第一訓練が終わると、パパやままが口を揃えて
「ハッピー、いい子だったねえ、お利口さんねえ」と
何度も言ってくれた。
でもね、本音を言うと僕まったく自身がないんだ。
多分、、突っ走ったのはレバー欲しさからだと思う。
だから、第2訓練でレバー無しになった時には???
僕って食い意地が張ってるのかなあ?
おおー、恥ずかしいことを口走ってしまった。
今日は走りっぱなしだよ、もう〜。
「ハッピー、まさか〜でしょう。スーパーマンじゃないんだから、
いくらパパだってそれは無理よ。
実はコツコツ造ってたの。」
ままは嬉しそうに僕にバラシタ。
『えっ、でもでも僕行けるかなあ?』
パパが部屋側、ままが庭側で、僕の「トイレ脱出作戦」が
始まった。
やまびこ公園では、しばらく見ない間に「サツキ」が
咲いていた。
僕はお花が大好きだから、くんくんとお花の匂いを
嗅いでばかりいた。
お家でもシクラメンが大好きで、鼻を花にくっつけ
(これって面白い?)遊ぶんだ。
くんくんしていると、、突然大きいわんちゃんが向こうから
やってきた。
僕はどういうわけか平気だった。
病院でも隣に大きいわんちゃんが来たりするんだけど、
怖くはないんだ。
どうしてなのか分からない。
あんなことがあったのに、何故?
僕は心に聞いてみたけれど、答えてくれない。
多分、僕は根っからのワン好きなのかもしれない。
平成16年4月24日の土曜日。
今日は嬉しい土曜日だ。
ままと今日は朝からお散歩できる♪
いつもの夜のコースかなあ?どうかなあ?と
僕は思いながら玄関を出た。
右に折れなかった!ということはいつものやまびこ公園かな?
やったあ〜♪
ウキウキ♪
『今日は嬉しい土曜日さ♪ままと一緒のお散歩さ♪
イッチニ!ワンツー!楽しいな♪』
僕は少しはよくなってるのかも?って思った。
だって、今日のお散歩の時間は長かったよ。
と言っても、途中でままが抱っこをしてくれたり、ベンチで休憩
したりしたんだけどさ。
ままがお庭から「ハッピーおいで〜」と言っている。
どうしよう、と迷っていたら、いきなり、おいしい匂いがしてきた。
あっ、それって、僕が大好きなスナックボーイ(レバーカット)だ♪
一瞬怖さを忘れて、ままの方へ突進した。
今度は逆にパパがお部屋から「ハッピー、おいで〜」と呼んでいる。
僕はまたもやまんまと引っかかってしまった。
僕ってなんて単純なんだろう。
一目散に「ネコまっしぐら!」いや「犬まっしぐら」状態で
走った。坂だということも忘れて。
あのヒサ(エリザベスカラー)がぶつかるのもなんのその。
でも、ままは大慌てで僕を引き寄せ、抱っこした。
ままは、アレ以来大きいワンちゃんに対して、とても
敏感になった。
まま自身は元々大きいワンちゃんは好きなんだって。
でもね、僕に対しては今は治療中だしね、神経質に
なっているみたい。
お散歩が終わって、家に着くと、なにやらパパがまた
ノコギリ片手にゴリゴリやっている。
改造計画第2弾。
ガイドをもう少し広げてくれたみたい。
そして、お外の縁台から斜めの板が、そう滑り台の
ようなモノが造られていた。
「お散歩の間に?あんな短い間に?ねえ、パパって
すごいね!」