投球フォーム修正                     トップページへ


 投手は、自分に合ったフォームを見つける事により、見違えるような結果を出すものです。特に、ボールの切れや制球に直接影響しますので、「このままではいけない」と感じている場合は、早い段階でフォーム修正に取り組む事をお勧めします。

重要な大会までの期間が、2ヶ月以内の場合
 大会では通常以上に緊張しますので、フォームを気にしながらの投球では十分な投球が出来ません。大会前に体で覚えておかなくてはなりませんが、大きなフォーム修正には、最低、2ヶ月以上の期間が必要です。理由は刷り込み練習を参考にして下さい。
 大会まで2ヶ月を切った時期では、大きなフォーム修正は間に合わない事になりますが、部分的な修正なら一定の効果が期待できます。

制球に効果が期待できる部分的な修正の例
1)遠投投球
 これは、どう修正すると言うより投球イメージです。アップを済ませた上で距離を取ります。最初は外野の前進守備くらいが良いでしょう。山なりで構わないので、8割程度の球速で、制球重視で投球しましょう。モーションは、振りかぶっての投球とセットを交互に行います。ポイントは、頭の中でリズムを取りながら投球する事です。数球投げて慣れてきたら、捕手に向かって近づいて行きます。概ね、投げ終わった位置から始めるのが良いでしょう。18mで9割程度の球速になるように、近づく毎に少しずつ球速を上げて行きます。25〜40球程度で18mに到達すると思いますので、その距離で数球投げます。そして最初の位置まで戻って、もう一度繰り返します。
 大会1ヶ月以上前なら、一日3〜4回行っても構いませんが、1ヶ月を切ったら2回、一週間を切ったら1回にしておきましょう。
 この方法で効果が出る場合は、試合で投球する前のイメージ作りに、そのまま利用できます。プロの試合を練習から見に行った事がある人なら、ご存知だと思います。

2)重心安定
 セットと牽制を参考にして下さい。

3)重力投球
これは、力み傾向がある投手に有効です。一言で言えば、右足で強く蹴りだす前に、重力を利用します。
左足を上げたら、何もしなくても、重力で捕手方向へ重心が移動していきます。いつもなら、早々に右足を強く蹴りだしたい所ですが、ここは我慢です。これ以上は倒れてしまう、ぎりぎりまで重力のままに重心移動します。ぎりぎりまで来たら、力を抜きながら左足を自然に出し、同時に両手を開きます。左足を出す事で、両手を開く時間が出来ますので、ここは慌てないで下さい。右足で蹴り出すのは、右肩を出すためですので、右肩をミットに直線的に押し出すようなイメージで右足を蹴り出して下さい。それと同時に、左肘を背中まで引き寄せます。十分に右肩が出れば、自然に腕が引き出されますので、あとはしっかり腕を振るだけです。ポイントは、右足から指を弾くまで、直線的なイメージを持ち続ける事です。
大会などの緊張状態では忘れがちですが、事前に、この練習をしておけば、「ちゃんと重力を感じているか?」と声を掛けるだけで、かなり制球が安定します。

重要な大会までの期間が、2ヶ月以上ある場合の大きなフォーム修正
 気づいた方もいると思いますが、小さなフォーム修正は、適切な重心移動と、力の抜き加減がポイントになっていて、投球の基本に属するものです。大きなフォーム修正においても重要な要素ですので、必ず取り入れましょう。
 大きなフォーム修正と小さなフォーム修正の違いは、主に上半身にあります。詳細は、本や他のサイトでも紹介していますので、ここではポイントのみをご紹介します。

1)腕は肘で振る
2)「肘をバネにして指を弾く」これをイメージしてから投球動作に入る
3)左手のイメージは、目標(捕手のミット)を掴んで引き寄せる
4)上下の制球修正は、両手を開いた時の左肘の高さを変えて修正
5)左右の制球修正は、右肩の出し加減で修正
6)左足の上げ具合を気にするよりも、捕手に尻を見せているかに気をつける
7)ボールの勢いに自分の体重を乗せる
8)その他
 一つ一つは容易ですが、組み合わせるとギクシャクするものです。最初から100点を意識せず、一つずつ丁寧に習得していくか、スローモーションで確認しながら練習した方が早く修正出来ます。状態が良くなったら、しっかり刷り込んで(体に覚えさせて)おきましょう。


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