Movie Review 1997
◇Movie Index

フィフス・エレメント('97アメリカ)-Sep 18.1997
[STORY]
宇宙では5000年に1度、反生命物質により地球にある生命と光をすべて食い尽くそうと機会をうかがっている。この物質から人類を守るための鍵は、火、水、土、風に続く、第5の要素〜フィフス・エレメント〜その手がかりがリールー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)だった。そのリールーを偶然助けたタクシー運転手のコーベン・ダラス(ブルース・ウィリス)は事件に巻き込まれ、リールーの妨害を企む武器商人ゾーグ(ゲイリー・オールドマン)から彼女を守り、人類を救うために立ち上がった。
監督リュック・ベッソン(『レオン』)
−◇−◇−◇−
「『レオン』の未来版」と言ったのは誰だったんだろう。確かTVで誰かが言っていた。きっと映画を見もしないで勝手にそう解釈していたに違いない。・・・だって実際はただのおバカなお笑い映画なんだから。みんな、だまされるなよ!(笑)

途中でおバカ映画だと映画気が付いて、気持ちを切り替えようとしたが、その手の映画だとするとどうにもノリが悪い。細かいところにまでお金を掛て凝ったのはいいけれど、肝心のストーリーがボヤけてしまっている。1番の疑問は敵のゾーグは5つのエレメントを手に入れて、一体何がしたかったんだ?!ということだった。こんなマヌケな悪役をよく演じたものだオールドマンさん。本人はちょっと楽しんでやってましたけどね。
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コンタクト('96アメリカ)-Sep 15.1997
[STORY]
地球外生命体の存在を信じる天文学者エリー(ジョディ・フォスター)は、国や企業からの融資を断られながらもその研究を続けていた。ある日、彼女は恒星ヴェガからの信号を発見する。その信号の解読が進み、それは宇宙船(?)の設計図や設計方法であることが分かる・・・。
監督ロバート・ゼメキス(『フォレスト・ガンプ』)
−◇−◇−◇−
宇宙や宇宙人がテーマのだたのSF作品かと思いきや、一人の女性の心の中を探る物語でもあってそこが新鮮だったし感動シーンもある。ああ、でもちょっと宗教っぽいのかな・・・。
ジョディはエリートなんだけどそれが鼻に付かず必死な女性を巧みに演じていた。マシュー・マコノヒーはいまいちだったけど、アンジェラ・バセットは相変わらずカッコイイ。イイ女ってこういう人を言うのだよやっぱり。

監督がロバート・ゼメキスだからであろうか、本物のクリントン大統領を、演説や会議やらで合成して登場させていたが、これはやりすぎに思えた。現実味を出したかったのかもしれないがかえってウソ臭い(事実あとでクリントンに訴えられてやんの〜)国防長官がジェームス・ウッズなんだから、大統領だってちゃんと別の俳優使ってやるべきじゃない?
それとラスト近くでエリーとパーマーがリフレクティング・プール前に出た時、そこに大勢の人が群がっているのだが、このシーンは『フォレスト・ガンプ』の時に使った映像をアレンジして使ったのか?と思うほど(実際どうか知らないが)そっくりで驚いたと同時にちょっと腹立った。たとえ新たに撮ったとしてもこういうのはやめようよ。『フォレスト・ガンプ』ではそういう特殊効果を含めてファンタジーとして楽しめたが、今回はそれがことごとく鼻についた。これさえなければもっと良かったのにと悔やまれる。

宇宙船は原作には詳しく書いてないらしいがデザインが最高にカッコイイね。しかもそれを北海道に作ったなんてね。
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トゥリーズ・ラウンジ('96アメリカ)-Sep 10.1997
[STORY]
失業し恋人も取られた31歳のトミー(スティーブ・ブシェミ)は、NY郊外にある酒場「トゥリーズ・ラウンジ」でダラダラと過ごす日々を送っていた。しかし自動車でアイスクリームを売る仕事をしていた叔父が死んだことからその仕事を引き継ぐことになり、おまけに元恋人の姪で17歳のデビー(クロエ・セヴィニー)が手伝ってくれることになった。この年の離れた2人が惹かれ合う。
監督&脚本もスティーブ・ブシェミ(初監督作)
−◇−◇−◇−
ブシェミは私の好きな俳優の1人。その何とも言えない風貌と、損な役回りのチンピラっぽいキャラクターを演じるのが上手いからだ。しかしこの映画では監督と脚本も手がけたせいか普通のサエない男を演じている。それがいい!と言う人もいるかもしれないが、私としてはいつものブシェミが見たかった。いつも同じような役ばっかりで「ホントのオレ様はこうなんだ!」っていうのを見せたかったのかもしれないけどね。

それからアイスクリーム屋を始めるところまでがえらく長く感じたし、肝心のデビーとの恋の部分がわりとあっさりしすぎていてそれにも物足りなさを感じた。せっかくデビー可愛いんだもん、もっとトミーを翻弄してほしかったな。とっても都合良いい子になってないか。
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スクリーム('96アメリカ)-Aug 27.1997オススメ★
[STORY]
ある夜、高校生ケイシー(ドリュー・バリモア)とその恋人が惨殺された。翌日、ケイシーのクラスメイトのシドニー(ネーヴ・キャンベル)も殺されそうになるが間一髪助かる。そして犯人と入れ違いに現れたシドニーの恋人ビリー(スキート・ウーリッチ)が、駆けつけた警察官に逮捕された。しかしその夜またしてもシドニーは犯人からの電話を受けた・・・。
監督ウェス・クレイヴン(『エルム街の悪夢』)
−◇−◇−◇−
キャッチコピーに偽りなく、まさにジェットコースターのようなストーリー。特に最初の15分くらいで打ちのめされた。だからといって恐いばかりではなく、途中はアメリカナイズなハイスクールドラマのよう(『ビバ高』みたいな)

この映画のパンフにはシナリオが採録されており(肝心の犯人が分かるシーンは袋とじになっていてワクワク感は倍増)このシーンのこれはこのホラー映画のパクリである、と注釈がついていてホラーはまったく見ない私には嬉しかった。ホラーファンならこんなの読まなくたってすぐに分かって思わずニヤリなんだろうけど。

見終わって家に着いて、妙に戸締まりに気を付けたり、今日も電話が鳴ってびっくりしたり公衆トイレでドキドキしたりと、しばらくこの映画の影響を受けまくっていたなぁ。

(以下ネタバレ反転)面白いんだが犯人の動機がいまいち。特にヤツの「毎日のプレッシャー」って何だよ?意味分かんねえ。あそこまでやるならそれ相当の理由が欲しかった。もしくは単に「楽しくてしょうがないから!」とノーテンキに言われても良かったな。なんか犯人と分かった途端に異常さを全面に押し出す演技はあまり好きではない。それともそれもホラーのお約束だからわざとかも?!(ここまで)

続編の感想→『スクリーム2』 『スクリーム3』
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スピード2('96アメリカ)-Aug 25.1997
[STORY]
新しい恋人アレックス(ジェイソン・パトリック)とともにカリブ海の豪華クルージングに出かけたアニー(サンドラ・ブロック)しかしこの豪華客船に爆弾が仕掛けられ、船の操縦までもが犯人ガイガー(ウィレム・デフォー)の手に・・・。
監督ヤン・デ・ボン(『スピード』)
−◇−◇−◇−
「異常時に結ばれたカップルは長続きしない」が本当になってしまった映画だなぁと思っていたら、前回キアヌ・リーヴス演じるジャックと別れてアレックス(これも何とSWAT隊員)と付き合い出したアニーが映画の冒頭でも「長続きしなかったのよ」と言っていて笑ってしまった。こういうのは好き。

しかしこのアレックスが全くもってカッコ良くない。キアヌを見た直後はエレベーターに乗った時に「ああ、ここで事故になったらキアヌに助けてもらうんだ〜」などとあらぬ妄想を抱いてしまうくらいそのカッコ良さにシビれていたのだが、今回の映画を見て船に乗ったからといって、ジェイソンに助けてもらおうなんてこれっぽっちも思わないのである。
それに犯人役のデフォーも小悪党というかチープな雰囲気が漂いすぎ。自分の身体の血をヒルに吸わせて悦に入ってるところは笑えるし、コトが進んでニヤリとするところなども安っぽくて別の意味で寒気がした。

やはり『スピード』が面白かったせいかどうしても比べてしまう。これが続編などでなく1つの作品だったらそれなりだとは思うのだけれど。
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