早い球ほど飛ぶ               トップページへ



 イメージは、「ボールの勢いをしっかり受け止めて、そのボールの勢いを跳ね返す感じ」です。つまり、ボールの勢いを利用する訳ですから、早いボールほど飛距離が出やすくなります。
 
 押し込む感覚の練習で高い効果が期待できる方法は、バットを回さない事です。手を使わなくても、腰が回転すればバットも回転しますので、手で回す感覚は不要です。大事なのは、ミートポイントで、ボールの軌道上をバットで直線的なぞる事です。手の動きは、結果として、内から外に押し出すイメージになりますが、片手だけではなく、両手を使う意識がポイントです。
 
練習方法
 
 木や柱などに、厚手のタオルを巻き付けます。(タイヤがあれば、タイヤがベストです。)位置は、練習したいコースを想定して調整して下さい。
 
 まずは、打撃の瞬間の形を作り、巻き付けたタオルの位置に合わせます。(バットがタオルに付いている状態)その、打撃の瞬間の形でボールの勢いを押し返すイメージを作り、軸足の蹴りの力を最大限に使って押します。(手は、軸足の蹴りの力をボールに伝えるイメージです。)
 
 やって見ると分かりますが、肘は、お腹から離れていない方が力が入ります。これが、理想的な打撃姿勢であり、手が力を使っている方向が、結果として押し込むイメージの方向となります。
 
 打撃の瞬間のイメージが出来たら、そこから、ゆっくり手だけをトップの位置に戻します。そして、またタオルの位置にゆっくり合わせます。この動作が、理想的な手の動きです。意外に少ない動きでミートポイントに到達出来ますね。
 
 次は、手だけをトップの位置に戻した状態から、腰の回転を、構えている状態まで戻します。そして、また手だけをトップの位置に戻した状態まで回転させ、それから、手を使ってバットをタオルの位置にゆっくり合わせます。これを、実際のバッティングのイメージになるようになるまで、何度も繰り返します。(タイヤの場合は打撃しても構いませんが、木や柱を打ってはいけませんので、スローモーションでイメージだけを作り、その動きを、そのまま素振りにすれば、良い練習になります。)
 
 現役時代の凡才先生は、イメージするコースを変えながら、この練習を毎晩やっていました。慣れると、球種・球速・コースなど、様々な想定をしながら、素振り前のイメージ作りができますので、大変有効な方法です。
 
 フォロースルーは、上記が出来るようになると、自然に改善されますので、気にする必要はありませんが、フォロースルーが小さいのであれば、左手よりも、右手です。向かってくるボールを、両手の平で掴むような角度で使えば、前に大きく振り出す事が出来ますが、投手側の手の甲が向いていると、ミートの瞬間にヘッドが回ってしまい、フォローが小さくなります。
 
 フォロースルーを大きくする事が技術のような勘違いをしがちですが、フォローの状態は、スイングの状態を確認する手段の一つです。打撃姿勢を作る時、両手の平をボールが向かってくる方に向けてバットを握り、その握りのまま構えれば自然に良くなります。構えは、打撃の瞬間のための準備ですので、打撃の瞬間のイメージをしてから構える事が大切です。
 
こちらも参考にして下さい。
打撃姿勢と腰の回転
フォーム修正
 
ベースを叩く動作で打撃の瞬間の角度のイメージを作るラミレス
ラミレス7号2ランホームラン
グリップを前に直線的に出すイメージを作ってから構える王貞治選手
王貞治 800号ホームラン
T岡田イメージ作りを重視したゆっくりな打撃練習
T−岡田(練習1)
 
 プロ野球選手の多くは、頭の中でイメージを作りますが、イメージの仕方は十人十色です。バッティング練習は、スイングだけではなく、イメージの仕方も一緒に練習する方が実践的ですので、構える前のイメージの仕方に工夫してみましょう。(実際に、何か動作をしてみる方が良いと思います。)
 
 
 技術は、打つ為の手段です。正しい技術とは、実際に自分が打てるようになるものだけですので、色々試して、自分に合うイメージを見つけて下さい。他人の技術にこだわらず、自分に合ったものが見つかれば、きっと打てるようになります。
 
 成功する選手は、例外なく、自分の可能性を信じ続けた選手です。結果が出ない時には不安も大きくなりますが、今の自分が、今後の自分を大きく成長させますので、いつもプラス思考で練習して下さい。


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