平成16年8月14日の土曜日。
今はお盆の真っ只中。13日〜16日はお盆だ。
12日、正確には、13日の午前0時にやしのみ家では迎え火を焚く。
だから、今は二番目のお姉ちゃんも帰って来ている。
ご仏壇の上の方には鬼灯が横に張った紐に下げられ、果物やお野菜や
お菓子がいっぱい。それに、小さな器にチマチマとまるで、おままごと
のように配された御膳。
両脇にはきれいなお花。
お花が大好きだった○○実お姉ちゃんの為に、その他にもアレンヂメントも
飾られている。
ご仏壇用=菊とは限らず、こだわらずに可愛いのが好きだったお姉ちゃんに
合わせて、ままは大抵ピンクのトルコ桔梗やオレンジのガーベラ、黄色の
向日葵という風に暖色系にまとめている。
だって、浄土真宗の場合は果物盛り付けと提灯だけ。
後は一切無しなんだから、質素だよね。
宗教によって、飾り付けも随分違うんだねえ。
他の宗教ではどんな飾り付けをするのかなあ?
お馬さんや牛さんのお話を聞くと「なるほどねえー」って僕は
すごく感心してしまった。
そして、可愛いしね。
でも、やしのみ家は言っている。
○○実はいつもそばにいるよねって。
しかし、だからってじゃあお盆は何もしないかというと、
そうじゃないのだから不思議だ。
きっと、「けじめ」のようなものなのかもしれないね。
一番目のお姉ちゃんと二番目のお姉ちゃんとの歳の差は3つ。
二番目のお姉ちゃんが小さい頃は、やしのみままが働いているので
一番目のお姉ちゃんはままの代わりをしていたそうだ。
○○実お姉ちゃんは宇実お姉ちゃんの事が大好きで、なんでも
宇実お姉ちゃんの事の真似をしたそうだ。
宇実お姉ちゃんが、胡瓜が嫌いだといえば、自分も嫌いに
なって食べなくなるし、音楽や絵画にしても好みが一緒。
要するに宇実お姉ちゃんのやることが全て。
ケーキ作りもよく一緒になって作ったりしたそうだ。
今はお盆でお姉ちゃんが二人。
楽しいお休みになりそうだ。
お馬や牛さんまでいる。
本物じゃないよ。馬は胡瓜で、牛は茄子で作られている。
そして、馬はご仏壇に向けられ、牛はその反対方向に並べられている。
なんだかって言うと、お家に帰ってくる時には早く来て欲しいから、
足が速いお馬さん、そして、天国に戻る時は、なるべく遅くに行って
欲しいから牛さん、こういうことらしい。
くるくる熱で回る提灯もとてもきれいだ。
でも、お盆だからって、全てのお家が豪華な飾り付けをするのかというと
そうでもないらしい。
宗教によってかなり違うらしい。
現に、やしのみ家は法華宗だから、とてもにぎやかな飾り付けだけれど、
やしのみままの実家は浄土真宗で、あまりもの違いに、とてもままは
驚いていた。