「まま、ホント風がちょっとだけ、今までと違うよね。
今日の風は涼しいよ。気持いいねえー」
僕は涼しくなった夕方の風を楽しみながら、
スタコラサッサと急ぎ足でお散歩を終えた。
そうさ、スタコラサッサだったんだ。
今日のお散歩はいつもより、」短かった。
ままは、何をやるにも夢中になる。
大事な事だと思うけれど、でも、時と場合によるんじゃ
ないのかな。
パパは何も言わないけれど、心の中では僕みたいに
きっと思ってるよ。
まま、まま、まま!!!
僕はままのこと好きだよ。
お願いだからもう少し「ちょっと待って!」を減らして
欲しいよ。
まま、まま、まま!!!
お願いだよ!
(影の声:反省してるんだから・・・許して!!!)
ままー、早くお散歩に連れてってよー、って僕はパソコンの
そばのソファーに上ったり降りたりして、パフォーマンス
したけど、今日のままは特別夢中になって、マウスを
動かしている。
僕はな何をそんなに夢中になってるんだろうと、ソファーに
上ってパソコンを覗いてみた。
そうすると、何やら小さな画像がいっぱい並んでるのが
見えた。
あれーっ、どこかで見たお顔がいっぱいだ!
ふーん、ままは一体何を作ってるんだろう?
「ハッピー、もうちょっと待ってねえー。」
出たーっ!待ってが。
パパはもうこの待てには慣らされたらしい。
僕はまだ慣れないぞ!
まま、お願いだから止めた方がいいよ。
「待て」はごはんやおやつだけにしてよ。
パパだって本当は慣れてなんかいやしないさ、きっと!
(影の声:そうだ!そうだ!)
「ハッピー、さあー、一段落したわよー、お待ちどおさまー、
お散歩行こうかっ!」
うーん、待ちくたびれちゃったよー、まま。
でも、お散歩が大好きな僕は、それでもいそいそと玄関の方へ
悔しいけどしっぽをフリフリ走った。
「あらー、風が吹いてちょっとは涼しくなったわねえー」
玄関を出たままはのんきなことを言っている。
僕はちょっと興奮しちゃって、ままを引っ張った。
そうしたら、「待てっ!」って・・・
出たよー「待て」が。
でも、この「待て」は少しニュアンスが違う。
ままの左側をちゃんと歩くようにいつも言われているのに、勝手に
つっぱしったワケだから、これは僕のほうが悪い。
まずい!まずい!
あわてて僕はストップした。
平成16年8月8日の日曜日。
今日はままはちゃんといつものお休みの起床時間の8時に
眼が覚めたようだ。
でも、つまんないよ。
だってね、朝からずーっとパソコンの前に座りっぱなしなんだ。
最近時間がないないなんて騒いでいるけど、こんなことして大丈夫なのかなあ?
ままはなんでもすぐ夢中になるからなあ。
だから、パパから「○○ちゃんは、ちょっと待って!が多いよねえって
いつも言われている。
僕もそう思うよ。
例えば僕のお散歩の時だって「ハッピー、もう少しだからちょっと待ってね」
って結構言われるんだ。
今日も実はそうだった。