馬場酒店の表紙を飾ったコラム「燗問言（かんとうげん）」。このコーナーでは、バックナンバーがご覧いただけます。

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2006年.No.25,「南国ならでは・・」

パッション・フルーツ（トケイソウ科）は鹿児島の風土を生かした果物として人気です。特産物としてハウス栽培が多いのですが沖永良部島より露地物をいただきました。堅い外皮は皺しわになって見た目にはやや不格好ですが完熟度100％。おまけに地元では「こんな食べ方を・・・」とまさにガッテン！を教わりました。２つに割った中に「黒糖焼酎30度」を注ぎます。スプーンでかき混ぜていただくだけなのですが、これが絶妙な相性になります。アルコールとパッション･フルーツの酸味と糖度が絡み合いおいしいカクテルの出来上がりです。“酒豪の君”は外皮を酒器にお替り自由。

夏を楽しむ南国ならではの　お酒と果物・・”第3の味わい”を試されませんか？
そして鹿児島の若い就農企業家が”南国ならではの農業”を目指しております

http://373news.com/2000picup/2006/07/picup_20060719_3.htm　　 (2006/7/28)

2006年.No.26,「われらが糸瓜・・」

水瓶座へちまの水の透きとほり＜「橡」堀口亜紀子＞

こんなステキな句に登場してくる「へちま」。へちまの水は去痰鎮咳の薬で病む人には命の水とまで云われます。が、そんな大切なこと大人の時間を経ないとちっとも知らない事。要するに年の功でございます。駐車場に咲いた糸瓜の花はみるまに立派な「へちま」になって食卓のおかずになります。えっおかず？化粧水じゃないの・・へちまのたわしじゃないの・･･いえいえ薩摩のお母さんは命の水たっぷりの糸瓜を　＊豚肉と味噌炒め　＊糸瓜をふかして（塩茹でをふかすってよく言います）そーめん・味噌汁の具に　＊酢味噌和えなど結構レパートリーがあります。青っぽい香りが苦手なひとには茗荷と紫蘇を入れます。なんてたって　命の水・・お試しあれ！

芋焼酎のほんわかお湯割りが疲れた心とカラダを癒します　　 (2006/9/5)

2006年.No.27,「おじゃったもんせ
　　おじゃり申せ〓よくいらっしゃいました」

一日に何度も呼びかける「いらっしゃいませ」

こんな簡単な挨拶なのに上手に言えない時もあります。「よし！」と自分を励まして身構えて一呼吸して意を決して言葉に発する頃にはもうお客様が何処に・・・ということに。♪混じりに「いらっしゃいませ～」と挨拶できる時、「お客様」と「店主」の云わばゴングが鳴り響きます。言葉と気合は商いの命綱。だからこそ第一の挨拶「いらっしゃいませ」はとにかく時を選ばず発することが肝要。
古い薩摩語には『申せ言葉』があり人を迎えるのに真心を込めます。

旅の人に「また　おじゃり申せ」と篤姫のごとく言ってみようかしら･･･

秋の行楽シーズン突入です！！　　 (2006/9/29)

2006年.No.28,「お月見・・・」

金子みすゞ
＜月のひかり＞抜粋～

月のひかりはみつけます
暗いさみしい裏町を
いそいでさっと飛び込んで
そこのまずしいみなし児が
おどろいて眼をあげたとき
その眼のなかへもはいります
ちっとも痛くないように
そしてそこらのあばら屋が
銀の御殿にみえるよに

とうとう今宵は更待月・・十五夜から六夜の月を楽しみます。

輪郭のきれいな鹿児島の月夜空ですが「月」はひっそりとしみじみとしてとても感傷的になるものです。こんな時は大事な約束はしないように・・と心に誓いながら今年は吉野公園のお月見。「梅の花」のお弁当を持って・・吟醸カップ酒「まぼろし誠鏡」を少しずつ飲みながら　
ついつい本音がポロリ・・

月夜は危険がいっぱい！　　 (2006/10/13)

2006年.No.29,「隼人瓜の麦酒漬け」