壊されることになっていて、生徒会長の水沼(声:風間俊介)と新聞部部長の風間(声:岡田准一)らが抗議活動をしていた。ひょんなことから海は風間の手伝いをするようになり、親しくなるが・・・。
監督・宮崎吾朗(『ゲド戦記』
−◇−◇−◇−
原作は佐山哲郎・高橋千鶴のよる1980年に出版された同名少女漫画で、脚本を宮崎駿と『ゲド』でも脚本を担当した丹羽圭子が担当している。

『ゲド』がアレだったので全く期待してなかったんだけど、悪くない。むしろ丁寧でいいじゃん!と良い意味で驚いた作品だった。父親が脚本を手がけたというのも大きいのかな。『ゲド』をジブリの作品として出してしまったこと、しかもそれが自分の息子だったということに責任を感じたのか、今回はほったらかしではなく、ガチガチに監視したという印象。親心というよりもジブリブランドを傷つけないため、他の社員を守るためにやったという感じもする。自分の老い先も考えたかもしれない。

物語の始まりは、主人公の1日の始まりをセリフなしで描いていく。『借りぐらしのアリエッティ』でも小人の生活を丁寧に見せていたし、ピクサーの『WALL・E/ウォーリー』もそうだった。普段の生活を最初にじっくり見せることで主人公のキャラクターや置かれている状況を、観客に理解させることができるという、言葉は悪いが手っ取り早い手法だ。でもその見せ方で作品の良し悪しも分かるというもので、アリエッティやウォーリーみたいな特殊な環境の特殊なキャラクターは見ているほうも初めて見るシチュエーションだから当然引き込まれるが、本作は女子高生が朝起きて学校へ行くまでの支度を描いているだけ。でも慣れたテキパキとした動きで、朝の忙しい時間を効率よく動く海の姿は、ひょっとして小さい頃のお手伝いの頃から培ってきたものなのかな?責任感の強いしっかり者の長女だけど、ちゃんと誰かに甘えたりできてるのかな?とそこまで考えさせられてしまった。すごいな、とそう思いましたよ。

ただ、説明不足だと感じるところも多かった。海が友人たちから「メル」って呼ばれている理由や、掲揚する旗の意味は見終わってから調べて分かったことだ。分かりにくいといえば声も。コクリコ荘の住人たちが食卓を囲むシーンがあるんだけど、海と妹の空(白石晴香)に祖母の花(竹下景子)、下宿人の北斗美樹(石田ゆり子)と広小路幸子(柊瑠美)と女性ばかりの会話で誰が喋っているのか分からなくなる箇所があった。特に石田と柊は特徴がないので混乱。声優じゃなくて俳優・女優を起用するならもっと声を重視して選べと。もう毎回うんざりさせられる。でも長澤は思ったよりも悪くなかったな。むしろ岡田のほうがアニメの顔に合ってないと感じた(『ゲド』の時は合ってたけど)風間俊介はいい声してたなぁ。こっちが風間俊を演じてればねー名前も一緒だし(ああでも彼は顔がアレなのか・・・)

風間から「メル」って呼ばれた時の海のリアクションとか、自転車で送ってもらう時のやりとりとか、2人の距離が縮まっていくところはキュンとさせられ、学生たちが取り壊し阻止のために部室を掃除するシーンは、若いっていいなぁ青春だなぁと自分も仲間に入りたくなった。それまでずっと気丈に振舞ってきた海が、帰国した母の前でボロボロに泣くシーンではこっちも泣かされたし、クライマックスで風間が海を抱きとめる演出ではキュンを通り越して眩しく感じたほどだ。「これ本当に吾朗が監督したのかよ!」と悪いけど疑ったわ(笑)

いきなり『ゲド』みたいな大作じゃなくて、この作品が最初だったら彼の評価は変わっていたんじゃないかな。『ゲド』を見て失望した人も見てみてほしい。最初についてしまったレッテルを挽回するのは容易じゃないが、今後もコツコツやっていくしかないだろう。
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