トンネルの中で演奏を録音 (3/3) 

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MD で録音する場合について 

■ MD ならではの留意点も…

MD に録る際に、覚えておくと助かるかも知れない(!?)ことを幾つか書いてみます。
MDには、一曲単位で録音日時を記録する機能が附いていますので、折角ですから時刻
合わせは録音毎に行いたいものです。後々の管理の事を考えれば損は無いと思います。

しかし、録音した後で 2つのトラックを1つに合体する操作(トラックマークを消す)を行うと、
例えば、A 曲=2002.12.1、B 曲=2002.12.24だったとしても、B 曲の2002.12.24 の部分まで
全てA 曲の2002.12.1録音に置き換わってしまいます。この場合、直前の操作を取り消す
ことが出来なければ、後で再び分割(トラックマークを付ける)しても、元に戻りませんので
注意が必要です。

また、細かくは 各MD 機器の取扱説明書に載っているのですが、短い曲(12秒(ステレオ
録音時)、24秒(LP2録音時)、48秒(LP4録音時)以下)を録音した場合、後から消去しても
システム上の制約で無視されるため、録音できる残り時間は回復しません。

つまり、失敗などで 録音し直す場合には、上記の「短い曲」に該当しないだけの長さまで
録音を続けてから消去すれば、録音できる残り時間を無駄に減らさずに、新たな録音が
行えます。(表1)

それでも、録音の最小単位が2秒(ステレオ録音時)であるため、実際の録音時間が2秒
未満であっても2秒分(LP4 録音時では8秒分)のディスク スペースが使われます。

さらに、録音を停止し 再び録音を行う場合には、録音開始部分に2秒と録音終了部分に
2秒(ステレオ録音時)分のスペースが、それぞれデータ保護マージンとして使用されます。
このため、既録音のディスクに録音を追加すると、その度に最大で6秒(LP4 録音時では
24秒)分だけ録音可能な時間が短くなります。(~o~;ゞアハハ…細かいなぁ…

ディスクをクリーンに使いきりたい私は、消したい曲の1曲手前の曲の終わり付近で一時
停止し、そこから上書き録音することで、最大限に無駄なく 録音することを狙っています。
かなり面倒なので、やれないことも多いのですが…。(表2)

あと、ディスクに記録された音声データは、TOCと呼ばれるindex情報によって管理されて
いるため、録音や編集を行った後には TOCの書き換え作業が行われます。
TOCが正常に書き換えられなかった場合には、録音内容が失われることも有りますので
「TOC Edit」という表示が出ている間は、衝撃を加えたり、電源を抜いたりしないよう注意
してください。
 (表1)消去のイメージ  (表2)上書きのイメージ
 ↓録音↓済み↓領域↓
 |=====|===|=======|========|
   消去↓    消去↓
 |=====|xxx|=======|xxxxxxxx|
 短いと↓無視される
 |=====|xxx|=======|========|
 再び録音できる領域↑
 繋ぎ目に↓スペースが↓設けられている
 |=======|xx|========|xx|=====|

 繋ぎ目の手前から↓上書きすると…(^-^)v
 |======|===========|========|

長々書いた ついでに、MD の長時間モードであるLP2 とLP4 についても…。

従来より2倍、4倍長く録れる MDLP では、従来のステレオ録音や モノラル録音に用い
られる圧縮方式を発展させて、更に高効率な圧縮が可能な ATRAC3 が用いられます。
LP2 とLP4 では 共に1/10 の圧縮なのですが、同じ圧縮率なのに LP4 の方が二倍長く
録れます。そこには、音を間引く 圧縮とは異なる技術が有りました。

それは、独立 2chであるLP2 の片ch の信号波形から、もう片方のch の信号波形を差し
引いた信号波形のみを記録するため、LP2 に比べて情報量が半分に成るので 2倍長く
録れ、再生時には逆の処理で2ch が復元されるらしいです…?!よく知りませんが…(~へ~;
しかし、厳密に云うと独立した2ch 記録と完全に同じ録音には成らないハズなので、特に
音質が重要な録音には、ステレオ(標準)録音やLP2 で録ることが推奨されます…多分。
(^-^;ゞははは

そのLP 録音の音質ですが、私が生録音で使って居る範囲では、今のところ問題は感じ
ません。オカリーナの音も、実にリアルに録れています。高域のカスレを含む音を録ると
僅かに歪みとも思える音が含まれますが、特に問題とすべきレベルでは有りません。
もし歪っぽく感じる音を挙げるとしたら、それは複雑な声質の歌い声などでしょうか…!?
Next の演奏録音を含め、トンネル録音は今のところ録音は全てLP4 にて行っています。

音質以外の面で気になった点を二つ挙げますと、ニッカド系のバッテリーで録音していて
電圧が下がった場合、その電圧降下が急で正しいTOC が書き込まれないまま 動かなく
成ることがあり、その場合は後で電源を繋ぐと、ブランク ディスク(未録音)というTOC が
書き込まれて、録音されなかったことに成ることが有る点です。
(その点テープなら、回った分は確実に録れているよなぁ。。な〜んて最近おもいます)

また、待ち受け状態の携帯電話が近くにある場合、演奏にビブラートを交えたり、大きな
変動を加えた時や、風音が混じった時などに、録音が「ガサガサ…」といった雑音と共に
時々不安定に成る事が有る点です。(至近距離なら、もちろんパルス音のノイズが…)
解からないのは、近くの携帯電話の電源を切っていても稀に起こる点です。

ムズカシイことはサテ置き、コンパクトで取り扱いが容易で、光磁気ディスクならではの
耐久性も魅力的で、実に経済的で最高320分(5時間20分)ものデジタル高音質 連続
ステレオ録音が可能なMD は本当に有り難い存在だと思います。♪
2003.3.25 keiji

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