そうしたら、パパが「よしっ、ハッピーがウマク出られる
ようにしてあげるかっ!よっしゃ!」ってなんだか気合
を入れてノコギリを使ってなにやら始めた。
「ハッピー、さあ、これでだいじょうぶだろう?」って
パパは得意げに僕に話しかけた。
カーテンをはずして、周りをガイドしてくれたんだけど、
僕はますます近寄りがたく、遠目に眺めるだけだった。
そんな僕を見てパパはがっかりした。
『パパ、ごめんね、僕はやっぱり臆病者なのかも
しれない、せっかく汗流して作ってくれたのに、ごめんなさい』
だからという訳でもないけど、お休みの前の日の金曜日
って、何故か朝からうきうきしちゃって。。。
「花金」って言葉があるけど、きっとこんな場合のことを
言うのかな?
ところが、あの事故以来、ままは会社から帰り、僕に
夜ごはんを食べさせた後、お散歩に連れて行って
くれるようになった。
ままはきっとお仕事で疲れてると思うのに・・・
僕はままに悪いなあと思いながらも、ご飯を食べ終えた
後、ままの顔をじ〜っと見つめて玄関の方へ移動する。
実を言うと、今までは、食べた後は必ずサンルームの
トイレ用ドアーからお外に出て、用を足していたし、
後はちょっと退屈したりすると、ネコの額のような
とても小さなお庭だけど、お外が見たくて、気分次第で
出たり入ったりしていた。
でも、エリザベスカラーが気になって僕はあの穴へ
突進できなくなった。
平成16年4月23日の金曜日。
今日は金曜日だ。
ということは、ままは明日はおやすみなんだ♪
嬉しいな♪
ままは普段は東京までお仕事に行ってるから、
お散歩はしてくれない。
でも、土曜日、日曜日、そして、祝日や祭日のおやすみには
ままがお散歩に連れて行ってくれるんだ。
パパのお散歩と違う所は、たくさん走ってくれること。
そして、いっぱいお歌を唄うこと。
でも、パパに比べるとお散歩の時間が短いんだよね。
僕もかなり我儘を言ってるような気がする。
でも、かなり正直者だとも思うけれど。。。
パパやままは「ハ;ツピーだいじょうぶよ」って何度も
声をかけてくれ、僕もその度に挑戦した。
でも、どうしてもその一歩が踏み出せないでいた。
僕はお外を眺めながら、思った。
『パパがせっかく作ってくれたのになあ・・・
僕ってどうして、こんななんだろう・・・。』
夜ご飯を食べた後、ままがお散歩に連れて行ってくれる前に
一応僕はいつもの習慣でこの穴に近付く。
そして、またなんでかな?と考える。
その度に考える。
明日はきっと頑張るぞってね。
そんなこんなで、この週末を迎えた。