リードが大きく取れない          トップページへ

  小学生に多い傾向ですが、中高生になっても、まともなリードが取れない選手がいます。こう言った選手の多くは、理屈では分かっていても中々出来ないものです。

  まともなリードが取れない選手の場合、通常のメニューで数をこなしても、試合では、中々大きなリードを取る事が出来ません。その原因は、技術ではなく精神的なものだからです。例えば、大事な場面で牽制アウトになってしまったり、あるいは、そういった場面で厳しく叱られるのを見て、やる前からビビッている事もあります。

練習方法

 まずは、自分のセーフティーゾーンを覚える必要があります。最初は、投手でなくても構いませんので、投手と一塁の実際の距離よりも1mほど近い距離で練習します。わざわざ近い距離で練習するのは、実際の距離が、練習よりも楽に感じるための工夫です。立ち居地は、02204 1塁のリードと盗塁の最後に記載していますので参考にして下さい。

 最初は、頭から帰塁したイメージで、ベースの端に手が付くように腹ばいになり、足の先に線を引きます。これが、倒れこむだけで帰塁できる距離です。まずは、この距離で、数回練習してみますが、相当、余裕が有るはずです。次は、その線から、さらに歩いて一歩分距離を取ります。これくらいの距離は飛び込めば届きますので、身体能力に関係なく、誰でもセーフティーゾーンです。この距離で、投手と一塁の実際の距離よりも1mほど近い距離での練習を、ある程度こなします。思い切り飛び込める選手なら、更に、一二歩距離をとっても構いませんので、間に合う。間に合う。と言う練習をします。この時大事なのは、自分のセーフティーゾーンの距離を、一塁から歩いて何歩なのかを毎回確認しながら練習する事です。この、歩いて距離を確認する習慣で不安を大きく軽減する事が出来ます。 精神的な訓練ですので、忘れないように、定期的に行うと効果的です。

 リードが苦手な選手の特徴の一つとして、進塁(又は第2リード)と帰塁の判断を焦る傾向があります。これは、投手がセットに入っただけで、カチカチに固まってしまう事でもあり、かえって反応が鈍くなってしまいますので、何とかしなくてはなりません。

 最初に、投手と一塁の実際の距離よりも1mほど近い距離で練習していますが、ここでその効果が発揮出来ます。通常は、投手が動いた瞬間に、進塁(又は第2リード)と帰塁の判断をしますが、リードが苦手な選手の場合は、「1m分余裕があるのだから、投手の動作が、帰塁すべき動作だと分かってからで良い」と、指導します。最初はギクシャクする事も有りますが、慣れると、圧倒的に早くなります。1m分の余裕など、実際にはたいした違いでは有りませんが、精神的な効果は大きいものが有るようです。



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