みちのく国際ミステリー映画祭1998in盛岡
Jun 20〜21.1998

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◆6月21日(日)

去年もあの「手」のポスターを見て惹かれていた映画祭だったけど参加せず。しかし今年はユアン・マクレガーとロバート・カーライルの主演映画上映に、京極夏彦さんまで参加とあって行かずにどうする!!としばし悶々としつつ健脚商売な人達に声を掛ける。
「行くよね?『普通じゃない』見たいって言ってたよね?つーかもう予約したから(ニヤリ)」
と某先生のような強引さで決めてしまったが、みんな快く承諾してくれてありがとう〜。ということで以下ダラダラと盛岡レポートです。

◆6月20日(土)京極夏彦ミステリ談義&北方・大沢・崔談義&『普通じゃない』

・冷麺屋でニアミス
盛岡到着10:30。駅から映画祭が開催されている大通りまでは徒歩で10分程度だった。荷物をホテルに預けて講演会会場に行くと、予想通り整理券が配布されていた。今回の講演会で整理券が発行されているのは京極さん出演の会のみ。問い合わせが多く、また1番に来た人は早朝5:30だったということから整理券発行にしたらしい。座席も整理券番号の順に座ることになったので、これは混乱しないし時間を有効的に使えてよかったと思う。座席数150に立見70まで。それでも入れない人が会場の外のモニターで見学したというから、京極さん人気はかなりのものだ(これがいぢめられる理由なんだなぁ)

時間があるので映画館や講演会場などの下見をしつつ昼食にしようとしたが、どこに行ったらいいのか分からずに本屋でガイドブック立見(笑)『東山堂書店』では今回の映画祭ゲストの著書が平積みされていた。サイン本はなかったけどね。

盛岡で1番最初に冷麺を販売したという『食道園』がホテルにも近かったのでそこに行ってみる。食べ終わって席を立つと隣のテーブルに4人の人が座った。何とそのうちの1人が京極さんだった!びっくり!!もっと見ていたい〜と思ったけれど、もう立ってしまったし、サインもきっと貰えないだろう、と思って移動する。京極さんは相変わらず黒い服装で、髪はグリーンのメッシュ入り。席についた途端タバコに火を付けていた(笑)お連れの人が「冷麺4つ」などと言っているのを遠巻きに見る。京極さんも同じものを食べるのね〜胃袋の中身一緒だウフフフフ(←ミーハーにも程がある)

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京極さんも食べた(であろう(笑))冷麺

大通りでお茶した後、ホテルチェックインのために再び『食道園』を通り過ぎると、京極さんはちょうど席を立っているところだった。今思えば、外に出たところをとっ捕まえて(笑)サインを貰うべきだったとちょっと後悔している。
 でもサインは前に貰ったことがあるので地団太踏むほど悔しくはない。←と強がってみたりして(泣)

・京極さんたちの講演会
予定より10分ほどの遅れで講演会が始まった。まずは斎藤さんと京極さん両名の対談。斎藤さんが司会進行のようなカタチで45分ほどお話。そして今回『キリコの風景』を監督された明石さんが登場して30分ほどお話された。京極さんいぢめられる(笑)

写真
これは明石さん登場前

詳しくはこちらへ(全対談載せてます写真もアリ)
斎藤さんの進行は置いといて(やべえ)京極さんの映画に対する愛情、映画と小説についてなどはとても面白かった。映画の見方を教えてもらったという感じだ。今後の参考にさせていただきます。それにしても京極さんはウーロン茶をたくさん飲んでいたなぁ。きっと冷麺が辛かったんだね(ホントかよ)
このあと京極さんは18時から 会場で映画祭用のサインをすると聞く。

次の講演は大沢さん&北方さんのオヤジ漫才コンビ(笑)に『月はどっちに出ている』の崔洋一監督だと知ってこれもぜひ見たいと思い、座席をキープ(前から2列目!!)京極さんのメーリングリストな方々とは30分ほどしかお話できなかった。ダラダラ喋ったくせに慌ただしくてすみませんでした。

・オヤジ三人衆の講演会
この講演会では整理券は配られなかった(笑)でも立見もいたので、3人とも登場されると大喜び。崔さんは開口一番

「今日は『打倒!京極夏彦の会』にお集まりいただきありがとうございます(爆笑)」

と発言した。

大沢さんと北方さんは文士劇の時と同じような調子だし、崔さんは北方さん&大沢さん両名の作品を映像化されている。3人ともお互いを分かっているということで終始スムーズで笑いの多い講演会だった。これもテープに録音しておけば良かったと後悔。
話はまず北方さん大沢さんの作品を崔さんが映像化した時のお話から。撮影現場での崔さんが怖いこと。北方さんが特別出演して快心の演技をしたのに、作品を見たら自分のシーンがカットされていたこと(笑)大沢さんも北方さんも出演するのがとても好きらしい。

写真
北方さんの服装スゴイね

そして崔さんの新作『犬、走る』について。本当は東映の配給で上映される予定が、東映の社長に嫌われ、おまけにあの『不夜城』と設定が少し被っていることから東映からは見送られてしまったそうだ。配給会社の体質批判などしつつ崔さんはまたもや

「打倒!金城武!!そして打倒!京極夏彦!人気のあるヤツは落としてやる!わははははは」

と言って場内を爆笑の渦に巻き込んでいた。「崔さん武闘派だからね」とさらりと大沢さんに言われたりして。
その後もなぜか松田聖子や郷ひろみの話題まで出ちゃって凄かった。でも「スター」とはどんな人物か、映画料金が高すぎるという話、先程の配給会社の問題など、昨今の映画事情についてのきちんとしたお話も網羅されていて、中身の濃い1時間半でした。北方さんの『ブラッディドール』の主人公は石原裕次郎がモデルである、とか大沢さんは『新宿鮫シリーズ』を一端休止し、近未来の新宿で鮫島の孫娘が活躍するというコンピュータゲームを開発するという裏話も飛び出した。

あっという間に18時。結局、京極さんのサインは拝めず、メーリングリストの方々とも再会できず残念。京極さんはこの日は宿泊せずにお帰りになったらしい。お疲れさまでした。

・可愛い声に腰が砕けてタクシー損傷(?)
夕食は、予約していた蕎麦屋『東屋大手店』 地図が違っていてしばし迷うが無事到着。わんこそば初挑戦!
このあと鑑賞予定の『普通じゃない』で林真理子さんが挨拶をされるらしいがどうしてなんだ?!とか長く喋んなきゃいいね〜(失礼)などと話しているのをお店のお姉さんが苦笑して聞いていた。しばらくすると障子1枚隔てたところが何となくざわついている。着物を着て踊りを踊ったりするらしいおじいちゃんおばあちゃんがその中に入っていくのをチラリと見ると、昼間京極さんと一緒に冷麺食べてた男性がいるではないか!お店のお姉さんに聞いてみると、何と林真理子さんがいるという!(げげげっ)
しかも私たちも林さんの連れだと思っていたようだ。「ちちち違います〜」と慌てて否定。壁に耳あり障子に目ありとはこのことだ。そんな時に林さんお得意のオペラの歌声まで聞こえてきちゃってさらに虚脱状態。
林さんご一行が帰られる中に余貴美子さんを発見!嬉しい。一緒になるとマズイかと思って時間差で店を出るとまだ彼らは外にいた。タクシーで戻るらしい。余さんがおばあちゃんに

「余貴美子といいます(はぁと)」

とたまらなく可愛らしく言ってるのが聞こえて思わず前方不注意。私は止めてあった自転車に激突。そして余さんたちが乗るタクシーに自転車がぶつかった(サイテー)。タクシーに傷はつかずに済んだ(と思う)が、慌ててその場を離れる。そして「余さん可愛い〜」と連呼しながら映画館へと向かった。

・映画鑑賞その1
待望の『普通じゃない』はやはり混んでいた。どうやら立見もたくさんいたみたい。私たちの声が聞こえてか、林さんのコメントもとても短かかった(ありがとうございます(笑))林さんもこの映画をまだ見てないということなので、コメントが短かったというのもあるだろうけど。私のレビューはこちら
帰る途中、昼間は閑散としていた広場に大勢集まってサッカー中継をやっていた。映画ではあれだけ人は集まらないか・・・とちょっと切ない気持ちになりつつホテルへ帰り、私の映画祭1日目は終わった。
◆6月21日(日)
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