夫婦喧嘩

平成16年4月

久しぶりに夫婦二人で映画を見て、その後最寄駅のすぐそばにある
いわゆる飲み屋さんで飲んだくれた。
大体毎日、二人とも呑み助さんで毎日宴会の口であるが、外で飲むのは
久しぶりであった。
今日見た「ロードオブザリング」の感想から始まって、いつもの如くぺちゃくちゃ
話がはずんだ。
しかし、何故か今日は酔いが回るのが早く、いつの間にかやしのみはくだらない
話題に持ち込み、主人を怒らせるはめに陥ったのだ。
不満なんてその場で言えばいいものを、我慢していたのがいけなかったのか、
つい酔いが災いし、本音が出てしまったのである。
せっかくの、久しぶりのデートもこれでは台無しである。
主人に「喧嘩を売る気なのか」と言われ、目が覚めた。
全然その気などないのに、けんか腰になっていたようだ。
お酒を飲んで、酔わないのはおかしい。
酔う為にあると言えば、極言ではあるが、まあ、酔うのは仕方ないとは思っている。
しかし、知らない間に自分が思ってはいない方向に事が運んでいるのに気付かない
程、今日は酔っていたのだろうか。
夫婦だって、言って良いことと悪いことがある。
十分承知のはずなのに、今日は愚痴ってしまったようである。
本音が出たと言われれば「そうだ」と言うしかないのだが・・・
主人にしてみれば、どうして随分前の事を蒸し返すのかと不愉快に感じたことであろう。
しかも、久しぶりのデートの席で怒られるのだから、不機嫌になるのは止むを得ない。
 酔いにも「笑い上戸」「泣き上戸」等色々あるが、やしのみの場合、普段は笑い上戸の
はずなのに、今夜は何故か怒り上戸(こんな言葉があるのかな?)。
勿論自分が悪いと思い「今日はごめんなんさいね」と謝ったが、どうもなんであんなに
つっかかったのか未だに分からない。
でも、自分としては単に正当な意見を述べただけなのだ。
しかし、何故じゃあその時すぐに言わなかったんだろう、とハートに聞いてみた。
『本質的に、喧嘩は好きではない。まあ、好きな人はいないだろうが・・・
極力我慢できることはぐっと我慢の子でいようとしてはいる。
普段自分自身我儘放題なのだから・・・』
しかし、酔ったはずみに出たんですねえ、これが。
いけない、いけない。知らない間にというのが怖い。
まあ、起きたことは仕方ない。素直に謝り、じゃあ、「帰ったら飲みなおすかあ」と
主人も快くご機嫌を直してくれた。
 しかし、我が家では結構喧嘩はしている方だと思う。
内容はと言うと後で思えばくだらないことが多いのだが、勿論その最中はお互いに
真剣勝負である。
結局はお互い言いたい事は結構言ってるのかな。
だって、言ってもらわないと分からないことって、あるものでしょう。
だって、自分自身をまだまだ知らないと思いますしね。
仲が良いほど喧嘩もする?
きっと、喧嘩をするたびに自分を知り、相手を知る。
そういうことなのかな?
ただ言える事は、「熟年まで文句も言わず従順にしていた妻がある日退職を
境に豹変して離婚申し立てをする」
これだけは多分ありえないでしょう。
だって、全然従順でもないし、豹変もしようがないしね。
やはり、普段から言うべきことはちゃんと言って、そうして、お互い直せる事は、
そうなるべく努力する。
・・・じゃないのかなと、しみじみ思った久しぶりの喧嘩の結末でした。
そうして、もう一つ。
呑み直しの回は和解の回になりにけり・・・でした。
よく人に「仲がいいのねえ」と言われるが、喧嘩もよくするのよ」の実例その1
でした。

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