今年の『筑後川』

●本番まで 合同練習本番前日本番
●終了後の記事 朝日新聞佐賀新聞ラジオ深夜便

合同練習

合同練習 『筑後川』IN佐賀2005の本番に向けて9月18日(日)には、佐賀県立美術館ホールに本番の指揮をしてくださる現田茂夫先生をお迎えして、この日に備え合唱団ごとに練習してきた九州、山口各県の合唱団が一堂に集まった合同練習が行われました。 (右の写真・クリックすると大きくなります)
現田先生は團伊玖磨追悼コンサート(2002年5月12日・アクロス福岡シンフォニーホール)で『筑後川』を指揮していただき、その時参加した方たちは現田先生との再会を心待ちに していました。
この日は練習会場に鹿児島から初参加の20名を含め400名の方が駆けつけてくださいました。又地元佐賀の参加者の中には、30年前に九州8県で行われた演奏会「團伊玖磨の すべて」の鹿島会場(佐賀県鹿島市・鹿島市民会館 團伊玖磨指揮・九州交響楽団) の演奏で歌われたお二人も参加され、熱気に満ちた現田先生のご指導がありました。
*ちなみに『筑後川』のオーケストラバージョンはこの一連の「團伊玖磨のすべて」九州公演のために團先生自らが編曲されています*


本番前日

前日練習 さて本番の前日、10月22日(土)には本番に参加する遠隔地からの人たちがゲネプロに集まって来られました。今年も常連の顔、今回始めて参加される少し緊張した顔、 顔、会場の佐賀市文化会館には朝から熱気がこもっています。(右の写真・クリックすると大きくなります)
「おのおのがた、かねて申し合わせたとおり・・・」という感じでゲネプロが進みました。「今 生まれたばかりの川−」
9/18の合同練習ではうまくいったはずのところがうまくありません。出だしの音が下がるんです。皆悩みました。(しかし本番ではうまくいきましたョ。) 各章のポイントを確認しながら明日の本番を待つのみ。


そして本番

子供 10月23日(日)本番。午前9時には控室に子供の賑やかな声。午前の部に出演する佐賀大学附属幼稚園の園児80名が集合しました。(写真は左・クリックすると大きくなります)
第1部は「佐賀と團さん」です。 佐賀には團伊玖磨作曲の作品が数多く残されています。そこで今年の演奏会の「わがまちのうた・わたしちのうた」のステージを「佐賀と團さん」として、これらの中から演奏していただくことにしました。 そのうちの1曲に「佐賀大学附属幼稚園園歌」があり、本番では園児たち全員が元気一杯に歌ってくれました。その他「佐賀県民の歌」「佐賀国体の歌」「唐津市の歌」「白石農協の歌」「東明館校歌」など, めったに聴けない曲を地元佐賀の合唱団や個人参加の方たち200名が披露してくださいました。

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又今年もたくさんの團先生の曲に出会い、新しく出会った方たちと来年の再会を約して『筑後川』IN佐賀は成功裏に終えることが出来ました。そして、たくさんの佐賀の皆様にお世話になりました。有難うございました。
みなさーん、来年は「河口」のまち ・ 大川ですよー     

地元の新聞は書きました

朝日新聞            2005年10月24日(月曜日)朝日新聞

      園児から 社会人心一つに
           合唱組曲「筑後川」を熱唱

作曲家、故團伊玖磨さん作の合唱組曲『筑後川』を歌う「團伊玖磨記念『筑後川』IN佐賀2005」が23日佐賀市の佐賀文化会館であった。 県内外の合唱団や全国から集まったファンら約700人が参加、幼稚園児から社会人まで幅広い世代が熱唱した。
團さんが作曲した全5章の同曲を筑後川上流にある熊本県小国町から河口の 福岡県大川市までの流域5市町歌い継ぐ企画の4回目。県内での開催は初めて。
午前、午後の2部構成で、各部とも團さんの作品を披露した後、約250人が「筑後川」を合唱。最後に 会場の客も一緒になって團さんの代表作のひとつである「花の街」を歌った。
團さんは佐賀とかかわりが深く、実行委員会が把握しているだけでも「佐賀県民の歌」「佐賀国体の歌」 など、佐賀にまつわる10曲以上あるという。
鳥栖市民合唱団の牛島絹子団長は「緊張したが、気持ちよく歌えた。何度歌っても感動する」
指揮をした神奈川フィルハーモニー 管弦楽団常任指揮者の現田茂夫さんも「團さんの曲がいかに愛されているかが歌っている人たちの表情を見てよくわかった。素晴らしい合唱だった」と語った。
来年10月に福岡県大川市で、最終回の5回目を開く予定。実行委員の一人で「團伊玖磨さんの音楽を楽しむ会」の中野政則さん(65)は「第1回からずっと足を運んでくださる方も たくさんいて、團さんも喜んでいると思う。来年も素晴らしいコンサートにしたい」と満足そうだった。



佐賀新聞

        2005年10月24日(月曜日)佐賀新聞

        團伊玖磨さん作曲「筑後川」高らかに合唱
          流域住民240人混声で

團伊玖磨さん作曲の『筑後川を、筑後川流域のコーラスグループが歌う「團伊玖磨記念『筑後川』IN佐賀」が23日、佐賀市文化会館であった。 個人や各地の合唱団員ら240人がステージに上がり、阿蘇外輪山から筑後平野を経て有明海へと注ぐ川の流れと流域住民の営みを歌った。
佐賀市や鳥栖市、熊本県小国町、福岡県城島町などのコーラスグループや個人などが参加。生まれたばかりの水の流れに沿って、流域の祭や 漁の情景を、混声合唱で静かに時に勇壮に歌い上げた。
オープニングでは県内の各合唱団が「佐賀と團さん」をテーマに、團さんが作曲した「佐賀県民の歌」をはじめ「佐賀国体の歌」「みどりのふるさと− 白石地区農協の歌」など地元ゆかりの曲も披露した。   
コンサートは、『筑後川』を流域5ヵ所で歌おうという生前の團さんの構想をもとに開き、佐賀市が4ヵ所目。県内の音楽関係者らで作る実行委が主催し、 県内をはじめ九州各地のコーラスグループ700人が集まった。



深夜便 アンカーエッセイ     2006年1月号 「ラジオ深夜便」 アンカーエッセイ

     「筑後川」の歌声が響く 
                      NHKアナウンサー 川野一宇

作曲家の故團伊玖磨さんを記念する合唱組曲「筑後川」を歌う集い第4回が、平成17年10月23日佐賀市で開かれました。この合唱組曲は 源流から河口まで5章からなっています。そこで、筑後川の源にあたる熊本県の小国町から福岡県の吉井町(現・うきは市)、城島町(現・久留米市)と、下流に会場を移しながら 年に一回合唱の集いを開き、4回目の今回は佐賀市で行いました。参加人数も年々増え、今年は17団体、個人参加の104人を含めて700人近くが「筑後川」大合唱を披露しました。九州以外にも山口、神戸、大阪、東京と各地から参加されています。これだけの数になると、コンサートは一回ではこなせません。午前と午後に分けて、それぞれの地域や歌や得意のレパートリーを紹介しながら、最後に思いを込めて「筑後川」を合唱します。
5年をかけて河口の町まで歌い継いで行こうと決まったとき、「5年間は生きて いないといけないね」と冗談のつもりで言い交わしていたのですが、2回まで指揮棒を振ってくださった石橋義也さん(團伊玖磨さんの「夕鶴」など多くの曲を指揮された方)が、その後病に倒れなくなられたことは大きな衝撃で、まことに悔やまれることでした。今回は神奈川フィルの常任指揮者現田茂夫さんが、大合唱の指揮、指導をしてくださって、みな 気持ち新たに歌い込み、午前、午後ともに心地よく歌声を響かせることが出来たようです。
それにしても人数が多いだけではなく、幼稚園児から80代まで年令の幅が広く、 男性も数多く参加するなど、実にバラエティーに富んでいます。コーラスのグループは多くが女性中心で、男性が少ないのが悩みの種と聞きますが、今回のステージで歌った方々は男性の比率も高く、一段と力強さが加わったのも頼もしいことでした。
客席には親から子、孫にいたるまでそれぞれの家族が来て拍手を送ってくれます。収容人数800余りの 会場でしたが、ほぼ満席の盛況で、主催者側もほっとした様子でした。5年をかけ下流まで下ってゆくこの試み、来年はいよいよ河口の町、福岡県大川市でのフィナーレの大合唱で、 参加者が更に増えそうです。                               


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