母は飛行機自体は乗るのは2度目である。
父が生きていた頃の事だから、もうかれこれ25年も前のことである。
しかし、怖いという感覚はないようだ。
母に「3人並んで席が取れて良かったわねえ。
外が見える方がいい?」と聞くと「そうねえー」と平気なもんだ。
「今どの辺なんでしょうね?」
画面に出てくるから待っててと妹が席の前に備え付けのディスプレイを
見ながら座席の膝掛け部分にある操作ボタンを押した。
妹は行動がやしのみより、一歩いやもっとかな、いつも早い。
若い頃からスポーツをやっていて、テニスは中学生の頃からずっと
続けている。
「継続は力なり」とよく言われるが、まさにここにも証人がいた。(笑)
立派な成績を修めているようだ。

今回の航空会社はキャセイパシフィック航空だったが、やしのみが大好きな
ゲームはしっかりセットされていた。

母の思い出の地・・・台湾

part2

しかし、スペアーのコントローラがない為、椅子の肘掛部分で操作しなければ
ならず、しかもプッシュしても反応が遅い。
外せないのかとパーサーに聞くと、ダメだという。
今後の改良は望めないのだろうか?
「上海」「神経衰弱」などがあった。
まずは、手頃な神経衰弱の方にチャレンジしてみた。
最近、記憶力が減退しているせいか?妹に先を越されてしまった。
えっ!ゲームの女王がなんたることか!
プッシュしても反応しないからだわ!んもおうっ!
機械のせいにしてしまった。(笑)

なんとか夕食を終え、ビールを飲んだせいか、少しうつらうつら・・・
成田から台北までは飛行時間は約3時間半程だ。
時差が1時間あるので、台北に着いたのは日本時間の午後7時半だった。
台北が近くなるにつけ母はそわそわとしだした。
「もうすぐお母さん台北ねえ。ドキドキする?」と聞くと、
「そうなのよー、なんだかさっきからおかしくてー」とそれでも、
顔は笑っている。
身体を乗り出し、外をじーっと眺める母を見て、どんなにか胸が
ときめいていることだろうと、きっと蝶が胸に舞い込んできたような
そんな感じなのかなあと、やしのみも胸がいっぱいになった。

あり得ないお話しで、この先どうなることやらちょっと不安であった。
ところが、これが幸いしたのだろうか。
このツアーの間中、痒い所に手が届くようなガイド振りにホッとするので
あるが・・・

先に着いた二人組みはどうやら、違うコースを選んだらしい。
先ず、その方達のホテルへ車は向かい、彼女たちは降りた。

その後は我ら3人組。
「ねえー、お腹が空いたわよねえ。
機内で食べたけどさあ。やっぱ、やすべふかひれ食べに行こうよ。」
空港からホテルへの道程の間、その話が出た。
なんでもそのお店はふかひれの姿煮がとてもおいしいと評判のお店らしい。
勿論母もやしのみもそんなのイヤだあーというわけがない。
大賛成である。

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日程表

7/7(木)
キャセイパシフィック航空
成田 発 16:00
台北 着 18:30
     (時差 1時間)

着後:ホテルへ
SHANGRI-LA FAR EASTERN PLAZA
    (遠東国際大飯店)

NO.1

途中で、飲み物が配られた。
何がよろしいですか?
「ビアー、プリーズ」
なんと台湾ビールを頼んだ後に、アサヒスーパードライがあるのを発見!
誰が見つけたかって?
それはもう、決まっている。
観察力ゼロのやしのみであるはずがない。
テニスボールに食いつく妹だった。(笑)
しかし、失敗したなあ、もう!
でも、台湾ビールも辛口なので、嫌いではないけれどね。

早目の夕食が出た。
食欲が出るメニューではない。
ビールを飲みながら、おつまみとしていけそうなものだけを
つまみ食い。
待ちに待った台北にやっと着いた!
母はとても嬉しそうだ。
終戦後60年ぶりの台湾の地に一歩踏み出し、感無量の様子であった。
あれっ!添乗員はいなかったけれど、現地のガイドさんはどこでしょう?
我々3人だけかな?
違ったようだ。
既に二人組みが先に着いていたようで、こちらですよと手を振られる。
しかし、ここでトラブル。
いつの間にかガイドさんがいなくなり、慌てる。
先にスイスイと若い女性達二人組みと行ってしまったのだ。
慌てて探してみたがいない!
5分ほどして、気が付いたガイドさんは戻ってきたが、ちょっと我らはプンプン!である。
むくれてしまった。
ふかひれには目がない妹は毎晩、毎食でも食べたいわ!と言う位だ。
ガイドさんにそのお店を尋ねると、これは規定外なのだが、
そのお店まで案内してくださるとのこと。
やったあー!♪そうなのだ。規定外なのに、快く承諾してくれた。
これは最初のあのミスのお蔭に?違いない。
罪滅ぼし?

ホテルへ到着だ。
SHANGRI-LA FAR EASTERN PLAZA(遠東国際大飯店)
はシャングリラ系列として、1994年にオープン。
43階建ての超高層ビルである。
まずはロビー他オリエンタルな調度品、インテリアはとても優雅な
雰囲気で見とれてしまった。
それもそのはず、5ツ星ホテルなのだあー!
ちょっとリッチな気分もたまにはいいかな。
同ホテルには、ショッピングモールもあり、70店ものテナントが入って
いるらしい。
後で、時間が空いたら見に行こうねえ。
妹と意見は素直に一致した。(笑)

スムーズに希望のお店までガイドさんは連れて行って下さり、
そのままというわけにもゆかず、感謝を込めてチップを渡した。
といっても、そんなに多くはない、気持ちがすむ程度だけれどね。

はてさて、どんなお味?
そんなに待つこともなく、ふかひれの姿煮はヤッテキタ。
うーん、なんて大きいのおー!
日本で食べるとこれは幾ら位?
驚きである。
しかも、舌がとろけそうだ。
3人ともけらけら笑い転げて食べた。
なんだか変だけど、自然に口元が開きっぱなしで、よく話し、そして
良く食べた。
ところがである。
ところが、ところが、その口が開いてる最中に、なんとパチンと
店内の電気が一斉に消え、クーラーが止まってしまったのだ。
この時期の台北の気温は蒸し暑く夜でも35度はあったからたまらない。
それでも、センスを片手に、我らはふかひれのおいしさの方が勝り、
いつまでもにこやかに笑いながら舌鼓だった。
しかし、いつまで経っても店内は真っ暗のまま。
途中で蝋燭を持ってきてくれたのだが、闇夜のなんとかには間違いない。
薄明りの中、今度はこれはサービスです。
すみません!とデザートを持ってきてくれた。
よく見えないのだが、せっかくだからと、食べてみた。
このデザートはまあまあだ。
大きなふかひれを食べ終えるには時間がかかった。
サービスのデザートを食べ終えたのは停電から40分は
経っていたのでは?
「おいしかったわねえ〜♪」
暗闇の中の食事にもかかわらず、あまりものおいしさに停電なんて
なんのそので、笑い声と共に食べ終えた我々に、店主は
「すみませんでした。今日の代金はいりません。」と片言で申し訳
なさそうにお辞儀をした。
えーっ!少しは安くなるかしらねと、実は踏んでいたやしのみも
びっくり!
まさか、タダになるなんて!
かなり高級なふかひれを注文したのにー!
太っ腹の主(あるじ)に謝謝!であった。

停電というハプニングが巻き起こした、台湾1日目の
「笑う角には福来る」の出来事だった。
小さい頃からひょうくれ者で人を笑わせてばかりいる妹は
「わあー、食べた食べた!
お腹がこんなに膨らんじゃった!とお腹を指差し
またまた大笑い!

ラッキーな台湾の1日目の夜は最後まで、
笑いに包まれ更けていった。

なんと洗面所にはテレビまで備え付けられていた。

つづく