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パパ達はおいしいものをいっぱいいただいたらしい。
メインは北京ダック。他にふかひれのグラタンスープやその他
よだれが出そうなものばかり。。。
ちゃんとままが食べられる海鮮もあったらしいから、まま、
よかったねえ。

「ただいまあー♪」
３人ともご機嫌で帰ってきた。
おいしい紹興酒をいただいて、ほろ酔いカゲン。
忙しい年末だけれど、素敵で楽しい会だったから、そんなの
なんのそのって感じだった。

僕もね、ちゃーんとお留守番できたよ。
ほらね、こんなに元気でしょう？

明日は大晦日だね。
なんだか僕も気忙しい感じ。
でも、ワクワクもする。
なんでかな？

午前中はお部屋を少しでもきれいにとままはバタバタしていた。
「キンコーン♪」
あれっ、誰だろう？
「わおーっ！宇実お姉ちゃんだっ！」
もうままったら僕になんにも教えてくれてなかったでしょう！
「ハッピー、お姉ちゃんだよー」じゃあないでしょう！
もっと前に教えて欲しかったな！
「ハッピー、びっくりした？」
この頃ままはパパに似てきたんじゃないかなあ？
びっくりさせて喜ぶってやつ。
絶対似てきたよ。
夫婦何年すると似てくるって本当なんだね。

夜はこれも北海度からの直送で大きなタラバガニの
ご馳走だった。
僕も一応いつもと違って、デザートが出た。
といっても、甘いものではなくてね、ジャーキーだったけどね、
いつもと違うジャーキーだったよ。

明日はお姉ちゃんの旦那さんが来るそうだ。
大晦日は各々の実家で過ごして、元旦はやしのみ家へ夫が来て、
そして２日には夫の実家へ今度は二人で行くんだって。
パパとままは「ふーん、そういうのもいいねえ、でも大変じゃあないの？」
って言ってたけど、お姉ちゃん達はまだ若いし、元気があるから、
僕はいいんじゃないかなって思ってるよ。
別に決めなくてもね、その時によって色々っていうのもいいかもね。

ああー、２００４年は色々あったなあ・・・
４月に思ってもみないハプニングに見舞われ、僕の左眼は失明したけれど、
それにも増して、皆さんの優しい心に触れることができて、僕は幸せだった。
皆さん、大変お世話になりました。
ありがとうございました。
２００４年よ、さようなら・・・
２００５年はどんな年？

僕はままが帰るまでは心配だから、ずーっとままの帰りを今か
今かと首を長くして待ち続けた。
もう零時を過ぎてるよ、まま、大丈夫かなあってね。
そうしたら、バタンッってタクシーの扉が閉まる音が聞こえた。
僕はさすがとろとろしていたけれど、ビクッとして思わずワンワン！って
吠えてしまった。
「只今ー！アラッ！ハッピー、起きててくれたの？嬉しいなあー♪」
ってままは僕をキューンと抱きしめた。
まま強すぎー、僕窒息するよー！
でもね、僕は安心した。ほっ！とした。
だって、ままは元気いっぱいで、にこにこ顔だし、疲れている風でも
なかったしね。
パパはどうせ遅くなるからってさっき二階に行ったから、
きっともう寝てるに違いない。
僕とままはしばらくうだうだして、やっとままは寝る気になったらしく、
大人しく「じゃあね、ハッピー、おやすみー！」って二階へとことこ
上っていった。

平成１６年１２月３１日の金曜日。
今日は平成１６年の最後の日だね。
朝からままはおせち料理で忙しくしている。
といってもね、ほとんどはネットで北海道の○○水産という所に
「漁師御膳」という名前の三段重ねのお節を頼んでいるから、
ままがお料理しているのは、お雑煮の下ごしらえと煮物と
あとチョコチョコしたもの。
そのチョコチョコとは？
今夜大晦日に必ずいただく、蓮の唐揚とお正月にこれも必ず
必須のゆりの根の甘煮。
両方共、宇実お姉ちゃんや天国に行った二番目のお姉ちゃんが
大好きなものなんだ。
だから、これだけは欠かせないってわけだ。
蓮の唐揚はおせんべいみたいに薄く切って、カラリと揚げるのが
コツなんだって。
ゆりの根はどこまでも甘く煮るんだよ。
お芋さんみたいで、とてもおいしいんだって。

ルイママさんはこっこちゃんだけじゃなくてね、色んなものを
送ってくれたんだよ。
手作りのポーチにティッシュケース、そしてね、僕にって、なんと
おもちゃとおやつまで入ってたんだ。
しかもとてもきれいにラッピングしてあってね、ままは感動しまくり
だったよ。
ルイくんのママ「ありがとうございました♪」

僕はなんだか、眼が冴えてしまった。
でも、もう寝なきゃね。だってもう１時なんだもの・・・
今日はまま、たくさんみんなと騒いで楽しくて良かったね。
明日からお正月休みだね。。。僕もなんだか嬉しいよ♪
僕はそんなことを思いながら、いつの間にか夢の世界に入っていった。

平成１６年１２月２９日の水曜日。
ままの会社は今日が仕事納めで、夜は恒例の忘年会だった。
忘年会はいつも仕事納めの日の最終日に決まっているらしい。
午前中は今年最後の仕事をして、午後は仕事が片付いた人から
大掃除に入る。
そして、ご苦労様でしたって、忘年会なのだそうだ。
このところ、毎年場所は決まっていて錦糸町のふぐやさんなんだってさ。
いいなあ。ふぐって高いらしいからね。
費用はぜーんぶ会社持ちなんだってさ。
いい会社だね、まま。
ままはビール党なのにね、ふぐのひれ酒だけは大好きでね、なんと３合も
飲んだらしい。しかも、ビールプラスなんだから、さぞかし酔っ払って
帰るかと思ったら、僕の判断によると、全然平気だったよ。
いつものままと変わらなかったよ。

平成１６年１２月３０日の木曜日。
もうすぐお正月だね。
お正月の注連飾りはもうとっくにしたよ。
だって２９日は二重苦といってダメだし、明日の大晦日は一夜飾り
でダメだしね。
一応日本のそういう風習は大事にしているんだって。
今年は、玄関の下駄箱の上にいつも飾っている干支の置物は、
ままがルイママさんのところでゲットしたキリバン１８０００ヒットの
カウプレでいただいた「こっこちゃん」なんだよ。
ままが何かに当たるなんてことは滅多に無い。
宝くじだっていつも最低の３００円なんだもの。
もう、嬉しくてままは飛び跳ねていた。
とっても可愛いこっこちゃんなんだ。
きっと、いいことあるよね。
そんな思いを抱きながら、ままは丁寧にお飾りをした。

でもね、ともかくも嬉しいよ～♪
宇実お姉ちゃんとは久し振りだものね。
夏に会ったきりだから、約半年振りだよね。

ところが、お姉ちゃんが来たと思ったら、すぐなんだかお出かけ
するみたいだ。
しかも、パパもままも着替えてる。
えーっ！僕はお留守番なの？
ショーック！

今から横浜まで電車に乗って行くんだってさ。
ままの妹が川崎に住んでるんだけどね、パパの還暦祝いと
忘年会を兼ねて中華街でお食事なんだってさ。
しょうがないよね。
僕はすぐさまあきらめて、守りの体制に入った。
だって、しっかりここはお留守番しなくてはね。
面子にかけてね。
やしのみ家の番犬だぞー！僕はー！