優しい心

平成16年5月

4月11日のあの晴天の霹靂かの如くのあの事件から1ヵ月半が過ぎようとしている。
真っ赤に染まった愛犬の左目。
ああ、どうしよう!
このままこの子は潰れてしまうのでは・・・開かないままの状態なのか?
あの時の動揺は尋常なものではなかった。
えっ、嘘でしょう。こんなことって・・・なんで!ハッピーがこんな目に・・・と。
安全であるべきドッグランでのいまわしい事故はあってはならぬできごとであった。
親切なその場に居合わせた3頭飼いのご夫婦による機敏な行動で、
かかりつけの獣医さんをご紹介頂き、適切な処置を受けることができた。
加害者側はやはり動転していたのでしょう。
「すみません」を繰り返すばかりで、お医者さんにすぐ診せなくてはと言ったのは
やしのみ家であり、また先述したご夫婦であった。
加害者側の「私も行ったほうがいいでしょうか?」との言葉に怒りを感じ、「勿論いらしてください」
と思わずきつく言ってしまったのだが・・・
しかし、その後の加害者側の態度は誠意あるものだったと、ここで明言するのが
礼儀であろう。
例えば逆の立場であった時、どんなに辛いか、それを考えた時、怒りは消えたような気がする。
普段はきっといい子だったに違いない。
たまたまご機嫌が悪かったのか?それともハッピーとの相性が余程悪かったのか?
色々原因は考えられる。
「もう、いいよね。責めても仕方ないよね」夫婦の結論であった。
ノーリードで遊ばせるドッグランでの教訓として、ひどい代償ではあるが、今後のあり方を
学んだのだから。
悲しい出来事を忘れようとホームページに夢中で書き連ねた。
余計なことを考えぬように、ただただつらつらと書き連ねた。
こんな時によくできた?逆にこんな時だからこそ、できた。そう、思う。
人間、時間があるとろくなことを考えない。
そう、忙しくさえしていれば悲しむ暇もなくなる。
お蔭様で、カキコミを見てくださった方々からたくさんの励ましのお言葉を頂きました。
まるでご自分のことのように嘆き悲しみ、そして暖かい優しいお気遣いをたくさん頂きました。
1人のお友達からまたそのお友達へとどんどん増えて。。。
「禍を転じて福となす」とはまさにこのことでしょう。
ハッピーはとても辛い思いをした。しかし、それと同じ位、いえ、それ以上のものを
やしのみ家は頂くことができました。
それは皆様の深い愛情篭った優しさ、暖かさでした。
それは宝石のような輝く宝物。
何にも勝る宝物でした。
人間って、こんなにも優しくなれる。
そして、それを受けることができたやしのみ家はなんと幸せ者なんでしょう。
人生下り坂の数だけ上り坂もある。
きっと、あんなに辛い悲しい出来事だったけれど、きっと、きっとその分嬉しい出来事もある!
そう、信じて止まないこの頃です。
応援エールを頂いた皆様に、そして、心の中で密かにお声がけ頂いた皆様に
心より感謝申し上げます。
人間って素晴らしい!
人間の優しさに乾杯!

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