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●2012年12月31日 波が白く立ち、ごうごうという低いうなりが響く山陰の海。強い風に乗って届く雪は、あたりを染めることなく砕けていきます。昨年は珍しく穏やかだったと記憶していますが、今年はいつも通りの荒れた大晦日です。北海道でも日本海側を中心に吹雪が強いようで、どちらも初日の出は難しそうですね。 仕事の関係もあり、島根に来てからこの時期の年末に帰省したことはありません。今では実家で両親が二人、紅白を見るだけですが、かつては5人家族、そろって年を越していた大晦日。思えばそうして家族と過ごした年越しは、物心ついてからはわずかに十数回ほどです。二度とかつてと同じように年を越すことはできませんが、これからもこの日がくるたびに懐かしく思い返すことでしょう。さて、たとえ百歳まで生きたとしても、大晦日は百回しかやってきません。たくさんの窓の灯りが、たくさんの暖かな思い出を作っていることを願います。 すぐそばにあるこの温もりを、大事に包んでいけますように。 ●2012年12月29日 いよいよ年の瀬。一年最後の週末は、街のあちらこちらが賑わっています。雪がないと冬らしくないと思える理由の一つに、音があるんじゃないかと気づきました。あたりに降り積もった雪はほとんどの音を消してしまいます。夜ともなればことさらに、しんと静まりかえる白い街。自分が吸い込まれそうになる無音の世界が、北国の人にとっての冬なのではないでしょうか。 以前とあることから、廃棄されるという昭和の古新聞をたくさん入手しました。記事を読めば当時の世相がわかり、時間を忘れて読み入ってしまうものですが、なかでも広告は時代を映すよい鏡です。そんなわけで、面白そうな新聞広告を紹介したいなと思い、投稿やカテゴリ分けのしやすさからブログページに載せていくことにしました。どこまでも空・昭和新聞広告部として、別ページを作っています。数は膨大ですが、ぽつぽつと気まぐれに増やしていくつもりですので、ご興味のある方はどうぞご覧下さい。 見慣れぬ県外ナンバーが、いっぱいの駐車場にあふれています。 ●2012年12月20日 残すところあと十日ばかりの2012年。とはいえ、さして雪も降らずに年末らしい気があまりしません。初雪の遅かった旭川も、その後は順調に積もって今ではずいぶん多いと聞きます。ここにももう少し降らないものでしょうか。 今月に入ってから見られた彩雲と環天頂アークの写真を加えています。空気が冷たいときに現れる大気光象は、ほんとにきれいなものです。 心躍るクリスマスソングが、今年も子供の胸に刻まれていく。 ●2012年11月29日 最近の更新が滞っていてすみません。すでに11月も明日で終わり。いよいよ師走です。クリスマスの音楽や装飾を目にする機会もだんだんと増えてきました。今月中旬に近隣の山は白くなったのですが、北海道の初雪はずいぶん遅かったようで。旭川では11月18日に初雪を観測、これは1888年に統計をとりはじめてから最も遅い記録だとのことです。 山陰は蟹漁のシーズン。食卓には親ガニのみそ汁がよく登場します。ほんと、ここであまりこれを楽しみにしている人が少ないのが不思議です。食べるところがない、と言うのはわかりますが、内子と外子に親ガニの醍醐味が。雑炊もおいしいんですよ。 大阪の方へ行ってきたので、風景印を5つほど加えました。 寒さと白さの募る時期、暮れゆくものほど美しい。 ●2012年11月9日 パソコンが不調だったりして、長いこと更新できずにいる間にもう11月。紅葉もちょうど見頃となりましたが、さほど寒さは厳しくなく感じます。郷里でもまだ初雪の便りが聞こえてきません。例年なら先月末頃なのに。 この一ヶ月の間に変わったことと言えば、事情により飼えなくなったという家から猫がきました。三才の雄猫ということで、すでにかなりの大きさです。今までは金魚とか、迷い込んだインコとかしか生き物は飼ったことがないので、猫を飼うのは初めて。でもトイレもできるし、すぐ慣れてくれたしで、猫がいる生活もいいものです。しかし明け方になるとぐるぐる喉を鳴らしながら布団のまわりで甘えてきます。布団の上に乗っかられて寝られると、重くてしょうがありません。 さて、今年も松葉蟹漁が解禁になりました。親ガニで飲むお酒がたまらなくうまい冬がやってきます。 ムカゴを採りながら進む山の道。おいしいご飯が待っています。 ●2012年10月3日 10月に入り、朝晩はめっきり涼しくなりました。特に明け方は寒さでまんじりとできないことも。今晩から冬用の布団をかけて寝ることにします。とはいえ、日中はほどよい気温となり、天気が良ければ湿度も低めで過ごしやすい時期。引っ越してから、休みは家のことをする時間が増えました。今日も障子を貼り替えたり、畑を耕したり。大根とカブの種をまいたので、芽が出るのが楽しみです。 もう夏は終わってしまいましたが、残念なことに青春18きっぷのパンフレットを手に入れることができませんでした。更新できなくてごめんなさい。 季節と共に虫の声は変わるのに、相変わらず蚊は頑張るなぁ。 ●2012年9月7日 まだまだ暑い島根です。虫の声も空の高さも、確かに秋の色ではありますが、日中の気温は身にこたえます。朝晩がだいぶ過ごしやすくなったのが幸いでしょうか。 引っ越してから届くようになった市の広報紙を何気なく見ていると、ご当地ナンバーが発行されるとのこと。今週初めから限定100枚を希望者に、とのことで、市役所に行って交換してみました。手続き自体は簡単なもので、職員さんがナンバーの交換までしてくれて手数料250円。すでに8割方埋まっていましたが、気に入った数字のナンバーを入手することができました。ちなみに、このキャラクター「らとちゃん」は、歴史にもとづいた名前と姿。大田市にある世界遺産・石見銀山では、坑道(間歩=まぶ)の明かりとして、サザエの殻に油を入れて灯したものを使っていました。これが螺灯(らとう)、らとちゃんはこれをモチーフに作られたそうです。 ついでに、島根、広島の風景印も増やしておきました。 畑の小さなひまわりが、美しい渦を残して花びらを落としました。 ●2012年8月21日 先日モペットで出かけようとした時、少し無理して溝を乗り越えてしまい、見事にパンクしてしまいました。いわゆるリム打ちパンクというやつですが、タイヤを開いてみると2つの穴がくっきり。乗り始めた頃に備えておいたゴム糊が古くなってちょっと心配だったものの、なんとかふさがりました。パンク修理なんて久しぶりで、直ったと思って空気を入れておいたらぺちゃんこになってたり、手間がかかってしまいましたね。 お盆も過ぎて、朝晩はずいぶん過ごしやすくなりましたが、相変わらず日中の暑さには参ります。先月見られた環水平アークの写真を一枚増やしておきました。 どんどんとヒグラシの声が少なくなっていきます。 ●2012年8月9日 ここしばらく、二十日間ほど雨が降っていません。連日の暑さでぐったりしていましたが、それでも七日の立秋を過ぎると夜が一気に涼しくなりました。これほど暦に正直だと、かえってびっくりしてしまいます。 すっかり間が開いてしまいましたが、引っ越しも済み、新しい暮らしが始まりました。相変わらずクーラーやテレビはありませんが、代わりに井戸や畑があるのが嬉しいところ。いろいろ植えましたが、大豆はだいぶふくらんで、ビールのお供に。素麺を食べるなら、ネギやシソを採ってきます。ネギ好きにとって、畑にネギが植わっているのが何よりありがたいものです。古い昭和な家だけに、文机がよく似合うので気に入っています。 今日はモペットを洗って久しぶりに走ってみました。走りやすいいい時期です。この存在を全く知らないであろう幼稚園くらいの子供でも「自転車バイクだー」というのは、見た目がそのままだからなんでしょうか。 やっぱり夏が、今年もさりげなく去っていこうとしている。 ●2012年7月16日 夏休みも近くなり、キリギリスやヒグラシの声が聞こえはじめました。北海道にはいないヒグラシですから、この声は映画などでしか聞いたことがありませんでした。夏の終わりの夕暮れ、と思っていましたが、この頃から鳴き始めるし、雲で少し暗くなれば昼間でも鳴くものだとこちらに来て知りました。 島根で仕事をすることになり、北海道から引っ越した10年前。知り合いもなく、下見に来ることもできないので、旭川の図書館で島根のタウンページをコピーし、不動産屋に電話して適当な場所の適当な家を探してもらいました。荷物が到着する日に合わせて島根に来て、引越の日が初めて家を見る日になりました。2月末でしたが、その日はストーブがまだ来てなくて、布団乾燥機を使って室内を暖め、寒さをしのいだのもいい思い出です。六畳の居間と六畳のキッチン。落ちついたら別の部屋を探したらいいや、と思いながら、結局10年を過ごしたアパート。明日にはここを離れ、古い一軒家に移ります。考えれば、人生のおよそ3分の1をここで過ごしました。まだ移動する距離が近いからそんなに淋しさは感じませんが、がらんとした部屋は昔の記憶を呼び起こします。 夜に灯る家々の窓明かりが好き。そこにその数だけ思い出があるから。 ●2012年6月28日 もう梅雨明けか、と思うほどのよい天気でした。夏至を過ぎたので、これからは少しずつ高度を落としてゆく太陽ですが、外で作業をするとじりじりと照りつける日射しが夏を思わせます。 現在、少しずつ引越中。市内で数キロ離れたところなので、ちょっとずつ荷物を運んだり掃除をしたり。モペットはそのまま乗っていくだけで十分です。そういえば、今年は雨が少なく、虫が多いと聞きます。確かに山道を下って降りてくる仕事帰りは、まるで雨のように小さな虫の群れの中を走るよう。今年に入って一度、モペット通勤をしましたが、こんな虫の雨の中を走るのは辛いので、まだしばらく車で通うことにします。 ばあちゃんが草取りをする夕方を思い出す、そんな小さな畑がやってきました。 ●2012年5月25日 もうすっかり過ぎてしまいましたが、旭川の桜は2日に咲いて、開花と満開が同じ日だったとか。1953年の観測開始から全国で初めてだそうで、雪が多かった分、少し急いだんでしょうか。 今週初め21日の日食は、島根で食分0.90の大きな部分日食として観察できました。金環を見られた方も多かったことでしょう。手鏡で反射させた光を遠くの壁に当てて見る太陽の像が、なかなか面白かったです。国内で見られる次の金環日食は、2030年6月1日の北海道。さて、その時は部分日食を見るのか、金環日食を見るのか。来月6日の金星太陽面通過も楽しみです。 いい季節にはなりましたが、あまりモペットには乗れていません。風景印のページに島根、広島、香川のスタンプをいくつか加えました。 遠く地を隔てても、同じ空の下つながった縁。どこまでも空が続くように、長く共に歩めますよう。 ●2012年5月1日 ついに桜前線が北海道に上陸。郷里、旭川の予報は4日頃といいます。いつも桜が咲くのは連休頃だったので、まあ例年並みなのではないでしょうか。桜が咲けばジンギスカン。花見にはジンギスカンが付き物です。大学時代の一イベントとしてジンギスカンコンパ(ジンコン)というのがこの時期にありました。 ちなみに今日の旭川は日中26.1度まで気温が上がったそう。今暮らしている島根の町は27.1度。ほとんど変わりません。しかし、朝の最低気温は旭川7.8度に対し、島根15.1度。北海道は日較差が大きいのが特徴です。 畳の上を歩いたり、台所に巣をかけたり。虫たちもよく動くようになりました。 ●2012年4月26日 まもなくゴールデンウィーク。島根もすっかり春らしく、暖かな日和となりました。桜もすっかり葉桜で、霞のため遠くが白くぼんやりしている日も度々あります。北海道の雪もだいぶ溶けてきたと聞きました。 4月上旬には急なことで帰省をしましたが、そのときには2月末に帰ったときと同じくらいの雪が残っていたというのに。どれだけ雪の多さを嘆いても、やっぱり季節の巡りに従って春はやってきます。やまない雨はない、という言葉がありますが、溶けない雪はない、という北国の言葉もどこかにあるのかも知れません。 出番の少なくなったストーブが、風のぬるい部屋でさみしげです。 ●2012年3月29日 布団が干せる季節が巡ってきました。日射しもだいぶ柔らかく、鉢植えの緑もずいぶん嬉しそうな陽気です。三月も残りわずか。ラジオの世界では番組が終わったり、パーソナリティーが卒業したりと、チューナーに届く電波にも少し寂しさが混じっています。 しかし、別れが春にあるというのは、なんとよくできているものでしょうか。暑さ寒さの極まる夏冬ではなく、かといって静かに暮れゆく哀しさの漂う秋とも違う。これから芽吹こうとする新しい季節、涙が似合いそうもなく思われながら、これほどしっくりくる時は他にありません。いろいろな別れと出会いが生まれる春。旅立つすべての人に素敵な笑顔が訪れますように。 春霞は、星空がにじんで見えるよい口実になります。 ●2012年3月7日 さすがの北海道も、3月の声を聞いて少しずつ春めいてきていました。気温が上がり、ゆっくりと落ちてくる屋根の雪。冬の終わりを告げる北国の風物詩です。 というわけで、2月終わりから3月はじめまで、一週間ほどの帰省をしてきました。今回は久しぶりにエア・ドゥを使って北海道に。マスコットキャラクターはベア・ドゥ。機内サービスの紙コップが可愛くてもらおうとしたら、新しいコップとステッカーまでくれました。心遣いに感謝です。また、話に聞いていたとおり雪が多く、雪捨て場となる自宅の畑も例年よりずいぶん大きな雪山になっていました。これでもあと二ヶ月もすれば姿を消してしまうのですから、雪というのはずいぶん不思議なものです。 短いながらいろいろ盛りだくさんな一週間でしたが、いくつか回った郵便局の風景印と、春の青春18きっぷパンフレットをひとまず加えておきます。 一年ごと雪と再会するリズムに、馴染んでしまったことがちょっと淋しい。 ●2012年2月25日 前回の更新後、このホームページのカウンターが50,000を超えました。2004年に開設してから訪れてくださったたくさんの方々、ありがとうございます。 先週には島根も大雪となり、海沿いの街はもちろん、山沿いではなかなかの積雪となったのですが、その後にやってきた暖気と雨で一気に消えてしまいました。まだまだ2月、もう少し冬が続いてくれれば。 ということで、ちょっと冬分補給に北海道へ帰省します。向こうはまだまだ雪かきも必要とのこと。今回は短い滞在ではありますが、ぴりりとした寒さに再会したいものです。 雪も想いも空へとのぼり、青い色に溶けていく。 ●2012年2月9日 2月に入り、節分、立春も過ぎ、各地で大雪のニュースを耳にします。しかし島根はさほどの雪が降らず、住んでいる街も時折白く覆われるだけ。例年に比べ逆に少なく感じます。 北海道では恒例のさっぽろ雪祭りや、旭川冬まつりが開催中。旭川にいた頃は自宅が会場となる石狩川河畔まで比較的近かったので、よく見に行っていました。旭川の特徴はとっても大きな雪像、というか雪城とでもいうべき構造物を据えることでしょうか。あとは氷の彫刻も並んでいたかな。今年は残念ながら帰省とは時期が合いませんが、久しぶりに見てみたい気がします。 しかし、冬祭りのサイトを見ていて気づいたんですが、旭川のシンボルキャラクターがあさっぴーというものに決まっていたようですね。ベルトは旭橋、お腹は大雪山というのはすぐにわかりました。旭川の景観ですから納得です。でも本体がゴマフアザラシ?と思ったら、旭山動物園で人気のゴマフアザラシとホッキョクグマを合わせたものだとか。しかも、腕のひらひらはなんと旭川ラーメン。なるほど、それなら旭豆とか高橋製菓のカステーラなんかも入れて欲しかったなぁ。 小さな雪の結晶に、懐かしい過去と遠い故郷を見る。 ●2012年1月18日 あけまして…、というにはずいぶん遅くなりました。2012年初めての更新が小正月も過ぎた頃で失礼します。穏やかな大晦日から年を越し、相変わらずどんよりとした日が続く山陰でしたが、昨日今日は久しぶりに晴れ間が。今朝はトンビが鳴いているのを聞きました。しかし寒さが足りない。窓をがたがた震わせる風雪が例年に比べてほとんどありません。対して北海道は大雪のようで、僕が大学に通っていた岩見沢では記録的な大雪のようです。積雪深が一時2m近くなったそうで、これは相当なもの。累積降雪量もすでに6m超え。その頃住んでいたアパートはずいぶん古く、窓のガラスと桟の間に隙間があったり、畳が凹んでいたりしていましたが、あそこも埋もれているのでしょうか。確か家賃は2万1千円だったかな。そういえば大学では雪氷学の先生についていて、大雪山に雪の結晶を採りに行ったりもしました。露天風呂に入っていたら屋根の雪がなだれ落ちてきて、危うく埋もれるところだったなぁ。 ちょっと昔の写真を見ていたら、2005年に隠岐に行ったときに撮った写真の中に幻日が映っていたので、大気光学現象のページに加えました。大阪・交野の風景印ももらったので、載せてあります。 雨粒を六華に変える寒風が、少し恋しく思えます。 |
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