オカリーナ作りの( ̄ー ̄)むふふ

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  ここは、大切な使命を背負う私自身の為のお楽しみページでし( -`ω´-)〜♪
時には楽しまないとHPだって続けられないですからね♪細かくは、以前、勢い任せにUPした、私によるオカリーナ作りの記録などを綴る「むふふ」の続編となります。

前ページ同様に土笛の作り方を載せていますが、要は目的の楽器が得られれば良いだけの話であり、各々の作り方に優劣も有りません。ここの情報を参照およびコピーするのは構いませんが、音楽するための楽器を作りたい場合は、先ず音楽を学んでから作られることを強く推奨いたします。音楽を知らずに楽器を作れる筈がありません。音楽と、楽器としてのオカリーナの作り方は、LINKページにあるフルート オカリーナ館が詳しいですよΣd(゚∀゚d)ォゥィェ!!!


[小川式]に特化したオカリーナ作りの試み(1)

高校の時お世話になっていた美術と化学の先生からのお誘いで高3春からチャレンジが始まったOcarina作りは現在に至るまで脈々と続き、それなりに作品を作ってきました。
中でも、幾多のフィールドに持ち込んでは作曲のイメージ スケッチにも使用してきた1991〜92年頃の作品は、其々の思い出とともに音色なども私の中に深く刻まれ、云わば私の土台の一部とも成っています。

その後、制作のブランクを経た1999年頃の作品は、まさに駄作を連発しましたorz

そんなスランプ?!の最中に「フルート オカリーナ館」に出会い、私のOcarina作りに新風が吹き込まれ、その新たな制作の記録などを綴ったのが前回のページでした。

そこで先ずは、前ページで存在を予告?した試作品3号から軽く見イッテ魅ましょう!
といっても、制作工程は省略しての外観のみです(* ̄∀ ̄;)ははは

これは内容積のミスでC♯と成った失敗作ですが、「小川式」(フルオカ館参照)のトーンホール塞ぎやホールドもアシストする切り欠きや緩突起を設けるなど、形状の特化を試みています。

しかしそれらの特化は通常の筐体に”付け足した”程度の中途半端な内容ですが、それよりは伸びがある高音と豊かな低音の両立を狙う異型エッジの歌口がポイントです♪(画像右上が歌口)背景にある「かっぱ えびせん」のような物体は電気ひざ掛けのヒラヒラですが、一瞬間違って手が伸びたことがあるのは秘密です(ぇ

いえ、異型エッジの効果はハッキリしないのですが(笑)流体の振る舞いを考えました!最大約5.5mmという歌口の縦寸法は、市販品より大幅に小さいと思いますが、低音から高音までキレイにフラットに鳴ってくれるので、私的には成功したなと思っています♪
作り慣れた方にはお察しのとおり、全般に細くてカワイイ音ですが、pp〜f 程度の表現は可能であり、野太い音の市販品には望めない繊細で自在な演奏も可能ってことに☆

音は、できれば演奏で載せたいので、近々演奏のページプレ王にUPしましょう☆

[小川式]に特化したオカリーナ作りの試み(2)

試作3号から5年を経て、急に新作を始動することにしました!
とはいえ制作は、纏まった時間が必要なので、いつもで気軽に行えるわけでもないです。

其れでも新作を作るに至った理由は、煮え切らず中途半端な試作3号を見ていて、筐体(胴体)のスタイルまで「小川式」に特化する異形案がキタ―(゜∀゜)―!!!ので、実験したくなり、また意外と出番が多いことが判ってきたB調の楽器が欲しいし、お友達(といってもご年配の先生です)のお宅では、毎年5月の連休に穴窯の窯焚きが行われる(ついでに自分の作品も少量なら持ち込んで一緒に焼成して頂ける!)という事情もあって、よ〜し「お」の遺伝子を継承する?楽器を作っちゃおう♪ということに( ̄ー+ ̄)ぷいーん

「小川式」は、本当はフルオカ館音楽と共に学んで欲しいのですが、チョット書かせて戴くと、従来の奏法では、開いたトーンホールの指および手は、楽器を支えること以外は出番が無くなるのですが、その遊んでいる手を積極的に使うことで楽器をホールドすると同時に、音程・強弱・音色等をコントロールした音楽的な演奏を可能にする奏法です。

音楽的奏法は、純粋に音楽したい人には必須の筈?ですが、歴史が浅いオカリーナでは確立されていなかったのですね。その意味では「小川式」は出発点かも知れませんね。

話を戻しますと、手持ちの粘土が全て乾燥気味で固くなっていたので、
先ずは水を足して数日ほど軟化させることから始まります。

そしていよいよ制作ですが、足し水の一夜漬け程度で全体が軟化する筈もなく、目的の形に成型できる粘度まで軟化した土は少なくて、土の塊から一気に筐体全体を成型することは出来なかったので、先ずは筐体の右半分から分割で成型を開始しました('・c_・`)
3/30(金)のことです☆

成型は、「小川式」持ち方に特化した形状をリアルタイムで決定しながら無垢の土を一気に成型しましたが、土が固いので作業が難しく、また分割成型は全体のカタチの把握が出来ない難しさがあり、長年の勘が頼りでした。

←必要な形状を検証しているところ


それでも如何にか成型したら、細いワイヤーで二分割して中身を刳り抜きます。刳り抜く道具は、高校当時に先生が作られ、美術部の備品としていた物です。

その道具は、金属の小さなクリップを竹の棒に括り付けた定番仕様ですよ(^-^)vって、其れより気になるのは備品の持ち出しですかΣ(´∀`;)

あはははー!そんなのは時効なのです♪( ̄∀ ̄*)vヾ(-_-;)ォィォィ
それより、制作の創世記の道具を今でも使っていることに感動してください♪

画像は、刳り抜いたあと仮に合わせている様子ですが、断面が円形ではなく異型である点に注目♪刳り抜き作業はチョット難しいですけどね(^-^)v

そして刳り抜きの為に分割していた部品を貼り合して筐体右半分が出来ますが、ここで全ての残土を混合して筐体左半分の成型を始めます。左右の筐体に段差が生じないように断面を成型するのが特に難しいです。

なお、ここでエアーウェイ用のヘラを挿しておきました。

そして↓右側と同じくニ分割してから中身を抜きます。
 
筐体左側も異型であるため、刳り抜きはチョット難しいのですが、さらに軽量化するためギリギリまで薄くしました。そして歌口も成型しました。この段階で歌口も作ると、裏側の形状も意図するように出来ます。

なお、最初から土が固めなので、乾燥の手順は省略できていますヽ(´▽`)/
そうして歌口を仕上げていると、午前3時の時報。今日はココマデorz 既にオカリーナの断片となっている作品を見て、シアワセな気持ちで寝床に(*´Д`)ハァハァ…(誤)

そして翌晩は、いよいよ接合して筐体を一体化させるのですが、乾燥して柔軟性が低い筐体は、うまく接合できるか否か(@_@;)っていうか、それ以前に容積をミスってたらB調に成りません。継ぎ足しで多少は大きく出来ますが、限度がアリマス(-_-)

上手くいけば、翌日にもトーンホール孔け→調律→仕上げ(≧▽≦)vイェィ
こんなイイカゲンで大丈夫なのか?・゚・(ノ∀`)σ・゚・。いーーひっひっひっ


そして翌3/31(土)晩は、残っていた筐体の刳り抜き作業も仕上げて接合し、左側の筐体も出来たところで、いよいよ左右の筐体を接合します。

断面を突き合わせてみると、やはり整合しません(´Д`;)
凸部は削れば縮まりますが、筐体表面の段差は簡単には修正できません。ま、長年の勘で高精度に作っているので接合後の盛り土による段差埋め処理は僅かで済みましたけど( ̄σ・・ ̄)ホジホジ

なお、接合する断面には、接着の信頼性を向上させるために凸凹(引っ掻き傷)を設けるのが普通ですが、凸凹の中に気泡を閉じ込めると焼成時の破損原因になるため、傷は円周方向ではなく放射方向に設け、また傷の深さは、気泡が残り難くて強度も出せるよう微妙に調節しました。
 
傷を付けたら、先に水を塗ってからドベ(泥状に溶かした土)を接着剤として塗ります。
こうすると、ドベが傷の奥まで浸透充満して気泡を追い出すのを助けるため、より安全に接合できます( ̄ー+ ̄)接合時は、全体的な圧迫に加え、接合部を指先で摘まみ押さえながら一周するくらい念を入れてシッカリ押さえます\_(・ω・`*)ココ重要!
ドベが接合面からハミ出てくれば一応OKとしましょう♪

ちなみにドベは、ドベ用の器を用意しなくても、余った土で仮の器を作り、指先で水を足しながらグリグリと器を擦り溶かして作れば事が足りますね(-。-)ぼそっ

 
接合後の段差や凸凹なども、土を足したりして滑らかにしたら、トーンホール孔けに移りたいところですが、可也乾燥が進んでいるので、乾燥しきる前に表面の平滑処理と磨き仕上げ(ニポビタンD等の小さな硝子ビンで擦る)を行いました。筐体断面は異形なので凹んでいる部分をキレイにするのは、チョット無理でしたorz

そして仮にトーンホールを孔けて、翌4/1(日)の調律を待ちます。

そうして音を出しながらの調律(最も難しい)を行いますが、ここで歌口の性能不足に気付き、エッジの形状と、エアーウェイの左右端のシェープ等の修正も同時に行いました。

土は、安〜い信楽なので砂粒も混じっています。そのためエッジ削りは、ポロッと逝かさないテクニックを要します(笑)

具体的には、運悪くエッジ先端に砂粒が現れた場合は、除去と同時に微小な埋め立て工事を行うのです。本当に微小な世界です(^_^;)なお、削る道具は、学生時代にゴミ捨て場で拾ったトタン板から板金して研いで作ったヘラ状の刃物?などです☆

調律は今でも苦手で、殆んどカラカラに乾燥した状態でもトーンホールの埋め戻し(径を狭くする)も行ったし、そうで無くても仕上げを十分に行えなかったので、表面は綺麗ではありませんが、音楽する道具なので、見てくれは二の次なのです(-`ω´-)=3←強がり?

…と、ここで調律についてチョット書いてみますか。調律は、正確なピッチが原則というか基準になると思います。では、息のスピード(強弱と連動)で音程も変動するオカリーナにおける正確なピッチでの調律は可能なのでしょうか?答えから云えば、「条件付で可能」でしょうか?というのは、物理的に正確に調律しても演奏で左右されるので、奏者次第な面があるからです。

奏者が変われば奏法も変わり、奏法が変わればピッチも変わります。何しろ歌口周辺の手や身体の影響は確実にありますし、さらには奏者の喉の空間まで響きに関係するそうです。ですから、ピッチよりは(演奏する場の空間を含む)息と手と身体の使い方で音程・音量などを決定する音楽的スキルが命でしょう。

ってことで調律は、正確なピッチは”望ましい”けれど”命”でも無いことになりますね。むしろ、其々の奏法と音楽に応じて若干の”味付け”を施すくらいは当然でしょうか。

では、”味付け”は其々の奏法・音楽に任せるとして、基準となる正確なピッチを、如何にして出すか?私は、ゼロから徐々にスピードを上げながら吹き込む息によって幾つかの段階を経て刻々と変わる発音の現象を観察し、ピッチを診るワザを見出しましたよ♪なお味付けは、主に自分の癖を打ち消してニュートラルな音を出し易くする方向で行っています。実際の加工ではmidiの音を基準に調整してますが、今のところ満足です(^¬^)

そうして困難ながらも、オカリーナらしきものが出来上がりました☆
 
見てのとおり↑「小川式」に特化した?凸凹を大胆に設けてあります(゜∀゜)キタコレ

これにより、右手だけでも安定してホールドでき、トーンホール塞ぎや音量コントロールまでサポートされます(右上:この持ち方のままコントロールするモードもあります)

肝心の調は、ギリギリB調として使えそう?なので、早く焼成したいですヾ(≧▽≦)ノ

音色は、暗く優しい音を目指しましたが、「おがわオカリーナ」のような優しさ、柔らかさは出せませんでしたし、ごく僅かだけ高音に乱れの気があります?が、以前の試作品よりは落ち着きもあります。歌口は殆んど異型にしなかった為か、低音と高音の音量差は其れなりに有りますが、一般よりは少ない印象です。

で、まぁコレはトーンホールの位置もベストではないので、試作4号…かな?

次はFとG♭を作りたいと思います。いえ、G♭なら2004年冬に制作を試みていましたが、ビミョーに音程が高くて失敗気味なので( ̄◇ ̄;)続と思われます…

←失敗?のG♭? ←これは作りかけ( -`ω´-)
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2007/4/4-8,9(UP後修正)edit