2006年10月のHARTとSATS

10/01_お父さんがいけない
10/06-10_秋休みは野球なのだ
10/09_目玉焼き
10/14_えらい違い
10/29_本気の球
10/31_同じ手紙

2006/10/01 お父さんがいけない

 午前中はHARTと海釣り公園へ。行く途中の車内で
「今日は3つやることがあるんだ。1つ目が釣りで、2つ目がコオロギの餌換えで3つ目がアオマツムシを取ること。ねっ」

 午前中の海釣り公園から帰ってきて昼食後にコオロギの餌換えを済ませた。今日やることのうち2つまでは終わったわけだ。でも3つ目のアオマツムシは夕方にならないと見つけにくい。
 そこで近くの公園にサッカーボールを持って遊びに行く。先週と同じくHART対SATSと私でサッカーだ。真ん中に線を引いて陣地が別れる。相手の陣地には入ってはいけない。ゴールは公園にある木のベンチで、当たると1点、下をくぐると5点だ。ゴールキーパーを兼ねているので手を使ってもよい。

 さあゲーム開始。HARTは先週と違ってボールを手に持ち弾ませてから蹴ろうとしている。上手くあたるとライナーで飛んでくるが当たりそこねやとんでもない方向に来る事の方が多い。我々のチームの攻撃は私がボールを止め、そっとパスを出して…SATSがキック。これが結構まっすぐにゴロが転がって行く。
 でもHARTからのボールを追い掛けて蹴る時は、ただでそれているところにSATSが同じ方向に蹴るのでとてつもなくそれて行く。それでもHARTはボールを追い掛けて行き、ゴールとはほぼ90度違う真横から我々の方に蹴ってくる。ゴール前がら空きの今がチャンスとSATSにゴール方向にキックさせるとHARTが猛烈な勢いで走って戻ってきてゴールぎりぎりで止める。
 大体こんなパターンなのだが、HARTは強めのボールを受けたいらしく
「今度はお父さん蹴ってね」とたびたび言うが、我がチームには、やる気満々のフォワードSATSがいる。それでもたまにディフェンダーの私がオーバーラップしてシュート。
「ゴール!1て〜ん」なんて手を上げていると
「もうっ!SATSがけりたかった!おとうさんがいけない!」とプンプン。
今度はHARTが蹴ってとんでもない方向に向かったボールを止め、SATSにパス。でも意図は伝わらなかったらしく
「もうっ!SATSがけりたかった!おとうさんがいけない!」とプンプンプン!
一方のHARTは「今度はお父さん蹴ってね」の連発。SATSの方はもうボールを止めるだけでもプンプンプンプン!!
「SATSもうかえるからいいよ、ひとりでかえるからおとうさんこないで」とテクテク歩いて行く。さすがにまだ一人では帰らせられないので手をつないでベランダまで連れて行く。後ろから
「お父さんだけ早く戻ってきてよ」と叫ぶ声が聞こえた。

 ベランダに着くとアオバハゴロモがいてSATSが手で捕まえた。虫カゴに入れる頃にはすっかり機嫌が直っていて、「むしとりにこうえんにいく〜」と虫カゴと網を持って戻った。

 今度はHARTが嘆きだす。
「何だよ〜せっかくSATSが帰ってお父さんとサッカー出来ると思ったのにぃ、お父さんはサッカーだよ虫取りしちゃダメだからね」
「え〜SATSむしとりしーたーいーっ」こんな時…つい小さい方の相手を優先してしまったら…HARTが猛烈に怒る。
「1匹捕まえるまで、ちょっと待ってて」と言っても
「もうお父さんがいけない!」と号泣。

公園に立ち尽くす?父…泣かせたついで?にSATSの虫(蝶)取りを手伝っているとHARTが先に行って蝶を逃がす。私が原因の兄弟げんかが始まった。

かと思うと私が絡まずほおっておくといつの間にか二人で虫探し…兄弟げんかと言ってもこんなもの…そう、今日は(も?)お父さんがいけないでしたね。

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2006/10/06-10 秋休みは野球なのだ

「9日は体育の日でしょ。だからHART、今度の週末はサッカーとか野球がしたいなあ」

市内の小学校は2学期制でこの3連休に前後1日ずつを加えて5連休のHART。初日は大雨で一歩も外に出ることなく退屈攻撃連発で終わったらしい。

土曜日は天気はよくなったが強風。午前中は図書館に行き、午後からは、
「お父さん野球やろう」と一人いそいそとバットとグローブを持って近くの公園へ。少し遅れてSATSと行くと、茂みの奥からボールを持って出てくるところだった。
「HART一人で練習してたんだあ、お父さん見ててね」とノックの要領で一人でボールを打って見せてくれた。ただ投げて落ちる前にバットを振るのは間に合わないので、ワンバウンドさせてから打つ。ボールが当たっても痛くないフワフワボールなのであまり弾まないのだが、地面に近いところを上手く打つのだ。これもテニスの効果かな。
さて私が来たので今度は私が投げたボールを打つ。いきなりいい当たりで公園内のキンモクセイの木を越えた。 「HARTすごいじゃん」
「へへーっ」
その後もそこそこはバットに当たる。HARTが打つとSATSが走ってボールを追いかけて取ってきてくれる。そして3mくらい手前から私に投げてくれる。
「SATS、片方の足を前に出して、行くよって言ってから投げてご覧」

私さえきっちり投げられれば、それなりに野球っぽくなりそうだ。ただ、私は今でも草野球をやっているが、軽いフワフワボールなので(言い分け?)いまひとつ手元が定まらない。HARTからは
「お父さん!野球選手でしょ、ちゃんと投げて!」(ハァーイ)

HIROもやってきてHARTと野球。
「お母さんの方が打ちやすいなあ」と言われてしまう始末(何とかせねば…)

そのうちHARTの同級生がお兄ちゃんとやってきた。HIROが「やる?」と聞くと少し考えてからやるとのこと。今までやったことが無いと言うので仕方ないがやはり上手く打てない。HARTがなかなか打てるようにならないと気になることもあったが、気にするほどじゃなかったのかもしれない。私が小学一年生の時には野球もスキーもやったことがなかったし、比べることでもないのだ。

日曜日は午後から近くの神社のお祭りでHARTが入っている子供会でお神輿をかつぐことになっているので野球は午前中だけ。
「HART打ったボールを取りたい」と言うのでノック。

私も草野球をやっているのだが、軽いバットに軽いボール、いい当たりをすると公園の外に出てしまう微妙な力加減のせい(言い分け?さっきも書いたぞ)でなかなか上手くいかない。しかも、HARTはゴロでは無くノーバウンドで、しかもフライでは無くハーフライナーを取りたいらしく
「お父さん!野球選手でしょ、ちゃんと打って!」(ハァーイ)

午後からのお神輿は小学一年生ではまだ小さいのでかつぐというよりぶら下がる?といった感じ。それでも4時間かつぎきり、約1時間に一度入る休憩時間にはジュースとおにぎりやコロッケや唐揚げのおやつ(?)が出て楽しかったようだ。
SATSも家に近くに回って来たところから一緒に山車を引き、休憩ではしっかりジュースとコロッケを食べ、その後も合わせて1時間くらいは引いたかな。先に私と帰る時も、
「今日は楽しかったねえ」とご機嫌だった。
そういえばSATSは夜寝るときにも、しみじみとその言葉を繰り返す。

月曜日の午前中も野球。風もおさまったし、少しは慣れてきたのか、バッティングピッチャーも調子いい。でもノックの方は相変わらず・・・。時々絶妙なハーフライナーがいったかなと思っても、HARTがキャッチ出来ない。っていうか、HARTとキャッチボールを満足にしていないことに気づく。
「HART、まずはキャッチボールが出来るようにならないと、ボールは上手く取れないよ」

今度は私が投げたボールを取る練習を始める。近くから、軽く取りやすいところに投げてあげると、素手で取る分にはそこそこ取れる。すぐに
「HART、打ったボールが取りた〜い」となって、再びノック開始。なかなか程よいボールが行かず文句をいいながらも頑張るHART。そして、ついにフラフラ〜とHARTのやや前に上がったフライを抱え込むようにしてキャッチ。私が万歳をして喜ぶもHARTは
「今のは、腕の奥の方で取ったから違うの!」と納得していない様子。
午前中、キャッチが成功したのはその1回だけだった。

午後4時過ぎに再び公園へ。HARTとしては、どうしても打ったボールをグローブで取りたいらしい。しかし、使っているのは、フワフワの軽いボールとセットで100円のマジックテープがついたグローブ風のオモチャなのだ。本人も悔しくて
「どうして上手く取れないの?」と自分に苛立っている様子。このまま続けてもせっかくの野球への情熱(?)が消えてしまいそうだ。

「HART、グローブを買いに行こうか」

急いで帰ってきたけどすでに5時を回っていた。普段ならもう外遊びはダメな時間だが、今日だけは特別。
買ったばかりのグローブとボール(やわらか硬球)でキャッチボール開始。HARTには、ちょっとグローブが大きくて硬いのでなかなか使いこなせないが、嬉しそうに使っている。この日は公園の外灯を頼りにが5時半過ぎまで新しいグローブの感触を楽しんだ。

火曜日は、先週の夜勤分の振替で午前中だけ会社を休んだ。お休みのお楽しみは、もちろんキャッチボール。さわやかな秋晴れの中、心地よい汗を流すことが出来た。

子供とのキャッチボール。息子をもつ父親の素朴な夢のひとつであると思う。私の思い描くキャッチボール像は、少年野球用の軟球で、お互いがちゃんとしたグローブをして、私がキャッチャー役で息子がピッチャー。1球1球ストライクとボールを判定しながら野球の試合をシミュレーション…と言った感じ。この3連休で少し夢に近づいた。

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2006/10/09 目玉焼き

「朝食のおかずにタマゴ焼き作ろうかな」
「HART、目玉焼きがいい!HART作りた〜い」
「SATSっちゃんも!」

前にHIROがタマゴを料理に使う時、HARTが割ってSATSが掻き交ぜてくれたのだ。今回は目玉焼きなのでSATSの出番はなく口を尖らせている。しかも普通の卵焼きに比べ目玉焼きだとあまり食べないのだ。
冷蔵庫の中の卵の在庫が乏しかったので、3個にした。料理といってもフライパンの上で卵を割るだけで終わり。しかも
「え〜、フライパンの上じゃ怖いよ〜、始めはお父さんやって」と言うので残りは2個。HARTが1個を割ると
「もういいや、あとはお父さんやってね〜」

目玉焼きは、HARTと私とHIROのお皿にひとつずつ。SATSはこの前は黄身があまり好きじゃなかったみたいなので、白身のところを一切れ、お皿に入れてあげる。
すかさず食べたSATSは「もっいっこちょうだい」
また白身をあげるとすぐに食べて「もういっこ」
とお皿を指差してニコニコしている。

この繰り返しで私のお皿は黄身だけが丸く残った。続けて黄身をチョコッとあげようとしたら
「いらないの!」

卵焼きなら黄身も関係ないのだが、どうも黄身だけが気に入らなかったようだ。

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2006/10/14 えらい違い

ちょっと前まで、SATSは気にいらないことがあったり、怒ったりすると
「もうっ!カラコロォ〜」
(意味はよくわからないが・・・)
と言っていた。そこで、SATSの怒りそうな気配が見えた時に
「もうっ!カラコロォ〜」
と先手を打つと、先に言われてタイミングを逸してテレ隠しみたいな感じで、笑って和やかにその場がおさまったりする。

でも最近は「カラコロォ〜」
と言わなくなっちゃった。ちょっとこちらから攻撃しすぎたかな。

さて、休日の朝食タイム。食卓での一家団欒?タイム

「SATSの最近の口癖はなにかなあ」
「『おとうさんがいけないっ!』じゃない?」とHART
(それはHARTが言うから真似するんだよ〜)

「『おかあさんといっしょなの?』ってなんでもよく聞いてくるよ」とHIRO

最近、HIROがHARTを産む前にパートしていたところから、「人が足りないんだけどパート出来る?」なんて問い合わせがあり、保育所の中途入所も選択肢に入れたことで「来年4月から幼稚園だね」のまだのんびりムードから一転、「来月から保育所かもよ」の慌ただしいモードが伝わり、少し不安な気持ちが出ているのかな。

それにしても、かたや「いけないっ」、かたや「いっしょなの」とえらい違いだなあ

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2006/10/29 本気の球

グローブを買ってあげてからHARTの中でキャッチボールに対する意識が高まったようで、ちょっと時間があくと
「お父さん、キャッチボールしよ!」と声がかかる。これは私にとってはとっても嬉しい展開。

でもまだまだ上手くキャッチが出来ない。こればっかりは練習するしかない。体の向きは少し斜に構えて、グローブは顔のやや上方に。これがHARTのファイティングポーズ、じゃなかったキャッチボールの構え。5mくらいの距離から大体グローブの構えているあたりに軽く投げてあげると、取れる確率はかなりあがってきた。

このまま少しずつ慣らして行けばと思うのだが、
「お父さんの本気で投げた球取りたい!」と言い出した。自ら後ろに下がり、距離を開けると
「お父さん本気で投げて」と構えている。
たとえ中学までしか野球しかやっていないと言ってもまだ草野球の現役の大人が投げる球は、小学1年生にとっては剛速球に感じることだろう。しかしさすがに本気で投げるわけにもいくまいと手加減して投げると
「お父さん!これで本気なの」とチェックが入る。

それではと、大人相手に普通にキャッチボールするくらいをイメージして投げてあげる。でもボールが普段使うA球より小さく柔らかいこともあり、距離が離れると、なかなか思ったところに投げられない(単なる私の問題、いいわけです)。
そのうち私なりにかなり真剣に狙いを定めて投げ込むようになった。試合前のピッチングのウォーミングアップ程度の感じである。体に当たらないよう少しグローブをはめている側を狙う(あまりコントロールはあてにはならないが…)

後ろにそらすと球拾いが大変なので、植込みをHARTの背中にさせて投げるが、球は植込みを突き破り駐車場や家の庭に転々としてしまう。ボールはグローブに当たっていないケースの方が多い。グローブを出すには出すものの球をよく見ていないのだ。
そこで体をめがけて投げてみることにした(あてにならないが)。すると体の前にいった球の方がグローブに触ることが出来る。ボールをより真剣に見られるようになった証拠だ。

そして、本日の何球目だろうか。ちょうどHARTの額目がけて私のボールが飛んでいく・・・

「パンッ!」
小気味良い音が公園に響き、HARTのグローブにきっちりボールがおさまった。思わず私もガッツポーズ!

「お父さん、すごいいい音がしたね」と興奮気味なHARTだった。

「やったね、HART。よく取れたね」

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2006/10/31 同じ手紙

 今日は午前中までに仕上げなければならない仕事があり、昨日帰ってからと朝早く起きてと仕事・・・。さすがに夕方以降は疲れてきたので20時に退社。家には21時過ぎに着く。息子たちの寝る時間は通常は遅くても21時なのでギリギリ間に合わない。それより寝つきそうになったところで帰る半端なパターン。
 でも自転車で家の前に来ると部屋の明かりがついていた。ギリギリまだ起きていてくれたのかな。自転車を止める音を少し大きめにして玄関の前で待つがカギの開く気配はない。やはりもう寝ちゃったかなと、そうっとカギを開けるとHARTが「お帰り〜」と玄関に出てきた。
「お父さんのこと待っていたんだ。今日は早いね、明日はもっと早いんでしょ」
SATSはHIROが一緒に寝かしつけているようだ。

電話の脇の棚に、行きつけのスキーショップのバーゲンセールの案内が見えたので見るとカードが落ちた。
「おとうさん あしたははやく かえってきてね」 という手紙に、クワガタとカブトムシの絵が書いてあった。
「HART書いてくれたの」
「えっHARTもっと字が上手だよ。絵だって全然違うよ」
確かによく見ると幼稚園時代(と言っても1年くらい前なのかな)に書いたものだった。そのくらいも気がつかないなんで、普段如何に接していないかがバレてしまう。

時刻は既に21時15分を過ぎていたが、SATSが寝付いたかも分からないし、HARTが「同じ手紙書くから比べてね」と言うので夕飯を食べながら、見ていた。まず書き始めたのはクワガタ。ずいぶんとリアルになった。聞くと、絵の上手な友達がいて、自分のノートに書いてもらい、それを見て練習したらしい。ひらがなも、毎週、HIROと書写の公文に通っているのでかなり上達している。この前は入賞もしている。本人も楽しいと思ってやっているから上達も早いのだ。

「連休は何しようかねえ」なんてHARTと話しながら食べた夕飯。私が帰ってきてから30分ほど付き合ってくれたので、ゆったりした気分になれて疲れも取れた感じだ。

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