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「ハッピー！おいでえー　いい子いい子」
あ～あ、やっぱり僕はお留守番だな。
だって、ままは僕を留守番させる時って、必ず頭を撫でながら
いい子いい子って言って、それから、いなくなるんだもの。
決して留守番という言葉は使わない。
モノの本にワンコに留守番させる時は、すぐ帰るという印象を
与えなくてはいけないって、書いてあるらしく、ままは忠実にそれを
守っている。
でもね、僕はね、まま、お見通しだよ。
条件反射ってやつかもしれないね。
玄関で頭を撫でられいい子いい子って言われた後は、必ず
ままはドアーを開けて出て行くんだもの。
それくらい分るさ。

平成18年5月0３日の水曜日。
今日は、すばらしく空も晴れ渡り、外を歩いていても気持ちがいいなあ♪
今日からままは5日間の長いお休みに入るんだって、良かったな♪
この時期のお休みは世の中ではゴールデンウィークと呼んでいるらしい。
会社に勤めている人にとって、こんなに長い休暇を普段の日に
一気に取るのは難しいみたいだね。
殆どの企業では有給休暇というものが就業規則とやらで、
定められているとはいえ、現状ではなかなか取ることができないそうだ。
ままはもう何十年も会社勤めをしているけれど、せいぜい休暇と
いっても、連続休暇は2日間くらいなものだ。
やはり、どこの会社も同じとみえて、お正月休みに同じ位、この
お休みは大事らしい。

そして、いよいよ僕のお気に入りになった、この写真だよ。
大きなトランクの中には分厚い本が立てかけてあった。
そして、僕はその中に入るように言われた。
あーっ、ままが大好きなご本があるよー
でも、これってちょっと小さくない？厚みもあるし、。。僕は入れるかなあ？
ひょいっ！大丈夫だった、良かったあ～♪
次に、トランクに手をかけるように言われた。
そーっとかけてみた。
なるほどねえー・・・うん？そばにきれいなお花も置かれたよ。
「あらっ！ハッピちゃん、可愛い～♪　ハッピーポッターだあー！♪」
見ていた皆が口を揃えて言っているのが僕の耳に入ってきた。
うん？僕って今注目されてるの？

毎日お仕事がある日はままは6時に起きているけれど、今日は
9時頃まで寝ていたでしょう？
ちょっとばかし、のんびり構えすぎじゃあないの？ってね。

時間は待っててくれないんだよ、まま。

でもね、ハッピー、それでもいいのよ。
ゆったりとしたいんだからー　うん、それでいいのよ。

ままは自分に納得させるかのように、首をコックリとした。
僕のお散歩の時間も心なしか少し長いようだ。
カメラを向ける回数も多い..。
自然っていいわよねえ～♪と言いながら、今日もバッチリ
写真を撮りまくっていた。

ただいまあーってまま達が帰って来たのは、午後2時半頃だった。
お家を出たのが8時半くらいだったから、かれこれ6時間も
経過していた。
僕は玄関で辛抱強く待った。
車の音が聞こえると耳をそばだてた。
今日は本当にいやに遅かったな。

どさーっ！玄関に大量の袋が山積みされた。
僕はビクッとして、荷物のそばから離れた。
僕は大きな音に弱いんだよ。
情けないけどね。

ハッピー　いい子だったわねえ。ホラッ！ハッピーのお洋服よ～♪
そしてね、これはおやつ。これはね・・・
僕へのお土産もしっかり買ってきてくれたんだね。
近くに出来たイ○ンのオープン記念セールは大盛況！
(；＾□＾)あはは…　やしのみ家が大量に仕入れたからね。
だって、すごい荷物なんだものー
お財布はお札がすっ飛んでって、すっかり空になり、軽～く
なっちゃったそうな。
でもね、小銭入れの方はうーんと重くなっちゃったそうな。

平成18年の5月4日の木曜日。
今日は、昨日よりも少しだけ早く起きたようだね。
うん？ということは、今日はひょっとして、まま達はお出かけ
なんだろうか？
なんだかチラシを見つめながらまだブツブツ言っている。
そういえば、昨日も確か同じチラシを見ながらパパとままが顔を
寄せ合ってブツブツ言っていたけど、何だろうな。
「早く行かなきゃいっぱいになっちゃうね」
うん？何が一体いっぱいになっちゃうのかなあ？
僕はきっとこれはお留守番だな。
だっていっぱいだって言ったし・・・
僕が車に乗るスペースはないのかな？
なんだか変だなあ？

そうかあー　１年中で国民の祝日が一番多い大型連休だから、
それでゴールデンウィークって言うんだね。

というわけで、この時期は国内のどこもかしこもコミコミだ。
そこで、国内脱出組みも多くなるわけだげれど、今年はなんと
海外旅行者の数は史上最高で、６０万人にを超えたらしいね。
やはり景気は回復しているのかな。

そんな中やしのみ家は、前にも書いたけれど、今年はのんびり
まったりと決め込んだのだった。
ままは時間を気にせずに暮らせるのが最高の喜びだって
言ってたけど、僕が思うにきっとあっという間に時は過ぎ去るの
ではないかと、実の所ちょっと心配だった。