アイガー登頂  3970m  登頂年月日 2005.07.22

 今年は日本山岳会創設100周年にあたる。その記念行事として、「海外の日本人ゆかりの地を訪ねる12のコース」が設定された。
 その中の一つ、「アイガー東山稜登頂」に参加した。
 「アイガー」は日本人と最も関わりが深く、西稜のみが登攀ルートであった当時の1921年、東稜のミッテルレギ稜から初登攀したのが何と日本人の槙有恒だった。彼はその後、私財を投じてミッテルレギヒュッテを建設し、3年前に現在の山小屋が建設されるまで、多くの人に利用された。
 また、その後、1969年には、加藤滝男隊長、今井道子他4人が北壁の直登に成功し、この偉業はどこにでも売っている絵葉書に「ジャパンダイレクトルート」として残されており、この時使った装備や写真がミューレンからシルトホルンへ上がるロープウェー乗り場に展示してあった。
 更に、1978年厳冬期単独初登攀を成し遂げたのも、日本人の長谷川恒雄だった。このように、日本人と「アイガー」は古くから深く関わりがあった。
 グリンデルワルトの街のどこからでも、一気に3000m近い高度差で聳え立つアイガー北壁の勇姿は一度見たら忘れられない。山を登らない人も必ず訪れると言うユングフラウヨッホ。ここはグリンデルワルトから登山電車でクライネシャイデックを通り、アイガーの岩壁をくり抜いて北壁の真ん中から下を覗けるという、臨場感たっぷりの観光スポット。
 こんな訳で「アイガー登頂」は昨年のうちから申し込んでいた。
 季節は過ぎ、仕事や雑事に追われて過ごすうち、余す所あと1ヶ月に迫った時、申込者が私を含めて女性2人だけと知った。もう一人のお相手は何と渡辺玉枝さん(91年チョーオユー8201m、94年ダウラギリ8167m、98年ガッシャーブルム8035m、02年エベレスト8848m、04年ローツェ8516m登頂者)だった。
 個人手配で少々不安はあったが、それよりも挑戦してみたい気持ちのほうが何倍も大きかった。

【日 程】

7月18日 10:15 成田発 スイスインターナショナルエアラインズでチュ−リッヒへ直行
16:10(日本時間23:10)チューリッヒ着 成田と関西からの便の到着を待って一緒に専用車でグリンデルワルトへ ホテル着21:30(日本時間午前4:30)
7月19日 時差ぼけ解消と足慣らしに、フィルスト〜バッハアルプーゼ〜ファウルホルンハイキング
7月20日 高度順応と足慣らしにメンヒ(4099m)登頂
7月21日 アイスメーア駅から氷河と岩稜帯をミッテルレギヒュッテ(泊)へ
7月22日 ミッテルレギヒュッテ〜アイガー(3970m)登頂〜ユングフラウヨッホ
7月23日 休養とグリンデルワルトの街を散策、ショッピング
7月24日 映画「007」の舞台、シルトホルンから美しい街、ミューレンへハイキング
7月25日 ベルナーオーバーラント三山(アイガー、メンヒ、ユングフラウ)の好展望台、メンリッヒェン〜アルピグレン〜グリンデルワルトのロングハイキング
7月26日 8:00専用車でチューリッヒへ、 13:15(日本時間20:15) チュ−リッヒ発 スイスインターナショナルエアラインズで成田へ
7月27日 7:45成田着
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