四国 瀬戸内しまなみ街道 旅行記 2004年3月 


「トト。讃岐うどんが食べたいな 」と長女

「いいよ 」と夫

「讃岐で。・・・・」と長女

「・・・・・・。 分かった。・・・・」と夫

そんな昨年冬の親子の会話からスタートした今回の四国行き。

長男高校1年終了、長女中学1年終了

瀬戸内しまなみ街道
平成16年3月24日(水)〜27日(土)  夜行寝台車中1泊+2泊3日の個人旅行

   確かに、本場の讃岐うどんてあんまり食べたことが無いな
   ラーメンや蕎麦は自分に基準になるようなモノが出来つつあるけど・・・・

   うどん?
   うどんって本場なら旨いのかな?

   水沢うどんや伊勢うどんには肩透かしを食っているのだが、どうするか
   よし、四国は家族での旅行経験が無いエリアだし行ってみるか!


◇でも欲張りな夫は、この旅行に、さらにたっぷり味付けをした。
 「とんでもない交通費をかけていくんだ。讃岐うどん、最低4〜5軒は寄りたいな」

 「瀬戸内なら尾道に行ってゆっくりしたいね」妻が提案。

 「尾道か、尾道といえば、父さんが学生時代にお世話になった後輩の家が長江町にあったな。
 寄って見ようかな。そう言えば尾道は最近ラーメンでも有名だったな。 筆頭はどの店だろう?」夫が独り言

 さらに、「序でに、しまなみ街道を通ってみたいな〜」妻。
 「瀬戸内海か!そうだ伯方島の塩ラーメンの話が最近TVで在ったな」夫

 「またラーメン!」と妻が返す。

 「いや〜、
 そうだ、地場の新鮮な魚料理も食べたいな。ラーメンは中間食さ」とりあえず誤魔化す夫

◇「今回は節約の為に宿は2日とも素泊まりだな
 夕食は2日とも当然外食になるから、豪華に地元の和食にしようかな? やっぱり、エリアから考えても海の幸が狙い目だろう」
 
 「温泉は今回無しか。 ム?、ちょっとマテよ。
 強行軍だが、1日目の宿泊先を愛媛の松山まで足を伸ばせば在るじゃないか
 最古の温泉『道後温泉』が」

 「距離的には何とかなりそうだ。いや無理矢理行くぞ!!」

 企画はどんどん埋まっていった。

◇「今回の宿泊は2日とも素泊まりだったな。朝食はどうしようかな?」

 「1日目は早朝の高松着だから
 朝から讃岐うどん巡りだからいいけど・・・・」

 「え?朝からうどん?」絶句の妻
 「そりゃそうさ。讃岐で1食でも多く食べたいからね」
 「・・・・・・・・・・」妻
 
 「2日目は松山市か?
 TVで紹介された面白いBFレストランが在ったな。
 そうだ!【もみの木】だ。ITで検索したらなんとか食事できそうな市内にある」と独り言
 
 「最終3日目の朝食は別料金だが、尾道の宿泊ホテルのBFがあるぞ。 ホテルがいいから期待も大だ!。
 朝の尾道水道を見ながらの食事はいいかも!」独り言は続く。

◇更に、
 「四国までどう行くかだが、費用的には飛行機での往復が一番安上がりだろうね
 しかし、3日間しか取れない今回の日程なら、1日目の午前中が移動だけで埋まってしまう空路での移動はもったいないな。
 何とか1日目の朝から動きたいよな〜」

 「そう言えば、 TV推理ドラマで観た【サンライズ瀬戸】という最新式のJR寝台特急が
 高松に早朝着く時刻で走っていたはずだな。」

 「飛行機と比べると、JRだと交通費が大幅増だが、時間には替えられない。
 初めての寝台特急も子供達には経験させたいし。 決定だな」
 
 「最終日の帰路は、広島辺りから飛行機が安上がりだけど、 時間的に夕方まで居たいから新幹線にしようか?
 それも最速の《のぞみ系》でゆっくり帰って来たいな。

 座れるか分からない自由席は危険だ。疲れが残らないようにしたいので指定席だな。
 あれ、今回は移動費が高く付くな〜。」

◇「ついでに帰路の新幹線はJR新尾道駅からじゃなく、 福山駅までJR尾道駅から在来線で一度移動して福山で途中下車し、
 福山城を観光して、それからJR福山駅から新幹線に乗ろうか」

 「JRの移動は楽だし、福山で食事もできるし、土産も買える。これで3日目も埋まった
 3日目は朝から昼過ぎまで尾道を足でゆっくり散策だ。風を感じられるぞ!」

 中盤からは夫の独壇場。全て企画し、事後発表だけ家族に報告し了承を得た

 さあ。出発!!


<交通手段>    往路    寝台特急《サンライズ瀬戸》 寝台席シングル2席、ツイン1席     東京駅〜高松駅 

                現地    駅レンタカー2日間利用。JR高松駅借り入れ〜JR新尾道駅返却

                        JR尾道駅〜JR福山駅はJR快速で移動

                 復路    《新幹線のぞみ》 指定席。     JR福山駅〜JR東京駅   の個人旅行
 

<費  用>   家族4人で合計  271,000円

評価 項     目 4人家族計
税込で
備      考


サンライズ
瀬戸
75,780 最新のJR寝台特急列車
人気があり、座席予約確保も1月前の開始直後でもきつかった。
レール&レンタカーで運賃2割引。東京〜高松が8,970円。
シングル個室を2部屋が特急券込みで9,450円。
ツイン寝台個室1部屋は2人計で21,000円。設備最新。居住性良い。禁煙室
JRトレンタ君 27,300円 カーナビ付、マツダのデミオ。

1日利用5,000円免責補償料1日1,000円各2日分+乗捨料高松駅〜新尾道駅14,000円
  ガソリン代 3,566円 33g


讃岐のうどん店   ハシゴは計6店
全て1日目に大満足の店ばかり

琴平神社 滞在時間なんと2時間10分Pも探せば無料があるゾ


道後温泉 2,480円 なんと言っても道後温泉本館がメインだが、周辺も充実
  高速代 3,300円 坂出市IC〜松山IC 約120km
宿泊
道後グランドホテル
17,608円 IT割引利用の直接申込。
素泊まり10畳和室4人1部屋16,200円。入湯税別

瀬戸内
しまなみ街道
4,450円 風光明媚。海が生きている。
問題は高速料金
。3島でICを乗降りしそれぞれの島内を周遊
宿
グリーンヒルホテル尾道
24,570円 近代的ホテルで尾道水道&駅が眼前の最高の立地。素泊まり。
ダブルベッド2部屋。
IT特別料金の直接申込で1部屋が11,700円。


尾道  ー  急坂と懐かしい町並み、
そして海の風景と人情。1日半ゆっくりできました

新幹線
のぞみ
62,760円 今回福山駅から東京駅まで乗車。昼間の3時間35分は長い?
禁煙車の特急指定席
は6,870円+尾道からの運賃8,820円

夕食 12,680円
1日目松山市の【すし徳】計6,780円

2日目尾道市の【季らく】計3,000円

3日目はいろいろ買い込んで新幹
線車中で計2,900円
土産 10,000円 今回も和菓子を中心に散財
  その他 4,000 オヤツ。市電。入湯料。渡船料。ロッカー代ロープウェイ

  <日 程>


     
1日目 3月24日(水)  晴れ

     自宅駅発 19:07 
  
  →  上野駅着 20:20

 駅構内レストランで高い夕食を摂る。
 車中食用に上野駅構内【らぽっぽ】のポテトアップルパイ700円を並んで購入          

 →  上野発 21:00  →  東京駅着 21:15

 →  サンライズ瀬戸 東京駅 22:00発


サンライズ瀬戸
寝台特急サンライズ瀬戸
国内最新のJRが誇る寝台特急列車
我が家の快適な(?)旅は、優雅に個室寝台で始まった。
シングルよりはツインの2人用個室が広くお勧め。

造りがしっかりしていて、音の遮断性も良く、プライベート空間を維持できる
内装が綺麗で、昔のカーテンだけの旧タイプ式の2段ベットとは段違いのよさ。
間接照明や目ざまし時計、スリッパや浴衣まである。
窓枠も広く眺望がいい
シングル&ツインとも上下2段ベッドだが互いを意識する事はない丁重な造りで快適

とは言え、個室はやはり狭い。
だが
その窮屈さと振動に慣れてくると、足を伸ばしていつのまにか夢の中へと突入し、
そのまま静岡、名古屋、大阪、神戸と過ぎたようだ

  → 5:20  岡山付近

 目を覚まし、ワイドな車窓から外を眺めていると、朝明けきらぬ曇天の中で
 薄ぼんやりと見える民家の屋根の形に目が行く。独特な形で既に関東圏ではないことを自覚させながら後方に過ぎ去る風景が連続する。
 圧倒される地方色は、旅行気分を高揚させてくれる。岡山といえば横溝正史か?



     2日目 3月25日(木)  曇り夕方より雨

 →  香川県高松駅着 8:00

 さっそく予約した駅レンタカーを利用。車はマツダのデミオ。カーナビ付き。

 これがとんでもないふざけたカーナビで、古くて全く役に立たないシロモノ。
 高松はもちろん初めて(夫は2度目だが)、
 全く知らない讃岐うどん店を、短時間で梯子したかった旅行なのに、
 結局、カーナビを諦め、夫の第六感だけが頼りの人間カーナビでの旅となった。



 以下は今回の旅行の大目的の《讃岐うどん食べ歩き》顛末記

8:40着 【さか枝】 高松市 1軒目 ★★ 市内人気店は完全セルフ系。
9:20着 【蒲生 坂出市 2軒目 ★★★ 超有名店
10:00着 【なかむら】 丸亀市 3軒目 ★★ 超有名店は辿り着くのが大変
10:40着 【山越】 綾歌郡 4軒目 ★★★ さぬきと言えば筆頭に名が挙がる製麺所系
11:20着 【田村】 綾歌郡 5軒目 ★★ 地場さん小麦粉使用の実力派
14:40着 【宮武】 仲多度郡 6軒目 ★★★ あつあつ、ひやひや、の発祥店
全てうどん玉は小。
どの店もコシがあって美味くて、各々変化もあって本場の凄さを実感。讃岐は本当に凄い

今回の店評価は家族4人とも全く一致


 讃岐うどん食べ歩きの5件目【田村】と6軒目【宮武】の間に、 琴平神社に立ち寄り、観光
  12:20〜14:30


【琴平神社】 ★★
こんぴらさん参堂は桜七分先
本社まで785段の階段数。
「疲れたら途中で引き返そう」と思っていた夫は
最後まで登る気では無かったが子供達との会話の弾みでとうとう本社まで参拝してしまった。
観光客も多く、夫には30年ぶり、妻にも25年ぶりのこんぴらさんだった。

今年は桜の開花が早く、見ごろでした
参道の両側に綺麗な華となって上り下りする参拝客を元気付けてくれた
うどんで満腹の体にはいい運動だった。
おかげで最後のうどん店【宮武】迄には4人とも食欲が回復したようだ
ゆっくりと参拝したので往復で2時間以上もかかったが、
うどん屋さん巡りの1日だけにしては勿体無いのでそれも由とした。
が、さすがに奥社まで行く元気は無かった
山内で【5人百姓】の鼈甲飴を購入。


 琴平発 14:30→ 讃岐うどんや6軒目【宮武】  → 善通寺IC発 15:10   〜 (四国高速道)

 ・・高速道は通行車両が少ないので運転が楽、

 少雨の中、ラジオから韓国語のFMが入り車内は盛り上がって大騒ぎ・・
 そして運転者以外の同乗者は夢の中へ・・・・・
 県境を越える。愛媛県に入る
                                  〜  愛媛県松山IC着  16:50


 → 松山市内突入と同時に雨は上がったが、県庁所在地故か夕方の大渋滞に嵌る

 →  道後温泉着 18:00

 →  宿の【道後グランド・H】着 18:05


 【道後グランドホテル】 ★
 
 1日目の宿泊ホテル

 6階建ての4Fでの素泊まりは4人1部屋の和室。
 旅館街からは少し離れる立地
 料金格安で選択した宿が
 坊ちゃんとマドンナの衣装で出迎えてくれ趣きがあり。
 最近のTBSテレビの温泉宿特集≠ナなんと大賞を貰ったらしい。

 建物は決して豪華とはいえないが清潔。
 中居さんをはじめフロントの対応が良く満足。
 素泊まりなのに夜食を用意してくれたのにはビックリ。道後温泉駅から歩7分。
 玄関前右手に新設の無料足湯あり




 → 宿発18:30・・徒歩で温泉街に向かい、暫く散策・・

 → 道後温泉本館と商店街(坊ちゃん団子を店内で食し)をブラブラし、
 道後温泉駅前のからくり時計の演奏を約5分見てから市電に乗り


 道後温泉駅・・市内路面電車で・・・繁華街・大街道着18:40 →夕食

 【すし徳】 ★★★
松山すし徳
 松山市内一の繁華街の大街道にある

 上握り 1,550円。
 上チラシ 1,350円。
 関アジの刺身 1,350円。

 ネタが新鮮で、分厚く大満足。
 噂の関アジも奮発して注文してしまいました
 そして、その身のプリプリ感を実感しました。
 店内は入り口の雰囲気と違って高級感&清潔感が一杯でゆっくり出来ました。
 わざわざ市電に乗って、宿から繁華街・大街道まで出て来た甲斐がありました。




 →  大街道発  20:20  ・・(路面電車)・・  道後温泉駅着  20:30

 →  宿着 20:35   →  大浴場で入浴して就寝  21:30頃



       
3日目 3月26日(金)  晴れ

     5:30  起床 

 →  5:50 宿から道後温泉本館へ徒歩で3分

 【道後温泉本館 ★★★
 道後温泉本館2F休憩室
 神の湯入浴+2F大広間の休憩で入場料620円。
 宿泊先での購入で割安になりました

 宿の浴衣のまま温泉街に外出。館内ではゆっくりしました

 まず2Fに案内され、着替えの浴衣を渡され籠の中へ。
 1Fで男女別に入浴後、再び専用階段で2F座敷席へ戻る。

 湯冷めを待ちながら休憩室で、お茶&煎餅の接待を受け、
 その後2F『皇室の間』と3F『坊ちゃんの間』を案内者同行で見学。

 宿泊日の昨日夜に入浴する手も在ったが、
 旅館のフロントで聞いた所。
 夕方や夜は温泉街の宿泊客の利用が多いので止めたほうがいいとの忠告。
 予定を変更しての翌日早朝、開館直後の朝6時入浴を選んだ。
 それでも地元&観光客が入り乱れての1Fでの入浴はダイナミック



  7:00 温泉本館発   →  7:05 宿着   →  7:25宿 車で出発

 →  市内南循環道路沿いのレストラン【もみの木】  7:55着


 もみの木】 ★★

 朝食BF1人 600円   8:00〜
 県内では知られた、朝食食べ放題のレストランには大満足。
 朝から満席の店内は平均以上の品揃えとお手ごろ感が一杯。


  レストラン発 8:40   → 今治市 今治北IC着 9:40

 奥道後から今治市に抜ける。今治ICから高速道に入る
 とうとう瀬戸内海を横断する。
 天候は快晴。風も無く素晴らしい眺望が展開する

  →瀬戸内しまなみ街道・・

 来島海峡SAより来島大橋を展望。船舶の往来が手にとるような距離。
 バックの大橋も美しい景観を見せてくれる。天気快晴・・

 →  伯方島IC着 10:20   →  木浦港【さんわ】 11:10着


 【伯方島・さんわ】 ★★★

 塩ラーメン 450円
 最近TVに連続登場で、全国区の塩ラーメンの有名店はこの島の小さな港際に立つ。
 塩ラーメンの認識が変わるほどの味は地元産伯方の塩を当然使用。

 こんな辺鄙な(失礼)な小漁港に県外ナンバーの客が多い。
 ラーメンは大収穫。塩ラーメンてこんなに美味しいんですね、食材が良いんでしょうね
 わざわざこの小島に立ち寄ったかいあった昼時。


 →  伯方島 IC11:50発    →  大三島IC着 12:00・・

 晴天に恵まれ
 多田羅しまなみ公園から多田羅大橋と瀬戸内の島々を展望。

 海の色がいい。濃いグリーンで簡単には絵に起こせない色。

 売店で販売している柑橘系の多さに夫婦は感嘆。さらにその価格にビックリ。
 今日が帰郷日ならと互いに言い合った

 →  大掴祇神社参拝  →  大三島IC発 14:00    →  向島IC着 14:30

 →  向島の尾道渡船前に到着。

 対岸には、30年ほど前に見た尾道がはっきり見える、 
 大三島を発ってから昼寝を始めた妻と子供達を起こす

此処からは尾道水道越しに対岸の尾道市内全域を展望。夫には懐かしい眺め
映画『あした』での呼子浜(架空地)の船着場待合室となった現バス待合所付近を散策

 →15:00尾道大橋・・いよいよ本州・・尾道市内に突入する

 →15:10尾道市内【朱華園】着


【朱華園】 ★
 ラーメン 460円
 尾道ラーメンを世に知らしめた超有名店は清潔な店。
 翌日の土曜日には店頭に大行列が出来ていたが、本日金曜日の夕刻時は満員で外待ちは無し。
 でも我が家の評価は今ひとつ。餃子も具の肉が多いが特徴無し
 接客は良かったが。
  → 【朱華園】発  → 15:40 【浄土寺】着   →宿【グリーンヒル尾道ホテル】着 16:10


 【グリーンヒルホテル尾道】 ★★
 グリーンヒル尾道ホテル
 2日目の宿泊ホテル
 尾道駅と向島渡船の発着所、さらに尾道水道を眼前に見渡す超好立地の市内最新ホテル。
 その立地だけですでに★★獲得。

 6F建ての6Fダブルベッドルーム2部屋に素泊まり。
 2部屋とも尾道水道側で朝夕の眺望は絶景そのもの。
 我が家の「禁煙室希望」に出来るだけ答えてくれたサービスにも感謝。
 設備は平均以上の豪華さ。
 外観もごらんのとおりの奇抜さ
 食事は平凡でお勧めしないが。





 →16:40 夫はレンタカー返却のため新尾道駅着 16:55
  この間夫以外の3人は3人だけで向島渡船で向島を散策

 → 夫は返却後JR新尾道駅から路線バスで(長江経由)尾道駅帰着17:30

 長江の町並みをバスの車窓から眺め30年前の風景を思い出そうとする
 夫は大学卒業時、
 この尾道の長江に住む大学のゼミの後輩宅に数日お世話になってこの辺りを散策した過去が在るのです。
 「あそこの辺りかな?」「あの角を入るんだったっけ?」「いや、あの小道だ」
 でも正確には分かりませんでした。
 町も記憶も30年の歳月を経ているのです
 不思議なもので、そのお宅とは今でも年賀のやりとりが途絶えません。

 → 家族4人が合流して整備された(されすぎた?)ウオーターフロントへ
  ゆっくりと散策しながら(長女には長すぎ〜と批判されたが)

 → 18:40 夕食処【季らく】 19:30着


 【季らく】 ★★
 季らくのタコ天婦羅と鯛めし
 夫婦で営むお店で居酒屋風で観光客の利用は余り見られない
 ネタが新鮮なので地元の珍しい、美味しいものを安価で食べれる

  タコの天婦羅 1,000円。
  鯛めし 750円。
  シャコ飯 450円。
  穴子飯 450円。

  どれも小ぶりなネタを使っているが新鮮だし安い。
  タコは歯ごたえあり。穴場です 

  → 夜の商店街を再び散策しながら 21:00宿着

  → シャワーを浴び、TVを観ながら

  → 22:00頃就寝


      4日目 3月27日(土)  晴れ

    7:00起床   

  → ホテル2Fレストラン【ドウ・メーム】で朝食BF 1,200円(サ&税込)

  → 9:00 宿発 荷物は駅コインロッカーに預け、さあ!・

  今日はほぼ一日、坂の続く小路地と尾道水道サイドを手ぶらでゆっくり徒歩での散策計画
  これが今回の旅のもう一つの大目的
  先ずは、JR尾道駅を北に見て、山側へ駅右手の踏切を渡る。
  尾道文学の小道


  【尾道散策】 ★★★
   日本タンポポ

  大林宣彦監督の尾道作品を思い出しながらの散策。

  尾道水道に沿って、小さな小路と坂が迷路のように続き、古寺や民家が風情を醸し出し、造船所当たりからの油っぽい匂いが漂い
  JR在来線や幾つかの渡船の行き交う風景と、そこから生まれる音色が何故か郷愁を誘う叙情豊かな街。

   好きです。夫にとっては30年ぶりの散策。家族で歩くのもイイ
  夫は数十年前にこの尾道に初めて訪れた際には、大学の後輩の家に数日お世話になって、
  その後輩の案内でこのエリアを歩いた。
  今回は新尾道駅でレンタカーを返却し、前日15時から散策を開始、
  宿はもちろん尾道水道の真前のホテル。夜も尾道水道際の市街を出歩き、  
  本日は朝から本格的に半日以上を迷路のような路地を歩く日程。
  途中では渡船を又使って向島まで往復。ゆっくりとした一日でした

  長女と長男はこの散策中にニホンタンポポを発見。
  路地や階段は整備されているので勾配は急だが歩きやすい。
  路地の民家も遊び心一杯で出迎えてくれる。

  変形柑橘を作って観光客に?見えるような家の前に置いたりして、無言の歓迎をしてくれた
  ここは猫と自転車が良く似合う場所が結構多い。
  時々観光客とすれ違う。互いに民家の軒下や塀際を覗き込むようにして通り過ぎるが家主さんは気にかけるそぶりも見せない大らかさ。
  JRの線路を通過する電車の音と、尾道水道を行き来する渡船の船音で数時代前まで遡ってしまう異次元な空間。
  路地では地元の子供や御じいさんに声をかけられ、子供達は暫く話し込み愉しいひと時を。
  途中、長女はあまりの急坂と石段の連続に幾度も座り込み、ため息をつく。
  この子、体力不足です


 千光寺】 ★★

  尾道のシンボル
  今年の桜は開花が早く既に七分咲き、春うららかな絶好の陽気の中で、ロープーウエーは観光客で一杯。頂上からの見晴らしも見事



 【御袖天満宮】 
 御袖天満宮の石段 小路で見つけた変わった形の柑橘  
  映画《 転校生 》で2人が転げ落ちた石段で、一人盛り上がって寝転ぶ夫に呆然の子供達


 【尾道渡船】 ★★

 映画《 さびしんぼう 》で登場する渡船場。
 1人100円の渡船料で向島へ渡る。これこそ尾道ならではの風情。
 渡船はピストン輸送で往復するので待つ時間も数分で次便が出航する。

 そして数分で向島の兼吉桟橋に到着。

 向島で切符を渡し改札を出ると、目の前に
 映画『あした』のロケで使われた呼子浜の渡船の待合室が正面に見える。

 ロケ終了後にここに移設されたらしい。
 夫はこの『あした』の映画が大好き。
 映画は浮世離れした話なのだが、情感たっぷりのシーンの連続が好き。
 映画の待合室は、現在はバス停で使われているが、ロケ時の地図などはそのままで掲示、
 眺めてみるとこうだったのか?と感心。また映画を観よう


 【住田パン店】 ★★

 向島にある手作りパンの小さなお店は、渡船場から真っ直ぐに、
 小さな商店街を数分歩くと右側にある65歳の嫁さんと85歳のお姑さんが営むお店。

 決して上品な出来ではないが、安くて懐かしい味のパン。
 パンを数点とラスクを購入して、ふと奥を見ると小さなテーブルがあった。
 「店内で食べていいですか?」徒歩での散策に疲れた夫の一言に
 「いいわよ。今奥に席を作るからね」と快く応じてくれた。
 よかったな〜ゆっくり食事できる。
 と子供たちに話して、追加で飲み物を購入して、店奥のテーブルに4人が着く

 そして買ったばかりのパンを広げていると、
 御2人が店先を離れて寄ってきて、話し掛けてきた。
 お嫁さんが「今日はケーキの出来が悪いからそれ半額でいいや」。
 なんとも気前がいい。そういえば未だ、代金を払っていなかったっけ

 後ろから来たお姑さんは
 「わたしゃ、今日も朝からケーキを作っているんだよ。このマドレーヌも作ったんじゃよ」
 とマドレーヌをテーブルに置く。無料だという。

 お嫁さんは
 「あんたたちゃ、どこからきたんじゃ。」
 「ほう、千葉。そうか。これ売り物じゃないけど食べな」と
 地場産の巨大な柑橘類を3個テーブルに出してくれた。

 『【安政柑(あんせいかん)』という種類の柑橘らしい。嫁さんが剥いてくれる歓待ぶり。
 ご馳走になりながら、話が弾みに弾み、愉しい&長い昼食となった。

 夫は、長江の後輩宅に昔宿を借り、その時もこのエリアにも足を伸ばした事
 妻が文学少女で尾道に憧れていた事など
 余り、人に話したことが無いような話が何の躊躇いも無く出てしまったひと時

 途中お婆さんは
 「わたしゃ、今日も朝からケーキを作っているんだよ。このマドレーヌも作ったんじゃよ」を連発
 楽しい時間だった。いかにも尾道らしい思い出が出来た

 この店を出てから
 これも映画《 ふたり 》に出てくる丘を回りこんで、
 途中長女が路地の民家に生っている金柑を数個失敬したりして、
 向島の福本渡船場へ到着、そこから(1人100円)再び尾道駅前に渡船で戻る。
 のんびりとした、向島での小旅行だった


 【福本渡船】 ★★

 船の叔父さんと我が家の妻&長女は既に昨日以来の知り合いらしく、親しそうに言葉を交わす。
 そういえば昨夕も夫を除いてこの船に乗ったんだ。100円

 14:00 →  ・・ 5分で。宿泊したホテルを海側から眺めながら ・・  尾道駅前着  →発

 お土産と帰りの新幹線車中で食べる夕食の仕入れに、昨夜散歩し
尾道商店街に繰り出す


 【桂馬】 ★
 蒲鉾で知られる有名店は週末の為か行列。特に柿天で有名。
 が、格別のことは無い。折詰め目セットの尾道つづり1,312円購入。新幹線車中で食べる


 【? 】 ★★★

 店頭で試食販売していたタコ&シタビラメの揚げ物1パック各500円これが抜群の味。
 店の名前が?なのが残念。
 商店街を駅から行くと【桂馬】より先数十メートル先右側にあった


 【からさわ】 ★★

 手作りのアイスクリーム店はワッフルコーンが美味い。
 ここも満員で大行列。春にしては陽気のイイ店外はアイスが解けやすいので店内で完食
 再びぶらぶら


 【尾道のラーメン店】

 土曜日の今日は市内のあちこちで行列を発見。
 その行列の先は全てラーメン屋。尾道ラーメン人気はもはや全国的だ。

 昨日の【朱華園】だけではない。何処も行列

 商店街を離れ、尾道水道沿いを海を見ながら尾道駅に戻る
 ロッカーに預けた荷物を引き取り駅構内に入る

 →  尾道駅着15:15 →発15:23

 →  在来線のシティ・ライナーで福山駅着15:45

 →  16:00 駅前ラーメン【七福】


 【七福】 ★★★

 JR福山駅前ロータリーから福山城の反対に歩3分の食堂街にある食堂風

  塩ラーメン 450円
  醤油ラーメン 450円
  お握り 100円
 福山のラーメンなら此処と思った店が大当たり。大満足
 チャーシューが旨いし、塩ラーメンのスープが抜群。

 奥さんが話好きで食事後の我が家とカウンター越しに長話。
 丁度客足も我が家で切れたらしく、ご夫婦でカウンター内から話しかけてくる。

 我が家の今回の旅行内容を聞き、
 「家族で旅行か。いいね〜。」
 「うちも旦那と時々出かけるんだよ。瀬戸内はいいとこだよ」
 と、近場の観光地を幾つか教えてくれる。

 夫が尾道や伯方島のラーメンの話をすると
 自家製のラーメンのスープの取り方を話してくれたり、愉しく話した食事タイムでした。

 なんて、気さくなご夫婦なんだろ。
 ここでカウンター上にあったお握りを車中での夕食用に4個購入。


 ・・・福山駅に戻り、福山城を観て、駅構内の食品街で土産品を購入。

 →  福山駅発18:05  ・・  新幹線のぞみ指定席 ・・

 車中で尾道商店街で購入の食材と
 【ラーメン七福】で購入したお握り、
 【住田パン屋】で購入したラスク1袋と
 お婆さんに貰った巨大な柑橘(安政柑)1個を広げ食事・・

 →  21:45 東京駅着   → 自宅着 23:45


       < 総  評 > 

 今回、事前に尾道を子供達に知ってもらう為に、 大林宣彦監督の尾道3部作の内の2本《 さびしんぼう 》、《 転校生 》、 同じく新尾道3部作の内の1本《 あした 》の計3本の映画を

 レンタルショップで借り、旅行前に自宅で鑑賞。

 事前情報をしっかりため込んでの尾道巡りでしたが、

 ■4人でゆっくり出来て、人との触れ合う機会が多くて本当に愉しい旅でした。

 ■讃岐うどんは弾力があって格段に旨かった。各お店も個性豊か。出来たらもう一度食べたい店ばかり

 ■瀬戸内しまなみ街道と尾道は天気がよく散策日和り。いい思い出が沢山出来ました

 ■夫は、最終日昔学生時代に御世話になった尾道の長江にあるD宅に立ち寄りたかったけど、 直前のTEL連絡がとれずに叶いませんでした。これが心残り