<<日曜陶芸家の日誌>>
vol.3:2005年総決算!

七輪陶芸、ミニ窯、電気窯 日曜陶芸家の日誌 産地訪問
師匠の紹介 ギャラリー 参考資料

 26日目: 随分と間が空いてしまいましたが、2005年の総決算を前半部と後半部に
      分けてまとめておきます。
       まず、言い訳を(^^; 2005年は、陶芸が本当の意味で自分の趣味になりうるのか?
      というある意味試練の年でもありました。そういう意味では、陶芸の実践ではなく、
      研究に重心をおいた一年だったともいえます。

       2005年前半部は、愛知県で国際万博・愛地球博が開催されました。それに伴って、
      愛知県陶磁資料館で「桃山陶の華麗な世界」展が開催され、母と天秋華(嫁)を連れ、
      3人で行ってきました。その後、瀬戸で陶器屋さんを数軒訪ねた後、多治見に抜け
      道の駅「どんぶり会館」へ。
       また、別の日には、土岐市にある美濃陶磁歴史館へ。ここの資料は、岐阜県陶磁
      資料館の物よりも質的に高い気がするのは自分だけ??

       ミニ窯陶芸の方では、本焼成が1回だけ。この時焼いた茶碗は、山内陶料さんで
      年始挨拶に行った際頂いた「鉄赤土」で作った物。相変わらず、温度の調節に
      四苦八苦して何とか焼き上げた物の、焼むらあり、急激な冷却に耐え切れなかったせいか
      軽いひびが入っていました。

       後半部では、まず訪れたのが「陶九郎記念館」。ここは名古屋市守山区にある
      加藤唐九郎の作品を楽しめる場所です。が、ここに行く途中、愛車(ホンダ・モビリオ)
      に故障発生(--;;; これも今となっては、良い思い出です。
       唐九郎の作を見てから後、織部よりも志野や黄瀬戸の作風に強く惹かれるようになりました。
       また、8月後半に中日新聞夕刊で見た陶芸教室受講生の募集の記事。
      講師の略歴に「加藤唐九郎の弟子」の文字。考える事しばし。。。
      天秋華を説得し、二人で通うことになりました(^^)

       10月より始まった陶芸教室は、講師が加藤錦三先生、受講生は11名。
      今後は、研究と実践を交差させながら、腕を上げていけたらと思います!

        1年かけて貯まったタンス預金と定期積み立ての総額が35万円を超し、
      ようやく念願かなって電気窯が買える事になりました。
       一人では、到底無理であった事でしたが、嫁の協力と激励もあって。。。
      炉内容積や値段、コンピュータの方式など悩んだ挙句選んだのは、日本電産シンポ社製
      「DMT-01」になりました。1月2週目には我が家に届く事になりそうです。
      <<2006.01.10.>>

 27日目: 2006年が明けて、最初の陶芸教室が1月8日(日曜日)にありました。
      授業が始まる前に錦三先生から、授業後、明日から始まる工芸展へ出展するので
      搬入を手伝ってくれないか?とお誘い。
      授業は、新たに3名の受講生を迎え、総員で14人に。
      授業は、二層構造で、初心者向けは玉作りによる茶碗の作陶。ある程度、
      作陶できる者は、各自自由と言う感じです。天秋華は、玉作りで茶碗を一つ作陶後、
      先回、2005年最後の授業で作ったミニ茶碗(向付かも。。。) の高台削りを。
      私は、抹茶碗の高台削りと出来上がった「ぐい飲み」の底の修正をしてました。
       嫁の作陶し終えた茶碗の口縁を見ていると、機械ろくろでやったものよりも、
      趣がある作り! 今度、やってみよう。。。

       陶芸.comに電気窯の納品日を再度確認しました。
      どうやら、明日11日に届くようです(^^)
      <<2006.01.10.>>
     

 28日目: ついに昨日(1月11日)、100v小型電気窯が我が家に到着しました。
      到着時、荷受をしてくれたのは父&兄なんですが、かなり大きな箱。
      どうやら、100kg荷物の扱いだったようです。
      
       会社で使っているフォークリフトとハンドリフトを使って、工場内に
      搬入。確かにデカい!!!
      女性一人だったら、かなり大変かもしれません。。。

       ひとまず、PPバンドを切り、外箱をはずします。
      最上部には、小箱が一つありました。この中に棚板と支柱、それから、取り説が入っていました。
       年末に購入したメタルラックを窯本体の周りに築いて、こんな感じになりました。
      
       仕事就業後、試運転を兼ねた空焚きを行いました。
      <<2006.01.12.>>

 29日目: マニュアルを読むと空焚きは6時間かかると書いてありました。
      そこで、1月11日夜8時ごろから試運転(空焚き)をしたわけですが、実際に動いていたのは
      翌12日午前6:30頃まで。。。それでも窯の中では150度ほどの温度があった様なので
      そこで強制的に終了!
       その日の就業後、今度は素焼きをしてみようと思い、以前作った沓形茶碗と母の作った
      茶碗を窯に入れてみました。
       素焼きには8時間40分掛かると書かれていますが、空焚きの事もあり、時間通りには
      行かないだろうと踏んでいました。
      午後7時に素焼きを開始しても明け方まで動いてんだろうなと思いつつ、その日は就寝。
      13日午前6時半の段階で、351度!!!
      誠文堂新光社刊の「はじめての陶芸窯選び」に書かれていた「大型窯なみの保温性を確保
      している」と言う説明に納得が行った気がしました。
       15日には、陶芸教室の錦三先生が出品されている作品展を見に、母&嫁の3人で名古屋・栄の
      丸栄スカイルへ行ってきました。
      作家作品の作風にインスピレーションを受け、帰宅後に作陶。
      茶碗を一つと、ぐい飲みを3つ作ってみました。
      もう幾つか作って、今度、素焼きしてみようと思ってます(^^)
      <<2006.01.17.>>

 30日目: さて、茶碗やぐい呑みが全部で8個ぐらいになったので、施釉して本焼と言う事になりました。
      今回は、黄瀬戸と黒柚子の釉薬を使ってみようと思い、その準備をします。
      黄瀬戸には、織部を流しかけてアクセントに使おうと思いました。が、ここで問題発生。。。
      2年ほど、釉薬を使っていなかったため、織部釉がゲル化減少を起こし、容器の底に溜まったかの
      ような有様!
      そこで、漉し機とバケツを使って、使える状態にしようと悪戦苦闘(--;
      ボー目で測って45ぐらいまでになったので、容器に戻しました。
      その後、織部を掛け終えた後、ご飯のため、作業を30分ほど中断。。。
      これが、黄瀬戸の釉薬二度掛けの失敗になった原因なんだけど、釉薬を二度掛けをする際は
      あまり時間をおかずに掛けたほうが良いようです。
      下地の釉薬が乾いてしまうと、上掛けした釉薬が皹ヒビになってしまい、乾燥が進むと釉薬が
      剥がれ落ちる事になるみたいです。

      

       黒織部に使った技法はマスキング技法という物ですが、陶画糊を使うのが一般的ですが、
      現物を持っていない僕は、ガムテープ(クラフトテープ)を使って、この細工を行いました。
      まず、ガムテープ片を適宜用意し、カッターナイフで三角形を作ります。
      それを素焼きした器に貼り付け、一気に黒柚子釉にどっぷりと。。。
      表面が乾いたところで、このガムテープを剥がすと、見事に三角形ができるという事です(^^)
      ところで、布テープでも試してみたのですが、粘着力が強いため、剥がす際に素地を痛めることも
      あるようです。
      その後、釉薬の乗っていない部分に鬼板で2つの三角と白化粧で塗り分けをやったのですが、
      何せ初めてのことなので巧く行きませんでした(^^;
       ま、この辺は、今後もやっていくことなので、その内に上達すると思います。。。

       マニュアルによると、本焼にも幾つかパターンがあるようですが、今回は1250度まで上げてみる
      ことにしました。
      マニュアルでは、約11時間30分かかると書いてありましたが、実際には約24時間費やしています。
      焼成に必要な正確な所要時間を販売会社にもっとアピールして欲しいと思いました。
      参考までに、焼成開始から1000度までに到達するのが約8時間後。1250度に達するのがその2時間後
      というデータが取れました。
       作品が窯から取り出せるのは、焼成開始後、約24時間後。窯内温度は、350度ぐらいありました。
      

      <<2006.1.31.>>

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