相手投手(バッテリー)に、嫌がられる打者。         トップページへ



 「相手に嫌がられる」と、言う事は、精神的に攻撃する(プレッシャーをかける)と、言う事です。

 緊張していると、どうしても、自分目線になりがちですが、「もし、相手の立場だったら?」と、最初に相手目線になる事が大切です。これは、決して難しくはありませんが、試合の時だけやるのは、ほぼ、不可能です。普段の練習から、常に「もし、相手の立場だったら?」を、実践して、習慣にしておかなければなりません。まずは、これが第一歩です。

 次は、選択肢です。「相手に嫌がられる」ための選択肢は、それ程多くありません。この、選択肢の元になる考え方の基本は、単純に、「アウトにならない」又は、「簡単にはアウトにならない」と言う事です。「相手に嫌がられる」ための、技術や方法は、すべて、これが目的と思っても良いでしょう。


方法論

1)ファーストストライクをヒットにする。
 これが出来れば、小細工など必要ありませんが、「それが出来ないから困ってるんだ!」と、思う方も多いのではないでしょうか?もちろん、「どんな球でも」と言う条件なら、こんなに難しい事はありませんが、一定の条件に絞れば、可能性は高まります。
 特別優秀な相手でもなければ、ファーストストライクの大半は、外角か、変化球です。更に、変化球をコントロール出来る投手は以外に少ないので、相手がピンチであれば、ある程、外角直球の可能性が高くなります。技術については、02103外角打ちのコツ02104低め打ちのコツなどを参考にして下さい。又、変化球を好む投手もいますので、甘く入ってくるもの位は打てるようになっておきましょう。
 ここでの注意点は、コースの打ち分けです。前進守備などでセンター方向が広い時は、センター返し。そうでない時は、12塁間か3遊塁間を確実に狙う事です。普段の練習では、打球の強さに意識が行きがちですが、相手が嫌がるのはコースですので、日頃からコースの意識を持つ事が大切です。

2)2ストライクまでは、微妙な高さに手を出さない。
 数で圧倒的に多いのはオーバーハンド投手です。このオーバーハンド投手が一番難しいのは、高さのコントロールです。つまり、一般的な投手の場合は、「高めいっぱい」と「低めいっぱい」は、狙ってもコントロールが難しいのです。打者にしてみれば、「高めいっぱい」と「低めいっぱい」は、その間に比べて、安打の可能性は、高くありません。最初から狙っているのならともかく、何も考えずに、最初からこれに手を出すのは、相手を助けるようなものです。抜群の制球をしてくる相手なら狙うのも良いですが、殆どの投手は、そうではありませんので、それを理解した上で打席に立ちましょう。

3)ファールで粘る。
 一般的には、このイメージが多いようですが、実は単純ではありません。何でもファールに出来る程のバットコントロールが出来るのであれば、ヒットを打つ事も出来るからです。「あわよくば四球を」なんて考えでこれをやると、殆ど失敗します。ファールは、「打ちに行ったが、それが出来ない」時の2次的対応ですので、ファールありきの考えはやめましょう。はっきり言いますが、負け組みの愚作です。
 経験上、ファールの多い選手の多くは好調です。味方なら、強引なバッティングにならないよう注意が必要ですが、逆なら脅威ですので、より、慎重な配球が必要になります。
 粘れる打者になるなら、「第一はヒッティング、それが無理ならファール」を、普段から徹底しましょう。 技術については、ファールの考え方を参考にして下さい。

4)揺さぶる。
 バントをする気が無くても、バントのふりをしてみましょう。もちろん、通常とおりバント処理の反応を確かめるのも大切ですが、より、大事なのは、投手の表情を見る事です。過去に、フィールディングの失敗で痛い目にあった経験があったりすると、結構、顔に出てしまうものです。こんな投手は、制球も乱れる可能性が高いので、大いに揺さぶりましょう。打率の高い選手でなければ、これが有効な攻撃になる事もあります。「打てなくても、何かしてくる」こんな意識の打者なら、相手に嫌がられますよね。

5)バットでコース確認。
 打席に入った時、相手が最も投げてくるコースにバットの芯を持っていき、あたかも、そこを狙っているような仕草を”露骨”に行い、それから構える。これは、プロの選手では時々見かけますが、学生野球ではあまり見かけません。しかし、効果は、学生野球の方が大きいでしょう。
 このやり方は、条件によって目的が異なります。「好投手」対「好打者」の場合は、単純に駆け引きとなりますが、「好投手」対「凡打者」の場合は、投手に得意なコースを投げにくくさせる効果と、実際にそのコースが来た時に打ちやすくする効果があります。但し、効果が有れば有る程、そのコース以外の配球が増えますので、その対応が出来なければ意味がありません。また、相手の得意なコースを潰す気なら、何もせずに投げさせて打った方が良いでしょう。(凡投手の場合は、この方法を使うまでもありません)
 この方法は、「外角低めの制球が抜群」など、そのままでは出塁も難しいような投手に対し、一定のプレッシャーを与える事が出来ます。

6)全力で1塁に走る
 当たり前の事ですが、これが意外に効果があります。”ぼてぼて”でも、バントでも、捕球した選手が投げようとして1塁を見た時、打者走者も目に入ります。この時、以外に早いと感じると、送球ミスの可能性が高まります。そうです、打ち損ねて悔しがっている暇など無いのです。どんな打球でも全力で走る習慣を付けましょう。




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