■■■家族旅行(父の故郷小豆島へ)■■■   2005年8月17日

 もう、2ヶ月以上前のことになりますが、6月始めに、要介護3となった父を連れ、小豆島へ家族旅行してきました。

 ちょっと前から、父が故郷の小豆島の小江と、現在住んでいる神戸とを、しょっちゅう勘違いするようになりました。例えば、郵便局へ行くのに、「渡し船で行く」と言ったり、大阪から来た妹が帰るときには、「船着場はわかるか?」とか「何で来たん?船か?」とか・・・。

母と妹は「???またや!車やないの!!」って顔を見合わすそうです。

 そんな父を毎日見ている母は、口ではイロイロ言ってますが、本質的に情に厚く優しい人です。そんな母が、遠慮がちに「お父さんを小豆島へ連れて行ってやりたいんやけど・・・。」と言い出しました。

 ほんとうのところ、病気がちの息子を抱えた妹と、離れて暮らす私は、「エ〜ッ!!」て感じでしたが、皆で協力して実現させようという事になりました。

 6月5日、当日は申し分ないお天気です。まだ暑さも厳しくない時季でしたから、ありがたいほどの快晴でした。

 たくさんのお土産、父の着替え、紙おむつなどを車に積み込み、出発〜〜。

 1時間半かかって、フェリー乗り場のある飾磨(姫路)へ到着しました。その間トイレ休憩2回。港へ着くとまたトイレ。ふ〜っ。

 そうこうしながらも、1時間40分の快適な船旅を終え、小豆島へ到着。(フェリーでのトイレは4回?5回??忘れてしまったけど、嘘みたいに多かったのを覚えています。そのお蔭で、旅行中は全く粗相もせず、たくさん持っていった着替えも出番がないくらいでした。)

 この旅の様子の一部はブログのココで紹介しています。

 父の田舎で海の幸をたくさんご馳走になり、オシャレなホテルで一泊しました。そのホテルへ、島のあちこちから親戚が訪ねてきてくれて、とてもうれしい思いでした。

 父の昔の記憶はとても鮮明で、昔話しの花が咲き、父の瞳は輝いて、笑顔がこぼれていました。笑顔を見ることが少なくなっていたので、このときばかりは、「小豆島へ連れて行きたい」と言い出してくれた母に、感謝しました。

 帰りの車も、みなさんに頂いたお土産でイッパイに〜。心配していたトラブルもなく、ホッとしました。みんな非常に疲れたのですが、思い出に残る素晴らしい旅となりました。

 帰宅した翌日、「みんなで、小豆島へ行ってきたこと覚えてる?」と聞いてみると、「あ〜ぁ、覚えとるがな。ヒロくんが運転しとったなぁ。」と。「きゃぁ〜!おかぁさん、覚えてるでぇ〜。すごいわ〜。」思わず叫んでしまいました。

 残念なことに、この記事をアップする8月17日頃には、父の頭の中から、小豆島旅行のことは消えてしまっているようです。

父の故郷は小豆島です。
小江というところから、渡し船に10分くらい乗って行く小さな島です。
周囲2.8km、22世帯のほんとうに小さな島です。
渡し船は、とくに時間が決まっていなくて、
人が来たらオジサンが船で迎えに来てくれる、そんなのどかな島です。
子供の頃、そこでいっぱい遊んだ思い出が、私の宝箱に詰まっています