Movie Review 2011
◇Movie Index

ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える('10アメリカ)-Jul 3.2011スキ★
[STORY]
ラスベガスでの騒動から2年後。ステュ(エド・ヘルムズ)がタイ人の女性と結婚することになり、フィル(ブラッドリー・クーパー)とダグ(ジャスティン・バーサ)の夫婦も タイのリゾート地での結婚式に招待されていた。だが、ダグの義弟で前回の騒動の張本人アラン(ザック・ガリフィナーキス)も誘ってほしいと頼まれてしまう。二度とあんな目に 遭いたくないステュは一度は断るものの、懇願されて仕方なく了承してしまう。警戒していたスチュだったが、たった1杯ビールを飲んだだけなのに翌朝目覚めてみると知らない場所で またしても昨夜の記憶がない。そして花嫁の弟テディが行方不明となってしまった。
監督&脚本トッド・フィリップス(『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』
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アメリカで大ヒットした(日本ではビデオスルー予定だった)映画の続編で、本作はアメリカでは1位を獲得。日本では前作より公開する映画館が増えたくらい(笑)日本では当初修正を加えたR-15版のみ公開の予定だったが、TOHOシネマズ六本木ヒルズのみ無修正&ノーカットのR-18版で公開されることになった。
前作に引き続きマイク・タイソンも出演。また、ニック・カサヴェテスがタトゥーアーティスト役で出演している。

前作がお気に入りの私はもちろんR-18版で見てきましたよ〜。わざわざ六本木まで行った甲斐がありました(笑)何がヤバイって、猿に喫煙もたしかにまずいけれど、やはりタイのニューハーフさんたちの裸だろう。R-18版はばっちり写ってたけど、これボカシ入ってたら「うわわっ!」ってならないよね。スチュたちが驚愕するのと同じ気分を味わえるのは無修正版だけ!(笑)前作よりさらに過激で凄い、というかグロいので、エログロ系が大丈夫な人はR-18版で見ることをおすすめします。

前作がヒットしてパート2、となるとたいてい1作目以上のことをやろうとして空回りしたり、違うことをやろうと観客のニーズをハズしたストーリーを作ったりするものだが、本作はほぼすべての展開が前作と一緒。逆にそこが潔くていいと思ったし、お約束なシーンがまた楽しかった(お下品度と過激度は前作よりパワーアップしてるけど)行方不明になったテディがどこにいるかはちゃんと謎解きになっていて、勢いだけじゃない、練られた作品になっている。いつのまにかダグの奥さんが妊娠中だったり、フィルのところは2人目が生まれていたりと、あえて説明などは入れないが、騒動の後もちゃんと幸せな結婚生活を送っていますよーと描いているところも好きだ。

アメリカンコメディなので私もすべて笑えるっていうっていうわけじゃない(英語も分からないし)でも、フィルとスチュとアランの3人が右往左往してるのを見てるだけでも楽しい(特にエレベーターで放心状態になってるシーンが好き)本作では結婚式の前にフィルとスチュとダグの3人がファミレスで食事するシーンがあるんだけど、本来はこの3人が親友でアランはオマケだったんだよね。でも私から見るとこの3人が一緒にいることのほうが違和感タップリだ。やっぱりアランが一緒じゃなきゃ(笑)そのアランはドヤ顔にイラッとくるし、泣く姿も激しくウザイ。騒動の原因を作るのは決まってコイツ!でも憎めないんだこれが。外見オッサンだけど中身がお子ちゃまだからかな。怒るけど何だかんだ言ってそれに付き合ってあげるフィルとスチュもいい奴らだし。というか、フィルが今回もイケメンでした(萌え)今回はバンコクでさらに汗染み埃塗れなのに、普段よりずっとカッコイイ。これはあれですね、まるで冒険映画のヒロイン、『ロマンシング・ストーン』でキャスリーン・ターナーが泥だらけになればなるほど美しくセクシーになっていくのと同じなんだわね。つまりこの映画のヒロインはフィ(以下自主規制)

さて、どうやらパート3もある模様。私の予想通り、今回はスチュが結婚した(相手は違ったけど)となると、残りはアランが・・・となるハズなんだけど、どうなることやら。早く続きが見たい!
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蜂蜜―卵・ミルク('10トルコ=ドイツ)-Jul 2.2011
[STORY]
トルコの山岳地帯に暮らす6歳のユスフ(ボラ・アルタシュ)は、吃音のため学校では友達もおらずいつも1人。母親とも喋らない。ただ、父のヤクブ(エルダル・ベシクチオール)とだけは会話することができた。そんなある時、ヤクブは蜂蜜を採るために山奥へ入り、そのまま戻ってこなくなってしまった。ユスフは父を待ち、母を悲しませないために苦手だったミルクも飲むようになるが・・・。(『蜂蜜』)
イスタンブールで暮らす詩人のユスフ(ネジャット・イシュレル)は、母が亡くなったという知らせを聞いて故郷に戻ってくる。家には母の世話をしていたというアイラ(サーデット・イシル・アクソイ)という少女がいた。(『卵』2007年)
高校を卒業したユスフ(メリフ・セルチュク)は、母ゼーラ(バシャク・コクルカヤ)と牛乳や乳製品を売り歩いている。ユスフは詩を書いては雑誌などに投稿し、掲載もされているが成功しているとはいえなかった。(『ミルク』2008年)
監督&脚本セミフ・カプランオール(『卵』『ミルク』)
−◇−◇−◇−
第60回ベルリン国際映画祭で『蜂蜜』が金熊賞を受賞。『卵』『ミルク』『蜂蜜』はユスフ三部作と呼ばれ、成人したユスフが主人公の『卵』が第一部、青年期の『ミルク』が第二部、そして少年時代を描いた『蜂蜜』が第三部となる。

トルコの映画を見るのは初めて(ファティ・アキンの映画は見たけど彼はトルコ系ドイツ人だし)本当は一部二部三部と順番に見たかったのだが、やむを得ず三部一部二部の順番で見た。三部作といっても、はっきりストーリーが続いているわけではないし、役者も違う人が演じているから繋がっているという感じがほとんどしない。が、何となくではあるけど、ユスフの生い立ちと大人になったところまでがうっすらと分かるようになっている。彼は幼い頃は吃音に苦しみ、青年期にはてんかんの発作が起こるようで徴兵でも不合格となる。その後、詩で賞を受賞しイスタンブールで古本屋を営みながら1人暮らしをしている。ユスフの母は再婚したのかは不明。母の面倒をみていたというアイラは「ゼーラ母さん」と呼んでいたので再婚相手の娘?と思ったけど、どうやらお爺さんの兄弟の孫(はとこ?)のようだ。

久々のトンデモ映画!と思ったのは『ミルク』だ。展開がやたらぶっ飛んでいて(笑)冒頭の女の口から蛇ニョロ〜のインパクトも凄いし、何だこのハトヤのCMみたいなのは?!まで想像のナナメ上を行くストーリーにびっくり。ただこの映画を見て思ったのは、青年ユスフは既に父と過ごした年月より母との暮らしのほうがずっと長いだろうに、何となくよそよそしいというか、思春期もあってか母親とちゃんと会話できていないまま大きくなっちゃったんだなというのが分かった。悩みがあっても母には相談しにくく、一人悶々と過ごす日々ばかりが続いたのが容易に想像できる。改めてここに父親がいたら、と思わざるを得ない。仲のよい友人と話をする時が本来の彼であって、父がいれば家でももっと明るく過ごせていたのではないだろうか(でも詩で賞は取れなかったかもね)

これに比べると『蜂蜜』は正統派すぎる。丁寧に描かれてはいるが何と言うか、いわゆる映画祭で好まれる作品だなって感じ。ユスフを演じた子も好まれる可愛さだし。イラン映画を見てるような既視感もあり。アッバス・キアロスタミの『友だちのうちはどこ?』みたい。単純だけど学校のシーンのせいかな。あと長回しが多いところ。歩くシーンを延々と、人物が画面に登場してから歩いて歩いて見切れるまでずっと映し続けるところも似てるなと思った。

個人的には『卵』が一番面白かった。疎遠だったせいか母が亡くなっても淡々としているユスフ。一通り終わったらすぐにでもイスタンブールに帰ろうとする。だが、アイラから母の遺言を行使してから帰る促される。このアイラ役の女優さんがすごい美人。彼女は『ミルク』でも別の役で出演しており、青年ユスフから本屋で声を掛けられて再会を約束する役柄だった。つまりユスフの好みの女性なんじゃないかと。大人ユスフはアイラに対してそっけないが内心は?アイラは他の男から言い寄られているがその気はなく、ユスフのことは尊敬している模様。ラストシーンを見て、ユスフは1人ぼっちで生きていくことをやめ、ちゃんと人と向き合っていくことを選んだ、と解釈したんだけど私は監督の意図を読み取れただろうか。『ミルク』も『蜂蜜』も非常に不安になるラストだったので『卵』のラストに思わずホッとしたということもあり気に入ったのだが、最後に落雷と雨の音が聞こえるのは何か悪い暗示なのか・・・。

『蜂蜜』だけを見ていたらあまり印象に残らない映画になったと思うので『卵』と『ミルク』も一緒に見てよかったなと思う。
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X-MEN:ファースト・ジェネレーション('10アメリカ)-Jun 14.2011オモシロイ★
[STORY]
ホロコーストで母親を殺され、ショウ博士(ケヴィン・ベーコン)からミュータントとしての能力を開発されたエリック(マイケル・ファスベンダー)は、戦後になってナチスの残党を殺すため復讐の準備を始めていた。一方、強力なテレパシー能力を持つチャールズ(ジェームズ・マカヴォイ)は、ミュータントと人間がうまく共存し、平和に暮らすことを願っていた。だが、冷戦真っ只中のアメリカとソ連の間で、ショウは世界征服を企んでいた。
監督&脚本マシュー・ヴォーン(『キック・アス』
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『X-メン』『X-MEN2』『X-MEN:ファイナル ディシジョン』の 三部作より前の時代、若き日のプロフェッサーXとマグニートーが主人公の作品で、第二次大戦中から始まり、1962年に実際に起きたキューバ危機にミュータントが関わっていたというストーリー。
三部作でウルヴァリンを演じたヒュー・ジャックマンと、ミスティーク役のレベッカ・ローミンがカメオ出演している。パート1と2を監督したブライアン・シンガーは製作に回っている。

このシリーズは映画が始まる前、20世紀FOXのタイトルロゴが出て消える時に“FOX”の“X”だけ一番最後に消える趣向になっていて、私はこれが大好きだったのだが、なんと本作ではこれがなかったのだ。Xの残像がないX-MENなんて・・・もしかしてこれはX-MENシリーズに数えられない作品なの?もしくはすっごい駄作だったりするのか?!と不安になったのだが、それは杞憂だった。『キック・アス』の監督だってことをすっかり忘れてたわ。私の好きな『X-MEN2』と同じくらい面白かった。

基本はミュータント同士の戦いなんだけど、そこに人間が絡むと物語に厚みが出て面白くなるとパート2の感想でも思ったことだが、本作もまさにそれ。第三次世界大戦を引き起こして世界中を混乱させている間に自分たちが世界を掌握してしまおうと目論むミュータント集団に対して、アメリカCIAもまたチャールズらミュータントの協力を得てこれを阻止しようとする。だが、その戦いが終わると人間たちは危機を救ったミュータントの能力を脅威に感じ、攻撃してしまうのだ。こういう人間のズルさを見てしまうと、チャールズの主張は理解できるんだけどやっぱり綺麗事としか思えなくなり、エリックのほうが正しいんじゃないかと思ってしまう。ホントにね、難しいのよ。奥が深い作品だわ。

そのチャールズとエリック、のちのプロフェッサーXとマグニートーは考え方が違うだけで心の底から憎しみ合っているわけではない。むしろ親友だった時もある。2人がチェスをするシーンは、後の三部作で2人がチェスをするシーンに繋がっていく。他にもミスティークがマグニートーに寄り添う理由や、プロフェッサーXが学園を立ち上げた経緯も本作を見ると分かるようになっている。もちろん、この映画がシリーズの最初になるので、今までX-MENシリーズを見たことがない人でも見て大丈夫なのだが、できればパート1から3を見てから本作を見たほうが「あ、そういうことか」とパズルピースが埋まるような楽しさを味わえて面白いと思う。
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アリス・クリードの失踪('09イギリス)-Jun 12.2011オモシロイ★
[STORY]
ヴィック(エディ・マーサン)とダニー(マーティン・コムストン)は富豪の娘アリス・クリード(ジェマ・アータートン)を誘拐し、アパートに監禁する。アリスの父親に身代金を要求し受け渡しも決まる。犯行は順調かと思われた。しかしダニーが1人でアリスを監視している時、アリスの反撃に遭ってしまう。
監督&脚本J・ブレイクソン(長編初監督)
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映画に登場するのはたった3人だけ、というサスペンス。よく3人と言いつつもメインが3人で他にチョイ役だのエキストラだのいたりするが、これは本当に3人しか出てこない。それでも100分飽きさせず緊張感のある映画をよく作ったものだと感心。さらに見終わって劇場を出てふとこの映画のポスターが目に入ったのだが「そういうことか!」と思わず笑い出しそうになった。やられたわー。知りたい方はこちらをどうぞ→(タイトルが『誘拐(The Kidnapping of〜)』じゃなくて『失踪(The Disappearance of〜)』なのがポイント。ラストシーンで大金を手に入れたアリスは親元へや帰らずそのまま失踪したということだ。何て上手いタイトル!

でも、よくよく考えるとすっごいズルい映画である。誘拐という犯罪で何が一番難しいかというと、それは身代金の受け渡しだ。誘拐を扱ったドラマや映画では、その身代金の受け渡し方法が一番の見せ場となっている場合が多い。大規模なものからトリッキーなものまでさまざま、いかに警察を欺き自分の身の安全を確保して大金を手に入れるかが重要になる。けれどこの映画ではその受け渡しを全く見せない。ただ金を持ち帰ってくるだけ。これに納得できない人はそこでもうこの映画すべてにダメ出しするだろうが、私なんかは逆にやり口が大胆すぎて嬉しくなってしまった。だって、出演者がたった3人しか出てこないことや、やりとりのほとんどをアパート内にしたのは低予算だからという理由だけじゃない。身代金の受け渡しを描かないようにするにはどうしたらいいか?を考えた結果、こういう設定を取ったとしたら、かなりの策士だ。次回作も楽しみだなぁ。

ところで、ヴィックとダニーについてだが、ここからネタバレです。(ここから)映画の最初のほうで2人がシャツに着替えてネクタイをする時、ヴィックがダニーのネクタイをひょいと取り上げてつけてあげるシーンがあるが、これを見た瞬間「もしかしてこの2人ってゲイ?いやいや、たったこれだけでゲイとかないわ。ヤバイ、私も腐女子ってやつになってしまったか?!」とショックを受けたわけだが、後でやっぱりゲイと判明。ショックを受けて損したわ〜(笑)ネクタイの時点で気付く人は気付く、という演出だったんだろう。最初ヴィックは高圧的で怖いという印象だったが、ダニーが裏切ったと知った時の動揺と怒りの表情を見て、彼のことを本当に愛してたんだと、意外に一途な男なんだなとちょっと切なくなった。最後はアリスを助けてくれるしさ。最初はビクビクしてるダニーを軸に見てたんだけど、あまりの変節ぶりに呆れてしまった。(ここまで)この2人は第一印象と見終わった後ではかなり印象が変わった。そこも面白かったな。
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見えないほどの遠くの空を('11日本)-Jun 12.2011
[STORY]
大学の映画サークルで学生生活最後の映画を賢(森岡龍)は監督し、残すはあと1カットだけとなった。だが、ラストを撮り終える直前にヒロイン役の杉崎莉沙(岡本奈月)が勝手にセリフを変えてしまい、おまけに突然の雨で撮影が中断してしまう。翌日もう1度撮り直すことになったが、莉沙が交通事故で死んでしまう。1年後、賢は町で莉沙にそっくりな女性と出会う。実はその女性は莉沙の双子の妹・洋子(岡本奈月)だった。賢は洋子を代役にしてラストを撮ろうと考えるが・・・。
監督&脚本・榎本憲男(初監督作)
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テアトルの劇場支配人にして、映画のプロデュースや脚本を書いていた榎本憲男が会社を退職して監督デビュー。
大学の映画サークルに所属する主人公が片思いしていた相手が、突然死んでしまったという設定が『虹の女神 Rainbow Song』っぽいなと思ったこと。そしてなぜ莉沙は最後のシーンのセリフを変えたいと思ったのか?何が言いたかったのか?というところがミステリーっぽくて面白そうだなと思って見てみることにした。

うーん、ファンタジーだったなぁ。途中まではけっこうリアルだと思ってた。莉沙以外の男子サークルメンバーたちの見た目とか話し方とかが、ホントにどこにでもいそうな大学生でさ。特に莉沙の彼氏・光浦(渡辺大知)の、特別カッコイイわけでもなく喋りもちょっと拙いけど、要領が良くて友達が多くて常に彼女がいそうで「いるいる、こういうヤツ」って感じがよかった。他のメンバーも一見地味だけど、一度見れば区別がつくぐらい個性的。「ちょっとこいつウゼェ」って思ってた井上役の佐藤貴広ってあの『茶の味』のハジメだって分かってびっくりした。大きくなったわねぇ(急に親戚のオバチャン目線)

話が脱線したけど、莉沙が死んで双子が登場したところから、あ〜そっちの方向に行っちゃいますか・・・と自分が期待してたのとは違う展開になって、正直言うと落胆した。死んだ子の双子が登場するっていうこと自体ぶっちゃけ「えー・・・」って思ったけど(悪いね)気を取り直し、また見始めたけれどそれ以上に「うえー・・・」ってなことに。私はそれまでに撮影した映像や、莉沙の遺品を賢と洋子が2人で調べていき、彼女が言いたかったことを理解して賢は吹っ切れるというか、折り合いをつけて先に進むことにする、っていう流れになるんじゃないかと思ってたから。でもまぁ、その「うえー」な瞬間を何故かものすっごいスローモーションで見せたところが妙に面白かったわ。「え?何なの?え?え?えーーー!」って、疑問から驚きまでのタイミングが絶妙だった。ちゃんと説明できないのがもどかしいが、見てもらえれば分かると思う(全然感想文になってないな。学校なら怒られるわ(笑))ついでに、莉沙が最後に言いたかったセリフっていうのがやたら長くて説明的で頭に全然入っていかなくて困った。タイトルに繋がる重要なセリフなのは分かるが、あんなクソ長いセリフで終わる映画、私は見たくないです(おい)あんなクドいセリフじゃなくて、もう少し短くスパッと本質を伝える言葉だったらハッとしただろう。

光浦は彼女と付き合って一緒の時間を過ごし、ある程度満たされていたから賢よりも早く区切りをつけることができた。だが賢は仲違いしたままで、なおかつ片思いだったから莉沙のことをずっと引きずってしまっていた。賢がサークルメンバーたちにもう一度映画を撮りたいと頼むシーンは切なくて泣けてしまったが、これは恋人との死別に限らず、人生すべてにおいて言えることかもしれない。
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