平成16年4月21日の水曜日。
先週までは「ハッピーおいで〜」と呼ばれても、
なんだか身体が思うようにゆかず、1回目ではとても
そばに行けなかった。
何度も呼ばれてもっそり起き出す。
そんな感じだった。
でも、今朝はパパが洗面台へと向かった時、「そういえば、
お顔をずーっとこのところ拭いてもらってなかった事を
思い出した。
だから、僕はとことこパパの後を追っかけた。
そうすると、パパは「ハッピー、お顔を拭いてもらいに
きたのかあ?もう大丈夫かあ?」って、ちょっと心配そうに
僕の顔を覗きこんだ。
平成16年4月19日の月曜日。
僕は昨日の余韻が今日も続いており、朝からとてもご機嫌
だった。
なんだか急に元気が出てきたみたいなんだ。
だって、、ままが朝お仕事に出かけるときも、玄関までお見送り
するのがきつくて、先週までは、ハウスにじっとうずくまっていたんだ。
でもね、今日はちゃんと「いってらっしゃ〜い」ができたんだもの。
そして、ままが「ただいまあ」って元気よくかえって来た時も
玄関で既にお座りしてお出迎え。
いつもは吠えない僕なのに、嬉しくて思わず「ワン♪」と一声
鳴いて「まま、おかえりなさ〜い」って、ちゃんと言えたんだよ。
ままはとても喜んで「ハッピー、いい子にしてた〜」って
僕のこといきなり抱っこして、僕も嬉しくてヒシとしがみついた。
そして、きっと心だってある。
加害者犬のラブは、あの事があってからというもの、
自分から決してごはんを要求しなくなったそうだ。
きっと反省しているんだと思う。
僕も一応これでも反省したんだよ。
わんだって、ご機嫌なときもあれば、不機嫌なときもある。
だからこそ、ノーリードでのドッグランでは、
慎重に行動しようね。
平成16年4月22日の木曜日。
僕はいつもの習慣が大体戻ってきたようだ。
ただごはんは、食べやすいようにままがドライフードは
止めて、缶詰だけにしてくれ、足りない分大好きな
ジャーキーを加えてくれた。
お蔭で食欲も出てきたし、ちょっと痩せた僕も元に
戻せるかもしれない。
今度のことで、僕は本当に色々考えさせられた。
人間もわんもきっと考えることって、同じなんじゃないか
なあって。
嬉しい時は、舌をぺろぺろ舐めて、怒ってる時は
背を向けて、楽しい時は歯をむき出しにして、笑えるし、
悲しい時は目をじっと伏せて「ウォーン、キャイーン」と泣く。
哀しい時には眼を細めて遠くを見つめる事もできる。
だって、あのアクシデント以来、少しでも顔のそばに手や
物が近付くと、ビクッとしていたからね。
でも、パパは懲りずに毎朝「ハルピー、おいで〜、
お顔を拭こうねえ」と僕を呼び続けていた。
今朝も、実を言うと僕は「大丈夫かあ?」って覗き込まれたとき、
「どうしよかな?」と一瞬首をかしげて迷った。
でも、『きっと、パパだから(ままだとちょっと不安、だって
こないだブキだ、ブキだって騒いでいたもの)大丈夫さ、
うん、きっと痛くなんかないよね』と、心に言い聞かせ、そーっと
パパの顔を見た。
そうしたら、パパはニコニコしながら、「ハッピーはお利口さんだねえ、
きれいきれいしに来たんだよねえ」と話しかけてきた。
もうダメ!後戻りはできないよ〜
パパは柔らかいタオルでていねいにふんわりと、ちょうど蝶が
花びらを嗅ぐかのように、僕の顔をなでた。
やっぱり、パパは上手だなあ。
もう大丈夫さ!明日もきっとね。
平成16年4月20日の火曜日。
お昼間のお散歩が15分から20分くらいに延びた。
いつものコースとは少し違うけれど、回復するまでは
仕方のないことなんだって、僕は胸に言い聞かせた。
いつもはパパとのお散歩の時は、たいてい長く、
たっぷり1時間はするんだけれど、疲れて熱でも
出たらそれこそ大変だし、グッとここは我慢の子だ。
夜のお散歩はままの担当。
街灯があるけれど、所々電球が切れてて、暗い所が
あるんだ。だから、ままは嫌いな眼鏡を仕方なく
付けてのお散歩だ。
夜は暗いから、危ないものね