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「うん、いいと思うけどね、このところちょっとそれも
疲れるかなあ？
って思ってるのよね。
だから、三家族、つまりやしのみ家とT家と、そして
お姉ちゃん家族とで、どこかへ旅行するというのも
いいかなあ？なんて思ったりしてるのよ。」
「そうかあー、旅行もいいねえー・・・」
でも、僕はどうなるんだろう？
僕はフト思ったけれど、そんなことはおくびにも出さず、
「そういうのもいいかもねえー」って言ってしまった。
まあ、いいや、その時にはその時さ！
パパやままは僕のことをきっと悪いようにはしないと
信じているからね。

お蔭で、新年はすっきりと気持ちよく迎えることができた。

毎年お姉ちゃんは年末に一人で帰って来る。
お姉ちゃんの旦那様はどうしてるの？
僕は気になった。
確か、去年もそうだったよね。
今年こそは僕はお姉ちゃんに聞いてみた。
「T君はね、大阪の実家に行ってるのよ。
年末から元旦の朝までは各実家で水入らずなのよ。」
「ということは、今夜はTお兄ちゃんは、ここにやってくるの？」
「そうよ、今夜一晩泊まったら、今度はお姉ちゃんがT君の実家に
一緒に行くのよ。」
「ふぅん、なんだかそういうのっていいねえ。
其々の実家で水入らず・・・そうして、後はまた夫婦揃って
各々の実家へ新年のご挨拶ねえ・・・
あちらこちら、お姉ちゃん達は移動で大忙しだけれど、でも、
それっていいねえ。」

そんな具合だから、お酒の種類も4種類となり、食卓は尚更
賑やかになった。

今日はお正月だから、お座敷で宴会だ。
普段は僕がお座敷に入るのはご法度。
何故かって、お座敷にはご仏壇が置いてあるし、清浄な場所
なのだそうだ。
おもらしはしないけれど、分らないからね。
僕が入るとどうしても抜け毛が落ちるし、汚くなるからね。
しょうがないんだよね。
でもね、今日は特別だよ。
と言っても、うろちょろしないように、お出かけバッグの中だけどね。
まあ、その方が僕も落ち着けるんだけどさ。

Tお兄ちゃんは4日が御用始めだから、1日だけしかいることが
出来ないのがとても残念だ。
お兄ちゃん、また是非遊びに来てね。
夜遅くまでおしゃべりに花が咲いた。

昨日は除夜の鐘を聞いて、そして2006年1月1日が秒読みに
なった時、ピッピッピー
「Happy New Year!明けましておめでとうございま～す♪」と
いう声が何度もリビングにこだました。
僕は、実はサンルームにいたんだけど、ハッピーという言葉が
聞こえたものだから慌ててリビングの方へ駈け寄った。
そうしたら、パパもままも宇実お姉ちゃんも僕の顔を見て、
大笑いするんだ。
えっ！僕の顔に何か付いているのかなあ？と最初は思った。
でも、どうやら違うらしい。
｢ハッピー、ハッピーもお正月だって分ったの？」とままは言う。
「違うよ、まま！ままは僕のことを呼んだでしょう？
だってハッピーって聞こえたものー」
そうかあー僕はどうやらカン違いをしたらしい。
Happy New Year！のHappyを僕の名前と間違えたようだ。

でも、まあいいや！せっかくままが喜んでいることだし、
そのままにしておこうっと！
これも親孝行の内でしょう？(笑)
皆、僕のことを代わる代わるに抱っこして、ハッピーすごいねえー
ハッピーもお正月だって分ったんだあーすごいねえー」と連発した。
やっぱり正直に言わないとまずいかなあー
僕はもぞもぞした。
そうしたら、いつもは勘が鈍い蛍光灯のままが「ひょっとして・・・」と
言ってしまった。
あーあーあーばれちゃったな。
まあー、いいかあー
そんな笑い声が2006年の始まりだった。

平成１８年１月１日の日曜日。

皆様、明けましておめでとうございます。
いよいよ2006年の幕開けですね。
昨年は大変お世話になりました。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

　　　　　　　　　　　　　　　　やしのみ家　右代表ハッピー

そして、いよいよ僕のお気に入りになった、この写真だよ。
大きなトランクの中には分厚い本が立てかけてあった。
そして、僕はその中に入るように言われた。
あーっ、ままが大好きなご本があるよー
でも、これってちょっと小さくない？厚みもあるし、。。僕は入れるかなあ？
ひょいっ！大丈夫だった、良かったあ～♪
次に、トランクに手をかけるように言われた。
そーっとかけてみた。
なるほどねえー・・・うん？そばにきれいなお花も置かれたよ。
「あらっ！ハッピちゃん、可愛い～♪　ハッピーポッターだあー！♪」
見ていた皆が口を揃えて言っているのが僕の耳に入ってきた。
うん？僕って今注目されてるの？

今年のお節の内容は、昨年と同じく魚介類を主に作られた
その名も「漁師御膳」。
料理の種類も多く、味もいいのでこの２．３年はこれのようだ。
その他に若いお姉ちゃん達夫婦の為に、洋風お節も注文したん
だそうだ。
すごい量で食べ切れるかしらと案じていたけれど、やはり若さが
違うんだね。
ケローッと平らげて、まま達としては美味しく食べていただいて、
嬉しかったようだよ。
でもね、実は明日はね、ままのお母さんが来る日なんだ。
まあ、おばあちゃんはそんなに食べないでしょうとは思ったが、
お重にあまりにも隙間があるので、明日は買出しとなったようだ。
余るよりもよほどいいわあー！とままは嬉しそうだ。
お姉ちゃんの旦那様のT君は、焼酎が大好きだ。
お姉ちゃんはワインが大好き。
そして、パパは日本酒が大好き。
そして、そしてままは冬でもビールが大好き。
つまり1年中ビールのみ。

やしのみ家の長女である宇実お姉ちゃんは、旦那様のお仕事の
都合で今福岡に住んでいる。
よく子供はスープーが冷めない範囲に住むといいと言われているけれど、
遥かかなたの九州だものね。
でもね、人間欲を言えばキリがない。ちょっと残念だけれど、今は
飛行機でひとっ飛びだから、朝出ればお昼にはここ流山の実家に
帰る事ができるんだものね、良しとしなきゃねって、パパやままは思って
いるようだ。
30日に帰省してから、お姉ちゃんはお家の中のお手伝いをよくしてくれた。
お姉ちゃんが帰る度に、お家の中はきれいになってゆく。
お姉ちゃんはままと違って、とても整理整頓が上手だ。
特に押入れの中がみるみる内に片付けられて、どこに何が入っているか
一目で分るように、ちゃんとシールを大きく貼ってくれたりした。
いらないものはどんどん処分。
思いっきりがいい。