(01/08/20)


橋の分類と歴史

おもな橋の紹介

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橋の分類橋の歴史


 使用材料による分類
木  橋 木材を主要材料とする
石 工 橋 石材、レンガを主要材料とする
鋼  橋 鋼材を主要材料とする
コンクリート橋 コンクリートを主要材料とする
   RC橋:鉄筋により補強したもの
   PC橋:鋼材によりプレストレスを与えたもの

路面位置による分類
上路橋 橋桁の上に路面を設けたもの
中路橋 橋桁の中間部に路面を設けたもの
下路橋 橋桁の下部に路面を設けたもの
二層橋 上下に二層の路面があるもの

構造形式による分類
桁とよばれる梁構造の橋
トラス構造の橋
アーチリブを用いたアーチ構造の橋
T形やπ形をしたラーメン構造の橋
塔から斜めにケーブルを張り桁を支えた橋
塔間にケーブルを張り桁を吊り下げた橋

桁   橋
 最も基本的な形式であり、力学的にも単純明快な形式である。
 橋面上の解放性がある。




 景観面
 小スパンでは側面形状が単純で変化がなく、装飾で景観を補う場合が多い。
 長大スパンとなると桁高が大きく、圧迫感を与えるが、連続桁の場合は桁高を変化させることにより桁下面の曲線が快い印象を与える。
 鈑桁では桁下が煩雑となる。
 コンクリート箱桁では曲面をつけ、柔らかい感じをもたせられる。
断面形状から下記のように分類される。

コンクリート橋(床版橋、T桁橋、箱桁橋)

 
鋼  橋(鈑桁(I桁)橋、箱桁橋)

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トラス橋
 充腹構造のよけいな部分を取り除いた合理的な構造である。
 棒状材を骨組状に組み合わせて荷重に抵抗させる。
 比較的少ない鋼材で大きな耐荷力を持ち、長スパンの橋が建設できる。
景観面
 造物の効率性を視覚的に表現しうるわかりやすい構造である。
 存在感があり、幾何的でメカニックな美しさである。
 繊細さと雄大さの両面がある。
 力の流れの自然さと構造の安定性に優れる。
 骨格そのものを呈するため煩雑さが強調される。

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アーチ橋
 上方に向かって弓形に湾曲した形状を持つ。
 人類が開発した最も古い橋の形式の一つで、古代のものが残されている。 
 アーチ材と桁の組み合わせによりさらに区分される。
  ・ローゼ桁橋
  ・ランガー桁橋
  ・アーチ橋
景観面
 元来は石材を利用したものを鋼、コンクリートを用いてアーチを形成できるようにしたもので非常に美しい橋を建設できる。
 合理的でかつ景観に優れた形式である。

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ラーメン橋
 桁材と柱材が剛結され、合理的な構造形式である。
 支点上に支承を要しないため工費、メンテナンス 、反力分散の点で有利である。
景観面
 一体感と連続性が強調される。
 桁橋と同様に橋面に大きな解放性を有し、任意な平面形状を選択できる。

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斜張橋
 斜材配置、塔形状で多種の形式がある。
 電算利用による構造解析手段の進歩と近代的な景観性から数く採用され、より大きなスパンにも対応できるようになった。 
景観面
 斜材配置、塔形状など設計の自由度が高く、形態の多様さから景観への配慮が容易である。
 直線要素からのみ構成された近代感覚にマッチするスレンダーな形式は新鮮な印象を与える。
 設計の自由度から極端に非対称なスパン割が可能である。

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吊  橋
 アーチ橋と同様、人類が太古から建設してきた形式である。
 20世紀に入って近代理論により設計が開始され、1kmを越えるスパンも可能となり、長大スパンで断然優位を示す。 
 たわみやすい構造でり、強風が予想される箇所では激しい振動が生じるため力学的安定性についての検討が必要となる。
景観面
 主塔の多様な形態とスレンダーな補剛桁の対比により美しさを表現できる。

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橋梁形式の歴史
B.C.       A.D.
1,000  500   1    500     1,000  1,100  1,200  1,300  1,400  1,500  1,600  1,700  1,800   1,900   1,950年

(世界)
    ●木橋              ●木橋再建期間                              ●木トラス橋
●石アーチ橋 ●石アーチ橋多数建設 ●木橋を石アーチに架替
                                    ●大規模橋梁建設開始
                                                    ●吊橋     ●近代的吊橋
                                                            ●初の鉄橋
                                                                ●鉄トラス橋
                                                                 ●RC橋 ●長大PC橋
                                                                        ●PCトラス橋
(日本)         342
             ○最古の橋                 ○石アーチ橋
                                                                 ○鉄橋
                                                                  ○鋼トラス橋 ○鋼斜張橋
                                                                  ○鋼吊橋   ○長大吊橋
                                                                  ○鋼アーチ橋
                                                                        ○PC橋

用語の解説
○プレストレス
 〔プレ=前もって〕
 〔ストレス=圧縮力〕
 桁の中央に力(加重)を与えると、上部は圧縮、下部は引っ張りの力が働きます。

 ところが、コンクリートは圧縮力には強いのですが、引っ張り力にはきわめて弱いのです。
 そこで、コンクリートにあらかじめ圧縮力を与えておけば、加重を受けたときでも、コンクリート
に、引っ張る力が生じないようにできます。(麻雀パイを並べて左右から強く押と1本の棒になっ
て持ち上がる原理。)
 この、前もってコンクリートに与える圧縮力をプレストレスといいます。
 プレストレスを与えるには、PC鋼材を強い力で引っ張っておき、それを入れたままでコンクリ
ートを打設(固める)方法(プレテンション工法)と、コンクリートを打設してから、中にPC鋼材を
入れて引張って(緊張して)から、鋼材を留める方法(ポストテンション工法)があります。


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