夜は虫の音が聞かれ、やっと9月末になってこれがいわゆる”小さい秋”なのかもね、と妙に納得している。
よく聞かれるのが「ねえ、あなたは1年中でどの季節が好き?」とか
「夏と冬とどちらが好き?」、又は「春と秋とどちらが、、、」等々の問いである。
もう、それこそ暑がりの寒がり、併せて欲張り者のやしのみはいつも答えに困ってしまうのである。
いわば、究極の選択といってもいい。
選べない。とても、すぐ答えられないのである。
即座に答えることが出来る人は素晴らしい。
えっ、そんなことで?と思われる方もいらっしゃるでしょうね、きっと。
でもね、自分に出来ないことは全て、いつの間にか”感動”の文字に変わっています。
あのしんしんとした雪が降るさまを窓辺で見つめ、お炬燵でせっせと編み物をする冬。
でも、冷え性だから寒いのはいや。
あの真夏だからこそ味わえる、涼を求めて高原の爽やかさを味わえるヴァカンス、
大好きな海で泳ぐ開放的で陽気な夏。
でも、顔に汗はかくわ、焼けるわで、「いい汗をかいて!」等と言われても
とても我慢できないクーラー好きのどうしょうもないわたし。
冬や夏と比べると、春や秋は凌ぎやすくていいですよね。
それだからこそ、これも良すぎて選べないのである。
若芽の息吹を感じる新緑の春は、まるで世界の始まりのような気がしてくるので好き。
夏が終わり、よくがんばったねと落ち葉に声をかけたくなる、そこはかと寂しい
”わびやさび”を感じるロマンチックな秋も好き。
こうしてみると、救いようのないわがままな自分が見えてきた。
「選べないことってたまにはあるさっ」
(なんと、最後には開き直りか)
概して、《夏が好きな人は春が好き。冬が好きな人は秋が好き。》
なような気がするが如何なものか?