この暑いさなか、汗が流れては困ると係員が汗を拭いてあげている。
なにせ、少しでも動いてはいけないのだから、大変である。
初めて見る母と妹は「へえー!」と何度も繰り返し、「訓練の賜物ねえー、
こうして立っている方はきっと選ばれた人達なのねえー」としきりに
感心していた。
宮殿まで更新して、中の衛兵と交代だ。
宮殿の中では帽子を被っている人は取らなければならない。
台湾では、高校を卒業すると、つまり18歳になると、兵隊の経験を2年間
やることが義務付けられている。
徴兵制度とは違う。
全員が訓練を受けなければならないという。
日本は戦争の放棄を憲法第9条に掲げているから、今のところ、
こういうことは決してあり得ない事だが・・・
part7
母の思い出の地・・・台湾
NO.3
7/9(土)
1日自由行動
かねてより頼んでおいた徳○さんの
案内で、母の嫁ぎ先の住居跡に
訪れる。
そして、よく遊びに行ったという
植物園にも行くことが出来た。
突然、徳○さんは、「コレ下さい!」とテーブルにこぼれていたXO醤油の
名残、つまり干し海老を指差した。
いやあー、そりゃあもう、受けまくり。
皆で大笑いだ。
おなじみさんの徳○さんのそのしぐさに、お店のウェイトレスさんは、
いつまでもケタケタと笑っていた。
台湾3日目の最後の夜は、まるで、彩の仕上げのように、更にきれいに
上塗りされ、隙間が埋められるかの如く、美しい心のキャンバスと化した。
こうして描かれた絵、あるいは彫刻の如くに刻まれた記憶というものは、
きっと一生忘れることができないであろう。
皆、ほっぺをうっすらと紅葉のように染めている。
妹とやしのみは分っちゃいるけど止められない。
この3日間、遅くまでペチャクチャと話は尽きず、久し振りの飾り気のない
言いたい放題の姉妹の会話を楽しむことができた。
小さい頃は6歳も離れていると、相当な隔たりをお互いに感じていたが、
今やこの年になると、年の差なんてなんのその、却って妹の方が姉のような
気がしてくるから、不思議である。
いや、実際に妹の方が確かに考えがしっかりしており、
教えられることが多い。
人生年だけ食えばいいというわけではなく、日々の過ごし方で、
おばあちゃんになった頃には、例えば容姿にしても見た目にも差が
出てくるように、見えない心の部分にもかなりの差が実は個々に
潜んでいるのだなと、身にしみて感じたことである。
さて、明日は早いからもう寝ましょう!
もっと話したい気持ちを抑えて、眠りに入った。
勿論すぐさま二人共バタンキューで寝息を立てていたに違いない。
日程表
日程表
面白いことがあった。
皆さんはXO醤って、ご存知ですか?
やしのみは中華調味料として、我が家で使ってはおりましたが、ここで出された
それはまるで、違う。
これがーえっー!XO醤なんなの?
調味料というよりも、それ自体おつまみとしていけるとても美味な食べ物であった。
本場物のXO醤なるものを初めて口にすることができた。
NO.4
7/10(日)
故宮博物院と忠考烈祠観光
出発まで自由行動
キャセイパシフィック航空
台北発 13:05
成田着 17:20
(時差1時間)
しかし、日本でも企業においては、新入社員の教育の一環として、
自衛隊に2週間程、研修として行かされる事があると、聞いたことがある。
我儘は一切許されず、規律正しい規則の中での2週間が、
どれほどの影響を与えるかは分らないが、生ぬるい教育下においては、
ある意味では、心身が鍛えられることも確かであろう。
戦争に賛成しているわけでは決してないが・・・
それはアルコールだけのせいではない。
興奮して、感動しての1日を物語っていた。
お店の前で、記念写真を撮ることになった。
徳○さんに本当に何とお礼を述べたら良いのでしょう。
ただ、何度も頭を深々と下げて、そして、にこやかに(#^.^#)
「ありがとうございました♪」と繰り返すしかなかった。
母は、この3泊の間、夜はさすが早々に床に就いた。
普段から早寝の習慣がある母ではあるが、そのリズムは、たとえ、旅で
あっても決して崩さない。
「早寝早起きは三文の徳」とは、こちらも昔からよく言われているが、
それもまた元気の秘訣なのであろう。