Movie Review 1999
◇Movie Index

スターウォーズ エピソード1('99アメリカ)-Aug 13.1999オススメ★
[STORY]
2回目なので割愛します。
−◇−◇−◇−
(注)これを読む前に1回目の出来事を読んでみてね。
ようやく最後まで見ることができて良かった〜(泣)ホッとした。前回見た時の、ちょうどダメになっちゃったシーンが近づくにつれて心臓ドッキドキ。映画見てこれだけ気持ちが昂ぶったのは久しぶりです、いろんな意味で(笑)前回貰ったタダ券は使えたし、全席指定だったしTHXだったし。THXといえば、群馬にもTHXの劇場ができて、しかも海老名よりスクリーンがデカイらしい<つまり日本一 お近くの方はぜひここで見たほうがいいでしょう。

2回目なのでストーリーはだいたい分かってるから、今回は細かいところに目を配ろう、と見て思った。バトル・ドロイドが同時に動くシーンがあるけど、よく見ると微妙に動きがズレていて面白い。CG等に関しては、スタッフがもぉやりたくて仕方なかったって感じがする。遊べるところで遊ぼう、スターウォーズ制作に係われるだけで幸せ〜という嬉しさがよく分かる。どこまでが監督のアイデアなのか分からないけど、ルーカス監督作品『ウィロー』のウィローは見つけた。でも3匹のE.T.は見つけられなかった。なぜならそのシーンはテレンス・スタンプしか目に入ってないから(笑)相変わらずカッコイイ。姿勢がいいんだなぁ〜。それからエンドロールでジャバ・ザ・ハットはやっぱり「HIMSELF」だった。彼はスターウォーズ以外の出演オファーは来ないのだろーか(笑)

内容に関してはこれまた賛否両論でしょう。普段なら私もご都合主義だの安易だのブチブチ言うところだけど、これはヘタにリアルさを追求してない、純粋に“エンターテインメント”なんだからこれでいいと思う。楽しくて作ってるんだもん。こっちも楽しまなきゃもったいない。エピソード2や3の予想も立てつつ次回作を気長に待つとするか。でも私もジャージャーはちょっとウザいなー。あとユアンは太らないように(念)
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オフィス・キラー('97アメリカ)-Aug 12.1999
[STORY]
出版社に16年も勤め上げていたドリーン(キャロル・ケイン)は、リストラに遭い自宅勤務となってしまう。自宅では不随の母と2人暮らし、会社では「ネズミ女」と言われ気味悪がれていたドリーンだったが、あるきっかけで人を殺すことに目覚め、死体を自宅の地下にコレクションするようになる。
監督シンディ・シャーマン(初監督作)
−◇−◇−◇−
アーティスト(私は彼女の写真は見たことないです)が作る映画だから、過剰にアーティスティックな映像を見せられるんだろうと思っていたけど、そうじゃなくてホッとした。凝ったカメラアングルもなく、ほぼ真っ当な撮りかたをしている。そしてホラーといっても驚かせるような恐怖はなく、むしろ気持ち悪い〜(泣)

冴えない女ドリーンが、社内の人たちを殺しては自宅に運び、自分と同じように自宅勤務しているように彼らを配置していく。それにも飽き足らず家族を増やすかのようにどんどん死体が増えていく。その背景には、リストラと母の介護を強いられている苦痛、また幼い頃の事故(とその原因になる、あること)がトラウマになっているようだ。けど、それで彼女が殺人を犯し、なおかつ死体を切り刻むという行為を何故するのか?という疑問の答えにはなっていないと思う。専門家が見たら穴だらけの話だろう。でもまぁ心理だの精神だの細かいディティールなんてこの映画ではさして重要なことじゃない。

面白いのは殺人を重ねるごとにドリーンが少しずつ変わっていくところだ。服も髪型もメイクも変化していって、自信もついてイイ女になっていく。重圧に押しつぶされていたのが解放されたのだ。たとえそれが殺人という行為であってもステキなことじゃない、というのが監督の1番言いたいことかもしれない。

それにしてもモリー・リングウォルド老けたなぁ・・・(しみじみ)
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ロック、ストック&トゥースモーキング・バレルズ('98イギリス)-Aug 8.1999
[STORY]
ロンドンの下町。エディ(ニック・モーラン)は仲間のトム(ジェイソン・フレミング)、ベーコン、ソープと金を出し合い、ギャングのハチェットとカード勝負をする。ハチェットはエディの父JD(スティング)を憎んでいたため、八百長をしてエディに多額の借金を作らせる。借金返済の猶予は1週間。エディは仲間とともに強盗を企てる。
監督&脚本ガイ・リッチー(長編初)
−◇−◇−◇−
私は初監督作品とか脚本を兼ねた低予算映画などには概ね好意的になる。本来ならバックボーンを無視して映画のみを判断しなきゃいけないんだろうけど、この人はどうしてこういう映画を撮ったのだろう?などにすごく興味があって知りたい気持ちになる。そして監督の意図を知ってなおかつ資金集めに苦労したとかいう話まで知ってしまうと妙に情が深くなって酷評できなくなってしまう。結局は甘いんです、ハイ(笑)

ま、理由はそれだけじゃなくて、自分の主義主張がハッキリしていたり、勢いや野心が1つのパワーとなってこちらに気持ちよく伝わるからというのもある。また今までと違った手法の映像やストーリーが新鮮にみえると嬉しくなる。たとえそれが上手でなくても、そのチャレンジャーなところにエールを送るって感じかな。

この初監督作で成功を収めると、今度は予算もアップして2作目を作ることができる。今までの勢いだけでなく、これに上手さやコツも加わるし、予算不足でできなかったアイデアも盛り込める。だから2作目からのほうがいい作品を作る人も多い。でも逆にアイデア全部出し切っちゃってダメになっちゃう人もいるんだけどね。

と、こんなに長々書いたのは、最近よく初監督作・脚本兼といった作品を多く見てるからで、これについてちょっと書いてみたいなぁと思ったから(笑)<他作品『アベック・モン・マリ』 『バッファロー'66』 『ラン・ローラ・ラン』 『π』など(『ドーベルマン』はちょっとダメだったけどね)

で、この作品。これも「面白いっ!」ってわけじゃない。逆にヘタするとただのクソ映画(失礼〜)になってたと思う。アイデアとストーリーは面白い。だけど表現力がいまいち。物語の前半、それぞれのキャラクターに焦点を絞ったらしく、展開が鈍かったり説明的になっていた。それが後半、今度はストーリーに加速がついたと思ったらキャラクターがおざなりになってしまった。4人のキャラクターがそれほど際立ってないのが原因なんだろう。いや、そもそも登場人物が多すぎるのがいけない(じゃなきゃ話が成り立たないけどさ)その中でベテランな人たちは脚本から自分なりに肉付けしていったから、まだマシになったんでしょう。

だけど銃撃シーンはスローモーション、ストップモーションを巧みに使い分けてバイオレンスになり過ぎずカッコイイし、後半は分かってても話が面白い。あえてダメとは言わずに「惜しい!」と言っときます。1つ1つのシーンはうまく撮れてるから、あとは最後に編集した時点で纏まればホントの映画監督になるんでしょう。それと、あともう少しMTVっぽいところが消えればね(監督はCM・MTV出身)<うぅ最後は偉そう〜
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π('97アメリカ)-Aug 6.1999
[STORY]
天才的数学者のマックス(ショーン・ガレット)は、世界のあらゆるものにパターンがあると信じており、株式の法則を解き明かすことに明け暮れていた。ある時、自作のコンピュータが故障し、謎の数字を残した。マックスはその数字の謎に取り憑かれていった。
監督&脚本ダーレン・アロノフスキー(初監督作)
−◇−◇−◇−
π=3.141592653…鼻血…589793238…囲碁…4626433…蟻…8327…うずまき…9502884…ラビ…1971693…鼻血…9937…216桁…51058…貝…20974…ユークリッド…94459230781640…鼻血…628…ドリル…6208998…2メートル…62803…木村さんカッコイイー…482534…ん?

・・・という映画でした(笑)←これじゃ分からないっつーの。
数学映画ということで頭をクリアにして集中せねば、と気負ってたけど、分からなくてもそれほど悩むこともなく見ることができた。予告で見た時、ブラザーズ・クエイの映画みたいなのかなぁと想像してて(それが見たかった理由だ)まぁそれは違ったけど、映像としてはクエイが光と闇というコントラストを作り出してるならば、『π』はまさに白と黒、0と1という数学的なコントラストを作り出していると思った。

この映画に関しては関連書籍が出ているので、それを読めば謎が解けるんだろうけど、ここはあえてそれを読まずに(ていうかまだ買ってないっす)自分なりの解釈をしたい。だから間違ってても文句言わないでね(笑)

(ここからネタバレ)自然界のパターンを解き明かすこととは、すなわち全てを知ること。「神の使い」もしくは「神」そのものになれるということだ。それに取り憑かれたマックスは僧侶みたいなもんで、剃髪までしてる(笑)そして謎を解き明かしたイコール「悟り」の境地だ。世界の全てを理解したマックスにはもう数学など必要がない。だからラストで少女に計算問題を聞かれても答えなかった。そしてその表情は穏やかで慈愛に満ちた感じがする。彼の名前がMax<最大・最高>なのも暗示的かな、と。(ここまで)

こんな風に数学が分からなくても、一応納得できるようになっているのが、この映画の面白いところなのではないでしょーか。得意な人の意見もぜひ知りたいと思いますが。

(そして内容の感想も)監督がユダヤ系だからか、宗教色の強い作品になってるのがちょっと気になる(私の解釈がそうだからもあるだろうが)また、産業スパイだか何だかが出てきての追い駆けっこが、急に現実に引き戻されたような感じがして、それまではちょっと幻想的でSFチックな匂いさえしてたのに「あれ?」と思った。(ここまで)

$60000、日本円で800万円くらいという低予算な映画なんだけど、内容が高尚(なように思えます、数学苦手な人にとっては)なのでちっとも安く見えないところがうまい。この作品がすんごくイイ!というわけじゃないけど、今後に期待が持てる、投資したくなる監督ではないかな。
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アイズ・ワイド・シャット('99アメリカ)-Aug 4.1999
[CAST]
*この映画に関しては、STORYを書きません。ご了承下さい。
ドクター・ビル・ハーフォード:トム・クルーズ
アリス・ハーフォード:ニコール・キッドマン
ビクター・ジーグラー:シドニー・ポラック
監督&製作&脚本:スタンリー・キューブリック(『2001年宇宙の旅』)
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(注)内容にはさほど触れていないので読んでも大丈夫だと思います。あとはひみつ(笑)

突然ですが「私が選ぶ、この映画のベストアクター&アクトレス〜!」
ベストアクター:アラン・カミング(ホテルのフロントマン役)
表情や仕種がファニーでキュート!やっぱええなぁ、この人。
ベストアクトレス:リーリー・ソビースキー(貸衣装屋の娘役)
まさにロリータ系美少女。彼女の小悪魔ちゃん視線にメロメロっす。

で、主演の2人はというと・・・。トム君はやっぱりトム君でした(笑)ケビンコ(スナー)がどんな役やってもケビンコなように、トム君もトム・クルーズというオーラを身につけたまま映画に出てましたね。でもキューブリックは端っからそんなこと分かって撮影してたんでしょう(笑)ハーフォード夫妻という役柄として見ずに、トム&ニコール夫妻として見たほうが面白いな、と思った。

あの扇情的な予告編然り、18禁映画ということもあり、また様々なウワサが飛び交っていたため(トム君とニコールが××してるとか、トム君が××までするとか(笑))かなりいろいろ期待している人も多いかと思うけど、しすぎた人にはガッカリだと思う。退屈で面白くないと思う人もいるでしょう。実際、私が行った時には上映中なのに大きな声を上げて欠伸してる人がいました(許せん)

確かに私も『シャイニング』や『時計じかけのオレンジ』のほうが衝撃的だったけど、2時間38分という長さにもかかわらず、また立見(!)だったにもかかわらず、飽きることなくその映像に打ち込めたというのが凄すぎる。気に入らなければ何度も撮り直す、トム君なんて90回以上やらされたシーンもあるらしい。だから無駄も隙もないわけだ。ストーリーは賛否両論だろうけど、映像的にはパーフェクト!
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