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機動戦士ガンダムSEED 連合VS.Z.A.F.T.

機動戦士ガンダムSEED 連合VS.Z.A.F.T
バンダイ (2005/11/17)
売り上げランキング: 3
おすすめ度の平均: 4.05
3 追加要素
5 対戦練習用にどうぞ
4 良作ですのでオススメします。



 「機動戦士ガンダムSEED 連合VS.Z.A.F.T.」は「機動戦士ガンダム 連邦VSジオン」以来、続編がアーケード・コンシューマと発売されてきた人気シリーズです。 基本は3Dの対戦格闘アクションゲームで、個性のあるMSとコスト制と操作性など優れた点が際立ちます。 今作では従来よりもシステムに大幅な変更を加え、魅力的なものに仕上がっています。ではレビューを始めましょう。

よりスピーディになった戦闘

 今までのVSシリーズの中でも際立つのが”スピード感”です。
 初代VSシリーズに登場してきたMSのイメージはどちらかというと重みが感じられるものが多く、戦闘システム もそれに合わせたスピードになっていました。また続編である「機動戦士Zガンダム エゥーゴVSティターンズ」も 全体的にスピードが高い機体も増え、全体的なスピード感も増しました。しかし一年戦争の機体も使えるようになっていたため、その分全体のスピードが調整されていた感がありました。

 従来の作品でスピードや操作性などに難のあった「宇宙戦」をカットしたのは正解だったと思います。これは上記のいいところをつぶしかねないだけにいい決断だと 思います。

 この「SEED〜」では原作にあわせて全体のスピードを向上させています。そのためもどかしささえあった動きが一気に解消されて爽快感に繋がっており、最終的にこのゲームの良さを引き出しています。 これは同じチームが製作したカプコンの「ガチャフォース」に通じるものがあります。


多彩なMSと登場キャラの再現度

 このゲームには多くのモビルスーツとキャラクターが登場してきます。個性的なものも多く、全ての機体を使いこなせるようになるまでやりこめば、相当の時間が必要なほどです。 ただしMSの設定は原作がバランスがハチャメチャなせいか、再現するのを放棄した部分が結構多いです。(PS装甲やニュートロンジャマーキャンセラーなど) しかし結果としては大正解。SEEDのゲームを作ろうとするとぶち当たるのが「機体性能の差が大きすぎ」「あまりにもご都合主義な設定」ですから、 これらを放棄したことで全体のバランス調整が可能になったと思われます。

 VSシリーズ全体で言えますが、選択したキャラの個性はほぼないという点はバランスを考えるとこのままでいい気がします。覚醒などにもっと種類があればいいかもしれませんが、やはり偏りが出ると思いますので。


力が入っているBGM

 SEEDで使われた主題歌、楽曲やテーマソングをこれでもかと言わんばかりに使用しています。 曲を使うには相当の金額を支払わなければならないと思うのですが、原作のいい部分ともいえる音楽をキッチリ逃げずに持って来たのは◎。 それがこのゲームの雰囲気作りに大貢献しています。T.M.RevolutionやSee-SawやFictionJunction YUUKAの曲や佐橋氏のBGMが好きな方にはたまらないでしょう。


移植としては・・・

 今までの部分はアーケード版と共通なので、今度はPS2版の部分に触れたいと思います。

 基本は、ほとんど手を加えていないベタ移植です。 機体やキャラにSEED DESTINYのものが追加されましたが、ほぼ前半に登場したものばかりで実に中途半端な印象。明らかに続編を意識した 出し方に正直納得した方は少ないと思われます。

 またモードもCPU戦である「アーケード」と「対戦」のみ。やりこみ要素も少なく、隠し要素を出すのもそれほど難しいことではないため、あっという間にやることがなくなります。 対戦などをしないプレイヤーはそれで終わりという感じになり、なんともボリュームのなさが致命的です。

 従来シリーズで踏襲してきた機能を排除して、代わりに追加されるものがあれば文句も少ないと思います。しかしこのゲームにそれらは見受けられません。 どちらかというとMSなどに力を入れすぎて、それらのバランス調整とで時間が足りなかったという印象。

 ただ移植において変なアレンジや劣化していない点は、素直に評価できます。


気になる点

 「味方のCPU」:今作では敵CPUは結構いい判断・操作をしてくるのに味方CPUが弱すぎます。

 「シールド防御」:操作しにくく、実用性はそれほどでもない。

 「隠し機体」:発表が早かった上にそれ以降の追加がなかったのは×。


総合的評価

 全体的には「格闘ゲーム」というより「SEED」を楽しみたい方向けです。ある意味知らない人には何がなんだかわからないでしょうし。 戦闘やシステムの作りはいいけど、肉付きが悪すぎるという感じ。

 体験版をTSUTAYAなどでレンタルしていましたが、それをやってただけで充分と感じてしまうほどのやりこみのなさはやはり問題だったと思います。 (もちろん体験版は機体制限や3面ほどしか出来ませんが。)

 なおかつスタッフによる愛が感じられません。最近レビューしてきたゲームと比べると、無機質で非常に冷たい作りという感じがします。

 続編である「機動戦士ガンダムSEED DESTINY 連合VSZ.A.F.T II」の稼動も先日明らかになったので、今のうちに予習としてやっておくのもいいかもしれません。 (2006年6月下旬稼動予定で、デスティニーやストライクフリーダム、インフィニットジャスティス、グフイグナイテッド、ドムトルーパーと要望の多そうな機体は全部出るようです。デフォルトで40種、パスワード解禁で70種というシリーズ最多のものになるそうです。)


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関連リンク集

機動戦士ガンダムSEED 連合VS.Z.A.F.T.公式サイト:メーカーの公式サイト。
機動戦士ガンダムSEED WEB:サンライズの公式サイト。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY WEB:サンライズの公式サイト。
バンダイネットワークス株式会社:BANDAIのネットショップです。

機動戦士ガンダムSEED DESTINY診断テスト:自作の簡易戦闘ができる診断テスト。
バーニングデュエルSEED:SEEDの世界観を使った自作のブラウザゲーム。


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