打率向上!!        トップページへ


 打率は、高ければ高いほど良いですね。誰しも、色々と技術練習をして打率向上を目指すものですが、実現出来ている選手は少ないのが現状です。

 このページでは、打率向上への考え方として、「大原則」と「ケースバイケース」に分けてご説明いたします。


大原則

「大原則」とは、「ケースバイケース」の時にも必要な考え方で、「基本」と「応用」で言えば、基本の部分ですので、必要不可欠な要素です。

技術練習は、誰しも一生懸命やっていると思いますが、目的意識が希薄だと、ただ練習しているだけになってしまいます。沢山練習すると、なんとなく充実感があるのですが、大切なのは、練習量ではなく、中身です。中身とは、何をするための練習で、それが、どれくらい出来るようになったか?と、言う事ですので、「練習目的」→「その成果」が、中身の有る練習と言う事になります。

しかし、これだけなら「ちゃんと目的を持ってやってるよ」と思う選手も多い事でしょう。では、なぜ打率向上と言う結果に結びつかないのでしょう?

この、目的練習と、結果を結びつけるのが、「大原則」の考え方です。


1)分析

分析と言うと、何か難しそうですが、単純に、相手投手の傾向を観察する事です。投手は、試合前に投球練習をしますので、出来るだけ観察しましょう。

 ポイント1)直球
直球の観察ポイントは、キャッチャーミットとのずれる方向です。例えば、捕手目線で、「左上方向に、ボール1~2個程度ずれる事が多い」とか、「ショートバウンドが多い」といった事です。「左上方向に、ボール1~2個程度ずれる事が多い」場合は、相手捕手が、右打者へのインコースのサインは出しにくいと言う事になりますし、外角低めは「甘く入ってきやすい」と言う事になります。「ショートバウンドが多い」場合は、低めの制球が良くないと言う事になります。

 ポイント2)スライダー
スライダーは、大きく分けて、ストライクを取りに来るコースと、空振りさせたいコースの2種類が有ります。細かい微調整まで出来る投手は、極めて少ないので、しっかり観察しておけば、直球よりも判断し易いでしょう。

ポイント1)とポイント2)を元に、打つべき球を2~3位に絞っておきます。(2ストライクまでは、他の球に手を出しません。)当たり前ですが、予想したコースを打つのですから、安打の確立は、飛躍的に向上します。

普段の打撃練習では、見逃しても良いと言う方法は少ないと思いますので、「予想したコースは確実に安打にする。違うコースは、ファールまでOK、フライはだめ」といった感じに、目的を設定します。最初は、厳しいコース設定でなくても構いませんが、慣れてきたら、「外角いっぱい」や「低めいっぱい」、更には、「ややボールぎみ」のコースまで出来るように、少しずつ仕上げていきましょう。あとは、それがどれ位出来たか?と、言う事が、実際の結果に比例していきます。


2)経験を積み重ねる

単純に、「数をこなせ」と、言う事ではありません。試合や練習の場面で、失敗する事がありますが、毎回、同じ失敗を繰り返すようでは「経験を積み重ねる」事にはなりません。「1日ひとつ」で良いので、確実に成功率を上げていくのが「経験を積み重ねる」と言う事です。

バッティングで言えば、打ちそこねや三振してしまう事がありますが、その中の「ひとつ」を選び、翌日には改善を目指すのです。凡才先生の経験上、「ふたつ」、「みっつ」と欲張るよりも、確実に上達します。単純計算ですが、1年で、365の上達になります。もちろん、すんなり行けるものもあれば、苦戦するものも有る訳ですが、これを「積み重ねる」事が実戦での強さになります。

結果の出ない選手が、よく口にするのが「苦手」と言う言葉ですが、出来るようになるまで練習していないだけの事です。伸びる選手は、言い訳などしないものです。

3)技術を磨く

1)2)を実現するための技術です。欲張るときりがありませんが、最低限外角打ちのコツはマスターしておきましょう。外角に強くなれば、それだけでもかなりの結果が期待出来ます。凡才先生いわく、「打率のポイントは、外角打ちにあり」です。




ケースバイケース


「ケースバイケース」とは、「大原則」にプラスする二次的な考え方です。場面によって、相手の心理状態も変わりますので、それを利用する事です。

場面1)先頭打者

ノーアウトランナー無しですから、相手にしてみれば、アウトに取れるなら「三振」「ゴロ」「フライ」何でも良い場面です。対して、嫌なのは「安打」「四死球」です。多くの投手は、2ボール位まで、際どいコースを投げようとします。この、際どいコースを審判がどう判断するかで状況が大きく変わります。自信が無いのであれば、むやみに手を出すべきではありませんが、自信が有るなら、その際どいコースを最初から狙えば、打率は向上します。但し、自信が持てるくらいの練習が必要です。凡才先生の場合、普段から、ボール2個分外を練習していましたので、際どいコースは、決して難しいコースではありませんでした。もちろん、成功率を上げるため、実戦で打つのは、ボール1個分迄にしていました。十分に練習しているのですから、予想通りなら、際どくても安打率は飛躍的に向上します。

相手投手も、狙い通りにコントロール出来た球を撃たれてしまうのは、かなりショックです。「また撃たれるんじゃあないか?」と言う不安が平常心を奪いますので、心理的効果は抜群です。

しかし、問題は予想の的確さです。予想の向上は、普段の練習では出来ないので、練習試合も含めて、相手投手を観察する必要があります。自分の打席までの配球も見逃さずに観察しましょう。それでも、分からない時や迷う時は、最初から可能性の高い外角を狙いましょう。予想通りではなくても、迷いを無くした方が、結果は良いものです。

場面2)2遊間が狭い時

1塁か2塁にランナーがいる場合、2遊間は狭いものです。通常はセンター返しが理想的ですが、この場面ではそうも行きませんね。この場合は、普段から想定練習をしておかないと、中々厳しいものです。

考え方は2つで、一つ目は、「流す」か「引っ張る」かの両極端で対応する方法です。外は「流す」、内は「引っ張る」で問題ありませんが、真ん中もどちらかの方向を選択しておく必要がありますので、普段の練習で、真中を流したり引っ張ったりして実戦に備えておきましょう。

二つ目は、常に内野の頭を越える打球を打つ事です。メリットは、コースを気にする必要が無いため、打撃に集中出来る事ですが、デメリットは、バットにボールを乗せる打ち方をマスターしなければならない事です。凡才先生の打撃理論は、基本的にこれを意識して解説していますので、打撃練習の成果によって、どちらかを選択しておきましょう。 凡才先生は、内野の頭を越す方法を実戦していましたが、理由はゲッツーになりにくいからです。ゲッツーは、相手を喜ばせてしまいますので、最悪でも「犠牲は自分のアウトだけにしよう」と考えたわけです。打ち方は、打撃の各ページを参考にして下さい。

場面3)相手にリードされている場合

追いかける側は、焦り易いものです。こう言う時は、「決めてやろう」と、気負わずに行きましょう。気負いが有ると、狙っていない球にも手が出てしまうものです。打者が誰もアウトにならなければ、無限に点が入りますので、こんな時こそ、練習通りのバッティングを心がけましょう。これは、同点や1点リードの場面でも同じです。

場面4)3塁に走者がいる場合

相手が一番苦しい場面ですから、あっさりアウトになってしまうのは避けたいものです。2ストライクまでは、際どいコースは捨てて構いません。(自身持って打てるコースが有れば打ってもOK)例え、際どいコースがストライクになったとしても、投手の苦しい状況は変わりません。相手は、際どいコースに手を出して早く凡退して欲しいのですから、際どいコースを見逃した時は、心の中で「苦しめ!苦しめ!」って、思うのが一番良い方法です。たとえ、そこで点が入らなくても、投手には大きなプレッシァーとなりますので、次のチャンスでは更に有利に攻める事が出来ます。

場面5)2ストライク後のバッティング

2ストライクは、際どいコースが見逃せないので焦りますね。でも、それは打者側の感覚です。もちろん、相手も精神的には有利な状況ですが、目線は、そこだけでは有りません。絶対に意識してしまうのは、チームメイトや監督コーチの目線ですね。

でも、安心して下さい。「この打席は凡退してしまうかもしれない」と、思っているのは自分だけではなく、チームメイトや監督コーチでも同じなのです。2ストライクは、誰が見ても不利な状況ですから、たとえ、実際に凡退してしまっても、他の状況よりは残念な感情は少なくて済みます。

つまり、印象が悪いのは見逃し三振だけの状況な訳ですから、結果を気にせずに撃ってしまえば良いのです。たまたまヒットになればラッキーですし、惜しい打球でも一定の評価が得られます。相手との有利不利で言えば、決して有利ではありませんが、味方の期待度を考えれば、それ程、焦る必要はありません。まぁ~、口には出せませんが、凡才先生は、この意識を持つようになってから、2ストライク後の打率が大きく向上しました。


他にも、投手に嫌がられる打者集中するためにはなど、バッティングの能力を実際の結果にするための考え方の項など、他のページも参考にして下さい。  





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