Movie Review 2001
◇Movie Index

オー・ブラザー!('00アメリカ)-Oct 24.2001
[STORY]
1930年代のアメリカ・ミシシッピー州。囚人のエヴェレット(ジョージ・クルーニー)ピート(ジョン・タトゥーロ)デルマー(ティム・ブレイク・ネルソン)が脱走した。昔エヴェレットが強盗して隠しておいた120万ドルを掘り起こすためだ。あと4日で隠した場所にダムができて沈んでしまう。そのため3人は急ぐが、途中で奇妙な人々に出会ったり保安官に捕まりそうになる。
監督&脚本ジョエル・コーエン(『ビッグ・リボウスキ』
−◇−◇−◇−
『ビッグ・リボウスキ』がワタシ的にいまいちだったので、これはどうなんだろう?と少し不安だったんだけど、大丈夫でした(笑)けっこう好き。まず映像がいい。ちょっと緑がかってるのかな。常套手段だけど古くて懐かしい感じがよく出てる。そしてカメラアングルもよい。冒頭の3人が脱走する時のアングルが特に好きだ。

逃げた3人のリーダー格であるエヴェレット役のクルーニーに萌え!(笑)今までこの人をいいと思ったことってあんまりないんだけど、今回はすごくいい。“だて男”という名前のポマードでいつも髪をとかしている“だて男”役がぴったり。低い声も“だて男”って感じでステキ。そしてデルマーを演じたネルソンも、一目見ただけですぐ分かるアホっぷりが可愛らしい。意外だったのはタトゥーロ。今回はあまりパッとしなかった。出番が他の2人よりちょっと少ないせいもあったかもしれないけど、性格的にも目立ったところは感じられなかったなぁ。

脱走した3人を待ち受けている者たちがまた一癖もふた癖もある。彼らに関わることで3人はいい思いをしたり痛い思いをしたりと飽きさせない。また歌を歌うシーンがいっぱいあって、ミュージカルとまではいかないけれど、ファンタジックな雰囲気を醸し出している。ていうか、この映画はファンタジーだと思ったほうがいいんだろう。

強盗のネルソンや州知事は実在の人物らしい。知らない私にはあまりピンとこないんだけど、そういった実在の人物と虚構の人物をうまく絡ませてるようだ。アメリカの歴史や文化を知ってる人が見たらきっともっと面白いんだろうけど・・・これはどんな映画を見てもそう思う。分からないからそのあたりの面白さを味わうことができない。悔しいなぁ。
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おいしい生活('00アメリカ)-Oct 20.2001
[STORY]
自信過剰だがドジな泥棒レイ(ウディ・アレン)は銀行の金庫へと通じるトンネルを掘るため、近くの店舗を借りた。そしてカムフラージュのために妻フレンチー(トレーシー・ウルマン)が開店したクッキー屋がなぜか大繁盛し、たちまち2人は大金持ちになった!
脚本&監督もウディ・アレン(『ギター弾きの恋』
−◇−◇−◇−
昔のコメディの王道を行くような話で、何だかとても懐かしい感じがした。ストーリーは、経過もラストも思った通りで意外性もなく、考えさせられるようなものでも心に響くような作品でもないが、見たあとに鼻歌を歌いたくなるような気持になる映画だった。感想も「楽しかったね」で済んじゃうような。これ褒め言葉です!変に薀蓄垂れたりしなくていいの。あー面白かった〜♪っだけでヨシ。

というわけで映画についての感想は以上なんだけど(笑)余談を少し。見た直後、いろいろ買い物をしてしまいました。まずは劇場内で売ってたアメリカン・クッキーを購入。そしてガーデンプレイスではワインを買った(公開から1ヶ月間くらい、本映画の半券でワインが安く買えるキャンペーン実施中)そして近いうちにミートボールのスパゲティを作ろうと思っている。これがまさに“おいしい生活”ってやつかもねーふふふ(←結局飲み食いなのね)
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陰陽師('01日本)-Oct 8.2001
[STORY]
平安京。右近衛府中将の源博雅(伊藤英明)は、上官にかけられた“呪(しゅ)”を解いてもらおうと陰陽師の安部晴明(野村萬斎)に頼んだことから2人は友となった。ある時、左大臣の娘が帝の子を宿し、その地位が安定したことを恨んだ右大臣は、陰陽頭の道尊(真田広之)に生まれた子に“呪”をかけるよう依頼する。一方、“呪”によって病になった子を救ってほしいと左大臣より相談を持ちかけられた博雅は、晴明に頼んでその呪を解いてもらうが・・・。
監督・滝田洋二郎(『秘密』)
−◇−◇−◇−
原作は夢枕獏の同名短編集(4冊出版されている)で、本作はそこからいくつかのエピソードを抜き出しつつ、新たにオリジナルストーリーを作り出している。脚本にはに原作者本人も参加している。

と、解説はこれくらいにしてまず一言。

萬斎万歳!(←いきなりベッタベタ(笑))

というくらい萬斎良かったです。TVドラマ版(晴明役は稲垣吾郎)も何話か見てたけどやはり全然惹きつけるものが違う。狩衣の着こなしはもちろん、姿勢や走り方、呪詛を唱えるところなど、どれを取ってもサマになっていて、あるシーンで取り乱すところはちょっといただけなかったけど、それ以外では見蕩れまくり。予想以上にハマり役だった。

対する真田広之もまた迫力があって敵として申し分なかったが、人間臭すぎたかな。晴明があちらの世界に片足突っ込んでるように見えたんで、道尊も同じような雰囲気を漂わせてくれたらもっとハマったんではないかと思う。同じことは青音を演じた小泉今日子や早良親王を演じた萩原聖人にも言えるんだけれど(蜜虫を演じた今井絵理子には言う気にもなれん(怒)ヒド過ぎ)
伊藤は思ったよりも悪くはなかったが、やっぱりちょっと若すぎたかも。年の割に純粋というよりも、若さゆえのアホっぽさのほうが勝ってたな。TV版の博雅を演じた杉本哲太あたりでちょうど良かったんではないだろうか。

ストーリーは短編の「鉄輪」や「打臥の巫女」などの一部を取り入れても無理のない運びになっていたが(原作者が関わっていたからだろう)後半、青音と早良親王のエピソードが出たあたりでテンポが悪くなったなぁと思ったら、クライマックスでの晴明VS道尊の戦いで急に青音と早良親王を挿入するもんだから、一気に冷めてしまった。これは一騎打ちの前か後に持ってきて欲しかったなぁ。一番いいところで入れるなよー。ここでトーンダウンしなければ最後もっと盛り上がったかもしれないのに。残念だ。
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トゥームレイダー('01アメリカ)-Oct 6.2001
[STORY]
貴族の令嬢でトレジャーハンターのララ・クロフト(アンジェリーナ・ジョリー)は、20年前に失踪した父の部屋にあった時計が動きだしたことに気がついた。その時計を分解してみたところ、内部には星座表が隠されており、5000年に一度の惑星直列によって強力な力を発揮する“ホーリー・トライアングル”を見つける手がかりだと分かる。ララは父のために謎を解き明かそうとするが“ホーリー・トライアングル”を悪用しようとする秘密結社に時計を奪われてしまう。
監督サイモン・ウエスト(『コン・エアー』
−◇−◇−◇−
アンジェリーナ・ジョリーがとにかくカッコイイ。もうそんだけ。
で終わりにしたい映画。


・・・というわけにもいかないかな。いや、やっぱ終わっといたほうがいいかもしれない。目の強さ、セクシーな唇、肩幅、二の腕、胸、太もも、すべていいっすね。これだけをおかずにご飯3杯という感じ(笑)これがなければただの映画だったと思う。

ストーリーは昔からあるような古代遺跡に隠された秘宝を見つけようとする主人公VS悪の組織の攻防そのままで、秘宝が隠されている場所が凝ってて面白いけどCGはショボくてTVゲームみたいだし(って元々がゲームなんだけど)

でも一番ショボイのは男性キャスト。ララの父を演じたジョン・ヴォイド(ジョリーのお父さんでもある)以外はみんなどっかで見たことはあるけどどこで見たか覚えてないし名前も知らない人ばかり。特にララとワケアリな男と宿敵の男はもっと有名かつ存在感のある人にやってもらいたかった。2人ともイギリス人らしいが、そんなことにこだわらなくてもいいのに。すでにパート2も決定らしいが、せめてキャストだけは何とかしてほしいなぁ。ジョリーと同じくらい強いマッチョ女優が宿敵でも面白いかもね。女同士の戦いって男同士よりも見てて燃えるんだな。
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クィーン・コング('76イタリア=イギリス)-Sep 29.2001
[STORY]
映画監督のルース(ルーラ・レンスカ 声:小原乃梨子)は女性だけのスタッフとともにアフリカで新作映画を撮影しようとしていたが主演男優が気に入らず、撮影できないでいた。そんな時、ロンドンの 街で見つけたヒッピー風の男レイ(ロビン・アスクイズ 声:広川太一郎)を気に入ったルースは、無理やり彼をアフリカへ連れて行ってしまう。アフリカに到着した彼女たちは巨大ゴリラ・クィーンコングを崇める村を発見する。ルースは儀式を無断で撮影しはじめるが、アマゾネスたちに見つかってしまい、レイを生贄によこすよう迫ってきた。
監督&脚本フランク・アグラマ(?)
−◇−◇−◇−
『ムトゥ』『ロッタちゃん』を大ヒットに導いた江戸木純が、今度はこの映画を仕掛けてきたので素直に乗っかってみたが感想は、んー・・・・・・。これは宣伝の仕方がうまかっただけだね。予告は面白かったし、ポスターやTシャツは可愛らしい。でも本編見て正直ガッカリ。コングも可愛くない上に下着がただの鎖じゃん!ポスターではピンクのを身に付けていたからてっきり本編もそうだと思ってたのに。すっごい騙された気分!(←信じてたのかよ(笑))

ストーリーもまったりしすぎてて途中で眠くなってしまった。本家『キング・コング』とそっくりな展開だったこともあって、話が読めすぎちゃったのもあるのかなぁ。パロディにするならもっと破壊力が必要だったと思うのにそれも中途半端で。良かったところといえば目の保養になるほどいっぱい出てくるお姉ちゃんの半チチ半ケツくらいかな(←オヤジ)

また期待していた広川太一郎の声が、映像と合ってなくてテンポを崩される。顔と声が合ってないんじゃなくて(合ってないところは笑いドコロだから)セリフを言わなきゃいけないタイミングがズレてるのね。そのズレが非常に気持ちが悪い。ボケもツッコミも瞬発力が必要なんだと思った。声は変わらないけどやはりお年なんでしょうか。
(久々にドロンジョ様@小原乃梨子の声が聞けたのは良かったなぁ。普段は野比のび太だから(笑))

結局、見終わったあとに残ったのは不思議なテーマソングのサビ

 クィンクィンクィンクィンクィンクィンクィンクィーン・コング!
 コンコンコンコンコンコンコンクィーン・コング!

ってところだけだった。映画の内容はすっかり忘れても、これだけは絶対に忘れなさそう(笑)
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