まだないか?あげつらって見るとワンサカ出てくる出てくる。
そんな中、光り輝いて見えるのが徳なのである。

そうそう、そうなのよね。
しかし、徳というものは一挙にして生れるわけじゃあない。
中年以降じゃあ間に合わないでしょう?
いやいや、いくつまで生きるのかは神のみぞ知る!ではあるが、今からでも
遅くないでしょう。
この1月20日でお蔭様でひとつまた歳を重ねた。
徳の「と」の字もない現在の私ではあるが、このお蔭様でという感謝の気持ちだけは
大事にしたいと思っている。
そう、歳を取るのは年寄りになるだけではない。
様々な世界をそれだけ見つめることができたわけで、幸いにしろ不幸にしろ
多くの人と出会い、粋も痒いも痛いも色んな経験をすることができたわけで、
なんの大きなこともやれないけれど、この「有難い」という心だけは持ち続けたいなと
そう思っている。

目標は「スルメのような人」
スルメって、噛めば噛むほど味が出るでしょう。
目標は遠い彼方ではあるが、努力だけは続けよう。
継続は力なり!
大層なことを言ってしまった。
ここは有言実行、もう後には退けないわね。(笑)

「少年よ大志を抱け」ならぬ、「老年よ大志を抱け」である。
まだまだ、やることがいっぱいだ。
世の中捨てたものじゃあない。
この1年も希望を持って日を重ねよう。

ああー、疲れた・・・
もう、寝なければ・・・
しかし、今日は・・・が多いことだ。
独り言もいいかげんにしろー!だね。
本年もどうぞよろしくぅ~♪

このところ、残業続きで心身共にマイッテイル。
電車の中で書類を広げているいる人を見て、何もこんな場所でまで仕事をしなくともなんて、
ひとごとのように思っていたのに、まさか自分に降り懸かってこようとは・・・
この1週間は特に時間との戦いだった。
昼食を落ち着いて食べる暇もなく・・・
好きな本も読む暇もなく・・・
今日で、やっとなんとか落ち着いたものの、今度は子会社の方の決算ときている。
まあ、不平をだらだら言って見ても始まらないのだが・・・
少し風邪気味で体調も崩しつつあるから、こちらの方は大事を取らなければね。
と言いながらも、今こうして、mutterを書き綴っている。
月に一度はと決めた以上、やはり自分への宿題だ。

やっと帰りの電車の中で久し振りの本を読むことができた。
うとうとしながらではあるが・・・
なんだか・・・が多い文だこと。
モノ思う年頃でもあるまいしね。(笑)

曽野綾子の「中年以降」というタイトルだ。
笑っちゃうでしょう?
私が選んだ本ではなく、会社の方が「是非読んで見て」と渡された本だ。
まあ、年齢が同じ位なので、共通項があるのでは?とのお勧めであろう。

いわば、エッセイである。
エッセイを読むのは久し振りである。
当然ながら、ふむふむなるほど・・・と思うこともあれば、えーっ!そんなこと!と反感を覚える
意見もある。

しかし、最終章で氏は「中年以降に最も大切な要素」についてこうふれていた。
数ある中で一番大切なものは何かと言ったら、それは「徳のある人になる」ことだろうと。
氏はキリスト教信者であるから、文章の折々に宗教的且つ哲学的な内容が見られるのではあるが、
この最終章で述べられた文の中で、ひときわ心を揺さぶられたのが以下の詩である。

「人間を止めない人」

伸びたパーマの根っこから、
染め残した白髪が無残に伸びているから。

ああ、あの人は女を止めたのだな。
だから灰色の枯葉模様のぽりえすてるのちぢみのブラウスを着て、
だから丈の短いズボンをはいて、
だからくたびれた靴を内股にして、
座っているのだな。

ところが突然、赤子を胸におぶった若い女が
ちょっと離れたところに向こう向きに立ったのに、
無関係のはずの女を止めた人が、
つっと立って行って若い女に席を譲った。

女を止めても、人間を止めてはいない人。

ドキッ!ドキッ!
魂のお洒落をあなたはしているか!自分に問うてみた。
自信がないな。
中年以降、外見は衰えるばかりである。
急坂を下るかのごとく、放っておくと、太鼓腹、二重顎、皺、白髪、禿げ、身体各部のたるみ、
ぱっちりしていた眼も瞼が下がって小さくなる。

スルメのような人

平成19年1月31日

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