2008年が間もなく終ろうとしています。本年はアメリカを頂点とする金融市場万能の新自由主義が崩壊し、米欧の名だたる保険、証券、銀行などが次々に経営破綻をきたし、実質的な国有化策を採るなど国際社会が第二次大戦後最大且つ、未曾有の大混乱情況をきたしています。
一方で国連を無視した米英の一方的武力行使による力の支配もドロ沼が深まり混乱がますばかりです。イラク、アフガン、パキスタン、インド等々中東から南アジアへと武力紛争が拡大し、世の中が騒然として世界平和が遠のく一方です。
内外の識者が言っています。 “明らかに何かの終わりであり、一つの時代の終わりだ”と。 アメリカの圧倒的な武力と経済力で一国世界制覇を夢見た野望が瓦解したのです。
いま、国際社会が克服しなければならない課題は、いかにして新しい世界秩序と経済の仕組みを創造するかということです。
無策の麻生、自公政権------完全に行き詰まった政治、経済 !
日本はどうでしょう。 安倍、福田と前代未聞の政権放り投げの後、誕生した麻生内閣、その経緯からして誰もが思った選挙管理内閣。 ところが内外情勢にはおかまいなく “政権を失いたくない”自民、公明の党利党略で政治の空白状態が続くなか、世界の金融不安による不況の波が日本にも一気に押し寄せ、そのため企業倒産や労働者の一方的解雇が急増しています。
こうした中、 政治情勢は極度に混沌としてきています。 自民党も “立ち枯れ” が聞こえる中、政策集団 ? の動きが目立ちます。 政界再編なども現実味を帯びてきました。
新しい国際社会の創造を世界中が模索しているいま、 日本だけが相変わらずアメリカに追随する 「世界の中の日米同盟」 という武力を背景にする大国政治は断じて避けなければなりません !
近づく解散、総選挙 !
いつ行われてもおかしくない解散、総選挙。 今度の選挙は私たちのくらしとこれからの日本の進路の選択です。
いま、今日的内情勢を前に総選挙で政党や政治に関わる(関心のある)者が客観的に問われることは何か! を、真剣にかんがえなければなりません。
つまり、@に、私たちがめざす社会像(人間社会と日本の政治の在り方)を明確にすること。Aにそのための基本的な政治理念や哲学(人民が主権者=民主主義)を旗幟鮮明にし、政策の柱と象徴的な具体策を提示する。Bにそれを実現させる政治プロセスを明確に示す。Cに、現状での必要かつ不可欠な選択は、政策の合意に基づき共同候補の擁立や選挙協力を実現する。
このことは、これまで政党との関わりを躊躇?してきた市民団体や労働組合も避けて通ってはいけない、ということをお互いが確認しなければなりません。
自民でもない、民主でもない(21世紀の人間社会の在りようを追求する日本政治)第三の政治勢力を創造したいと努力するものにとっては、この選挙の @位置づけと A政治変革の展望、そのためのB基本政策を旗幟鮮明にしなければならない。
そのためには、私たちの側からの正確な情勢分析が不可欠である。そうした意味で私の私見を以下のように提起します。
T、 いま、我々が直面する2つの危機
アメリカがオバマに代わっても日本に求めるもの、また日本の支配層がめざす21世紀の進路はいまなお、新自由主義に基づく日米一体の軍事力を背景とした大国路線と認識せざるを得ない。そのため、いま私たちに突きつけられている選択は大別して二つである。
◆ 第一は、テロとの戦いを大義に掲げ、自衛隊をアフガンなど、いつでも、どこへでも派兵可能な「派兵恒久法」を制定し、米軍と共に戦う「集団的自衛権」の行使、そしてその延長で憲法9条を放棄(改悪)して戦争をする国をめざすのか、否か。
◆ 第二は、日本経済再構築の名の下に日本社会の隅々に、より一層の弱肉強食の自由競争を強いることを許すのか、否か、である。
U、 もう一つの危機、悪夢の保守大連合・武装大国日本
1、第一段階:民主党中心の政権樹立(民主、社民、国民新党・他、―――共産は閣外協力?)
2、第二段階:改憲派主力の保守合同政権の樹立(社民の一部や国民新などは民主へ―――社民や民主の数人、無所属、共産などが野党に)へと向かうか?
◆ この政権では、自衛隊の派兵恒久法や集団的自衛権の行使を可能とし、前文を含め憲法を改悪し武力を背景とした大国路線に向かうであろう。
◆ このようなことが危惧される背景。
@、田母神論文が論議の対象になり、国会で開き直って「私は全く間違っていない」と公然と改憲を主張している。田母神は 空幕長であり彼の言動は明らかに憲法違反です。にもかかわらず、国会がそれを撤回させ懲罰を与えることさえ論じられない。何故か! 朝日が報じているように「政界に共感が見え隠れ」しているのだ。現在は表面化していないが改憲派議員が多数を 占めているのが現実であろう。それに輪をかけて、自衛隊幹部の多くは田母神論文の肯定派とも言われている。
日本の社会構造の深層部分に改憲をめざすがん細胞が広がっている。2010年には改憲提案も可能となります。
A、改憲を赦さない政治勢力の行動がバラバラで田母神などの暴論を阻止できない。共産党も社民党も市民グル−プも労働 組合も共同闘争を追求しない。 何故、国政選挙だけでも共同候補擁立や選挙協力を追求しないのか!
V、第三の政治勢力を創造しよう !
21世紀に入って8年、アメリカやドルの一極支配は終わった。世界の国々が21世紀の自国の在りようを模索している。日本 も平和な地球社会(人間のくらしと戦争のない世界)の創造目指して新たな政治の“しくみ”を造らなければならない。
そのために、私は訴える! このアピ−ルをできるだけ多くの皆さんに広めてください。
賛同者を募ります。 集まりましょう。会議しましょう。行動しましょう。連絡下さい。
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