毎年何かしら、そこのお店では買っている。
今年は、一見テーブルセンターに見える掛けタオルや、それこそテーブル
センターをままは求めた。
前者は、プリントではなく、織物なので、確かにテーブルセンターや、中には
額に入れて飾る人もいると言う。
新物が入荷したばかりで、一点物ばかりだ。
このお店は、最初はままよりもどちらかと言うと宇実お姉ちゃんの方が
お気に入りだった。
ところが、ままは回を重ねるごとにだんだん好きになっていったみたいだ。
だってね、今回はたくさん買ったんだよ。
あれにこれにあれにetc.
ままは、もう随分年なのにいつまでも経っても少女趣味から抜けられず、
パパがお外で待っているのをいいことに、まるでおままごとのような、木製の
ピノキオみたいな鼻ではないけれど、そんな感じの身体の手足が自由に
折り曲げられるお人形と、テーブルセットを思い切って買ってしまった。

ここがペットルームなんだ

大体ままは運動が苦手ときているから、僕は無理に勧めないよ。
だって、それでストレスがたまるようじゃあ何にもならないからね。
以前はそれでもゴルフをやっていたけれど、最近はトント
ご無沙汰みたいだしね。
きっと成績があまり良くなかったのだろうか?

うーん、そろそろ出かけるかアー
夕飯はこのホテルはセットされていないので、ホテル内のレストランで
食べてもいいし、外食でもオッケーなんだ。
今日はお外で食べて、明日は料理の鉄人中村孝明氏のプロデュースに
よる伝統的な和食や新しい創作料理が楽しめる「アヴァン」を
予約している。
今夜は、銀座通りにある中国料理「赤坂 榮林」に7時に
予約をしていたので、
徒歩で5分位だし、7時10分前にはホテルを出た。
えーっ、僕はー?
だって、今回の僕の病気だって、そうだもの。
きっと軽井沢でリフレッシュすると良くなる!
そう思って僕を連れてきたんだものね。
そうなのさ!僕はこうして元気だもの。
今のところね・・・

ほわーん・・・あくびをしながら「やっぱり歩き疲れたわねえー」と
ままは足をさすっている。
普段あまり歩くことがないものねえ。
ままは僕のお散歩はお休みの時だけだからね。
「運動不足です。」って、こないだの人間ドックでも結果表に
書かれていたくらいだからね。
普段のお仕事は1日中椅子に座りっぱなしだし、行き帰りの
通勤で少し歩くだけだし、確かに言えてるよね。
時計を見ると、なんと3時を回っていた。
もうチェックインの時間になっている。
色んなたくさんのお店を廻ったから、あっという間に時計の針は進んだ。

カウンターで受付を済ませたままは浮かぬ顔をしている。
「あのねえ、今日は今までと違って狭いお部屋なのよー。
この時期は混んでいるから、3人だと2〜3人用のお部屋になるみたい。」
こないだはパパとままの二人なのに3〜4人用だった。
「仕方ないわね。コンピューターがはじき出すんだって・・・
4人の人がきっと多かったのね・・・」

うーん、やっぱり狭いなー
こないだは二部屋あったものねえ。
リビングと寝室とあったからね。
でも、いいよね。
このお部屋が取れただけでもね。
パパとままは良い方に考えたようだ。
そうさっ、何でも良い方に考えるといいのさ。
僕はとてもショックだった。
僕も連れて行ってもらえるものとばかり思っていたんだ。
僕だけが留守番をする時には、同じお部屋の中にあるペットルームに
いなければならない。
あそこって、どうも僕はいやなんだよね。
大体お家でもケージなんてなくて自由気ままに歩き回っているから、
なんだか閉じ込められている気分がしてくるんだ。
でもね、ここでもまた仕方ないよねっていう言葉を言うしかない。
いくらワンコの優しい街だからって、全てのお店がワンコオッケーの
はずはないんだから。
そう、僕は犬なんだから。
仕方ないよね。
電気は寂しくないようにって煌々と付けられていたけれど、やっぱり
寂しいなあー・・・
早く帰って来ないかなー・・・
その内僕は寝てしまった。

でもね、又すぐに眼が覚めてしまった。
なんでかって?
ちょっと恥ずかしいけど言っちゃうね。
う○ぴがしたくなったんだ。
でも、いつも僕はお家に中でなんてしたことないし、しばらくはそれでも
我慢していたんだ。
何処にしようか?
ここにきれいなブルーのシーツが敷いてあるけど・・・
そういえば、僕が最初にやしのみ家に来たときには、リビングの床に
あちらこちらにこれが敷いてあったような・・・
そこにすると、怒られなかったような・・・
エイッ!ここにキメタッ!○○○・・・
今何時だろう?
話し声がドアの外から聞こえた。
あっ!パパ達だあーっ!
僕は大喜びしたけど、同時にチラーッとう○ぴを見た。
大丈夫かなあー 怒られないかなあー
実を言うと、僕は今まで一度も怒られたことがないんだ。
別に良い子にしようとか決心したわけでもないけどね。
どうしてなのかは、なんなのかはまだ自分でも分らない。

「ただいまあー!♪ハッピー良い子にしてたあー?」
ままがペットルームのドアーを開けた。
「ドキッ!」心臓が高鳴った。
怒られないかな?
「あらーっ、ハッピーちゃーんとう○ぴが出来たのねえ。
ブルーのシーツの上にちゃんとできたんだアー
ハッピーすごい!すごい!お利口さんねえー」
良かったあー!♪
僕は思わず心の中で手を叩いた。

有名なおこげだ

つづく

about my dog

travel

mutter

CONTENTS

「まま、まだ私買いたいのがあるから、明日また来たいわー」
お姉ちゃんは一生懸命リネン素材のテーブルセンター等を物色していた。
麻にも色々あって、20種類くらいあるんだってね。
その中でリネンはソフトでなめらかな肌ざわりで、ランジェリーという
言葉はリネンが語源らしいよ。
日本語では亜麻って言うらしい。
20種類もある中で、身近で使えるのはその中の2種類。
リネン(亜麻[あま])の他のもう一つの方はラミー(苧麻[ちょま])があり、
亜麻の方は北ヨーロッパの涼しい地方で栽培される1年草の植物。
一方苧麻は高温多湿なアジア等で栽培される多年草の植物
なのだそうだ。
だから、お洒落なお手拭用などとして、作られているんだね。
また、明日来ま〜す。
思い切ってというのは、何処に飾るか、まだ決めていない状態
だったからだ。
パパに又余計なものを買って!って、怒られそうだわっ!って、ままは
レジで包んでもらいながら思ったそうだ。
でもね、これは後での出来事だけれどね、パパはあれっ!どうしたの、
そのお人形セット?って聞いただけで、余計なもの云々は
聞こえなかった。
ままー、良かったねえー
おかしいんだよ。
翌日のお夕飯の時、パパが「リビングボードをちょっと見てご覧」と
言ってままの顔を覗き込んだ。
あれーっ!なんと今まで他に飾ってあったやはり木製の小さなお皿や
お鍋セットが、例のお人形セットのテーブルの上にちょこまかと
並べられているではないか!
ままは、あらーっ!いいわねえーっ♪って大喜びした。
結構、パパもああいう類は好きなんだという事が分った。
よしっ!毎年1セットづつこれから揃えることにしようっと!
そう言えば、電気製品やトイレ&洗面コーナー等もあったっけね。
ままは気を良くして夢がふくらんだ。
単純なんだよ、ままってね。
銀ぶらの最終は、アイルランドや、スェーデンなど北欧のインテリア関係を扱っている
お店「Lord」に入った。ここも必ず毎年一度は立ち寄っている所だ。

リフレッシュ軽井沢!

link
今夜、中国料理のお店「赤坂 榮林」に決めたのは、実は「おこげ」が
目的だったんだ。
こないだ軽井沢へパパとままだけで行った時にとてもおいしかったよ!
ってお姉ちゃんにお話したものだから、お姉ちゃんはもう大変だよ。
お姉ちゃんはとてもグルメだから、そういう類には目がないんだ。

予約をしていたにも拘らず、もうそのお店はコミコミで、10分位は
待ったらしい。
待っている間にもゾクゾクとお客様がみえて、お店は大忙し。
てんてこまいしたんだって。
ようやく順番が来て、「こちらのお席でよろしいでしょうか?」って
案内された席はなんと以前と全く同じ席だったそうだ。
もう、ビックリだねえ。
あんなに大勢のお客様がいらしたのに、しかも広いお店なのに、
こないだと同じ席だなんてって、パパとままは感動したみたいだ。
まあ、変な感動ではあるけどね。(笑)

その3

海老と銀杏の炒め物。。。大好きな銀杏が
ゴロゴロだったって。。。

お肉は肉絲なのに大きかった

やっぱり正解だったんだ。
変な所にしなくて良かったあー!

さあー、ハッピーお待たせねえー お腹がすいたでしょう?
実は僕はまだ夕御飯を食べていなかった。
いつも食べる時間が遅いから、僕としては別に丁度良い時間だった。
いつも決まった時間に御飯を食べるのはいいことだって、思っている
ようだしね。
ちょっとひがみっぽく聞こえる? そんなことないよ。
食欲が2日くらい前から少しづつ出てきたし、今夜もきれいに
食べられた。
でも、おかしくなって以来、ドライフードは出てこない。
好きなものだけでも全部食べる方がいいって、まま達は思ったらしい。
でもね、それが・・・なんだけどね。
このお話は後でするね。