環境・バイオ部のホームページ

環境・バイオ部は食品・バイオ・環境に関する技術支援を行っています。

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アパタイトイオン伝導体のホームページ

■ 新着情報

◆2012年度も環境・バイオ部をよろしくお願いします。

◆2012年4月より、スタッフが変更になりました。
部長     石原嗣生
研究主幹  井上守正
主任研究員 原田知左子
主任研究員 吉田和利
研究員    大橋智子
特別研究員 泉  恵
臨時職員  田井 貴士

吉岡秀樹(前部長)はものづくり開発部、才木常正主任研究員は情報技術部に異動しました。

兵庫県バイオ技術研究会の平成23年度研究者の交流会および講演会が3月9日に開催されました。

兵庫県酒造技術研究会主催の「大学生による酒造り体験」は終了しました。

◆中小企業等が大学・公設試と共同で応募できる研究開発公募情報を掲載します。(2009/4/8) 

■ 講演会・展示会情報




■ 研究開発公募情報 


研究成果最適展開支援プログラムA-STEP•本格研究開発ステージ
独立行政法人科学技術振興機構
イノベーション推進本部 産学連携展開部 事業推進(募集・探索)担当

応募受付期間:
受付期間 
平成24年2月21日(火)~4月5日(木)正午
A-STEPは大学・公的研究機関等で生まれた研究成果を基にした実用化を目指すための幅広い研究開発フェーズを対象とした技術移転支援制度です。
【本格研究開発】ステージでは、シーズの実用化に向けて、大学発ベンチャー企業の設立に向けた研究開発や、産と学の共同研究開発による実用性検証及び実証試験のフェーズにおける研究開発を行っていただきます。



■ 環境・バイオ部長の長いめのつぶやき バックナンバーはこちら

    ↑タイトルかわりました

2008年度、2009年度分はバックナンバーに移しました。

平成24年4月2日【部長が交代しました】
環境・バイオ部長が吉岡から石原へと交代しました。短い間でしたがお世話になりました。

平成24年2月2日【パワハラの定義】
厚生労働省のワーキンググループがパワハラを定義しました。身体的な暴行はもちろん、脅迫、侮辱、無視などのほか、仕事上の命令であっても、過大すぎるもの、過小すぎるものはパワハラとみなされるそうです。業績の10倍のノルマは過大だけれども、業績の2倍のノルマは過大なの?「年に1報くらい論文を書こうよ」もパワハラ?
私的なことに過度に立ち入るのもパワハラだそうです。「奥さんは元気?」も場合によってはパワハラ。なにもしゃべらないにこしたことはないのでしょうか。
街頭でのインタビュー。「パワハラと感じることはありますか?」「上司から上から目線で命令された時」それって、まったく普通じゃないの?若い人はどう感じますか?そんなことを聞くのもパワハラ?

平成23年11月21日【第1回神戸マラソン】
昨日の第1回神戸マラソン、何とか完走できました。絶えることのない沿道からの声援、ボランティアの方々の心遣い、感動しました。35km付近、ハーバーランドの応援プラカード「疲れているのは、気のせいだ!」。「それはないやろ」とつっこみをいれて少し元気が戻りました。応援ありがとうございました。

ゴール前の激走?

平成23年10月7日【小沢一郎とスティーブジョブズ】
 「国家権力による政治家小沢一郎の抹殺」と昨日の初公判で小沢氏は主張した。「どこからともなく現れた4億円が土地の購入に使われ、秘書が不自然に見えないように処理をする」という行為自体は違法ではないかもしれない。しかし政治家としてはなはだ不適切である。ほんとうの政治家ならそんなことには興味がない、考えている暇もないだろう。有罪無罪に関係なく「政治家としての小沢一郎はすでに死んでいる」ように思える。
 たまたま同じ日にアップルの創始者スティーブジョブズが亡くなった。「もし今日死ぬとしたら、今日やることはほんとうにやりたいことなのか?」政治家小沢一郎氏は土地購入でいったい何をやりたかったのだろうか?

平成23年8月8日【原発と原爆】
 福島での原発事故を受けて今年の広島・長崎は特別な「原爆の日」を迎えた。広島市の式典では市長は国にエネルギー政策の見直しを求めた。被爆者や市民(団体)からは、「これ以上被曝者が出ないことを願う」、「原発も核兵器も同じだ、核は平和利用であっても認められない」、「そもそも人類が核エネルギーを利用することなどできない」といった声も聞かれた。菅首相は「原発への依存度を引き下げ、原発に依存しない社会を目指す」と述べた。
 将来的に脱原発を目指すことについては、おそらく90%くらいの国民が賛成ではないだろうか。問題は時間スケール。技術的課題、コスト的課題の解決には、20~30年かかると予想されている。その間、原発を容認できるか、否か。
 核エネルギーの利用という意味では原発も原爆も同じだが、エネルギー利用と平和利用では目的が異なる。ただし、現時点での原発は災害時の制御が不十分であったことが判明したので、制御不能という意味では同じかもしれない。これについては、ある程度までは改善が可能。ただし、核廃棄物の処理は、未解決な課題。大きな被害がでたからといって、あまりに感情的あるいは先入観に基づいて意見を述べるのではなく、科学的データに基づいて議論をしよう。また、「失敗によって技術は進歩していく」こともよくある。

平成23年8月2日【なんで誰も聞かへんの?】
 高校生の息子の引率で某私立大学理工学部のオープンキャンパスに行きました。材料系の研究室見学では、試作した有機ELの発光実験を見せてもらいました。院生の学生さんが有機ELについて一生懸命説明し、デモンストレーションした後、「何か質問ありますか?」、「しーーん」。「君、何か聞きたいことはない?」。「別に」。いたたまれなくなって「実験の計画は教授と相談して決めるのですか?」と差しさわりにない、当たり前の質問などをしてつないでいると、別の父兄から「他大学と比べてレベルはどうなんですか?」。その質問はきついやろ。「国立大学は装置も立派だし、とてもかないません。」とあっさり。「そろそろ時間なので次に移動してください」。
 それにしても、うちの息子をはじめ高校生諸君、みんななんで光っているかわかってるんかな?だって発光デバイスやから電気を流せば光るのは当然ということなん?。

平成23年7月26日【食べても全然大丈夫です】
 各地で流通している牛肉から基準値を超す射性セシウムが検出された。消費者からは食品の放射線に対する不安の声が広まっている。そこで、基準値はどのようにして決められているのか調べてみた。まず、広島・長崎の被爆者の疫学的調査から、年間の放射線被ばく量が100mSv(ミリシーベルト)を超えるとガンのリスクが高まる(ガンによる死亡率が0.5%増加する)ことがわかり、100倍の安全係数を見込んで、年間の被ばく量を1mSv以下に抑えることとした。牛肉の場合、その放射能の強さの牛肉を1年間毎日500g(200gという説もある)食べ続けると年間1mSvになる基準値として500Bq(ベクレル)/kgが定められた。
 普通の日本人なら、毎日そんなに牛肉を食べる人はいないだろうから、基準値の10倍程度の牛肉を少しくらい食べても年間1mSvに達することはまずないでしょう。まして、少しくらい出回ってしまった汚染肉を食べても全然大丈夫です。科学的に考えれば当然の結論です。一部の専門家は、「放射線に閾値はない。たとえ微量でも危険である。」といいますが、それなら最初から基準値を定める意味もありません。「何を食べても、空気を吸っても危ない」みたいな話です。もちろん、大人と子供の違い、他の食品からの被ばく、内部被ばくのメカニズムやまだまだ未知の因子があるかも知れないので、被ばく量は低くするように努めるべきですが、過度に恐怖心やストレスを感じる必要はありません。

平成23年7月25日【日本ではこんなことはほんとうに起こりませんよね?】
 中国の高速鉄道で大事故が発生。ニュースでは「日本では考えられない事故です」というコメントを何度か聞きました。日本ではこんなことはほんとうに起こりませんよね?チェルノブイリの原発事故の後にも、同じ言葉を聞いたような気がするのだけど。あれはデジャヴ?

平成23年7月10日【ストレステスト実施中?】
 玄海原子力発電所の再稼働が決まりかけていながら、菅総理のストレステスト指示により一旦白紙に。九州電力の偽メール支持問題もあり、地元の不信感を募らせただけの結果に終わりそうです。予算委員会の海江田経産大臣の苦しい表情を見ると、「これは民主党幹部へのストレステストか?」と思ってしまう。それどころか、普天間移設問題、、尖閣ビデオ問題、八ッ場ダム工事中止問題、菅総理不信任決議でのドタバタ、等、民主党政権になって以来、想定範囲を超える政権の対応により、常に国民はストレステストを強いられているような感じ。そろそろ我慢の限界か。

平成23年7月6日【朝の食卓からカレーが消えた】
 我が家のカレーは香辛料を追加するのでけっこう辛い。でも、次の日の朝になると香辛料がうまく馴染んで適度にマイルドなとってもおいしいカレーになります。最高の朝食!でも、カレーを一晩置いておくと、ウェルシュ菌が大量繁殖して食中毒をおこす危険があるそうです。「あさイチ」でこれを聞いて以来、我が家では朝カレー禁止になってしまいました。残念!(ウェルシュ菌は50℃前後で増殖しやすいので冷やすときには急速に冷やす、再加熱は十分行うことが大切だそうです。)
 仕方がないので、どこかにカレーを食べに行きましょう。ちなみに、マイベストスリーカレーライスは、マルシェ、くらしき、バンブルビーです。なお、くらしきは現在休業中のようです。また残念!

平成23年6月28日【電力についてもっと落ち着いて考えよう】
 福島第一原発での大事故により、「脱原発」、「反原発」の声が勢いを増しています。事故の前は日本の電力の30%は原発によるものでした。原発を全部止めてしまえば、私たちは必然的に電力を30%削減しなければなりません。夏場のピーク時にはさらに削減が必要になります。風力、太陽光、地熱などによる自然エネルギーは、当然、今後増やす必要がありますが、現在発電量の1%しかないものがいきなり20%や30%にはなりません。また、供給量が不安定、コストが高いという問題もあります。当面は石炭や天然ガスも燃料とした火力発電を増強することも考えられますが、二酸化炭素の排出と原料の確保・高騰のリスクがあり、現在60%もある火力発電の割合は将来的には減らすべきです。技術開発により、人工光合成、高効率太陽電池、核融合炉などが実現されれば、エネルギー問題は解決に向けて大きく前進しますが、それまでの間は「火力・原子力・自然エネルギーそれぞれのリスクとコストをしっかり評価しながらうまくミックスして使う」以外に手立てはないと考えます。原発の利点とリスクをしっかり把握したうえで、もうしばらくは原発を使わざるを得ません。

平成23年6月21日【のびとるやないか!】
 関西の自治体でも電力削減への取り組みが始まっています。兵庫県庁では明日22日からサマータイムを実施し、始業時間を45分間繰り上げます。これまでの始業時間がA勤務8時45分、B勤務9時だったのが、おのおのSA勤務8時、SB勤務8時15分はじまりになります。でも、たとえば始発に乗っても間に合わないとか、子供を保育園にあずけてから出勤とか、なかなか早くこれない人もいます。そのような事情がある場合には、今のままの勤務時間も認めます。そうすると、結局、役所の開いている時間は「のびとるやないか!」土曜日の朝パラでハイヒールりんごの説明に出演者全員がこうつっこんでいました。

平成23年6月13日【それはあかんやろ!】
 AKB48の総選挙、「それはあかんやろ!」と思いませんか?投票権を得るために、50枚も100枚もCDを買う子がいる。いらなくなったCDが大量に捨てられる。ネットオークションで投票権100枚セットが高額で売られる。まったくばかげてますよね。大人が自分の稼いだお金を好きにつぎ込むのはいいけれど、中学生や小学生まで巻き込まれてかわいそう。AKBは新しいビジネスモデルなんだか知らないけれど、子供から金を巻き上げているのだから、汚いやり方です。総選挙で盛り上げたいのなら、シンプルに「葉書投票一人一票に限る」でいいはずですよね。(昔、「明星」や「平凡」にもスターの人気投票がありました。)今の世の中金がないと投票もできない。民主主義じゃないです。しかも開票結果も厳正なのかどうか、わかりません。すべてシナリオどうりなのかも。
 でも、考えると大人の世界の選挙もけっこうあやしいです。票はお金で買うもの、真の民主主義などそう簡単にはありませんという生きた教材のつもりなのでしょうか。

平成23年6月6日【福島、新地へいってきました】
 「福島、新地へいってきました」といっても阪神福島でうまいもの食べて、北新地で飲んで帰ったのではありません。福島県新地町に1泊2日(プラス車中2泊)で災害支援ボランティアに行きました。ボランティア精神というよりは興味本位。何事もやってみないとわからない。最近のボランティアについて認識を新たにしました。
 大阪金曜夜8時発の夜行バスに乗って翌朝7時過ぎに福島到着。福島駅を8時30分に出発する新地町行のボランティアバス(要予約)に乗って午前10時ごろ新地町に到着しました。バスの中では作業内容や心構え(無理スルナ)について、コーディネータからていねいな説明がありました。午前中の作業は12時ごろまで。津波で流されたお宅の敷地内のガレキの整理+大切と思われる品をみつける作業です。昼休みには弁当や地元の方々からの差し入れをいただいて、午後の作業は2時ごろまでで作業は終了。少し時間が短いなと思いましたが、かなり暑かったので仕方ないのかも。スコップ等の器具を洗浄して、着替えをして、3時過ぎに新地町を出発。途中、地元のお店でアイスクリームを食べて、福島に向かいました。
 福島県では、新地町やいわき市が福島駅や郡山駅からのボランティアバスを時々(土日)に走らせています。関西からの夜行バスと接続がいいのでお勧めです。福島で1泊するのなら、夜は福島餃子はいかがですか。私が行った「満腹」だと、福島餃子一皿30個1500円、一人前には少し多いようですが、十分完食できます。あとは会津の「稲川」(コップ)と冷奴を注文して一人前2060円で、堪能できます。注意点として、「満腹」は、たいへん混み合っています。しかも、追加の餃子やビールがバンバンあるので、店の人もカウンターの客も思わず笑ってしまうような混乱状態になるようです。わたしは、カウンターに座ってから30分間、遠慮して注文できませんでした。この後、夜行バス等時間が気になる人は避けた方が無難です。(シンプルに口臭いですし)
 2日間ボランティアを体験して、阪神大震災の時に出会ったボランティアの方を思い出しました。あの時も全国からたくさんのボランティアが来てくれましたが、それでも当時は圧倒的にボランティアの数が少なかった。また、災害ボランティアのネットワークも未熟だったため、被災地に来たボランティアは目一杯頑張れるところまで頑張って、結局、疲弊して帰ってしまったようなケースがありました。今は、ボランティアも組織化・ネットワーク化が進んでいます。ボランティアセンターには経験豊かな(セミプロ?)のボランティアが、地元のスタッフの人たちと連携して、全国からやってくる私のようなアマチュアのボランティアが楽しく活動できるように、コーディネートしてくれます。アマチュアボランティアも千差万別。毎週やってる気合が入った人もいれば、3人組のボラガールズ、高校生から70才台まで、筋肉質からメタボまで、ボランティア・システムが機能するためには、「誰でもできる」ことが大切なようです。軽い気持ちでいいから、興味本位でもいいから、一度、福島、新地へ行ってみませんか?

ボランティア作業の場所からは茫漠とした元田んぼと新地駅の渡り廊下の残骸が見える。防波堤の向こうには時折白波が砕ける。 「満腹」の円盤餃子。一皿30個、1500円也。


平成23年6月3日【どうでもいい話】
 どうでもいい話なんですが、きのうの菅総理不信任案への民主党の対応にはおどろきましたね。あれだけ「菅総理では東日本の復興はできない」と言っていた民主党の議員が「復興の目途がつくまで」菅総理を信任したのですから。結局、彼らにとって大事な問題は、「どのように復興するか」ではなく、「誰が復興するか」なのですね。「誰がするか」は、国民にとってはほんとうに「どうでもいい話」なんですけど。

平成23年5月23日【クジラと生きる人々】
 アカデミー賞を受賞した「ザ・コーブ」とは逆に、NHKスペシャル「クジラと生きる」は太地町の漁師の視点から漁師たちの苦悩する日々を描いたドキュメンタリーでした。シーシェパードの卑劣な妨害、挑発行為は、「どこが環境保護団体やねん、逮捕しろ」とつっこみたくなります。漁師たちは、法を破って漁をしているわけでもないし、とても気の毒です。「結局、人間は他の生き物を殺して食べなければ生きていけない」のも事実です。
 ただ、地元の中学生も議論していましたが、「ある国では犬を食べるというが、これはどうなのか」。おそらくそれほど文明が発達していない国なら、あるいは他に食べるものがないのなら仕方ないでしょうが、文明の発達した国なら受け入れられないと思います。クジラについても同様に、日本はすでにかなりの文明国と思われているのでしょう。クジラを食べるかどうかは、本人の決めることであり、他国からとやかく言われるものではないですが、わたしはしいて食べません。(というか、高くて食べられないし、あえて食べようとも思わない食材になってしまった。)グローバル化により、日本人の食習慣も徐々に変わらざるを得ないのです。

平成23年5月17日【Go East Project for Japanese Young Men and Women】
 週末のテレビを見ていると相変わらず程度の低い政治評論家やジャーナリストが「今の菅政権では復興は無理」、「一刻も早く退陣を」と政局の話ばかり。今はそんなことで政治の空白を作るより、早く復興に向けたアクションをおこす方がよい。実際、菅首相は怒鳴り散らしてばかりで周囲にはいやかもしれないけれど、一般国民から見れば比較的頑張っているように見える。世論調査の評価もそれほど低くない。
さて、復興への第一歩は財源の確保である。この財源には被災地以外の国家公務員・地方公務員の給与をむこう5年間10~20%程度カットして充てるべきと思う。公務員のなろうという人はもともと社会への奉仕精神が強いので、こんな時こそぜひ自分の給与を復興に活かしてほしいと思っている。これで毎年数兆円規模の復興財源が確保できるので、現在仕事がない若者を被災地でたくさん雇用して、大規模な復興事業を行う。ただし、街の復興は画一的にならず、それぞれの自治体で独自の取り組みができるように工夫する。復興に携わった若者たちは5年後にはそこに留まり生活を続けるか、故郷に帰って新しい仕事を見つけるか。いずれにせよ、大事業を成し遂げた彼らこそが明日の日本を背負って立つことになる。

平成23年5月11日【将来のエネルギー】
 中部電力は菅首相の要請を受けて浜岡原発の停止を決めました。地元には賛否があるようですが、ひとたび福島第一原発のような事故が発生すれば、取り返しのつかない状況になることがはっきりした今となっては、停止せざるを得ないでしょう。また、首相の要請はやや遅すぎたかもしれませんが、正しい判断だと思います。今年の夏は日本全体でかなりの節電が必要です。今年の夏を少ない電力で乗り切り、安全が十分確保された原発から徐々に稼働し、その分火力発電を減らしていけば、国内の温室効果ガスの発生をやっと減らす方向に向けることができるのではないでしょうか。もちろん、太陽光、風力、地熱、等の再生可能エネルギーを開発する必要もあります。IPCCの目標値は「2050年に再生可能エネルギーの割合が77%」です。人工光合成(光による水素発生)の研究も有望です。

平成23年1月12日【不正経理問題】
 昨年は、兵庫県庁や神戸市役所で不正経理問題が明るみになりました。工業技術センターでも消耗品と偽って備品(コンピュータ周辺機器等)を購入したり分析装置を修理したりしていたので、幹部職員は厳重注意処分を受けました。今後は決してこのような不正を起こしてはならないと思います。同時に、業務を円滑に運営するために、より柔軟で機動的な経理システムに改めていく必要を強く感じます。
ちなみに昨年11月3日に記したハードディスククラッシュの際は、私費で購入した新品ハードディスクに取り替えました。現時点ではこれが一番機動的な対応方法です。
システムの改革といえば、昨年、事業仕分けで改革を迫られたJKAについて、地方公設試験研究機関への研究施設補助金がなくなってしまうのではないかと心配していました。ところが、実際にはこれまでの半額補助から平成23年度には2/3補助へと補助率がアップすることになりました。無駄を削ることによってより有効と思われるところへ補助してくれるようになったと解釈しています。「事業仕分けも効果があるんだ」と初めて実感しました。大切な補助金なので地域の中小企業が有効に利用できる装置・施設の整備に充てていきたいと思います。

11月3日【半年ぶりの更新】
 ハードディスクがクラッシュてから長い間、更新していませんでした。もうすっかり、初冬の雰囲気ですが、環境・バイオ部はこれから研究会の2大イベントがあります。ひとつは酒造技術研究会恒例の「大学生による酒造り体験」、もうひとつはバイオ技術研究会設立20周年記念講演会です。詳細をアップしましたのでごらんください。

7月1日【アウトレイジ】
 「アウトレイジ」見てきました。ビートたけしの無表情なシュールな演技は良かったですが、ストーリーはどうてことなくて、ただのヤクザの抗争、チンピラもボスも悪いけどもっと悪い奴もいるという話。なぜ見たかというと、昨年、工業技術センターがロケで使われたからです。工技センターの玄関が、たけしが取り調べを受けている警察署の玄関という設定です。たけしが取り調べを受けている間、玄関先で待っていた部下の椎名桔平が門番の警官にたばこの煙を吹きかけるシーンはけっこう印象的でしたよ。控えめなPRとして工技センターの受付窓口にはアウトレイジのポスターを貼っていますが、説明がないので、知らない人はこれを見てちょっとビビるかも知れませんね。「機器利用料金は1時間で100万円、耳揃えてだしな」、「え、あんな、ふるい装置で?」、「何だと、バカヤロー」、「え、ここって、そんな系列だったの?」というようなことは、もちろんありません。いたって良心的な料金で親切な対応を心掛けていますから、安心してご利用ください。



椎名桔平はこの木の下に腰をかけてたばこを吸っていました。数年後にはこの玄関も取り壊す予定です。

6月24日【さすがワールドカップ】
 サッカーのネタはやめておこうと思っていたのですが、昨日の試合では今まで見たこともないすごいプレーがありました。イングランド対スロベニアの後半、イングランドゴール前でスロベニアの選手のシュートに対してテリーが頭からスライディングしてシュートを防ごうとしたプレーです。シュートに対して体を投げ出してブロックするのはよく見ますが、テリーはシュートコースに頭から突っ込む、しかも手はハンドしないように体にひっつけたまま、まるで水族館で見たピラルクが川底すれすれを泳いでくるように飛び込んできました。これまで、テリーの印象はあまり良くなかったけど、このワンプレーですっかり変わりました。まともに当たれば脳しんとう確実みたいな、こんなスライディング、いままで見たことない。さすがワールドカップ!

5月27日【JKAの事業仕分け】
 JKAの補助事業が廃止と仕分けされました。自治体が開催している競輪事業の売上金の3.2%(平成20年度は253億円)はJKAに交付(上納)され、その中から107億円は機械工業振興補助事業として公共的な団体に交付されていました。われわれのような地方公設試験研究機関(公設試)もそのひとつで、中小企業の技術開発を支援するための電子顕微鏡のような分析機器やマシニングセンターのような工作機器を購入する費用(年間1000万円~2000万円程度)として活用されており、たいへん重要な補助金です。現在、ほとんどの自治体の財政状況は悪化しており、自治体固有の予算でこのような機器を購入することは困難な状況です。したがって、今回の補助事業廃止が実際に行われると、公設試の企業支援機能は大幅に低下します。
 仕分け人の主張はJKAには経産省OBの天下りが多数いる、補助金を交付されている団体にも多くいる、補助金の交付先の選定が不明瞭である、というような点を指摘されています。たしかにそのとおりなのでしょう。改革の必要性は十分感じます。でも、「だからJKAに配分せず、国庫に納入せよ」は論理が飛躍していると思います。それなら、JKAへの天下りを禁止する、天下りがいる団体には補助金を交付しない、補助金交付先の選定方法を明確にする、が改革の方向ではないでしょうか。(われわれ公設試には天下りはいませんし、補助金の必要性・使途も明確です。)あるいは、JKAへの上納を廃止して開催主体である自治体が自らの裁量で使えば良いのではないでしょうか。国庫に入ってしまうと、結局、何に使われたのかわからなくなりませんか。



5月13日【ケータイとゴリラとレアメタル】
 「ケータイを使うとゴリラが絶滅する」といわれても、ピンときませんが、要は次のような関係。ケータイ電話にはレアメタルの一種であるタンタルが使われています。このタンタルは、コンゴのジャングルで採掘されています。タンタルを採掘するために、コンゴのジャングルが荒らされ、ゴリラの住む森が伐採されたり、採掘を巡る内戦に巻き込まれたり、採掘者の食用にされたりで、ゴリラが絶滅の危機に瀕しているという話です。そんなこと言われても、それってケータイのせいじゃなくて、採掘の仕方、あるいはコンゴの内政問題でしょう。タンタルなんて使わなくてもケータイ作れるでしょう。早く代替材料を開発しなさいよ。と思ってしまいますが、どれもなかなか解決がむずかしい。そこで「ケータイゴリラ」では、使用済みのケータイ電話を回収し、金属をリサイクルし、売却益をゴリラ保護団体に寄付しようというわけです。こうすればタンタルも少しはゴリラの役に立っていることになるのかな。
 アフリカ、ケータイと言えば、連休中にテレビで見た「ケータイを使うマサイ族」の映像は衝撃的でした。彼らは牛の糞を粘土で固めた電気も通っていない家に住みながら、ケータイ電話を使いこなしていました。彼らはケータイを使って連絡を取りながら、牛を売る時期を見定めているのです。(同僚のAくんはいまだにケータイを持っていないのに)。充電は街に出かけた時に行うとのこと。ところで彼らはケータイの原理をどれくらい理解しているのでしょうか?

4月29日【新居浜高専の中山先生】
 新居浜高専に行って中山享先生に会ってきました。中山先生は1995年にアパタイト型構造のランタンシリケートのイオン伝導を世界で初めて発見された先生で、海外では特に著名な教授です。アパタイト型イオン伝導体の研究はヨーロッパで盛んで、多くのグループが実用化を目指した研究を行っています。一方、日本では大きな研究グループがアパタイトには手を出していない状況なので、われわれのような小さなグループが細々と研究しています。そこで、小さなグループでもまとまって企業を支援すれば実用化への道が開けるのではないかという思いで、アパタイト型イオン伝導体に関する研究会の設立を考えていると伝えました。
 著名な中山先生ですが、会って話をするといたって腰が低く、研究会についてとても率直かつ丁寧に意見を述べていただきました。でも、それ以上に感心したのが、整理・整頓され、管理が行き届いた先生の研究室、実験室です。このような環境で高専生が最初の研究生活を送ることは、きわめて重要でしょう。(年をとってから教えても、なかなか整理・整頓はできないようです。)また、MOCVD装置や発電特性の評価装置等には手作り装置ならではの工夫が満載で、「実際に動かしてみたいな」と強く感じました。楽しい時間を過ごせました。

4月20日【菊正宗の健康飲料】
 菊正宗酒造、神戸大学等と共同で開発した米発酵乳酸飲料「米のしずく」が発売されました。菊正宗の生もと作りで使われる乳酸菌の中から、特に免疫調整作用のある乳酸菌を選び出し、かたやポリフェノールを多く含む兵庫県産ホシニシキを原料にして発酵させた健康飲料です。お値段は少し張りますが、ぜひお試しを。
 清酒の売り上げは、年々減少傾向にあるなかで、清酒メーカーはより健康を意識した食品や化粧品への展開を検討しています。ほんとうは、お酒自体もほどほどなら健康に良い飲み物なんですよ。

4月17日【地球シミュレータによる気候変動の予測】
 今年の兵庫県科学技術週間では(独)海洋研究開発機構の高橋桂子先生が「地球環境はどうなる?」について講演をされました。高橋先生は美人でアナウンサーのような良い声をされており、楽しい講演でした。大気中の二酸化炭素濃度の上昇により、地球が温暖化に向かっていることは多くの方が理解しているし、シミュレーションでも再現できます。一方で、昨日の東京の季節外れの雪のように、温暖化しているだけでなく、気候の変動の振れ幅が大きくなっているようにも感じます。現状のシミュレーションでは、全体の動きは表せても、まだ短いタイムスケールでおこるこのような気候変動の振れ幅、あるいはゲリラ豪雨のような局地的な異常気象まで予想することはできません。このような極値が実際の災害をもたらすので、今後のシミュレーションの目指すところだそうです。

4月15日【独立行政法人の仕分け第二弾】
 独立行政法人の仕分け第二弾に向けて独法の統合・廃止への圧力が高まっています。たしかに、一旦、高額な退職金をもらって公務員を辞めた官僚が、独法の理事になり、数年間その椅子に座っただけでまた巨額の給料と退職金を手にするのは言語道断です。このような経歴をもつ独法の役員に対しては、アルバイト程度の報酬しか払わない、退職金なしとすれば簡単に解決できる話です。独法の研究機関の中には、次世代につながる世界最高レベルの研究を行っている研究者や安全な国民生活を水際で確保しているような重要な研究者・技術者がたくさんいます。このような騒動で研究環境が破壊されることがないように配慮することが必要です。

4月13日【IPCCのデータ捏造】
 IPCCのデータ捏造疑惑が報道されて以来、特にネット上では温暖化懐疑論が元気なようです。今日のあらたにすでは、安井至先生が地球温暖化問題を取り上げられていますが、その中でIPCCのデータ捏造はごく少数であり、温暖化は科学的に見ても否定できない事実であるとしています。「温暖化なんて嘘っぱち」と声高に叫んでいるのは楽ですが、人類の将来を真剣に考えてデータを集め、研究開発を行っている科学者・技術者がたくさんいます。 企業経営者も同様に温暖化を想定した事業計画を立て、数ある環境技術の中から将来有望と見込まれるものを判別し、採用していくことが求められています。温暖化懐疑論など無視して、社会はそのように動いています。

4月9日【水産総合研究センターうなぎの完全養殖に成功】
 独立行政法人水産総合研究センター養殖研究所は「これまで誰も成し遂げなかった悲願のウナギの完全養殖を実現した」とプレス発表しました。この研究には40年の歴史があるらしく、プレス発表の表現からもまさに「悲願」であったことがうかがい知れます。ところで水産総合研究センターといえば、この前日、次回の事業仕分けの対象となる独立行政法人として名前があがっていました。役員は公務員や独立行政法人のOBでかなりの額の報酬を得ているようです。まさにこのタイミングでウナギの完全養殖成功は組織にとってはうれしいニュースでしょう。でも、事業仕分けでは、地道な研究活動による成果といわゆる天下り法人問題を混同して扱わないで欲しいです。天下り理事がいたからウナギの養殖に成功したわけではありません。

4月5日【上品な党首討論】
 与謝野氏が自民党を去りました。谷垣氏は見た目紳士的なのに、なぜ党内であんなに人気がないんだろう。と思いながら党首討論を見ているとやはり上品すぎますよね。「総理は3月末までに政府案を示されるとおっしゃいましたよね。」いくら相手が総理大臣でもそんなに敬語使わなくてもいいんじゃない。答える鳩山首相もきわめて上品だからお公家さんの討論会のようです。2月の衆議院予算委員会で「あなたは平成の脱税王なんですよ」ときびしく追及した与謝野氏はたしかに迫力が違いましたね。政治家は少し毒がないといけないようです。

4月2日【幸栄丸のワンコインランチ】
 昼食を食べに幸栄丸に行くと各種定食が値下げしてありました。これまで650円くらいだった焼き魚定食や唐あげ定食が500円になっていました。「最近、客が少ないから試しに値下げしてみた。」「配達の弁当とか安すぎる。」とおじさんの御言葉。漁師のおじさんの魚料理が安く食べられるチャンスですよ。(ワンコインランチお試し期間は終了しました。)

4月1日【人工光合成の未来】
 日本化学会の年会に合わせた行われたJSTさきがけのシンポジウムを聞きにいってきました。国際シンポジウムなので内容はすべて英語で、よくわからなかったのですが、どうも人工光合成と言っても炭素固定とは限らず、太陽光エネルギーの化学エネルギーへの変換を指しているようです。つまり光触媒を使って水から水素や酸素を取り出したり、CO2を還元したり、色素増感太陽電池に関する講演もありました。触媒としては錯体を使うものと半導体を使うものがあるようです。光を吸収して励起状態を作り出すブロックと励起された電子やホールやラジカルで反応を起こすブロックを分けて設計してつなぐのが研究の流れのようです。エネルギー問題や環境問題を解決するための重要なテーマだけに、若い研究者を中心にがたくさん聞きに来ていました。期待しましょう。


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